メンサと政治と宗教とサイコパスと

 人口上位2%のIQ(知能指数 )を持つ人たちの親交を主目的とした非営利団体「メンサ」というのがあることを最近知りました。1946年に設立され、英国に本部があり、会員数は全世界で約12万人。支部は世界40カ国にあり、日本人会員は約3500人いるとか。著名人には、SF作家のアーサー・C・クラークやアイザック・アシモフ、日本人には、お笑いコンビ、ロザンの宇治原史規や脳科学者の茂木健一郎らがいる(いた)そうです。

 まあ、親睦団体みたいなものですから、懇親会等では「政治と宗教の話はタブー」になっているそうです。「金持ち喧嘩せず」ということなんでしょう。そうでなくても、政治と宗教がらみで国家間で戦争になったりしますから、人類のタブー中のタブーでしょう。まず、思想信条は折り合いが尽きませんからね。最近、また、イスラム教の教祖の風刺画を巡り、パリ郊外で教師が殺害されたりしました。

 それなのに、この渓流斎ブログでは、最近、政治と宗教の話題ばかり書いております。勿論、冒涜的なことは書いておりませんが、これでは駄目ですね(苦笑)。

 このブログは2005年3月15日から始めましたから、今年で丸15年も経ちました。我ながら、よく続けてきたものです。しかし、以前、「ブログなんかやってると親友をなくすよ」と忠告されたことがありましたが、事実そうなってしまいました。

 30年来の友人のA氏からは「ブログなんかやっていると、人は離れていき、そのうち誰からも相手にされなくなりますよ」と言って、本人が率先垂範して離れていきました。旧友のB氏からは「君とは住む世界が違います」と通告され、異国に住むC氏は、メールを出しても返信すらしなくなりました。理由は分かりませんが、やはり、ブログが原因なのか、面倒臭くなったのかのどちらかしか思い当たるフシがありません。仲違いしたわけではありませんから。

 ブログをやっていても、ロクなことありませんね。

 でも、半面、良い事も沢山ありました。ブログを通じて知り合った何人もの方が全国にいらっしゃり、実際に交流でもできたことです。色々な「学び」もあり、自分では思いも寄らない「知識」や「情報」が寄せられ、大変勉強になりました。というより、現在進行形です。それが、15年も続けて来られた理由の一つでしょう。

 ところで、最初にご紹介した「メンサ」は、「サイコパス」を調べているうちに、何の関連もなく、ひょんなことで出てきました。何で、サイコパスを調べたかといいますと、最近、どうも独りよがりの人間が増えてきた気がしたからです。まず、挨拶はしない。不注意にせよ、人にぶつかったり、足を踏んだりしても謝りもしない。そこにいたお前の方が悪いんだと言わんばかりで逆切れしそうです。他人が苦しんでも見て見ぬふり、自分さえ良ければ何をしてもいい、そんな輩が増えたように思えるのです。

 そういう人間のことを何て言ったっけ?と一生懸命に思い出して、サイコパスがやっと出てきたのです。一般的に、サイコパスとは先天的に、罪悪感を感じず、良心の呵責に苛まれることはなく、嘘をついても平気で、他者に対する思いやりが皆無で、自尊心が過大で自己中心的、それでいて口が達者で表面的には魅力的なことが特徴だといいます。(両親や教師の教育や環境などの影響で後天的になった人はソシオパスと呼ばれます)

 ニュースで、平気で嘘をつく政治家を目の当たりにしたり、良心の呵責もなく老人を騙したり、殺害したりする若者を見かけたりしますが、もしかしたら、彼らはサイコパスなのかもしれません。

 私自身はサイコパスとは正反対の性格で、他人に気を遣い過ぎるかなりの神経質で、良心の呵責と罪悪感は莫大にあります。特に若い頃は、異様に神経が過敏で、自分の神経はピアノ線より細い!と天を呪ったことがあります。

 でも、何万人に一人か、何十万人に一人か分かりませんが、世の中には、傍若無人で無神経で罪悪感のない人間が存在するという事実を知っただけでも、少し冷静になれました。

(本文中敬称略)