電通の調べ(20日発表)によると、昨年2007年の日本の広告費で、ネット広告がついに雑誌を抜きました。
これは、大事件です。
インターネット広告は前年比24・4%増の6003億円。
雑誌は、前年比4%減の4585億円。
ちなみに、テレビは0・9%減の1兆9981億円。新聞が5.2%減の9462億円。ラジオが4・2%減の1671億円。
先日、O氏の送別会で、オンラインのビジネス誌に勤めるO君と話す機会があり、聞いて見ると、本当にネットの世界ではすごいことが起きているのですね。これなら、ネット広告が雑誌広告を抜くはずです。
なぜかというと、ネットには紙雑誌やテレビの視聴率のような「あいまいさ」がないというのです。
「オンラインの雑誌」の場合は、読者の個人情報が登録され、性別、住所、氏名、年齢、職業はもちろん、年収、趣味趣向までわかってしまうので、誰がどの記事をどれくらい時間をかけて見ているかすぐわかってしまうというのです。
これは、広告主にとっては有り難い情報です。どにに何を売りたいかについては、その筋をターゲットにして広告を張ればいいからです。
私は、パソコンには全く疎いのですが、グーグルには、誰がそのサイトを見ているのか探知する能力があるのですね。
世界地図が出てきて、まずどこの国で何人見ているかすぐ分かります。これを見て、ビックリしてしまいました。また、どんな検索語を使って、そのサイトに辿り着いたか、順位が付くのです。例えば、何でもいいのですが、私のこのサイトに辿り着く場合、「渓流斎」が1位、「朋之介」が2位、「へんなおじさん」が3位…といった具合です。
O君によると、この機能を逆手にとって、グーグルなどは、「言葉」を売っているというのです。これはどういうことかと言うと、誰でも検索エンジンで最初に出てくる言葉をとりあえず、クリックするものですよね。よって、検索の順番というのは非常に大切なのです。誰も、100番目にある言葉をわざわざ捜して検索したりしません。(研究者なら別ですが)
そこで、検索の1番目に載りたい会社は、グーグルにお金を払って、載せてもらうのです。以前は「消費者金融会社」が数万から数十万円(一日か、1カ月か聞きそびれました)を払っていたそうですが、今ではグレーゾーンの廃止によって、消費者金融も減益となり、代わって、多重債務解消を引き受ける会社の名前の取引が活況を呈しているそうなのです。
私の知っている若い友人も、まず本は読まない。新聞も読まない。テレビもそれほど見ず、ネットにどっぷり浸かって、ニュースも仕事もゲームも音楽も買い物もほとんどパソコンに依存しているというのです。読書は若い時の習慣の産物ですから、恐らく一生、本も新聞も読まないことでしょうね。
明日を担う若者がこうなのですから、これからどんな時代になるのか、おじさんは想像もできません。