インフルエンザワクチンはノアの箱舟か

公開日時: 2008年4月18日 @ 18:12

昨日は「お休み」の連絡をしたため、アクセス数が普段の半分くらいでした。数字は正直ですね(笑)

さて、ヒトにも感染する鳥インフルエンザの大流行に備えて、プレパンデミック(大流行前)ワクチンを、世界に先駆けて日本が6000人に対して「臨床実験」として実施するという話がニュースになりました。

何か、もうSFの世界ですね。

その効果は依然未知数で、副作用を起こさないとも限らないそうです。

しかし、鳥インフルエンザが、いったん大流行すると、何十万人、何百万人の生命が失われるという研究者もいます。

実際、1918年から19年にかけて世界的に大流行したスペイン風邪は、世界で6億人が感染して、約5000万人が亡くなったと言われます。日本でも、芸術座を作った劇作家で文芸評論家の島村抱月も、このスペイン風邪に罹り、47歳で亡くなっています。日本でも40万人が亡くなったと言われています。

そこで、日本の国家は、臨床実験で有効性が確認されたら、1000万人にだけ事前接種するというのです。対象は、「医療従事者」と「社会機能維持者」です。

「医療従事者」を最優先するという話は分かりますが、「社会機能維持者」なんていう造語は、まさしく官僚さんが考えそうなことです。

内訳は、警察官や消防士、自衛官ら「治安維持」者。電気・ガス・水道などの「ライフライン」の仕事に従事する人。国会議員さんや首長さんら「国・自治体」の人。報道関係などの「情報提供」者。そして、鉄道・運送など「輸送」に従事する人。

さて、皆さんは、この中に当てはまりましたか?学生さんは含まれていないようですね。あれあれ、学者さんも「社会機能維持者」ではないのでしょうか?評論家や文筆家なぞも「社会機能維持」に関係ないので、いてもいなくても同じなのでしょうか?

そういえば、芸能人の方も含まれていませんね。

毎日新聞が一番詳しく報じていましたが、件のワクチンは、使用期限が3年で切れてしまうそうなのですが、その備蓄率は、人口が740万人と少ないスイスの場合は、全国民分備蓄されているようです。しかし、日本の場合24%しかありません。つまり、人口1億2700万人に対して、ワクチンは3000万人分しかないのです。米国は7%、英国3%、カナダのゼロに比べれば、まだましなのかもしれませんが、日本でも大流行して、3000万人しか生き残れないとしたら、ワクチンの取り合いが始まることでしょうね。

「僕はいらないよ」と自己犠牲を表明する人が出てきますかね?今日も電車の中で、シルバーシートに踏ん反り返っている若者をみかけましたが。

まさしく、プレパンデミック・ワクチンは、大洪水前のノアの箱舟になるのかもしれませんよ。

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