アジア民族造形ネットワーク

トムラウシ


先日の山本さんの講演会「ガルーダとナーガ」に出席されていたアジア民族造形文化研究所の金子量重所長から、同学会の会誌を送っていただきました。


金子所長は、アジア民族学の世界で、知る人ぞ知る大人物で、アジア各国の民族資料を幅広く私費で収集し、九州国立博物館をはじめ、韓国国立中央博物館、ベトナム民族学博物館などにも個人のコレクションを「寄贈」しておられます。


アジア民族造形ネットワークを立ち上げた金子所長は「政治家や官僚たちは欧米かぶれが多い上に、『アジア識らず』のひどさに私は日本の未来に大きな不安を感じた。世界60億のうちアジアには40億近く諸民族が住み、国際情勢に照らしても『21世紀はアジアの時代』なのだ。かかる重要なアジア認識を怠った失政が、今政治や外交上重大な局面を迎えている…」と、同誌で怒りに近い心情を吐露されています。


私なんかも、アジアの文化については本当に不明を恥じたいくらい良く知りません。例えば、朝鮮の民族衣装であるチマ・チョゴリのチマはスカート、チョゴリは上衣であることを初めて知りました。チマの下にバジ(ズボン)をはいていた時代があり、古くは騎馬遊牧民であったことの証ではないか、と推測しています。


金子所長の言葉は、肝に銘じたいと思います。