貧困の風景

ローマ

最近、『貧困の風景』を上梓した作家の曽野綾子氏が「今の日本は格差社会とか、いくら働いても貧しいワーキングプアーとか言ってますが、日本人は本当の貧困を知らない」と嘆きつつ、警鐘を鳴らしています。

現在75歳の同氏は、アフリカなどの最貧国を訪れ、エイズと診断された途端、食べ物が与えられなくなった子供たちなど、過酷な現状を目の当たりにしてきました。

曽野氏は、「本当の貧困とは、明日、食べる物がないということなのです。今の日本人はそういう人は稀でしょう」と言うのです。「私は、新聞の投書を読むのが好きなのですが、給料が下がって、歌舞伎の鑑賞に行けなくなった、というのがありました。別に歌舞伎を見に行くなと言うつもりはありませんが、世界の貧しさの現状をみれば、日本人は何て幸せなんだろう、と思われるでしょう 」と、ラジオのインタビューで答えていました。

こういうことは、口で言ったり、頭で考えただけでは分かりません。

ということで、曽野氏は、大胆な提案をするのです。
「一年のうち、二日でいいから、断食してみてください。そして、電気の一切ない生活をしてみてください。真っ暗な暗闇の中でテレビも携帯電話もない生活をしてみてください。この時、初めて、世界の貧困の現実が少しは分かるかも知れませんね」

さあ、皆さんにはできるでしょうか?