渓流斎四天王の酒居忠継です。初登場です(笑)。(四天王の他の3人は、本棚只勝と榊葉安正、伊井尚政です。次回はまた名前が変わっていましたら御免なすって)。
本日は、退職金の運用の相談のため、自宅から歩いて2時間ほどの閻魔銀行に行って来ました。
軍資金は1000万円です。
閻魔銀行のカンポーとかいう簡単保険が利率が高いと聞いていたので、まずそのことについて聞いてみました。
すると、行員は「利率が高い?あ、それは、民営化する前のことですね。今は、純粋な保険と考えて頂いて結構です。事故や病気などに遭った時の入院費とか、亡くなった場合でも、保険金がおります。ケガも病気もなく満期を迎えれば、保険金は戻りますが、1000万円なら払戻金は800万円です。ですから、ちょっと投資対象にはなりませんね。あくまでも保険です。投資目的なら、投信や変額年金保険なんかは如何でしょうか」と言うではありませんか。
そこで、紹介されたのが、「長生きお得変額年金保険」と「ハッピー変額年金保険」の二つでした。米ドルやユーロ建てなどの変額保険なども勧められましたが、為替変動はプロでも見極めがつかず、怖いのでパスしたら、この二つだけが残りました。
「長生き」は、購入手数料が⒌0%掛かるので、1000万円だと他に50万円の手数料が掛かります。そして、年金は翌年から28万円もらえます。終身年金だから死ぬまで毎年28万円もらえます。でも、考えてみれば、単純計算して、28万円を30年間もらえるとしても合計840万円しかなりません!そして、30年経てば、あたしも91歳ですよ。
すると、行員は「だから、長生きすればするほどお得なんですよ」と、いけしゃあしゃあと言うではありませんか。最初に払い込んだ1050万円を取り戻すのに、37年半も掛かるじゃありませんか。99歳ですよ。笑えます。
あの俳優の大杉漣さんは昨日(21日)、66歳で急死されてますしね。
もう一つの「ハッピー」は、15年満期契約ですが、途中解約してもオッケーです。でも、投資信託の信託報酬に当たる手数料が年間3%も掛かります。1000万円を払い込んでも、株や債券で運用されてますから、上がったり、下がったりします。でも、15年満期には1000万円は最低保証するというものです。上がれば儲けもんですが、下がれば、最低保証されても手数料は取られるでしょう。15年後に元本保証されてもナンボのもんじゃいですよね。うまくできてます。
すると、行員は「今、1000万円を定期預金しても、0.01%しか利子が付きませんから、10年定期でも、10年後の利子は8000円ですよ」と言うではありませんか。
そこで、あたしも「そんなら、タンス預金しても変わらないね」と念を押したところ、行員は「それだけはやめて下さい」と言うではありませんか。
その行員は「いいカモに逃げられては困る」といった蒼ざめた顔付きでした。
渓流斎先生、この話、どう思われますか?