公開日時: 2008年6月2日 @ 22:56
今日の毎日新聞のメディア欄は面白かったです。
というより、恐ろしかったと言った方が適切かもしれません。
長いタイトルは
匿名、匿名、匿名。
よくないことでもプライバシー
公的機関に広がる「非公表」の論理
沢山のケースの中から一つだけ例を挙げますと、昨年の夏に高知大学の50歳代の男性教授が、スーパーで乾電池を万引きして捕まり、警察に事情聴取を受ける事件がありました。
大学は結局、この教授を懲戒解雇処分にしました。
それはそれでいいのですが、大学側は、大学のホームページ(HP)に掲載しただけで、処分を下した教授については、「教育学部教授、50代男性」とだけしか情報開示しませんでした。 (2007年8月22日)
高知大学の言い分は「処分を受けているのだから実名にしてこれ以上社会的制裁を加える必要はない」というものでした。
そして、ここからがすごいのですが、「ホームページが社会に対する正式窓口で、記者にまで発表する必要はない」とまで言ったそうなのです。
ああ、ついにそういう時代が来たかあ、というのが私の感想です。
ネットにはこれだけ有害情報と偽、エセ情報が氾濫しているというのに「社会に対する正式な窓口」と言い切って大丈夫なのでしょうか?一応、本物らしくみえても、誰が高知大学のホームページを「本物」だとオーソライズしてくれるのでしょうか?
「記者にまで発表する必要はない」というのも、新聞記者さんたちも随分、舐められたもんですね。
高知大学の態度はまさに自分たちに耳障りの悪いことは隠し、都合の良い情報だけは大々的に報じさせた第2次大戦中の日本の大本営か、ドイツ・ナチスの宣伝省と何ら変わりがありません。
泉下でゲッペルスも驚いていることでしょう。