芥川賞に「乳と卵」の川上未映子さん(31)、直木賞に「私の男」の桜庭一樹さん(36)が受賞されました。おめでとうございます。特に、川上さんはシンガーソングライターで、アルバムを3枚も出しましたが、全く売れず、作家生活わずか9ヶ月で受賞したというのですから、ラッキーガールですね。父親が定職につかず、貧しかったという報道もあります。
たまたま、偶然、昨日、映画「続・三丁目の夕日」を見ました。作家の茶川さんが、芥川賞を受賞するかどうかという話だったのです。いやあ、涙が何度も出てくるほど感動しました。甘いですが90点をつけちゃいます。
東京タワーが完成した昭和33年から東京五輪が開催される昭和39年の間の出来事のようです。まだ、首都高速もできていません。銀座の数寄屋橋は埋め立てられておらず、橋の下に川が流れていました。もちろん、CGなのでしょうが、本当によくできていました。人物造形もしっかりしており、映像で感動させる要素に欠かせない「子供」と「動物」と「家族愛」が全面的に押し出されていました。
昭和三十年代にあんなに芥川賞の発表が騒がれていたのかなあ、と思いましたが、石原慎太郎が「太陽の季節」で芥川賞を取ったのが昭和31年ですから、全くなきにしもあらずでしょう。あそこまで、騒いでいたかは疑問ですが。
私のような昭和三十年代を知る者にとってはノスタルジーを感じて感動が倍増してしまうのですが、私の隣の隣りの席に座っていた20歳代と思われる若い女性からもすすり泣きの声が聞こえてきたくらいですから、万人を感動させる要素をこの映画は持っていると思われます。
皆さんにもお奨めです。