Roma
子貢(しこう)問いて曰く、一言(いちげん)にして以って終身(しゅうしん)之(これ)を行う可(べ)き者有りや、と。
子曰く、其れ恕か。
己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ、と。
(十五の24)
弟子の子貢が尋ねました。「生涯で行なうべきことを、一言で言い表すことができるでしょうか」
先生は答えました。「それは、『恕』だね。自分がしてほしくないことは、他人にもしないことだよ」
『恕』とは…
三省堂「新漢和辞典」によると
一、思いやりの心。情け。哀れみ。他人の気持ちを推し量って同情すること。
二、許すこと。気の毒に思って同情すること。大目に見ること。
なかなか、できないことです。
人はどうしても「アイツだけは、許せない」と思ってしまいます。だから、法律や裁判があるのです。
生涯をかけて心に誓う言葉が「恕」とは…
なかなか含蓄があります。