山形は堅かった=銀座食べ歩き「山形田」の肉蕎麦

  いつの間にか、「銀座食べ歩き」ブログの様相を呈してきましたが、恥じ入ることなく、正々堂々と真っ向勝負していきましょう(笑)。

 職場の同僚O君は、席が隣り同士なので、プライベートなことまでよく話をします。今日は、彼の義兄さんの話でしたが、その方が亡くなられたという話を聞いて吃驚してしまいました。一昨日、その方の話を初めて聞いたばかりだったからです。

 義兄さんは、普段は健康そのもので、病気一つしたことがなかったのですが、半年前に急に胆石が見つかり、手術をしなければならなくなり、入院したら、他にも悪い箇所が見つかり、結構長い間入院されていたようです。そして、医者が宣告した通り、半年後の昨日、急死されたというのです。行年67歳だと聞いています。

 60代だと病気の進行は早いし、「あっけなかった」とO君も言っていました。

 まだ、元気だった半年前。O君は偶然、その義兄さんと銀座でバッタリ会ったというのです。どうやら、胆石の手術をしなければならないことをその時初めて聞いて、吃驚したといいます。義兄さんは、御徒町で長年続く宝石店の二代目だったらしいので、銀座に出てくることは滅多にないのですが、何かの用事があったらしいのです。

 その時に教えてもらったのが、この「山形田」というお蕎麦屋さんです。「美味いから一度行ってみたら」と言われて、その日は別れたそうです。後日、出かけたそうですが、彼も美味かったというので、本日、私も行くことにしたのでした。

 場所は松屋デパートの裏手、王子製紙本社ビルの近くにありました。何しろ、とても古いビルの地下にあり、表の看板も目立たないので、「口コミ」がなければ、通り過ぎて、絶対に行かないような店でした。

 それでも、狭い店内の壁には有名人らしきサイン色紙がいっぱい飾られていたので、知る人ぞ知る、通が集まる有名店なのでしょう。

 私は、この店で人気一番で、地元では「肉そば」と呼んでいる「蔵王冷やし地鶏そば」960円を迷わず注文しました。

 最近、戦国武将に凝ってしまったせいか、山形といえば、すぐに、初代山形藩主も務めた最上義光を思い浮かべます。この蕎麦は、最上義光も食べたのかなあ、と想像しながら食してみました。

 そしたら、吃驚(いつもビックリしていますねえ)、お蕎麦が太くてゴムのように堅い!―なんて書いてはいけませんね。実にコシがあって、噛み応え十分だった、と正確に書かなければいけません。そうでなければ、また、あの釈正道老師から「大間違い。他人のミスに気が付くのは超キモチイイー」などという投書が来るかもしれませんからね。

 出汁に何を使っているのか分かりませんが、スープがまろやかでとても美味しかったでした。リピーターが多いはずです。

 再び、「最上義光もこういうお蕎麦を食べていたのかなあ」と感嘆、感服することしきりでした。