チョムスキー「誰が世界を支配しているのか?」とは、どんな原則や価値観が世界を支配しているのかということ

ノーム・チョムスキー著「誰が世界を支配しているのか?」を辛うじて読了しました。読破で はありませんね。やっと、読み倒したといった感じです(笑)。

原著「Who rules the World?」by Noam Chomsky  は、欧米知識人の間で大ベストセラーになったらしいですが、その知的レベルの高いこと!

翻訳者の一人である大地瞬氏は「訳者あとがき」の中で、「読みだしたら止まらなくなり、2度読んだ」そうで、版権が日本でまだ取得されていなかったことから、出版社に掛け合って翻訳書を出したといいます。

この本については、前回にも書きましたが、今年90歳になるMIT名誉教授チョムスキー氏による傲慢な「世界の支配者」に対する批判です。

本書の中で特に割かれているのは、1960年代のベトナム戦争、キューバ・ミサイル危機、パレスチナ・イスラエルの中東問題、イラン問題、地球環境問題などです。彼は、国家転覆、大量虐殺…陰に陽に指令する支配者層に対するアンチテーゼの事実を列挙して批判しています。

例によって、目を引いた箇所を換骨奪胎で引用させて頂きます。

・「誰が世界を支配しているのか?」というのは、結局、「どんな原則や価値観が世界を支配しているのか」ということだ。(「世界」とは、ワシントンとロンドンの政治支配者の世界ということ)

・「フォーリン・アフェアーズ」誌とは、支配者階級の間で最も権威のある雑誌だということだ。

・中央銀行である日本銀行は、日本政府が51%の株式を所有しているが、米FRB(連邦準備制度理事会)は、12の連邦準備銀行が株式を持ち、米政府は株式を所有していない。つまり、FRBの実権支配者は私企業ということになる。

・ジョン・ロックは、植民地の管理者だった。

・NAFTAもTPPも、保護主義の要素が強く、決して「自由貿易協定」ではない。「自由」は御用メディアが使う「不当表示」だ。内容の多くは貿易とは関係ない。投資家の権利を守る協定なのだ。おかげで、労働組合の多くが切り崩された。経営者が「労組をつくるなら、工場をメキシコに移転する」と脅したからだ。これには「政府による確実な支援」があった。

この辺にしておきます。

 

トランプ氏は意外にも名大統領として歴史に名を残すかも

幼児を虐待死させて両親が逮捕されたと思ったら、今度は東海道新幹線車内での無差別殺傷事件。その22歳の容疑者は「誰でもいいから人を殺したかった」と取り調べで応えたといいます。10年前の秋葉原無差別大量殺傷事件を思い起こさせます。そして、闇サイトで初めて知り合った鬼畜どもによる浜松市の29才看護師連れ去り死体遺棄事件と耳を疑うような心を痛める極悪事件がここ1週間続き、厭世気分になってしまいました。

これから、「人を見たら泥棒と思え」ではなく、「人を見たら殺人犯と思え」と子どもたちに教えなければならないのでしょうか。殺伐とした世の中は今に始まったわけではありませんが、本当に嫌になってしまいますね。

ところで、史上初の米朝首脳会談が6月12日(火)、シンガポールで行われました。新聞・テレビ等で報道された通りですが、木曜日発売の週刊誌はあまり大々的に取り上げませんでしたね。部数売り上げ向上につながらないからなのでしょう、恐らく。

マスコミのどこも、この米朝会談について、「失敗」扱いで、専門の学者のほとんどが「60点」という辛い採点を付けてます。朝鮮半島の非核化が検証可能という保証をトランプ米大統領が取り付けることができず、北朝鮮に一方的に利する結果になったから、というのがその主な理由でしたが、私は、個人的には「よくやった」と思ってます。つい半年近く前までは、ミサイルが飛び交って一触即発の雰囲気でしたから、両首脳が握手するなどとても想像できませんでしたからね。私なら85点を付けてもいいです。

それより、私自身、以前はトランプ大統領のことは「とんでもない人」だと思っていたのに、この米朝会談をきっかけに、「とてつもない人」だと思うようになりました。

有言実行の人で、これまで公約していたことの中で、「メキシコ国境に壁を建設してその費用をメキシコ側に支払わさせる」という以外は、ほとんど実行してきたのではないでしょうか。TPPからの離脱、地球環境問題のパリ協定からの離脱、貿易戦争に発展しかねない鉄鋼、アルミ、自動車等への高い輸入関税などです。

特に日本の基幹産業である自動車に以前の2.5%からその10倍も25%に引き揚げる暴挙は、日本人としてとても許せませんが、トランプ大統領はほとんど国益のため、自国第一主義を声高に叫び、失業率を17年ぶりに3%台に低下させるなど、ラストベルト地帯でも景気のどん底から明るい兆しが見えてきたという報道もあります。

17年前の2001年はクリントン大統領ですから、その後のブッシュ大統領もオバマ大統領もできなかった景気回復を、禁じ手かもしれませんが、成し遂げたのですから、一目を置くべき大統領かもしれません。

勿論、好き嫌いは別です。

これまでの世界中のマスコミがトランプ大統領を悪者扱いにしてきたおかげで、世界中の人々が彼に偏見を持つようになりました。

しかし彼ほどの愛国主義者はいないかもしれません。極右の超国家主義者かもしれません。でも、これまでの歴史家らが指摘するような超国家主義者=軍国主義者と彼には当てはまらないようです。

「誰でも戦争ぐらい簡単にできる」「戦争ゲームのような米韓合同軍事演習は中止する」といったようなトランプ大統領の発言は、驚きを禁じ得ませんでした。私も、彼のことをイケイケドンドンの軍国主義者だと思っていたからです。

平和主義者と言われたあのケネデイ大統領が、南ベトナムに軍事介入して、ベトナム戦争を泥沼化させた張本人なのですから、皮肉なものです。マスコミや歴史家によるネーミングは当てにならないということでしょう。

大金持ちのトランプ大統領ですから、只管自国第一主義、保護主義政策を取るので、中国のように領土拡大の野心などありません。

彼は、IMFやEUなど国際組織に対してはかなりの猜疑心を持っており、貿易も多国間協定ではなく二国間で結ぼうとしてます。

スポーツのIOCやFIFAの汚職事件を見て分かるように、国際組織には莫大な利権があります。トランプ大統領は、殆ど仕事しないでその利権だけを独占している国際官僚貴族の腐敗ぶりを見聞したからこそ、敢えて逆方向の自国保護主義に向かったのではないかと勘繰りたくなります。

勿論、アメリカは中間選挙を控えており、「トランプのパフォーマンスは、点数稼ぎ」という批判はよく分かります。

しかし、リベラルのハリウッド俳優が彼を「アホバカ」扱いするなど、あまりにも彼を侮辱するような心無い批判が多過ぎたので、敢えて個人的見解をさらけ出してみました。

これからの展開次第では、「名奉行」から「悪代官」に転落する可能性もありますが、意外と「名君」として名を残すのではないかと思ってます。ただし、米国の歴史教科書で(笑)。

パソコンのトラブルで疲労困憊 チョムスキーの「誰が世界を支配しているのか?」も問題山積で重すぎる話

ここ2,3日、先日買い換えたばかりのDell パソコンでちょっとトラブってます。

Wi-Fiの接続で、通信速度が極端に遅くて、うまく繋がらないと思ったら、原因はルーターが「節約モード」になっていたためで、「節約モード」をオフにしてやっとスムーズに繋がり、解決しました。

そしたら、今度は、Windows10のエクプローラーEdgeとかいうのが、うまく起動しません。どうやら買ったばかりなので、うまく初期化されていない感じで、すぐ「IMEが無効です」とバッテンが表示されて、フリーズしてしまいます。

相手は機械ですから、こっちがイライラしても始まりませんが、時間ばかり無駄に流れて疲れてしまいます。

今日は会社の富士通のパソコンまでご機嫌斜めで、社内無線LANで繋がってますから、アップデートを指令され、再起動をかけたら、今度は、ワードもブラウザーもフリーズ(もしくは応答なし)ばかりするようになり、仕事が何度も中断されて余計疲れました。

幸い会社には技術担当の青年がいるので、診てくれますし、個人用パソコンの方は、この機種を勧めてくれたITに詳しい石田先生がいるので、何度もメールで問い合わせて、救って頂きました。感謝深謝多謝です。

先達はあらまほしけれ、ですね。

銀座「能登輪島」 能登ランチ定食850円

そんな中、今、寸暇を惜しむようにして、ノーム・チョムスキー著、大地瞬、榊原美奈子訳「誰が世界を支配しているのか?」(双葉社、2018年2月25日初版)を読んでますが、内容が深刻過ぎて、心苦しいといいますか、読み進めるのが辛いです。

チョムスキーは、「生成文法理論」を提唱して現代の言語学に革命を起こした言語学者で、私の学生時代から既に著名で、雲の上の存在のようなオーソリティーでした。今はどうしているのか、学生時代の友人の安田君という奇才が熱烈に信奉していたことを思い出します。

チョムスキーは1928年、米ペンシルベニア州生まれですから、今年90歳です。マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授。1960年代のベトナム反戦運動から筋金入りの反政府主義者で、何度も投獄された経験の持ち主です。

ですから、この本も反体制=反米、政府批判の書と言ってもいいでしょう。何しろ、アメリカという国の成り立ちである先住民の大虐殺にも触れ、裏庭である中南米には親米政権になってもらわないと困るので、CIAによる反米国家の転覆(チリのアジェンデ政権など)や、「世界制覇」を維持するためのイラク、イランに対する封じ込め、親イスラエル寄り政策によるパレスチナ人の虐殺への直接的、間接的加担、そしてゴールドマン・サックスなどによる金融支配など、これでもか、これでもかと抽出し、白日の下に晒し出します。

比較的進歩的で、穏健派と言われた民主党のケネディやクリントンやオバマ大統領についても、「共和党のブッシュよりひどい」とコテンパンに批判します。

パレスチナ問題にせよ、地球環境問題にせよ、本書でこれだけ多く問題提起されると、とても、とても、安穏には暮らせず、まともな神経では立ち向かえないと思いました。

正直、逃げ出したくなりました。

さて、一体、誰が世界を支配しているのか?ーチョムスキーによると、「世界」とは、ワシントンとロンドンの政治支配層のことで、彼らの意にそぐわない輩のことを「テロリスト」とか「過激派」とかレッテルを貼り付けて、最後は殲滅するというのです。

個人的に以前から「正義」というのは胡散臭いと思ってきましたが、正義というものは、そういう脈絡で主張されていくものなのですね。

「勃興するチャイナタウン 中国人激増の西川口をディープルポ」から多くを知りました

最近、電車に乗っても、街を歩いていても、外国人が増えたような気がしています。

それも、観光客ではなく、子ども連れ、乳母車で電車内に突進してくる赤ん坊を連れた母親など、どうみても働いて暮らしているような外国人家族です。数年前ではなく、1年前から急に増えた気がします。

先日、都心から離れた京浜東北線沿線の某駅で、目だけを出したブルカを着た黒ずくめの女性を、この年で、間近に生まれて初めて見たときは、さすがに驚きました。嗚呼、そういう時代になったのかと。

新聞の片隅に載ってましたが、今や、全国のコンビニでは約2万人の外国人が働いているそうですね。「留学生」とか「研修生」という「かたち」らしいのですが、実質、門戸開放ということなんでしょうね。超高齢社会の少子化で、霞ヶ関も財界も永田町も「人手が足らない」「人手が足らない」と恐怖心を煽ってますから。

京浜東北線といえば、東京の赤羽から二つ目に西川口という駅(埼玉県川口市)があります。ここは、かつては過激な風俗店がひしめく歓楽街だったのですが、いや、らしいのですが(笑)、2000年代前半から埼玉県警による一斉撲滅キャンペーンなどで店が激減し、「空白地帯」になったビルに中国人が大勢大挙し、今や、横浜や神戸と比べ物にならないくらい本場の中国料理店(日本人向けの中華料理ではなく、中国人による中国人のためのモノホンの中国人向け味付け料理)が軒を連ねるようになったそうです。

「日本にいながらにして本場中国料理が味わえる!」と「日本人観光客」も押し寄せているそうです。

この模様を現地ルポしたのが、高口康太さんというジャーナリストで、「週刊東洋経済」2018年2月3日号の「隠れ移民大国ニッポン」特集に「勃興するチャイナタウン 中国人激増の西川口をディープルポ」と題して、探訪してます。

もう4カ月以上前に出た雑誌なので、データがほんの少し古くなってしまいましたが、川口市に住む中国人は、2012年末~17年6月末で6222人増加し、1万8698人。市民の3・2%が中国人だといいます。今(2018年6月)は、これよりさらにもっと増えていることでしょう。

川口市は、東京都と埼玉県の県境の荒川を越えた埼玉県の街で、吉永小百合主演の「キューポラのある街」の舞台として知られています。東京と比べると物価も土地も家賃も安いことから、多くの外国人が住むようになったとも言われます。

特に西川口では、中国人が多く住み、中国語の看板が多くみられ、日本語ができない読めない書けない中国人でも生活に困らないため、いつの間にか集まるようになったと言われてます。

先ほど取り上げたルポでは、高口さんはよく取材しており、「飲食店は東北地方(かつての満洲)出身者が多く、水商売は福建省出身者が多い」とのこと。お互いに棲み分けしているらしいのです。

店舗を借りるのに高額の敷金がいるはずですが、ちゃんとそこには裏業者がいて、闇取引の地下銀行もあることも暴いてます。

この記事は、骨太のルポルタージュとして私は絶賛したいと思います。

ちなみに、高口さんの奥さんは中国・天津出身で、西川口駅前エリアを歩きながら「(ドラえもんの)どこでもドアで中国に帰ったみたい。懐かしい!」と感激したそうです。

電車内を見回すと、働き盛りの日本人の紳士淑女のほとんどがスマホのゲームに熱中してました。国際競争時代、これでは、日本人はハングリーな外国人に負けてしまうなあ、と思った次第。余計なお世話か?

ただのネット情報は「万引き情報」

福島の柴先生です。
渓流斎「おや、随分お久しぶりですね」
柴「おぬしは最近、六本木のデスコでブイブイいわせてるらしいじゃないか」
渓「何十年前の話をしてるんですか」
柴「おお、随分久しぶりだったからな。ところで、『米朝首脳会談』はマスコミの予想を大きく覆して『和気あいあい』で終わるでしょうなあ。『拉致問題』はどうなりますかなあ。注目しているのは日本だけの話で、刺身のツマにもならないかもしれませんぞ」
渓「急に随分大胆な発言…」
柴「まあ、長州の安倍首相が、単なる『米国頼み』で、自分では何も拉致交渉していない。そのことを全く批判しない日本のマスコミは痴呆老人と同じですよ。NHKを見ていたら『安倍の代理人』の岩田明子記者が『トランプさんが、このホテルを決めたのは、安倍首相が訪米した時に、板門店よりこちらが良いと進言したからです』と話していましたが、まさに、安倍政権べったりの御用ジャーナリスト田崎四郎の『女・田崎』版です」
渓「あらま、凄い言い方!」
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柴「また、話が変わるが、電脳空間では色んな情報が飛び交ってますなあ。『金正日は日本人だった』なんという『説』まであります。金日成の右腕だった陸軍中野学校出身の畑中里の息子だったというのです。まあ『噂』ネタでしょうなあ(大笑)。近頃、ネットではなく、直接に個人と一対一で話をしたりする人や、直かに、おカネを投じて情報を入手する人が本当に少なくなりました。トランプ米大統領が『包括、多国間交渉』よりも個別の『一(国)対一(国)の交渉』を主張するのは時代のその先取りですよ(笑)。
 合理的に見えるようでも、もう、多国間、包括交渉の時代じゃないのです。WTOもG8もTPPもEUもすべて包括、団体の取り決めです。時代遅れなのです」
渓「おやおや、随分、話がバカでかくなってきましたね」
柴「マスコミ出身の貴人も御存知のように、直接の情報収集にはおカネがかかるので、その『値打ち』が分からない人間ではやれません。ただし、手間がかかっても直接情報は中身があります。だから、ただのネット情報は、いわば、安直な『万引き情報』なのですよ」
渓「うまいこと言いますね。カンヌ映画祭グランプリの是枝監督『万引き家族』をご覧になったんですか?」
柴「もちのろんだよ。それより、この映画は右翼からは頗る評判がよくないらしいな。いつも、アッキーと手をつないで映画鑑賞する映画好きの安倍首相も、この映画は全く無視。是枝監督の『公権力から距離を置きたい』とブログに書いたことに腹を立てているという噂が流れている」
渓「ははは、それも『噂』情報でしょう。昔、先生は、ネットなんて単なる『便所の落書き以下』と称されてましたが、最近は『万引き情報』に格上げですか?」
柴「格上げじゃないよ。今でも『便所の落書き以下』という思いは変わってない。ネット情報もSNSで故意にコンピューターで操作して、フェイクニュースを垂れ流したり、リツイートしたり、拡散したりしているらしい。おっそろしい世の中になったものだよ」
渓「御意。確かに。何を信用したらいいのか分からない時代になってきましたね。ネットには『万引き情報』といわず、『詐欺情報』が溢れてますからね」
柴「ま、気をつけることだね。自分だけは引っかからないと傲慢になったらおしまいだよ。…ということで、今日はこの辺で」

森友文書改ざん事件の処分が甘い

私ごとき菲才がとやかく言っても始まりませんが、森友文書改ざん問題の処分は、納税者として全く納得いきませんね。

識者によると、この処分とは(1)刑事責任(2)行政責任(3)政治責任の三つがあるそうです。それにならえばー。

(1)の刑事責任には先週、色目を使った検察(大阪地検特捜部)が嫌疑なしとして、不起訴処分にしました。国有地を8億円も値引きしたことが刑事責任を問うほど因果関係があるのかどうか立証できなかったらしいのですが、理由は何とでも言えます。最初から、何処からか圧力を受けたのか、責任追及するつもりがなかったってことでしょう。安倍首相がかつて勤務していた神戸製鋼には、民間ということで、検察が強制家宅捜索してますからね。検察当局が、身内かわいさか、財務省から予算を減らされたら困るからなのでしょうか?

(2)の行政責任は、昨日、麻生財務相が20人の処分を発表しました。これだけの大人数なのに、麻生財務相は「組織的だが、組織ぐるみではない」とわけの分からないことを開陳するのです。矛盾してませんか?

結果的に、平たく分かりやすく言えば、筆頭責任者の佐川宣寿・元理財局長が、罰金500万円、監督責任者の麻生財務相が罰金170万円で幕引きを図る魂胆。

何しろ、日本の歴史始まって以来の大それた公文書改ざん事件ですよ(最近やっと、財務省も「書き換え」ではなくて「改ざん」と認めたようですが)。

国のかたちの根幹である公文書が偽造されれば、何もかも信用できなくなります。学者だって、ジャーナリストだって、企業広報だって、公文書を引用して論文を書いたり、記事を書いたりするわけでしょう。その根幹が間違っていたら、国民は何を信じたらいいのでしょう。

(3)の政治責任は、政治家以上にその政治家を選んだ国民を追及するべきかもしれません。しかし、(安倍晋三首相が)「私や妻が関わっていたら、総理も国会議員も辞める」と言ったのが全ての始まり(2017年2月17日)で、その一言がなければこんなことになっていない。官僚がまるで全て悪いかのごとく言われるが、あんなことやりたくてやった人は誰もいない」と発言したのが野党議員なら分かりますが、政権自民党の石破茂・元幹事長ですからねえ。

これにはホント、魂消た。

加計理事長は何処??

名古屋の篠田先生です。
…6月3日付毎日新聞朝刊のコラム「時代の風」で、作家の中島京子女史が「泥船に乗っている我々」というタイトルで、加計学園、森友問題に触れています。
 この中で、中島女史は、報道機関は、日大の運動部やタレント、芸能人のゴタゴタ問題は、必死に、懸命に追いかけるというのに、加計学園の加計孝太郎理事長を追いかけているところはない、という指摘をしています。思わず苦笑してしまいました。「忖度しているのか」とも書いてありましたが、全くその通りです(大笑)。…
確かに、この一年、これだけ話題になっている渦中の人なのに、どこの新聞もテレビも追っかけたこともありせんね。
 …安倍首相の友人で、ゴルフ、別荘仲間で、この問題の一番要(かなめ)の”ご本尊”なのに、何処のマスコミも、直撃インタビューする様子も気配もなく、中島女史ではありませんが、これでは手心を加えているか、忖度していると言ってもよいでしょう。…
確かに、その通りですね。
 …「国会」でも野党が、加計理事長の証人喚問を要求しているのに、マスコミは、彼の自宅や大学など、加計理事長を追い回し、張り込んでいる様子はありませんね。
 「プライバシーの侵害!」で訴えられるのを恐れているのでしょうかね。安倍首相と実は、裏でツーカーの「北朝鮮」にでも逃亡しているんですかね(大笑)。…
 まさか!そんなことはないでしょう。
 …「定年」過ぎた共同通信社のしがない広報老人をあれだけ糾弾しておいて、”安倍人脈”の方は追及しない、追いかけない、では片手落ちです。そんなことばかりやっているから、テレビは、巨悪よりゴミネタばかりを追いかけ回すことになるのです。…
 最近では、広報老人より、赤坂クラブ出身の彼のやり手奥さんの方が有名になっているのでは?(笑)
 …何処かの新聞社が「加計王国の虚飾を剥ぐ」の長期連載でもやればよいのです。面白いので、読者は激増するでしょう。今は”平成版 マムシの周六”はいないのでしょうかねえ?…
 マムシの周六とは、明治〜昭和初期の醜聞紙「萬朝報」の創刊者黒岩涙香のことですね。当時最大の権力者だった伊藤博文や山縣有朋らの妾を暴いたという。今や新聞社には、そんな骨太のジャーナリストは皆無に近いし、そもそも新聞社には若い優秀な人材も集まらなくなっているらしいですよ。
 …所詮、既存体制(エスタブリシュメント)の宣撫情報機関で、”リベラルエリート”の欧米大手マスコミと、それを追認するだけの日本のマスコミですから、こういう今の体たらくな状況になったのは、「当たり前」と言えばそれまでですがね。…
穿った意見ですね。
 …それにしても、真面目な話、加計孝太郎さんは何処に逃げているんですかね?一説には、安倍首相が「何処かにとんずらしてくれと!」教唆したという噂も出ています。朝日新聞の「伊藤律インタビュー」と同じように「架空インタビュー記事」でも出てくれば面白いのですがね。あの紀州のドンファンみたいにならないことを祈ってますが。…
彼の「御近影」として、帽子を被った加計学園の入学式の写真があるので、理事長室に毎日出勤しているんじゃないですかね。…それなら、なぜマスコミが突撃取材しないのか本当に不思議、不思議。いや、謎めいていますね。

5月31日はサラダ記念日ではなくて司法記念日

バウムクーヘン井上です。今日は搦め手からの批判はやめておきます。

大阪地検特捜部は、森友問題で、公文書を改ざんした佐川宣寿(60)財務省元理財局長ら幹部38人全員を嫌疑不十分などとして不起訴処分にしました。

納得いきませんねえ。

5月31日 不起訴処分にしたから 司法記念日

あちゃあ、やっぱし、搦め手になりそうです(笑)。

日本は三権分立の民主主義国家と小学校で習いました。何で、司法が立法府や行政府の長の顔色をうかがったり、斟酌したり、忖度までしなければならないんでしょうかねえ??300カ所以上も公文書を改ざんしたというのに、全く罪も問われないのですか。責任も追及できないんですか?それでいいんですか?

独立した機関なんですから、正々堂々と判決すればいいものを。

そこで、不起訴処分にした大阪地検特捜部長の山本真千子さんという人が一体どういう人物なのか調べてみたら、驚き桃の木山椒の木でした。

1963年、兵庫県生まれで、IP細胞を開発した山中伸弥氏と同窓の大阪市立大学出身(大阪市立大学といえば、一橋大学に次いで2番目の官立商業学校として設立された旧制大阪商科大学。よど号事件主犯の田宮高麿、連合赤軍最高幹部森恒夫の出身校としての方が印象強いですが、今の若い人たちは知らないんでしょうかねえ?)という経歴まではいいのですが、ネトウの皆さま方がここぞとばかり、「森友問題を朝日新聞とNHKにリークした犯人」などと4月に名指しで大批判キャンペーンを繰り広げていたのです。ネタ元は無所属の会・江田憲司衆院議員のツイートとしてますけど、知らなかったなあ。

しかし、朝日などにリークする女性捜査部長が、このような不起訴処分を下したりしますかねえ?

それとも、本人に対する「反政府主義者」という批判を「国民感情」と誤解して、今回不起訴処分にしたんでしょうか?

カエサルも言ってますけど、「人間は自分の見たいものしか見ようとしない」とうことなんでしょうか。

何だか裏がありそうですが、ソースがないのでよく分かりません。しょうゆことです。

嗚呼、結局、搦め手批判になってしもうた。。。

【フェイクニュース】大日本の安部監督と明恵コーチが除名処分

フェイクニュースをお伝えします。

関東学生メリケンフットボール連盟は29日夜、都内の連盟事務所で臨時評議会を開き、大関西学院大学との定期戦で、悪質な反則行為があったとして、大日本大学の安部監督と明恵コーチを除名処分とした。除名は、連盟の8段階の処分の中では最高。

連盟による独自の聴き取り調査によると、5月9日に行われた両大学による定期戦で、大日本の安部監督は、20歳の愛媛選手に対して、「モリカケ案件は絶対に潰してこい」と指示し、これを忖度した佐川選手と柳瀬選手も同調して、公文書を破棄したり、家計理事長に会わなかったことにしたりしたというもの。

これについて、安部監督は「信じてもらえないかもしれませんが、私は一切指示してません。一点の曇りもありません」と終始一貫、疑惑を否定。明恵コーチも、大阪府豊中市の国有地について「いいですね。進めて下さい」と、選手に指示したという疑惑を否定した。

京都・建仁寺 Copyright par Kyoraque sense

しかし、関東メリフト連盟は、安部監督は、大日本大学の常務理事と人事局長を兼任して絶対的権力を握り、気に入らない選手は試合から干すなど陰に陽に恫喝し、「後でできなかった言っても、済まされないからな」と、愛媛選手を追い込んで反則行為をさせたことは明らかと断定。

佐川選手と柳瀬選手は、レギュラーを確保して天下りすることだけが生き甲斐だったので、忖度して公文書を破棄して嘘を突き通した、と裁定した。

安部監督と明恵コーチは、一貫して疑惑を否定していたが、20歳の愛媛選手が自分の選手生命を懸けて謝罪し、監督コーチからの指示を明らかにしたことの方が辻褄が合い、信頼できるとして、監督とコーチに対して、連盟による最高処分の除名とすることを決定した。

以上、フェイクニュースをお伝えしました。

安倍内閣支持率が30%にまで続落で、ほぼ崩壊へ

安倍内閣の支持率低下が止まりません。

23日付朝刊。安倍政権の支持母体とも、「御用新聞」とも、言われたあの読売新聞でさえ、支持率が39%、不支持率が何と最高の53%なんですからね。

毎日新聞になると、内閣支持率は、危険水域と言われる30%(不支持率49%)にまで続落してしまいました。もう無理ですね。

国民はうんざりしているからでしょう。

今日23日付の東京新聞朝刊は、1面トップで、「異常事態の安倍政権」と題して、今年1月から4月にかけてのわずか3カ月で、疑惑と不祥事が「13」もあった、とわざわざ年表(笑)にして列挙してます。

もう忘れかけていますが、1月の「スーパーコンピューター開発をめぐる国の助成金詐取事件関連」に始まって、4月のつい最近は、「福田淳一財務次官のセクハラ疑惑」「幹部自衛官が野党議員に罵声」と続きます。

セクハラ疑惑については、福田さんは依然として認めておらず、「週刊新潮」を発行する新潮社が「この期に及んで否認するとは驚きを禁じえません」とコメントを発表するぐらいです。音声データの証拠があるというのに、まだ否認する福田さんの「一部分を取っただけで、全体ではないから、ありえない」という弁明こそ、やはり、一般国民としても「驚きを禁じえません」と同じ言葉出てきてしまいます。

ただ、ここに来て、セクハラ被害を訴えたテレビ朝日の女性記者が早くも、ネット上で、顔からプロフィールまで晒される「二次被害」が出ているようで、そんなことをする輩に対しては、暗澹たる思いがします。

銀座「味」 さば味噌に定食 880円

それにしても、安倍さんが直接かかわった案件ばかりではないのですが、この3カ月の疑惑と不祥事が「13」というのは異様に多く、クリスチャンでなくても、まさに不吉な数字ですねえ。

安倍さんを首相に「抜擢した」小泉純一郎元首相も先日、「彼は、もう(自民党総裁選の)3選は無理だな」と、引導を渡すような、猫の首に鈴をつけるような発言をしてしまったので、これで、ほぼ完璧に、第5次安倍内閣の芽はなくなったということでしょう。

これから消費税はどうなる? 軍事大国化した中国の覇権問題はどうなる? 何と言っても、混迷の中、経済政策はどうなる?

こんな「国難の時代」と言っていた張本人の安倍さんは辞めてしまうのか?

ご安心ください。首相の代わりはいくらでもいます。誰がなっても同じです。トップは変わっても、政治行政を仕切っているのは、我々官僚ですから。。。

あれ? その声は、福田淳一さんじゃありませんか???