今日から始まる「Go to トラブル」じゃなかった「Go to トラベル」キャンペーン。一転して「キャンセル料」を払うだの、「東京だけ除外」するなど、混乱のスタートです。しかも、割引対象の観光事業者未定のまま見切り発車とは驚きです。
そもそも、1兆3500億円もの巨額の国民の税金をこの観光キャンペーンにかける価値はあるのかしら、と素朴な疑問を抱いていたら、その「ワケあり」について、今日発売の文春砲が暴いてくれました。有力政治家と観光業界との切っても切れない「持ちつ持たれつ」の濃厚接触関係です。江戸時代の代官と出入りの商人との間で交わされる「越後屋ぁ、お前も悪やのお~」という情景が浮かびます。
特に、文春によると、自民党幹事長の二階俊博氏をはじめ自民党議員37人が、観光業界から少なくとも約4200万円の献金を受けていたといいます。「Go To トラベル」キャンペーンの実現を率先した二階幹事長は1992年から30年近く全国旅行業協会の会長を務めているといいますから、これでは「見え見え」じゃありませんか。
菅義偉官房長官も、「子分」の黒岩神奈川県知事や森田千葉県知事に対して、キャンペーンを推進するよう圧力をかけたのではないかという疑惑も報じています。他の有力議員が、感染拡大が続いている首都圏の千葉、神奈川、埼玉もキャンペーンから除外するべきだと主張したのに対して、菅氏は、気に食わない小池百合子都知事に対抗するため、最後まで「東京だけ除外」を貫き通したといいます。
これは、文春が書いているだけですが、何で新聞は書かないんでしょうかね?文春砲を読まなかったら、このドタバタ悲劇の舞台裏がさっぱり分かりませんでしたよ。
二階氏(和歌山)も菅氏(神奈川)も観光業界から献金を受け取った自民党議員も国民が選出したわけです。
その国民ですが、キャンペーンだから割引を利用して旅行に行く、東京発着はキャンペーンから除外されたからキャンセルする、当然、キャンセル料は、税金で負担してもらう、というのはあまりにも情けないというか、どうも大変失礼ながら、浅ましく見えてしまいます。何で最初から、丸々、自腹を切って、旅行を楽しもうとしないんでしょうか?
まあ、個人個人、色んな複雑な事情を抱えているわけですから、第三者の他人からとやかく言われる筋はない、と言われればそれまでですけどね。
私自身は、今の日本の政治風土というか世間の風潮には違和感を覚え、生きているだけで息苦しさを感じています。