北海道会

ヴェニス

4,5日前に関東地方でも急に寒くなったおかげで、油断していたら風邪気味になってしまいました。

北海道では、マイナス20度の極寒の冬を3回過したので、すっかり体が北海道仕様になったのに、関東地方での寒さにまだ体が慣れていないようです。

昨晩は、銀座コリドー街の「十勝屋」で「北海道会」。北海道を経験した中村さん(札幌)、西村さん(釧路)、杉本君(札幌)、前田君(札幌)、私の5人が集まりました。十勝屋は、帯広の北海道ホテルのシェフをそのまま連れてきたらしいので、味は満点。ほんのちょっと値段が張りますが、店内は満員でした。口コミで知ったのか、若い美しい女性が多いのには驚きました。

話の内容は忘れてしまいました。いいことです。覚えていないということは。ただ、2次会で杉本君が何か気に触らないことがあって、途中で退席してしまいました。

2次会でワインのボトルを2本も空けたせいか、すっかり泥酔してしまい、最終電車で寝過ごして、帰りは大変な目に遭ってしまいました。

 

困った問題ーカルト集団「顕正会」

ヴェニス

公開日時: 2006年11月22日 @ 16:05

友人のT君が、変な新興宗教集団に入信してしまいました。心の隙をつかれて、しつこい勧誘に根負けしていつのまにか洗脳されて、入信書にサインしてしまったようです。

そもそもT君は、塾の講師の職を求めて、面接に行っただけでした。それが、奴らの隠れ蓑だったのです。団体本部に連れて行かれ、まるで、暴力団事務所のようなところで、心理的圧迫を加えられて、入信させられたのです。塾という教育機関の背後に、如何わしいカルト集団があるなどと、誰が想像がつくでしょうか。

特に、T君は普段、テレビも新聞も見ない「世間知らず」の人間なのです。そのカルト集団が、度重なる恐喝まがいの勧誘と傷害事件や、多額のお金を寄付させて信者を自殺に追い込む事件などを起こして新聞沙汰になっていることを彼は知らなかったようです。

はっきり書きます。

その塾は、さいたま市大宮区にある「フェニックスアカデミー」です。

カルト集団は、その、さいたま市大宮区に本部を置く「顕正会」です。もちろん北海道などを除く全国津々浦々に「支部」があります。公称会員は100万人ですが、実態はその1割も満たないと言われています。

カルト集団と呼ぶのも「顕正会被害者の会」のホームページのアドレス

http://www.higaisyanokai.jp/

を見てください。higaisyanokai(被害者の会)で通用するのですよ。世の中に数多のカルト集団がある中、higaisyanokaiのアドレスだけで、通用するとは、その被害の多さと大きさが容易に想像できるのではないでしょうか。

彼らは、まず「あなたの幸せを願っています」とか何とか甘い言葉で近づいてきます。そのうち「敵が日本を攻めてくる」など、「入信しなければ、地獄に落ちる」など「あなたは破滅する」など、「前世の報いがある」など様々な手を使って、人の不安心理に追い込んでいきます。

信者に対する強制的な寄付と会合出席によって、職場をやめざるをえなかったり、家庭が崩壊したりする事例は、枚挙に暇がありません。

それにしても、学歴のある分別のある大の大人がコロリと騙されてしまうものなのですね。

T君はとても純粋な人なので、断りきれなかったのでしょう。

人の弱みに付け込む悪徳集団には、本当に憤りを感じています。私は断固として戦います。

新聞読者ネット会員になってしまいました

ミラノ・スカラ座

某新聞社の読者ネット会員に、とうとうなってしまいました。ネット会員は、新聞社の「囲い込み」に利用され、世論調査のダシに使われるので、あまり気が進まなかったのですが、「プレゼント」に応募したかったので、つい入ってしまいました。

我ながらセコイと思います。

でも、便利ですよね。本来ならプレゼントに応募しようとしたら、いちいち葉書を買ってきて、住所、氏名など色々と書いて、郵便ポストまで出しに行かなければならないのに、会員になれば、ネットを2,3回クリックすれば、応募は終了してしまいます。

最近、可分所得がめっきり減ってきたので、映画のチケットなど「一攫千金」(セコイ!)を狙って、応募してみようと思います。競争率が上がるから、皆さん、真似しないでください、とは言いません。どうぞ、真似してください。

私も当たったら、このブログで披露しますから、皆さんも当たったら、コメントしてください。どれくらいの確率で当たるのか知りたいのです。

松坂60億円とアメリカ社会

ミラノ

公開日時: 2006年11月20日 @ 09:51

旧聞に属しますが、西武ライオンズの松坂投手の米大リーグへの移籍金が60億円というニュースには大変驚かされました。交渉権を獲得したのは、ボストン・レッドソックス。この60億円は、どこから出てくるのでしょうかね。松坂のキャラクターグッズやユニフォームや、日本人観戦客など「ジャパンマネー」を期待しているようですが、それにしても、その財力には魂げてしまいました。

イチロー、城島が所属するシアトル・マリナーズのオーナーは日本の任天堂、セントルイス・カージナルスのオーナーは、バドワイザー・ビールなどで知られるアンホイザー・ブシュ、テキサス・レンジャーズのオーナーは、ブッシュ米大統領もかつて名を連ねたこともあるテキサスのオイル会社の共同体…であることは有名な話ですが、さて、レッドソックスは誰なのかなあ、と思ったら、ジョン・ヘンリーという投資家でした。この人は、一介の農民から身を起こして巨万の富を築き上げた人です。相場の大きな流れをじっと忍耐強く分析して投資する「トレンドフォロー」を実践した人としても知られています。

さて、今、私が言いたいのは、球の投げ打ち遊びのために、60億円もの巨万の資金を投入できるアメリカ社会は、現在、戦争中であるという事実です。日本では、とても考えられないことです。先の大戦中は、国家総動員法が導入され、資源のない日本では、お寺の鐘から個人のご先祖様のお宝まで、国に強制的に拠出させられました。

懐の深いアメリカでは、そんなことはないようです。戦争資金の捻出のために、教会の鐘を売ったなどという話はきいたことはありません。

それは、思うに、今のイラク戦争は、アメリカ国民にとっても他人事だからではないでしょうか。現在、イラク戦争に行っている若者の大半は、学歴のない貧困層か、大学に行く奨学金を得るために仕方なく軍隊に志願した貧困層であることが統計で明らかになっています。そして、その殆どが、アフリカ系やアジア系などの有色人種の若者です。フリードマンによる「格差社会」で生み出された若者たちです。

「金持ち喧嘩せず」で、大半のアメリカ人にとって戦争は、他人事の話なのでしょう。だから、戦争中だというのに、球遊びのために60億円もの大金を払うことが出来るのです。私はそう思います。

「江戸ウォーキング」

ミラノ

本屋で「江戸ウォーキング」(JTBパブリッシング)という面白い本を発見し、つい買ってしまいました。

「江戸城のおもかげを残す外濠と城門めぐり」「大名屋敷連なる目白台から音羽、雑司ヶ谷へ」など46のコースが掲載されています。明細地図のほか、所要時間、歩行時間、交通(料金)も載っているので、「散歩」の目安になります。交通料金は、ほとんど「徒歩のみ0円」と書いてあるので、嬉しくなってしまいます。

いい本ですよ。この本を持って、暇を見つけて出かけるつもりです。その際は、写真付きでご紹介しますね。

格差社会の現実

ミラノ

 

今日は、父親の1周忌でした。早いものであれから1年過ぎました。月並みですが、あっと言うまでした。

 

所沢聖地霊園で法事を執り行いました。出席者は、母と兄嫁夫婦と甥と姪、姉夫婦と姪、弟夫婦の10人。姉夫婦の甥と弟夫婦の二人の娘は欠席しました。

 

昨日の規制緩和の話の続きです。

 

規制緩和というと、戦後の官僚支配を打破する特効薬と錯覚され、一部の諮問委員の口当たりのいい言葉に惑わされて、バラ色の未来が到来すると多くの日本人は誤解してしまいました。丁度、10年前は旧大蔵省の破廉恥な不祥事が大々的にマスコミで取り上げられて、「こんな奴らに国を任せていては駄目になる」という風潮ができあがったのです。

 

しかし、この規制緩和によって生み出されたものは、過度のコスト競争による賃金・労働条件の悪化、コスト削減による安全性の低下、そして利益優先による公共性の喪失という問題でした。

 

 例えば、所得階層の上位20%と下位20%を比較すると、1970年代はその差は約10倍でした。それが、2002年はその貧富の差は168倍にも広がったのです。 

 

 また、日本の一世帯当たりの年間所得の中央値は476万円なのですが、その半分の238万円以下の所得で生活する貧困層が6・5世帯に1世帯もあるのです。

 

 タクシーの運転手の場合、年収の全国平均は、1992年に378万円でしたのが、2004年には276万円にまで大幅に下がったのです。

 

 最新の統計によりますと、極端なリストラが進んだこの10年で460万人の正社員が失われ、代わって663万人ものパートやアルバイトが増加しました。正社員の平均年収が454万円なので、派遣社員(平均年収204万円)ならその半分、パート(同111万円)ならその4分の1の賃金で労働力が確保できるため、非正社員化に拍車がかかったわけなのです

 

 恐ろしい「格差社会」、貧民と富者との極端な差別化が始まったのです。一度ドロップアウトすると、這い上がることはできません。

まさしく、弱肉強食のジャングルの世界です。

フリードマンの(功)罪

レオナル・ド・ダヴインチ像(ミラノ)

ノーベル経済学者のフリードマン氏が16日に亡くなりました。94歳。新聞各紙は、彼の業績を讃える文言ばかり並べています。

何しろ、彼は、今の「世の中」を作った神のような人だからです。

 

http://news.goo.ne.jp/topstories/world/20061117/910a81d95d53a4805185d679c394066b.html

 

シカゴ学派の重鎮、フリードマン氏は、ひと言で言うと、市場原理主義者です。「競争市場は常に公平だ」という確信の下、政府などの介入や規制を極力排除して、自由市場経済を提唱した人です。

 

「自由」や「規制撤廃」などというのは、一見、素晴らしい思想に見えます。しかし、内実は「努力しないものはドロップアウトしろ」「儲けられる時に儲けるのがジェントルマンだ」といった弱肉強食の極端なエリート主義だったのです。

 

彼の主張には「食品や医療品に対する安全規制は技術進歩を遅らせることによって社会に弊害をもたらす」

 

「最低賃金法が雇用を阻害する」といったものがあります。彼の思想の正体がこれでわかるでしょう。

 

実際、彼は1965年にポンドの空売りをしようと目論みましたが、シカゴ大学のメインバンクである「コンチネンタル・イリノイ銀行」から「銀行は投機という反社会的な行動、あるいはそういうプロジェクトに貸付をしない」といった理由で断られています。

 

先物による商品や通貨の取引を全面的に自由化して、逸早く情報を得た者だけがその利益に預かるというのが彼の思想だったのです。

 

その後、彼の弟子である「シカゴ学派」の若き経済学者を政策委員に採用したチリやアルゼンチンの国家経済がどんなに混沌とした「対外債務危機」の悪循環を踏んできたか、歴史をみれば明らかです。

 

フリードマン氏が後世に与えた影響は神のように絶大です。世界経済で最も影響力を持つFRB前議長のグリーンスパン氏も現議長のバーナンキ氏も彼の申し子です。

 

ですからフリードマン氏を勇気を持って批判した内橋克人氏の「悪夢のサイクル」(文藝春秋)を読んだ時は、本当に驚き、かつ感心したのでした。

石原都知事は図に乗っている

ミラノ・ドゥオモ

<a title=”石原都知事、規定超す宿泊費 共産都議団が指摘(朝日新聞) – goo ニュース” href=”http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2006111504660.html?C=S” target=”_blank”>石原都知事、規定超す宿泊費 共産都議団が指摘(朝日新聞) – goo ニュース</a>

http://news.google.co.jp/news?q=%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E6%85%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E&hl=ja&lr=&sa=X&oi=news&ct=title

石原慎太郎都知事が2001年9月のワシントン出張の際、1泊26万円の超高級ホテルに泊まっていたことが、共産党都議団の調査で分かりました。(詳細は上記のアドレスをクリック)

この記事によりますと、都知事の宿泊費、交通費、日当は総理大臣と最高裁長官と同額だそうですね。ですから石原さんも、ご自分もそのクラスと同等と認識されているのではないでしょうか。

石原氏は「何も豪勢な旅行をしようと行っているのではなくて仕事だから」と釈明(?)していますが、その背後に強烈な選民意識と貴族趣味が見え隠れします。ガラパゴス島で大型クルーザーを5日間借り切ること(1泊13万1千円)など、都政と何の関係があるのかしら。単なる石原氏の趣味か慰安旅行ではないでしょうか。

そもそも、この石原さんは、これまで数々の問題発言を行ってきました。フランス人は数の数え方も知らないから、フランス語は国際語になりえない、と言ったり、年配の女性はもう子供を産めないから生きる資格がないと言ったり…。やれやれです。こういう一方的な発言は、当事者以外の人からは拍手喝さいを浴びることになるので、彼の人気を支えることになるのです。

選挙では投票の6割も獲れば、悠々と当選します。しかし、政治に無関心な人間が多いせいか、投票率など5割にも達しません。ですから、実質、有権者の3割が投票すれば、莫大な権力を手中に収めることができるのです。

石原氏は息子2人を国会議員に育て、3人目の息子も来夏の参院選でデビューさせようと画策しているという噂も流れています。「石原王国」万々歳ってところでしょうか。そういうのは日本人は大好きですからね。

私は東京都民ではないので、都知事選の投票権がないのが本当に残念です。

熱田さんを偲ぶ会

 ミラノにて

昨晩は銀座のコリドー街の「HIDORI」で、『熱田さんを偲ぶ会』。

出席したのは、熱田さんの1年後輩だった須本誓子さん、親友でフリーランスライターの綿貫啓子さん、3年後輩で通信会社勤務の大野晶子さん、先輩の岩田亨さんと私の5人。先輩の木田脩さんも出席する予定でしたが、「すっぽかし」。予約していたおかげで、彼の分まで、皆で分担して払わなければならなくなってしまいました。(すべて仮名)

木田さんは、いい加減な人で、いわゆる時間や約束は守らないというか、普通の人よりあまり深刻に考えない人です。何しろ大作家のインタビューを「忘れてしまって」すっぽかした人ですから。ただ、全く作為や悪気がなく「憎めない人」なので、皆から好かれています。世の中、こういう人もいるものです。

昨晩、出席した岩田亨さんもそういう感じの人でした。約束こそ覚えていて、すっぽかしたりはしませんが、話す言葉に実行が伴いません。素晴らしいいい話ばかりしてくれます。先日も道端でばったり会って「臨時収入が入ったから、あなたにはお世話になったから今度ご馳走するよ。こっちから必ず連絡するよ」と言うので、楽しみに待っていたのですが、待てど暮らせど連絡してきません。本人はとっくにそんなことを言ったことを忘れてしまっているのでしょう。ただ「言った」だけで「実行する」とは言わなかっただけの話でした。

今回、彼が出席したのは、私の方から、岩田さんに連絡して来てもらったのです。かつて、熱田さんの上司でもあったからです。でも、すぐに、彼を呼んだことを後悔してしまいました。昨晩は殆ど、彼が一人でしゃべりっぱなしで、「独演会」になってしまったからです。しかも、会社には、ほとんど「無試験」で入社した話や、自分の娘が中高一貫のお嬢様学校に通っていて、忘れ物をすると、父親自らが学校まで届けに行くといった他愛のない、聞きたくもない自慢話ばかりでした。

熱田さんの友人後輩の方々は、皆、一流大学を卒業して海外経験も豊富なバリバリのキャリアウーマンで、「男中心社会」に対して盛んにアンチテーゼの弁舌を振るっておられ、私は黙って聞いているしかありませんでした。

ということで、ずっと聞き役に回ったおかげで、熱田さんのことをあまり話すことができず、何となくフラストレーションが溜まってしまいました。酒席とはいえ、岩田さんと違って、自分の発言したことは、少しは実行を伴わなければいけないと考えてしまったせいかもしれません。

熱田さんの意外な幅広い交友関係を聞くことができましたが、一期一会の会になるでしょう。

作家東理夫の影響力

ミラノ

先日、作家の東理夫さんが新聞に書いたエッセイを読んでいたら、思わずその店に行きたくなって、行ってしまいました。

そこにはこう書かれていました。

「コロッケ好きのぼくは、今、東京・新橋駅から銀座への裏通りにある小さなバーを目指している。船の竜骨という名前のそのバーが気に入っているのは、夕刻五時開店でビールが底抜けにうまいというばかりではない。妙にうれしくなるものがメニューにあるのだ」

そして、大好物のコロッケは四谷の「兵庫屋」のものだが、この店では新橋の「石塚商店」のコロッケを出してくれる。マルハの魚肉ソーセージを丸ごと一本揚げたものもメニューにあり、笑いながら食べてしまう、などど書かれています。

こんなこと書かれれば、誰でもその店に行きたいと思いませんか?

しかし、「宣伝」ではないので、その店の名前が書いていません。

でも、大丈夫。私はその辺りの土地勘もあり、探し出しましたね。カウンターは8人ぐらいでいっぱいになり、あとテーブルが2つ、3つある本当に小さな店でした。本場のベルギービールを出してくれます。

こんな私を走らせてしまうとは、作家の影響力には感服しました。

え?あなたも行きたい?内緒ですが、店の名前だけ、コメントに書いておきましょう。

(引用は、11月11日付「日本経済新聞」夕刊)