如是我聞⑩

あなたは、被害者になりたがっているだけです。
被害者でいたいだけなのです。
そう望んでいるから、今のような状態が続いているのです。

そもそも被害者も加害者もいないのです。

人は自分を幸せにすることだけに責任があるのです。
なぜなら自分が幸せでなければ、人を幸せにすることができないからです。

人を幸せにしようと思うのではなく、自分が幸せであれば、愛が溢れ、周りを幸せにすることができるのです。

自分を許していない人は、いい人になろうとして補償行為をしたり、被害者であろうとしたりしてしまうのです。「おまえのせいで俺はこうなったのだ」という被害者になることで、人を怨み、復讐を遂げようとするのです。

いい人間であろうという証明のためだけにエネルギーが使われ、結局、疲れ果ててしまうのです。

人を許していないということは、深いところで自分自身を許していないのです。自分自身を許していないと、周囲のせいにします。世間が悪いとか、会社が悪いとか、学校が悪いとか、親が悪いとか、大人が悪いとか、子供が悪いとか、いろいろ理由をつけて、責任を転嫁します。

自分が幸せなら、池に投げた小石の波紋が広がるように、周囲に幸せが広がっていきます。エネルギーの奪い合いにはならないのです。賞賛されたいとか認めてもらいたいとか、自分の外の世界に目を向けることなく、自分の内面を見つめることになるのです。

自分は一体、何をやりたいのか。
自分は一体、何のために生まれてきたのか。

―自ずと分かってきます。

自分を満たすということは何のか。そこから始まります。
それは、実に単純です。
自分のしたいことをすることです。
自分のしたいことをすることを許すことです。
自分自身を喜ばしてあげることです。
そうすれば、世の中のせいだとか、社会のせいだとか思わなくなります。

だからこそ、人は自分を幸せにすること以外に責任はないのです。

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