住みたくないアメリカ、そして日本も?=米で新型コロナ死50万人超

 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計で、2月22日、米国の新型コロナウイルスによる死者数が50万人を超えました。各国別では最多で、世界の死者の2割を占めるといいます。

 バイデン米大統領もホワイトハウスで「(50万人は)第1次世界大戦と第2次世界大戦とベトナム戦争での戦死者を合わせた数より多い」と追悼の演説をしました。

 日本は、太平洋戦争だけで300万人以上の犠牲者を出していると記憶しているので、無学な私なんかは「え?」と思ってしまいました。

 人間自然科学研究所の調べでは、米国の戦争犠牲者は、第1次世界大戦は11万7000人、第2次世界大戦は29万人、朝鮮戦争で14万人で、他の資料ではベトナム戦争は5万8000人になっています。いずれも、推計なのですが、第1次世界大戦と第2次世界大戦とベトナム戦争での戦死者を合わせ46万5000人になりますね。

 米メディアは、第2次世界大戦での米軍の死者は推計40万5000人、ベトナム戦争は5万8000人、朝鮮戦争は3万6000人で、この三つの戦争の犠牲者を超えたと報じています。

 いずれにせよ、米国の新型コロナは、大戦争を超えてしまったわけですね。パンデミックがいかに恐ろしいか、思い知らされます。

 同時に、日本はいかに無謀な戦争をやったものだと痛感させられます。しかも、無責任な指揮官は生き残り、日本兵士の大半は餓死と戦病死と言われていますから。

新富町「蜂の子」

 話は変わって、アン・ケース 、アンガス・ディートン共著, 松本裕訳「絶望死のアメリカ」。まだ、未読ではありますが、書評などを読むと面白そうです。現代アメリカの病理が抉り取られている感じです。

 著者によると、「絶望死」とは、まさしく社会に絶望して、アルコール依存症や薬物中毒となり、挙句の果てには自殺をしてしまうことをいいます。

 そのカラクリが悲惨過ぎます。

 本書は、大企業が巨額のマネーとロビイストを使って政界工作し、自分たちに都合の良い法案を通す汚いやり方を暴いているのです。標的になっているのが、大学を出ていない中年の白人層。大企業は社会保険が負担になるからといって、彼らをリストラし、代わりに賃金の安い非正規雇用の派遣社員を雇う。いずれにしても、不安定な職で、清掃や倉庫番、警備など、語弊を怖れずに言えば、誇りを持てないような職種に左遷される。彼らは結婚もできず、生きがいもなく、孤独感から、日々の憂さ晴らしに酒やドラッグに走ってしまう。

 この風潮に乗じて、酒造会社と製薬会社は政界工作で、どんなキツイ酒もドラッグも規制緩和させて販売を自由にさせる法案を成立させ、彼らを破滅に導ていく…。

 実に、身につまされる話ではありませんか。

 「対岸の火事」と安心している日本人がいれば、それは大間違い。タイトルを「絶望死の日本」にしてもいいくらいです。