知床
東京の練馬区立美術館に「山口晃展 今度は武者絵だ!」を見に行ってきました。
私は、単なるおっさんなのですが、同世代でこれほど、美術館や博物館や映画館や劇場に行ったりしているおっさんはいない、と自負しています。
山口晃さんという画家は、2,3年前に「芸術新潮」という雑誌で初めて知りました。六本木ヒルズの絵なのですが、大和絵風の鳥瞰図でご丁寧に霞雲もたなびいています。目を凝らしてみると、細密画で、六本木ヒルズという現代の象徴の建物に混じって、江戸や室町時代の建物もあり、ちょんまげを結った人や昭和三十年代のファッションのサラリーマンもいて、玉石混交状態です。
何じゃあ、これは!
というのが、第一印象でした。それにしても、画家のマニアックというか、ファナティックな描写に、がツーんと頭を殴られたような衝撃を受けました。時代も空間も全く超越して、同じ平面に描かれていたのです。彼を「平成の絵師」とも「時代の旗手」とも言う人がいますが、本人は「単なるお絵かき少年」と淡々としたるものです。
彼は本物だ!と確信しました。
久々に所蔵したくなるような作品に出会いました。
彼は現代アートの旗手で、今や引っ張りだこです。先日、NHK教育の「トップランナー」にも出演し、人気は急上昇。練馬美術館での本人出演の「アートトーク」も立錐の余地もないほどの超満員だった、ということがネットのブログに出ていました。
山口晃さんのことをもっと知りたければ、今は便利な時代で、ネットで検索すれば、分かると思います。でも、本物の作品はやはりみるべきですね。彼の細部での技巧に目を瞠らされます。
今度、彼に会って、お話を聞いてみようかと思います。
番外編
昨日、あれだけ、人にぶつかったのに、今日は一人もなし。気をつけていたせいもあるでしょうが、不思議です。
その代わり、やたらと、周囲で「すみません」という人にすれ違いました。私に対してではないのですが、電車の中でも、席を詰めてもらったりして「すみません」と、相手に非常に丁寧にお礼を言っている、古い日本人型の人ばかりいたので驚いてしまいました。
★昼=銀座で一番古いトンカツ屋「梅林」:ロース定食が2520円。