ロシア付加価値税増税と年金支給年齢引き上げ物語

いやあ、知らなかったですね。

サッカーのワールドカップで盛り上がったロシアで、こともあろうに、W杯開幕日の6月14日に付加価値税の増税と年金支給年齢の引き上げが提案されていたというんですからね。

プーチン大統領から「汚れ役」を拝命したメドベージェフ首相は、付加価値税の税率として、来年1月に現行の18%から20%に引き上げることを提案し、年金支給開始年齢は男性がこれまでの60歳から65歳へ、女性は55歳から63歳へ、来年から、男性は2028年までに、女性は34年までに段階的に引き上げるというのです。

何しろ、年金支給年齢は旧ソ連時代の1928年に制定されてから変わっておらず、約90年ぶりの引き上げとなるそうです。

大変失礼ながら、「どさくさ紛れ」とはこのことで、世界のどこの国の為政者も、やることは同じだなあ、と思わせるほど非常に説得力があります。

また、どこでも、先進国は、「少子高齢化」に悩んでいることが分かります。

写真が全く合っていない。木挽町の中華ランチ850円を使うなんて!

しかし、ロシア国内では早速、大反対ののろしが上がりました。反対の一番の理由は寿命です。年金を貰うまでほとんどの人が生きていないというのです。

「ロシア労働同盟」の反対声明によると、ロシア連邦の62の構成体での平均寿命は65歳未満で、3構成体では60歳未満(ロシア連邦統計局)だというのです。つまり、男性の40%、女性の20%が65歳までに死んでしまうというのです。

私の記憶が確かなら、ソ連時代のロシア人の男性の平均寿命は56歳ぐらいだったので吃驚したことを覚えています。社会主義は厳しい監視社会でストレスも高く、男は特にウォッカの飲み過ぎで死を早めているという噂を聞いたことがあります。

ですから、多くの人が年金を貰う前に亡くなっていたことでしょう。

現在のロシア人男性全体の平均寿命は66歳ですから、年金にありつける人はそれほど多くないということは変わらないでしょう。

消費税みたいな付加価値税は、来年1月から20%にもなるんですか。。。果たしてロシアは、スウェーデンなどと同じくらい福祉が充実しているのでしょうか?

まあ、為政者はお金を沢山持っていますし、長生きしますから、庶民がいくら騒いでも、痛くもかゆくもないということなんでしょうか。ロシアに行ったことはないので分かりません(トランジットはあります)。

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