プライベートな話なので、あまり詳しく書けませんが、名前は小嶋悟君と仮名にします。
小嶋君は、ある地方紙の新聞記者です。しかし、ある事がきっかけで、軽い鬱症状になってしまいました。
新聞の署名記事を読むと彼はなかなか優秀な記者だということが分かります。
身長は185センチくらい、体重も80キロ以上あると思われます。かなり大柄です。しかし、見かけとは違って、かなり傷つきやすい繊細な心の持ち主です。
ご存知の通り、新聞記者の仕事はかなりハードです。時間も不規則ですし、獲物(ニュース)を得るためには、まさしく火の中水の中に飛び込むほどの勇気が必要とされます。当然、かなり、ストレスがあります。新聞記者も人間です。くつろげる安心できる家庭があれば、リラックスできて、また明日も頑張ろうという気になります。
しかし、小嶋君の場合、仕事のストレスと同時に家庭内不和を招いてしまったのです。彼の一方的な見方からすると、「奥さんに理解がない」ということでした。奥さんとは同い年で、8年間の付き合いの末、1年半前にゴールインしたのですが、結婚して初めてお互いに価値観が違うということが分かったというのです。小嶋君の父親は獣医で、ほとんど休みがなく不規則な生活を送っていましたが、奥さんの父親は大学教授で、午後5時過ぎれば、かなり自由時間を持つことができる立場の人でした。
結局、彼は会社を3ヶ月間休職し、勤務評定も5段階の最低ランクの「E」を付けられてしまいました。
そこで、私は、このブログに散々書いてきたことを彼に話し始めました。
カエサルも言ったように、「人は見たいものしか見ない」んですよ。例えば、この通りにはサラ金の看板で溢れていますが、お金に困っていなければ、そんな看板に気づかない。お金に困っている人は、気になってしょうがない。
だから、現実は自分が思ったとおりに作ってしまう。自分は駄目だと思えば、駄目な人間になるし、自分は運がなくて不幸だと思えば、不幸になる。問題は自分が作っているのであって、見方や考え方や意識を変えれば、問題も問題でなくなってくる。
そのようなことを、彼に話したのです。
すると、彼は子供のように、目頭を熱くして、滂沱の涙を流すのです。
「それでいいんだよ。自分を許すことです。もう突っ張ることはないんだよ。僕にも経験があるから君の気持ちが十分分かるよ」
彼にそう言いましたが、結局自分にも言い聞かせている感じでした。
このブログも何か人のために役立った気がしたのでした。