石原都知事は図に乗っている

ミラノ・ドゥオモ

<a title=”石原都知事、規定超す宿泊費 共産都議団が指摘(朝日新聞) – goo ニュース” href=”http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2006111504660.html?C=S” target=”_blank”>石原都知事、規定超す宿泊費 共産都議団が指摘(朝日新聞) – goo ニュース</a>

http://news.google.co.jp/news?q=%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E6%85%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E&hl=ja&lr=&sa=X&oi=news&ct=title

石原慎太郎都知事が2001年9月のワシントン出張の際、1泊26万円の超高級ホテルに泊まっていたことが、共産党都議団の調査で分かりました。(詳細は上記のアドレスをクリック)

この記事によりますと、都知事の宿泊費、交通費、日当は総理大臣と最高裁長官と同額だそうですね。ですから石原さんも、ご自分もそのクラスと同等と認識されているのではないでしょうか。

石原氏は「何も豪勢な旅行をしようと行っているのではなくて仕事だから」と釈明(?)していますが、その背後に強烈な選民意識と貴族趣味が見え隠れします。ガラパゴス島で大型クルーザーを5日間借り切ること(1泊13万1千円)など、都政と何の関係があるのかしら。単なる石原氏の趣味か慰安旅行ではないでしょうか。

そもそも、この石原さんは、これまで数々の問題発言を行ってきました。フランス人は数の数え方も知らないから、フランス語は国際語になりえない、と言ったり、年配の女性はもう子供を産めないから生きる資格がないと言ったり…。やれやれです。こういう一方的な発言は、当事者以外の人からは拍手喝さいを浴びることになるので、彼の人気を支えることになるのです。

選挙では投票の6割も獲れば、悠々と当選します。しかし、政治に無関心な人間が多いせいか、投票率など5割にも達しません。ですから、実質、有権者の3割が投票すれば、莫大な権力を手中に収めることができるのです。

石原氏は息子2人を国会議員に育て、3人目の息子も来夏の参院選でデビューさせようと画策しているという噂も流れています。「石原王国」万々歳ってところでしょうか。そういうのは日本人は大好きですからね。

私は東京都民ではないので、都知事選の投票権がないのが本当に残念です。

熱田さんを偲ぶ会

 ミラノにて

昨晩は銀座のコリドー街の「HIDORI」で、『熱田さんを偲ぶ会』。

出席したのは、熱田さんの1年後輩だった須本誓子さん、親友でフリーランスライターの綿貫啓子さん、3年後輩で通信会社勤務の大野晶子さん、先輩の岩田亨さんと私の5人。先輩の木田脩さんも出席する予定でしたが、「すっぽかし」。予約していたおかげで、彼の分まで、皆で分担して払わなければならなくなってしまいました。(すべて仮名)

木田さんは、いい加減な人で、いわゆる時間や約束は守らないというか、普通の人よりあまり深刻に考えない人です。何しろ大作家のインタビューを「忘れてしまって」すっぽかした人ですから。ただ、全く作為や悪気がなく「憎めない人」なので、皆から好かれています。世の中、こういう人もいるものです。

昨晩、出席した岩田亨さんもそういう感じの人でした。約束こそ覚えていて、すっぽかしたりはしませんが、話す言葉に実行が伴いません。素晴らしいいい話ばかりしてくれます。先日も道端でばったり会って「臨時収入が入ったから、あなたにはお世話になったから今度ご馳走するよ。こっちから必ず連絡するよ」と言うので、楽しみに待っていたのですが、待てど暮らせど連絡してきません。本人はとっくにそんなことを言ったことを忘れてしまっているのでしょう。ただ「言った」だけで「実行する」とは言わなかっただけの話でした。

今回、彼が出席したのは、私の方から、岩田さんに連絡して来てもらったのです。かつて、熱田さんの上司でもあったからです。でも、すぐに、彼を呼んだことを後悔してしまいました。昨晩は殆ど、彼が一人でしゃべりっぱなしで、「独演会」になってしまったからです。しかも、会社には、ほとんど「無試験」で入社した話や、自分の娘が中高一貫のお嬢様学校に通っていて、忘れ物をすると、父親自らが学校まで届けに行くといった他愛のない、聞きたくもない自慢話ばかりでした。

熱田さんの友人後輩の方々は、皆、一流大学を卒業して海外経験も豊富なバリバリのキャリアウーマンで、「男中心社会」に対して盛んにアンチテーゼの弁舌を振るっておられ、私は黙って聞いているしかありませんでした。

ということで、ずっと聞き役に回ったおかげで、熱田さんのことをあまり話すことができず、何となくフラストレーションが溜まってしまいました。酒席とはいえ、岩田さんと違って、自分の発言したことは、少しは実行を伴わなければいけないと考えてしまったせいかもしれません。

熱田さんの意外な幅広い交友関係を聞くことができましたが、一期一会の会になるでしょう。

元気まち上士幌東京会議

銀座

公開日時: 2006年11月10日 @ 23:07

今晩は、品川プリンスホテル新館12階「彦根」で開かれた「元気まち上士幌東京会議」に出席しました。北海道十勝管内にある上士幌町は、人口5414人で、ご多分に漏れず「過疎化」の悩みを抱えています。農業酪農が主な産業ですが、観光産業も欠かせません。

上士幌町では、竹中貢町長を中心にその観光資源を全国にアピールして何とか観光客だけでなく、移住者、定住者の受け入れなどに目下、取り組んでいます。その一環として、花粉症の人が避難する「リトリートツアー」や森林浴ツアーなどがあります。かなりマスコミにも取り上げられ、全国的に脚光を浴びつつあります。

竹中町長はかなりのアイデアマンです。地方自治体の限界を肌身で感じているせいか、国(内閣府、国土交通省、環境省、総務省、農水省)や農協、民間の電源開発や旅行代理店、商社の三井物産とまで手を組んで、まさに町の命運を懸けて、「町おこし」に全力を尽くしているのです。

この日の会議には、竹中町長から私のところに直々に電話があったため、出席したのですが、本当に面白かったのです。

それは、かなり変わったおじさんが一人いたためです。

会には、37人ほどの人が出席したのですが、最後に、簡単に自己紹介を兼ねて、それぞれが挨拶をしました。皆が皆、上士幌町の素晴らしさや、良い所を褒めていたのに、最後に回ってきたこの山下亨さんという、まちの元気相談室代表は

「皆さん、上士幌町をどうか、そっとしておいて欲しい。電源開発は、自然を破壊した張本人だ。もうこれ以上破壊するのはやめてもらいたい。役人は、自分の任期中の出世だけしか考えていないから、絶対に責任を取らない。皆さん、本当に素晴らしいことを述べていましたが、みんな、嘘ですね。誰一人とも、本音でしゃべろうとしていない。農水省の方はどうか田舎を食い物にしないでください。総務省や環境省の方も自分のステップアップのために地位を利用しないように。ナイタイ高原牧場には3000頭の牛を買っているいるということだが、屎尿はすべて川に垂れ流して、もう水なんか飲めたもんじゃない。ここにいる竹中町長もそのうちいなくなるか、消えるか、捕まるかのいずれかでしょう…」と、天下の官僚先生らを相手に「正論」とも言うべき本音をズバズバ言うので、皆苦笑するしかありませんでした。

よくこんな「正直な人」を会に呼んだものだと、主催者の懐の深さには感服してしまいました。私は、苦笑するどころか、痛快で、大声で笑ってしまいました。

この山下さんという方は、元自治省の役人だったらしく、国家公務員の裏表を知り尽くした人でした。廃線となった旧国鉄士幌線のアーチ橋の保存に奔走した人で、現在このアーチ橋は、北海道遺産に選定されています。

http://www.kamishihoro.jp/index.php

山下さんは「トイレ研究家」という変わった肩書きを持ち、世界の民族のお尻の拭き方について、食事中であることもお構いなく話していました。

「お尻に一番適しているのは、蕗の葉っぱ。だから、ふきという。アメリカのインディアンは、トウモロコシの実をすべて食べた後の芯で拭く。イスラム教徒は、左手を使って水で3回拭く。だから、絶対に他人に左手を使ってはいけない。左手で握手をしてはいけないし、左手で子供をなでたりしたら殺されます…」

こんな調子でした。あっ、食事中の方は失礼しました。

囲い込み運動

ミラノ

有楽町の三省堂書店で本や雑誌を買う度に、レジで「ポイントカードはありますか?」と聞かれるので、とうとう会員になってしまいました。会員といっても、年会費無料で、住所氏名年齢職業などを登録するだけです。

買った金額の1%が1ポイント、つまり、例えば1000円買うと、10ポイント付くシステムで、1ポイント1円。100ポイント以上貯まると商品券に代えられるお得なカードが発行されます。

「これは便利!」と思ったのですが…。

気がつくと財布の中には、このような様々なポイントカードがあることが分かりました。航空会社のマイレージカード、量販店のカード、CDショップのカード、理髪店のカード、パン屋さんのカード…。もう財布もパンパンです。

そして、はたと気がつきました。

「これは、他の店で買わせないようにする究極的な戦略ではないか。得したように見せかけて、結局、その金額を負担しているのは消費者であって、全く得していない。これは、単なる、手を換え品を換えた『囲い込み運動』ではないか!」

私のこの「理論」を証明してくれる本に最近出会いました。内橋克人さんの「悪夢のサイクル」(文藝春秋)です。内橋さんは、私の尊敬する数少ない経済評論家の一人です。

こういうポイントカードは、規制緩和政策によって、新規参入業者と熾烈な戦いに晒された既存の大手航空会社が、顧客を取り込む目的で始めた対抗策の1つだったということです。FFP(フリークエント・フライヤーズ・プログラム)と呼ばれますが、つまり、マイレージカードのことです。(これにより、新参入業者は敗退していきました)

そういえば、私の友人の本多さんは、帯広まで来るのに、わざわざ、釧路にまで行って、レンタカーを借りて帯広まで来たくらいですからね。つまり、彼は、全日空のマイレージカードしか持っていない。帯広は日本航空しか運航しておらず、全日空が乗り入れている釧路まで行ったわけです。

本屋さんも、日本全国に無数ありますが、このカードのおかげで、なるべくS書店で買うようになるでしょう。こういうけち臭い顧客のおかげで、弱小書店がつぶれていくわけです。

私はこのことを「囲い込み運動」と発言しましたが、もちろん、世界史に出てくる用語を拝借しただけです。未来の大人たち、つまり、世界史を履修しなかった今の子供たちは、ピンとこなかったと思いますが…。

STVライブは素晴らしい、懐かしい

中村さんからメールを戴き、STV(札幌テレビ)のホームページにある「ライブカメラ」http://www.stv.ne.jp/webcam/tokachi/index.htmlを教えてもらいました。

北海道各地の今の様子がライブで写しだされているのです。札幌だけでなく、あの懐かしい帯広もあります。

ああ、懐かしい!涙が出てきました。小樽も釧路も函館も釧路もあります。

ああ、行ったね、あそこも行ったね、といった感じで、嬉しくなってしまいました。

北海道ファンの皆さんは是非ご覧ください。

現実問題

公開日時: 2006年10月28日 @ 10:47

作家や評論家や学者が言っていることは、まやかしばかりだね。

自分のことを棚にあげているんだよ。

例えば、人間なんて堕ちると早いものだよ。こうして職も家庭もすべて失ってみて初めて分かったことは、職を探そうとすると、まず自宅の住所がなければならない。しかし、どこか、落ち着き先を決めようとしたら、定職を持っていなければ見つからないし、誰も貸してくれようとしない。すごい悪循環なんだよ。要するに、一回ドロップアウトすると、社会から爪弾きされる。簡単にホームレスになれるんだよ。

でも、僕は這い上がってみせるけどね。

作家や評論家や学者やマスコミが言っていることは、まやかしが多いことは確かだよ。すべてとは言わないけど…。

(X氏語録)

T君のこと、その後…

ミラノ

一緒にイタリア旅行をしたT君は、帰国後、三重県の自宅に戻らずに、そのまま東京のゲストハウスに居ついてしまいました。

いわゆる住所不定無職です。前科一犯こそつきませんが、毎日、何をしているのやら、職探しをしているのかと思っておりましたが、そうでもないようで、相変わらず、トイレの中で中国語の発音練習をしたり(怖い!)、イタリア語で曲を作ったりしていたようです。

堪りかねた私は昨晩、彼に事情聴取をしました。場所は、銀座の「はち巻き岡田」という居酒屋です。吉田健一が贔屓にした店で、久保田万太郎、川口松太郎、山口瞳や花柳章太郎、伊志井寛らも通い詰めたお店です。

店に入ると、T君は「昔、入ろうとして、断られた店だね」と言いました。すごい記憶力です。もう4半世紀以上昔の話です。まあ、20代で、こんな店に入ろうとしたなんて、生意気でしたね。お品書きには、値段が明示されていませんでしたが、名物の「粟麩田楽」は本当に美味しかったですね。菊正宗の樽酒を5,6本空けてしまいました。

私は、早速、T君にローマでの行方不明事件を問い糺しました。「雲隠れしただろう?」

すると、どうやら、彼は雲隠れしたわけではなく、本当に、行き違いになって、はぐれてしまったということが分かりました。T君、疑ってすまなかった。

場所を変えて「ルパン」に行きました。ここでもハイボールを5,6杯空けてしまいました。店の奥には太宰治や坂口安吾、織田作之助の写真が飾られ、私も、もう30年近く通い詰めているのに、客の顔と名前を覚えようとしないで放っておいてくれる店です。

そして朗報です。まさしく福音です。

彼に職が見つかったのです。しかも、住む家も。

私の高校時代からの古い古い旧友からの紹介です。「友達の友達は皆友達だ」の世界です。彼らこそが、一緒に人生を歩んでいく、同じ世界の人間です。

ということで、昨日は色々ありました。

お父さんの古い時計

ラオコーン

イタリア旅行に行く前に、腕時計が止まってしまいました。いつものことながら電池切れだと思い、三越デパートの6階にある時計売り場に行って、電池を交換していもらいました。

1500円でした。

その時、売り場の人が「大分、リューズにゴミが溜まっているかもしれません。今度、止まったら、一度分解して掃除したりして調べた方がいいかもしれませんね」と言うのです。そして「1万5000円くらいかかります」と付け加えました。

ちょっと、待ってください。その時計は、確か、1万円だったのです。大阪に住んでいた1989年頃に、量販店の「ジャパン」という、社長か誰かの太ったおっさんをアップにした顔が看板になっているお店で買ったのです。

「1万円の時計を1万5千円で修理するわけにはいかないなあ」と考える暇もなく、翌日、見事に、その時計はまた止まっていました。電池を換えても止まるということは、17年も使ったので、もう寿命なのかもしれません。

でも、翌日にはイタリアに出発しなければなりません。そんな時、偶然、昨年亡くなった父親の形見の腕時計があったのです。高価ではない、というより、はっきり言って安価なものですが、私にとっては思い入れのある時計です。

この時計をはめて、イタリア旅行を敢行したのです。

ところで、物欲のなくなったT君は、外国に行くというのに、時計さえしてこなかったのです。既に質に入れたのか、最初から持っていなかったのか、聞きそびれました。

そういえば、彼は用もないのに、「今、何時ですか」とイタリア語で声をかけて、イタリア人と会話の練習をしていました。

「物なんて、何もなければ、それで何とかやっていけるものだよ」という自分の言葉を実行しているようでした。

 

北品川の「金時」

この写真のどこかに筆者がいます

昨晩は、後藤先生のお導きで北品川の「金時」という創業70年という老舗居酒屋で痛飲しました。

酩酊してしまい、年のせいか、会合で何を食べたのか、何を話したのか、さっぱり覚えていません。とにかく、ビールと焼酎をガバガバと飲み、気がついたら二日酔いで目が醒めたといった有様です。

参加したのは、テレビ東京建物の浦本さん、辰巳出版の大西さん、東京新聞の大石さん、東商の清水さん、日経BP社の大豆生田さん、共同通信の村上さん、東京スポーツの佐藤さん、電通の大沼さん、東洋経済の福井さん、新聞協会の吉澤さん、週刊新潮の安河内さん、それに私と後藤さんの実に13人も集まりました。

これだけいると、席が離れていてほとんど話をする機会がなかった人ばかりでしたが、何となく阿吽の呼吸で、皆言いたい放題で、私なんか話した内容を全く覚えていないくらいですから。

この店は、後藤さんが、BS-iの番組「吉田類の酒場放浪記」を見て、思い立って決めたそうです。ちょっと、都心から離れ、京浜急行「北品川」駅から歩いても、道がくねくねして分かりにくいのですが、随分、人が集まったものです。誰かが「後藤さんの人徳だね」と話していました。

この店の女将、長谷川いつ子さんがなかなかのやり手で、普通のネクタイを、さっと蝶ネクタイに結び変えてしまう早業を披露して、皆をあっと言わせていました。浅草出身で、北品川には「都落ちしてきました」なんて言ってました。

品川は、言わずと知れた宿場町ですから、昔は大いに繁盛したのでしょう。「金時」の前の狭い道路が、旧東海道だったらしく、どこかに弥次さん喜多さんが出てきそうな雰囲気。この辺りは遊郭で、置屋もあったとか。古い街並みも残っており、昼間に散策するのもいい所かもしれません。

何を食べたか思い出しました。お刺身と枝豆とこの店の名物の「肉豆腐」でした。これは美味でした。締めて5千円。

立花隆氏講演会

今日は、東京・池袋の立教大学で行われた立花隆氏http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%8B%E8%8A%B1%E9%9A%86の講演会に行ってきました。1ヶ月ほど前に応募したら当選したからです。この手のものは良く当たります。

タイトルは「日本はどこへ向かうのか~大学と大学教育の未来~」というもので、会場のタッカーホールには1200人ぐらいの人が集まったのではないでしょうか。

講演は大学から招聘されたせいか、3分の1くらいは立教大学の宣伝みたいな話でしたが、さすが、立花さんらしい薀蓄のある話でした。

立教大学は、キリスト教の聖公会の大学です。そのカトリックとプロテスタントをプラスしたような聖公会の伝統の影響から、大学教育には、一つの立場だけを絶対視せず、対立する視点を合わせて飲み込む幅の広さを持つ、と立花さんは指摘していました。いい意味で「あいまいさ」で、大学出身OBを見ればそれが分かる。例えば、マスコミで目下活躍している徳光和夫http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E5%85%89%E5%92%8C%E5%A4%AB それに、みのもんたhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BF%E3%81%AE%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%9F 古舘伊知郎 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E8%88%98%E4%BC%8A%E7%9F%A5%E9%83%8E らは立教出身。彼らを見てみると、早稲田大学出身の田原総一郎、筑紫哲也、久米宏らと比べるとその違いに分かるでしょう。今の世界を悪くしているのは、原理主義です。テロを起こしているのも、正義を振りかざしているのも…。そういう意味で、自由とあいまいさを信奉する立教大学は素晴らしい、と持ち上げるわけです。

面白いことに、黒沢清、万田邦敏、青山真治、塩田明彦、周防正行といった今はときめく新進気鋭の映画監督は、全員立教大学出身で「立教ヌーベルバーグ」と呼ばれているそうです。彼らの共通点は、映画論の蓮見重彦教授の門下だったということです。

もちろん、安倍晋三さんに対する批判も忘れていません。安倍さんが尊敬崇拝する「お爺ちゃん」の岸信介http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%B8%E4%BF%A1%E4%BB%8Bについて「安保世代」の立花さんが痛烈に批判するのです。立花さんは東大に1959年入学、ということですから、当然、「安保世代」そのもので、1960年安保騒動では、デモに出かけています。

立花さんは言います。5月19日を境に運動はまるっきり様変わる。5月19日までは、デモ隊は数千人から1万人規模だったが、19日以降は、連日連夜何十万人という人が「岸退陣」のデモを行う。安倍さんは、これまで出版した自著の中で祖父の業績ばかり褒め、安保騒動の時でも、自宅付近に来たデモ隊に対してたじろぎもしなかった、と書いておきながら、この5月19日のことをひと言も書いていない。!と立花さんは言うのです。

5月19日に何が起きたのか?子供だったので、よく覚えていない私などは、「樺美智子さんが殺された日かな」などと思ったのですが、その日は「岸がクーデター起こした日」だったというのです。

5月18日から19日にかけて、岸首相(当時)は、安保特別委員会の審議を打ち切って、議場の中に、警官500人と何と広域暴力団の松葉会http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E8%91%89%E4%BC%9Aの組員300人も入れて、反対派を排除して、わずか30分で議決したというのです。

「そんなことをやったのは、日本の歴史上、ほかに誰もいない」と立花さんは怒るのです。

「岸はやってはいけないことをやった。クーデターに近いことをやった。それで、5月19日を境に『民主主義を守れ』という運動に変わる。彼(安倍)は、安保反対者を馬鹿と力説しているが、この歴史的事実を全く認識していない」と言うのです。

当事者の発言なので、大変重みがありました。