中華航空機事故、白い恋人事件…雑感

 知床

 

昨日の那覇空港での、中華航空機の炎上事故は、さながらサスペンス映画のワンシーンを見ている感じでした。死傷者がいなくて、本当によかったと思います。

それにしても、乗員・乗客165人が脱出した直後に機体が爆発・炎上するなんて、まさに奇蹟としか言いようがありません。

事故原因がまだはっきりしていませんが、中華航空機といえば、1994年4月26日に名古屋空港で墜落事故を起こしたいわくつきの航空会社です。

すっかり、記憶の奥底に沈んでいたのですが、あの事故は、乗員・乗客271人のうち、264人もの方々が死亡し、7人が負傷した大惨事だったのですね。遺族の方々は、一日たりともこの不幸を忘れることはないでしょうが、これほどの大事故だったということを私は、申し訳ないのですが、忘れていました。

 

今回の事件が、人為的なミスなのか、過信なのか、よく分かりませんが、経済効率優先のための手抜き整備が遠因だとしたら、たまりませんね。

 

昨今、マスコミをにぎわす食品の安心・安全問題にせよ、航空機事故にせよ、行き着くところが、市場原理主義のなれの果てだとしたら、やはり人間の心の奥底にやどる倫理観と正義感しか、救いの道はないのかもしれません。

 

石屋製菓の「白い恋人」賞味期限偽装事件も、内部告発だったにせよ、社員の倫理観と正義感が、最後の手段としてとらせたものだったのかもしれません。

今、ここで「社員」と書きましたが、内部告発者は、社員ではなかったような気がします。パート、アルバイトか、契約や嘱託か、もしかしたらグッドウイルが派遣した非正規社員だったと思います。彼らは、言い方が悪いですが、経済効率と市場原理主義が生んだ副産物です。経済効率を優先するばっかりに、最後にその副産物からしっぺ返しを喰うとは…。引責辞任した石水勲社長がそのことを一番身に染みて感じたのかもしれません。