「私家版・ユダヤ文化論」2 

公開日時: 2007年11月4日


(続き)
著者の内田氏は、ユダヤ人について、こう定義します。

第一に、ユダヤ人というのは、国民名ではない。

第二に、ユダヤ人は人種ではない。

第三に、ユダヤ人はユダヤ教徒ではない。

こうなると、ますます分からなくなってしまいます。第一、これでは、定義になっていません。

そこで、著書はこう続けるのです。

ユダヤ人がユダヤ人であるのを、彼は「ユダヤ人である」とみなす人がいるからであるという命題は、ユダヤ人とはどういうものであるかについて事実認知的な条件を列挙しているのではない。ユダヤ人はその存在を望む人によって遂行的に創造されるであろうと言っているのである。

うーん、難しいですが、これは何にでも当てはまる社会的歴史的根本的事象であることは確かですよね。