昨日書いた米国のハリケーン「カトリーナ」の被害は最終的には、死者数百人に登るそうです。256人が死亡した1969年の「カミル」も上回るのではないかとも言われ、過去半世紀で最悪と言っていいかもしれません。
ニューオリンズは、一度は訪れて、ジャズやブルースのスポットをはしごしたいと思っていた所だったので、街の8割が浸水したというニュースを聞いてショックでした。
ところで、朝日新聞の虚報事件には驚きましたね。28歳の長野総局の記者が、取材もしていないのに田中康夫長野県知事の談話を捏造したというのです。思わず、伊藤律の架空インタビュー事件を思い出してしまいました。
「天下の朝日」がどうしっちゃったのでしょうね。他の五万とあるメディアの中で、あらゆる面で飛び抜けて優遇されているはずなのに、何で、明らかに、後になれば100%ばれてしまう嘘をついてしまったのでしょうか?問題の記者は「功名心が先走ってしまった」と弁解したそうですが、取材できなければ「取材拒否されました」と言えば、上司からも許されたと思うのですが…。
思い出すのは10年ほど前、漫画家の園山俊二さんが亡くなった時、訃報の記事を書かなければならなくなったことです。園山さんの自宅に電話すると、親戚関係の方らしい人が「窓口は朝日新聞になっているので、詳しいことはそちらで聞いてください」と言うのです。当時、園山さんは、朝日の夕刊で「ぺえすけ」という漫画を連載していました。
言われたとおり、朝日新聞に電話すると、担当者が出てきて「夕刊に出るのでそれを見てくれ」というのです。こちらは、夕刊の時間に間に合わせるために、記事を書こうとしているので、何度も押し問答が続きました。
当時の朝日新聞は「ウチが書かなければ、ニュースではない」という今から思えば、漫画チックなほど倣岸不遜な態度でした。
時代が変わり、インターネットの時代になり、さすがに、このようなことを言う朝日新聞の人は今では絶滅したことでしょう。
しかし、こうして「弱い」朝日を見ていると、妙に、あの10年前の「倣岸な」朝日が懐かしくしてしょうがなくなるのです。
頑張れ、朝日新聞!
気になる記事から (8月30日)
朝日記者が虚偽の取材メモ 選挙記事に誤り、懲戒解雇
朝日新聞社は29日、長野総局の西山卓記者(28)が作成した虚偽の取材メモに基づき、誤った総選挙の記事を掲載したとして、西山記者を懲戒解雇、監督責任を問い木村伊量東京本社編集局長と金本裕司長野総局長を減給