本日は2023年12月31日の大晦日です。こんな忙しい日なのに、ブログを書いている暇人がおります。これもこれも、この1年、御愛読頂いた皆さまに感謝を込めて書いているのです(笑)。笑ってはいけませんね。真面目にならない、と。
ということで、本日は少しは皆さまにも為になるような話を開陳したいと存じます。
誰でも年を取ります。その老化を少しでも遅らせたり、和らげたりしようとすることをアンチエイジングと言いますが、カタカナ語で書かれるように、これは、いわゆる西洋医学です。
でも、一方で中国の漢方医学もあります。こちらは、アンチエイジングとは言いませんが、それに似たような養生訓があります。中国4000年の伝統がありますから、バカになりません。
今流行りの西洋医学の最先端は、脳医学かもしれません。脳の働きや仕組みが分かれば全てが分かるといった脳万能主義です。私の造語で言わせてもらえば、「万脳主義」です。
しかし、中国では、感情は以下の臓器で感じられているという考え方があるというのです。
・肝臓 ➡怒り
・脾臓 ➡妄想
・肺 ➡悲しみ
・心臓 ➡喜び
・腎臓 ➡怖れ、不安、驚き
毎日、怒ってばかりいたら、肝臓が悪くなるということかもしれませんよ。この中で腎臓に注目したいと思います。肝腎要の「腎」ですからね。
よく、健康維持や若返りのために、「精のつく」食べ物を摂ると良い、と昔から言われています。これこそ漢方医学のアンチエイジングです。薬には副作用がある場合があるので、普段の食事から療養するという考え方です。精のつく食べ物とは、よく知られている通り、ウナギや山芋(認知症を防ぐ)、ショウガ、クコの実、ナッツ(クルミは脳に似ているので、脳に良いという俗説もあります)、桑の実、牡蛎などがあります。中国4000年、食べられて、その効果が実際にあり、現代でも否定されていないという事実があります。
この「精がつく」の「精」とは、もともと中国では「腎精」と言われていたそうです。「腎精を補う」などという言い方もあるようです。それだけ、腎臓に重きを置いているのかもしれません。その腎臓に良いのが「黒の食材」だと言います。具体的には、黒ゴマ(髪の毛の養育にも良い)、黒豆、ひじきなどがあります。お正月のお節料理に黒豆が欠かせないのは、そういうことだったのかあ! ですよね。
黒の食材を摂れば、怖れや不安に打ち克つことが出来るかもしれません。私は早速、心掛けることにしました。
以上は、NHKのカルチャーラジオで、漢方薬膳研究家の阪口珠未氏のお話を元に翻案して、「聞き書き」として記述させて頂きました。出典を明記させて頂いたので、渓流斎のいい加減な思い付きの話ではないことを御理解賜れば幸甚です。
それでは皆さま、良い年をお迎えください。