思いも掛けない祝賀会

1ユーロ

渓流斎改め濁流斎です。

昨晩は思いも掛けぬ展開と相成りました。

京都にお住まいの京洛先生が、江戸四座の山村座で興行される六代目中村菊五郎の襲名披露を観劇するために、わざわざ坂東下りされるということで、濁流斎に「せっかくですから、山村座近くのお茶屋で懇親会でも開きましょう。ついては、何処かいい場所を見繕ってくれまへんか」との御申し付けが御座いました。

「へっ、合点でがす」とお応えしたのはいいんですが、さて、いつものことながら、人数もバラバラで集まるかどうかも分からない連中(笑)ですから、何処か融通が効く気の利いた店はないものかと思案したところ、築地に開店したばかりの精養軒が手頃でないかということで予約しました。

すると、最初は4~5人というお話が、7~8人と増えて、ついには14人という大人数となりました。

昨晩の精養軒は大賑いで、参議の岩倉具視卿と西郷隆盛卿の2人が奥で密談をしており、今、小説「普請中」(春陽堂)が評判の文豪森?外も地下の「米倉」で散髪したばかりのサッパリとした散切り頭で、於菟や茉利ら子どもたちと西洋料理を楽しんでおりました。

京洛先生を囲む会に参集したのは、順不同で、赤坂不動尊、愛宕主筆研究員、神楽坂網情報長、麹町切絵局長、瑞典渡世、赤羽彦作村長、汐留秘書長、眼帯のお仙、江戸市中鶯嬢、新宿与力、伊勢詣御師、格付瓦版長といったおつな社中の皆さん。

話す内容は、征韓論から廃藩置県に至る世事諸々のことでした。

すると、いつの間にか、愚生「渓流斎改め濁流斎になるかどうか分からない長年御苦労様の会」に変身しており、社中の皆様からは温かい励ましのお言葉に加え、銀座の夜店の酸漿市場の西洋花束まで用意して頂いて御馳走になり、予期せぬ驚きの祝賀会となりました。

京洛先生からは、絵師伊藤若冲の友人のやっている錦市場の京漬高倉屋の高級漬物まで頂きました。

また、琉球に咸臨丸で出張中の為五郎さんからもお祝いの電報が届きました。

いやあ、私は、実に幸せ者です。

御参集して頂いた社中の皆様、有難う御座いました。

※【山村座】歌舞伎劇場。寛永19年(1642)山村小兵衛が江戸木挽町に創設したという。江戸四座の一つであったが、正徳4年(1714)江島生島事件で廃絶。

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