世の中の仕組み=銀行員や商社マンだって天下りしたい

WST National Gallery Copyright par Duc de Matsuoqua

 このブログで政治家さんのことについて書いた翌日は、どうも気分が悪く、削除したくなります。正直、あまり関わりたくないのです(苦笑)。生来、権威や権力者に対する拒絶反応が鋭敏なのか、何か、魂が穢れる思いがするのです。失礼しました。大袈裟ですね。

しかし、政治家はエリートの選民であり、国民の負託に応えてもらわなければなりません。封建主義じゃあるまいし、民主主義なら本来、2代目、3代目、4代目と世襲制になるのはおかしいのであって、常に我々は批判の精神を持って彼らの言動を見続けていく必要があります。だからこそ、彼らに対して国民の税金を投資しているのです。特に、総理大臣の年収は5000万円、国務大臣は3500万円といわれていますから、その分、仕事してもらわなければ困るのです。逆に言えば、国民は政治家に投資しているから、国民には政治家を批判する権利があるのです。

 このように、国会議員の年収が、世襲したくなるほどおいしくて、いかに高額か、卑近な例を挙げてみます。

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 還暦を過ぎて、某マスコミで定年延長の形で働いている阪元氏の年収は200万円以下です。まだ高校生と大学生の子どもを抱えているので生活はかなり苦しいです。退職金と預金を切り崩して生活しています。

 彼は先日、学生時代の友人と4人で新宿に飲みに行って、自身の生活苦を訴えつつ、友人の年収を聞いたところ、大手銀行出身のA君は、取引先への3回目の「天下り」でいまだに年収600万円は確保。大手商社で重役を務めたB君は、関連会社で週1回出勤するだけの非常勤監査役で800万円ももらっているというのです。世の中、官僚だけではなく、エリート銀行員や商社マンともなると、定年後に天下りが用意されていることが分かります。「さすがに自分の年収は言えなかったよ」と阪元氏は苦笑いしてました。

 その阪元氏は、学生時代に某大手銀行からの内定を二つも蹴って、わざわざマスコミに就職したといいますが、今や、マスコミも斜陽産業で落ち目の三度笠。私も「馬鹿だねえ。銀行に行ってたら、今ごろ、年収5000万円の頭取になっていたのに」と言うと、いつも反発する彼も返す言葉もなく、シュンとしてしまいました。

 もちろん、私も同じ穴の狢ですから、他人事ではありませんが(苦笑)。