精のつく食べ物で健康維持を図ってください=今年も渓流斎ブログの御愛読有難う御座いました

 本日は2023年12月31日の大晦日です。こんな忙しい日なのに、ブログを書いている暇人がおります。これもこれも、この1年、御愛読頂いた皆さまに感謝を込めて書いているのです(笑)。笑ってはいけませんね。真面目にならない、と。

 ということで、本日は少しは皆さまにも為になるような話を開陳したいと存じます。

 誰でも年を取ります。その老化を少しでも遅らせたり、和らげたりしようとすることをアンチエイジングと言いますが、カタカナ語で書かれるように、これは、いわゆる西洋医学です。

 でも、一方で中国の漢方医学もあります。こちらは、アンチエイジングとは言いませんが、それに似たような養生訓があります。中国4000年の伝統がありますから、バカになりません。

 今流行りの西洋医学の最先端は、脳医学かもしれません。脳の働きや仕組みが分かれば全てが分かるといった脳万能主義です。私の造語で言わせてもらえば、「万脳主義」です。

 しかし、中国では、感情は以下の臓器で感じられているという考え方があるというのです。

・肝臓 ➡怒り

・脾臓 ➡妄想

・肺 ➡悲しみ

・心臓 ➡喜び

・腎臓 ➡怖れ、不安、驚き

 毎日、怒ってばかりいたら、肝臓が悪くなるということかもしれませんよ。この中で腎臓に注目したいと思います。肝腎要の「腎」ですからね。

銀座「華味鳥」 薬膳御膳1500円

 よく、健康維持や若返りのために、「精のつく」食べ物を摂ると良い、と昔から言われています。これこそ漢方医学のアンチエイジングです。薬には副作用がある場合があるので、普段の食事から療養するという考え方です。精のつく食べ物とは、よく知られている通り、ウナギや山芋(認知症を防ぐ)、ショウガ、クコの実、ナッツ(クルミは脳に似ているので、脳に良いという俗説もあります)、桑の実、牡蛎などがあります。中国4000年、食べられて、その効果が実際にあり、現代でも否定されていないという事実があります。

 この「精がつく」の「精」とは、もともと中国では「腎精」と言われていたそうです。「腎精を補う」などという言い方もあるようです。それだけ、腎臓に重きを置いているのかもしれません。その腎臓に良いのが「黒の食材」だと言います。具体的には、黒ゴマ(髪の毛の養育にも良い)、黒豆、ひじきなどがあります。お正月のお節料理に黒豆が欠かせないのは、そういうことだったのかあ! ですよね。

 黒の食材を摂れば、怖れや不安に打ち克つことが出来るかもしれません。私は早速、心掛けることにしました。

 以上は、NHKのカルチャーラジオで、漢方薬膳研究家の阪口珠未氏のお話を元に翻案して、「聞き書き」として記述させて頂きました。出典を明記させて頂いたので、渓流斎のいい加減な思い付きの話ではないことを御理解賜れば幸甚です。

 それでは皆さま、良い年をお迎えください。

🎬「Perfect Days」は★★★★★

 今年の仏カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞(役所広司)を獲得した名匠ヴィム・ヴェンダース監督作品「Perfect Days」には1本やられました。

 (内容に触れますので、まだ御覧になっていない方は、この先、お読みにならない方が良いかもしれません。)

 何でもない、東京の公共トイレ掃除人の単調な日常を描いただけなのに、妙に泣けてしまいました。主役の役所広司が私と同い年のせいか、今やアナクロニズムとなったカセットテープやガラケーなど、世代的感覚がフィットしてしまったせいかもしれません。

 そこで、最初に悪口を書いておきたい(笑)。役所広司はこの映画で、主役だけでなく、エグゼクティブプロデューサーにまで名を連ねておりました。ですから、この映画は、ヴィム・ヴェンダース監督作品というより、役所広司による、役所広司のための、役所広司の作品と言っても過言ではないでしょう。最後に、役所広司のアップが延々と、5分ぐらい続きます。もうアイドルじゃあるまいし、老人のおっさんの顔を見て喜ぶ観客はそういないでしょう(失礼!)。1分でも長い。私なんか、心の中で「もう勘弁してくれ!」と叫んでしまいました。

 そして、何気ない日常とは言っても、映画ですから、まず、あり得ないことが起きます。役所広司演じる平山が住む汚いアパートに、十数年ぶりに可愛い姪が急に家出して来るとか、最後に、浅草の小料理屋のママ(石川さゆり)の元夫・友山役の三浦友和が、隅田川岸で、やけ酒の缶酎ハイを呑んでいた平山を見つけたりすることです。あまりにも偶然過ぎます。

 ま、そこが映画なんでしょう。

東銀座

 何よりも、こんな日本的な、日本人好みの作品がフランス人を始め、欧州人に受け入れられたことが驚きです。ヴィム・ヴェンダースはドイツ人ですから、幾ら小津安二郎に影響を受けたからと言っても、(主人公の平山は、小津安二郎の「東京物語」で笠智衆が演じた平山周吉から取ったと思われます。)、日本人の心因性をここまで理解しているとは思えません。脚本を共同執筆した日本人の高崎卓馬さんにかなりの面で負ったことでしょう。

 その台詞ですが、極端に少ないところがとても良いのです。映画が始まって、ずっと役所広司が出てきて、早朝から起き出す平山の日常が映し出されますが、最初の10分近くも映像だけで、台詞がないのです。あとで、「平山さんは無口ですからね」という平山の同僚の若いタカシ(柄本時生)の台詞で、平山が殆ど喋らない理由が初めて観客に分かります。

 キューバの古老ミュージシャンにスポットライトを浴びせた私も大好きな映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(1999年)を監督したヴィム・ヴェンダースですから、この映画でも音楽が実に効果的に使われています。役所広司演じる平山は、今はトイレ掃除人ですが、過去に何をしていたのかすら最後まで明かされません。独り住まいのアパートにはテレビもお風呂もなく、あるのは文庫の古本と古いカセットデッキぐらいです。仕事で使う車を運転している間、カセットテープで音楽を聴きますが、ブルーカラーらしい日本の演歌ではなく、何と洋楽なんですよね。アニマニルズの「朝日の当たる家」とか、オーティス・レディングの「ドック・オブ・ベイ」など、私もよく聴いていた1960~70年代のポップスです。夜寝る前は必ず、文庫本を読む。これで、平山はもともとはインテリで、過去に何かあったのではないかと、観客に思わせます。

 物語はフィクションですが、映画ロケで使われた渋谷区の「東京トイレ」は本物です。しかも、安藤忠雄、隈研吾、伊藤豊雄、坂茂、槇文彦といった錚々たる建築家がデザインした「超高級公共トイレ」です。これは、過日、テレビ東京の「新・美の巨人たち」でも取り上げられていました。また、平山行きつけの浅草駅地下の居酒屋などは昭和のレトロが残る商店街の中にあります。あまりにも日本的な下町の場所が国際的に通用するなんて、笑いたくなりました。

 そして、この映画で、ヴィム・ヴェンダースは何を表現したかったのか、考えたくなります。いわば社会の底辺で、東京の片隅につましく住む昭和の生き残りのような老人と、カセットテープの存在さえ知らない平成生まれの若者。どちらが幸福で充実した人生を送っているのか? 雑草のような観葉植物を育て、早朝から仕事場の公共トイレに向かい、お昼はコンビニのサンドイッチを神社のベンチで食べ、そこで、フィルムカメラで木洩れ陽の写真を撮り、仕事が終われば銭湯に行って、その後、一杯引っ掛けて帰るという判で押したような規則正しい毎日を送るアナログ人間の平山の方が、将来に明るい展望が見いだせずに閉塞した状態で悩んで、スマホを片時も放せないデジタル人間の若者たちより、まだまし、というか幸せそうに見えてしまいます。

 何よりも、便利さや効率ばかり優先して、大切な心を忘れてきた日本人へのアンチテーゼのような作品にも見えます。米アカデミー賞を始め、名のある映画祭で賞を取った作品は、タダで観ている審査員のせいか、最近、本当につまらないものが多いのですが、この作品は名作です。年末になって、やっと良い映画が観られました。日本人の一人として、ドイツ人監督に感謝したいと思いました。

【追記】

 今年2023年に観た映画で、私が選んだナンバーワンは、9月に上映された「福田村事件」(森達也監督)です。関東大震災直後に起きた朝鮮人虐殺の史実を題材にした意欲作です。見逃した方は、DVDでもいいですから、是非ご覧になってください。

長期修繕費が足りないと管理会社が逃げてしまう?=マンション受難時代

 関西地方に住む私の友人が、今年、住んでいるマンションの管理組合の理事をやってまして、問題が山積していて、「とてもやってらへん」と愚痴って来ました。

 マンションは、築30年超のオールド小型マンションですが、オートロック式なので、鍵一つで出入り出来て、安心と言えば安心です。でも、30年も経つと住人の半数近くが引っ越して出て行ってしまったというのです。

 バブル崩壊で資産価値は当時の半額どころか、4分の1以下に下がってしまいましたから、当初と比べると「普通」の方が入って来て、もう顔も名前も知らないといいます。

 彼によると、理事という役員をやると、色んな情報が入って来るといいます。オートロックなので安全かと思ったら、二カ所、空き巣に入られた部屋があったとか、後から入居した人が外国籍で、日本語があまり出来ないという理由で、年ごとに回って来る管理組合の理事をやりたがらない、などといったネガティブな情報ばかりですが。

新富町「三好弥」 日替わり定食940円

 でも、問題はそんな生易しいものではありませんでした。どこの全国のマンションも同じ問題を抱え、新聞の記事にもなったりしていますが、集合住宅は、だいたい12年おきに大規模修繕をやらなければならないことが、法的に決まっています。しかし、だんだん、「長期修繕積立金」の預金残高が足りなくなって、幽霊屋敷になってしまうという大問題が発生するケースがあるというのです。

 そうならないためには、全戸から臨時金を徴収するか、各戸の長期修繕費を値上げするかしかありません。しかし、30年も経てば、サラリーマンなら何処も定年退職した年金生活者の世帯が増え、にっちもさっちもいかない状態に陥ってしまうのです。マンションは、たとえ分譲で購入したとしても、毎年、不動産取得税と、毎月、高額の管理費という名の「家賃」を払い続けなければならないのです。

 修繕費に不足が生じないためには、常時、業者を厳選したり、無駄遣いを減らしたりしなければなりません。

 彼が住んでいるマンションは、大手の有名な管理会社らしいですが、「長期修繕積立金」が足りなくなり、儲けが見込まれなくなったら、降りる、つまり、手を引くのではないかという噂まで流れているというのです。

 しかも、この管理会社は、かなり利益優先主義で、昨年、エレベーターの修繕工事を管理組合の理事会に提案した際、1500万円もの高額金を提示したといいます。それでは、あまりにも高額なので、有志が独自で同じメーカーの修繕工事を調査して発注したところ、その半額以下の700万円で済んだというのです。

 管理会社ですから、マージンを取るのが仕事ですが、2倍以上も請求することは「暴利」でしょう。信頼度が下がったので、彼は今度、水道の受水槽をやめて、直接水道管から上水を引く工事の見積もりを、管理会社だけに任せるのではなく、理事の有志でも探してみることにしたといいます。

cabanは「カバン」ではありません。フランス語で『ピーコート」のことです。もう一つ、smoking は英語で「喫煙」なのに、フランス語は「タキシード」なんですよね(笑)。

 ゴミの問題もあります。ある不届き者がゴミを分別せずに、13個ものゴミの袋を放置したので、管理人が「とても処理できまへん」と会社に泣きついて来たといいます。それを管理会社が理事会で図り、5500円支払って、管理人に処理してもらうことにしたというのです。本来ならゴミの処理は、管理人の仕事ではないかと私なんか思ってしまいますが、どうなっているんでしょうかねえ? ちなみに、友人のマンションの管理人は管理会社の正社員だといいます。

 ま、そんなこんなで、マンションなら、気楽な生活が出来るかと思いましたら、そうでもないようです。実は、理事以外のほとんどの住人は無関心で、我関知せずです。彼の悲痛な愚痴を聞いて、可哀そうに思いましたが、それは他人事の話ではないことは、私も十分承知しております。

クラウドファンディングで9億円超=国立科学博物館

 むふふふ、ご覧の写真の通り、国立科学博物館からクラウドファンディングの御礼書と入場券が送られてきました。

 同博物館所蔵の500万点のコレクションの保存・維持等に掛かる経費が不足していて、「このままでは危ない」という記事を読み、僅少ながら、私も寄付したのでした。

 クラウドファンディングは今年8月7日から11月5日まで行われ、「1億円」が目標だったのに、最終的には5万6584人から9億1602万5000円の寄付金が集まったといいます。

 こりゃ凄い。

 私もバリバリの文系人間から理系人間に転向したので、嬉しい限りです(笑)。自宅に届いた封書の送り人は、国立科学博物館の篠田謙一館長の名前になっており、「どっかで聞いたことあるお名前だなあ」と思ったら、思い出しました。昨年12月にこのブログでも何度か取り上げさせて頂いた「人類の起源」(中公新書)の著者でした! あの本はベストセラーになったので、皆さんもご存知だと思います。700万年前にヒトがチンパンジーから枝分かれし、20万年前に現生人類であるホモ・サピエンスが誕生する物語を素人でも分かりやすく書かれていました。未読の方は是非お勧めです。現生人類と旧人のネアンデルタール人が交雑していたという意外な真実まで書かれていました。

 この本がきっかけではありませんが、古人類学と呼ばれる関連書は、ジェレミー・デシルヴァ著、赤根洋子訳「直立二足歩行の人類史  人間を生き残らせた出来の悪い足」(文藝春秋)を始め、結構読んできました。その後は、進化論や宇宙論、それに量子論(量子力学、量子化学、量子生物学)、さらに踏み込んで行動遺伝学まで関心が広がってしまい、個人的には、理科人間に転向したつもりになってしまいました。

新富町

 もうぐちゃぐちゃした人間関係が嫌になったからでした。偉人だろうが、傑人だろうが、有名人だろうが、もう人間はいいです。もう、よおく分かりました。十分です。領土的野心で無辜の市民を殺戮することを厭わない人間が地球上に一人でもいる限り、とても人間に共感も興味も持てません。だから、人間を扱う、と言いますか、人間なしでは成り立たない歴史も宗教も経済も心理学も一応一区切りにしたいと思っています。人間とは何か?というより、生物とは何か? 生命とは何か? 宇宙とは何かといった自然科学に目を向けたいと存じます。

 偉そうですねえ(笑)。本日は12月27日。早くも2023年の暮れも押し詰まってきました。この1年を振り返ってみると、このブログで取り上げさせて頂いた本も、文系より、量子論や星座や宇宙論など理系が増えたのではないかと思います。

 しかし、根本は変わりません。フランスの後期印象派の画家ゴーギャンの描いた「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」の題名にちなんで、それらを解明することです。これは、以前にも書きましたが、「我々はどこから来たのか」は古人類学で分かってしまいました。ヒトとは、神が創造したのではなく、生物の霊長類で700万年前にチンパンジーから枝分かれした類人猿でした。「我々はどこへ行くのか」も絶望的ながら分かってしまいました。地球が滅亡する前に絶滅し、人間の功績も偉業も名前も無に帰するということが最新の宇宙論が教えてくれます。最後の「 我々は何者か 」も量子生物学で解明できます。タンパク質、アミノ酸で出来ているという前に、炭素、水素、酸素、窒素、リン、硫黄の六つの元素で出来ており、それらはさらに、原子核と陽子と中性子と電子で出来ていることになります。

 でも、それでは、あまりにもつまらないので、人間は霊魂を信じたり、神を創造したり、物語をつくったり、いもしないヒーローに憧れたりするのです。そして、奇跡や偶然が起きたりすると大喜びして、欣喜雀躍するのです。

 ありゃまた身もふたもない話をしてしまいましたが、あくまでも真理は追究していきたいと思っています。宇宙から「そんもんはない」と諭されても、人間として生きる意味や意義を考えていきたいと思っています。皆さんも伴走者として、もう少しお付き合いください。

大谷ウクレレサウンズによる「小さな竹の橋」の演奏です

 昨日、この渓流斎ブログに音楽の話題を掲載しましたところ、皆様ご存じの宮さんからメールを頂きました。

 

渓流斎高田謹之祐様

 お久しぶりです。
 記事としては久しぶりの音楽ネタ、待ってました。
 バンド演奏中のミュージシャンとしてのお姿も拝見することができよかったです。
 カッコいい!
 どんな演奏なのかな? 動画が見たいです。または音源が聴けると良いですね。
(LINEだと何でも送れますね)

 さて私も、12月23日(土)、近くの介護施設のデイサービスセンターでバンド演奏してきました。
 公民館のウクレレサークルがあっという間に18年目を迎え、これが101回目の演奏会です。
 サークル名は「大谷(おおや)ウクレレサウンズ」です。
 創立当初からの会員はもう私を含めて4名しかいませんが、指導してくれる講師の先生が86歳で最高齢、会員数は12名で私が会員で最年長の83歳、女性も含めて80代が4名、平均年齢75歳のサークルです。
 演奏曲は
 ジングルベル
 小さな竹の橋
 浜千鳥
 高校三年生
 東京ブギウギ
 昴
 里の秋
 パ-フィデア
 オ-シャンゼリゼ
 どうにも止まらない
 いい日旅立ち
 聖夜

 夢一夜
 ある恋の物語
という内容で、ウクレレで色々なジャンルを弾いています。

朝の銀座

 渓流斎さんのハイレベルな大学バンド「エトランジェ」とは違い、はっきり言って下手バンドです。が、施設の方々も一緒に歌って楽しいひと時を過ごしていただいています。
 動画を送りたいのですが、データ量が私のメールの送信容量を超えてしまうので、動画からの静止画(ボケてます)と動画から音データのみを取り込んだ音源を添付します。暇な時にご笑聴下さい。
 悩んだ末! ブログに掲載自由です(笑)

◇◇◇◇◇

 ということで、思いもかけない「朗報」が届きました。この記事の最初と最後に掲載した「音声」(両方とも同じです)が、大谷ウクレレサウンズによる「小さな竹の橋」の演奏です。ヴォーカルも宮さんのようです。頑張ってますねえ。負けました!エトランジェよりうまい!これまで101回も演奏されてきただけあります。音楽は素晴らしいですね。

 皆さまもお楽しみください。

 

《渓流斎日乗》100万アクセス突破できました!おめでとう御座います!!

 あれ?

 いつの間にか、この《渓流斎日乗》のアクセス総数が100万ページビューを超えておりました!

  • 総閲覧数:100万2046
  • 今日の閲覧数:513
  • 昨日の閲覧数:1077
  • 先週の閲覧数:8809
  • 総購読数 12月:2万6583
  • 総訪問者数:65万3082
  • 現在オンライン中の人数:4
  • (2023年12月26日午前9時現在)

これも全て、毎日、せっせとご愛読して頂いております皆さまのお蔭です。大変感謝を申し上げます。

 このブログは、2005年3月15日に開始し、当初は「gooブログ」のサイトでお世話になりました。その後、諸般の事情で消滅したりしましたが、2017年9月15日から独立して新しいサイトを立ち上げることにしました。その際、技術面で大変お世話になったのが、海城高校の後輩でIT会社の社長を務めていた今は亡き松永哲聖氏です。100万アクセスには6年ちょっと掛かりましたが、もし彼が生きていたらどんなに喜んでくれたことか。一緒に祝杯をあげていたと思います。

 ブログの筆名はもう4~5回変えましたが(笑)、今年7月に、古澤鳳悦師の助言で「高田謹之祐」に改名した途端、アクセス数が急上昇です。それまで、1日300アクセス数ぐらいでしたが、改名してからは1000を超える日が続き、吃驚です。これもこれもまた、ご愛読して頂いている皆さまのお蔭ですが、古澤師にも御礼申し上げます。

東銀座 キッチンカー

 操觚者を自称している私の場合、ブログですから、動画や写真には頼らず、あくまでも文章で勝負しております(笑)。今時、そんな面倒くさい文章を読んで頂けるなんて幸運以外何でもありません。

 ところで、ユーチューバーで、暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)など五つの罪に問われた元参院議員のガーシーこと東谷義和被告(52)は、東京地裁での公判で「正直、しんどかった。被害者の方には大変申し訳なく思っています。配信は二度とやりたくない」などと発言したらしいですね。彼のユーチューブでの登録者は123万人を超え、年収は1億円以上もあったそうですが、それだけ、目立つとなると自然と過激化し、犯罪と紙一重になります。

 このブログは、あくまでも目立たないように、目立たないように、強制もせず、煽動もせず、でくのぼうと呼ばれながらも、地道にやっていきますので、もし、お気に召された場合、今後もご愛読賜れば幸甚で御座いまする。

45年ぶりの演奏会でした=東京外語大音楽クラブGMC忘年会

 皆々様方にはちょっと内緒にしておきましたが、12月23日(土)、東京・中目黒のライブハウスで大学時代の音楽クラブGMCの忘年会がありまして、そこで、学生時代以来45年ぶりにステージに立って(実は座って)演奏して来ました。

 まあ、無事終了し、自己採点でも合格点をあげてもいいくらいでしたが、実は、ここまで来る道程が半端ではないくらい難行苦行の世界でした(苦笑)。参加を決めてからのこの3カ月間、3回ぐらい参加の断念を考えたぐらいでしたからね。

 まず、今年10月某日、学生時代に、50曲ぐらい英語でオリジナル曲を作って演奏するバンド「エトランジェ」を組んでいた相方の刀根君から急にメールで、「12月にGMCの忘年会が(コロナ禍を経て)4年ぶりに開催されるので、一緒に参加しよう」との連絡がありました。小生はOB会のメールリストから漏れていたので、初耳でした。ですから、彼から連絡がなければ参加しなかったことでしょう。

 それにしても、卒業して以来一度も演奏会に参加したことがないので、実に45年ぶりの共演です。ま、何とかなるか、と始めましたが、直ぐに難所に突き当たりました。私は関東地方に住み、相方の刀根君は東海地方に住んでいるので、そう直々顔を合わせられません。そこで、オンラインで「せーの」と始めてみましたが、通信には「時間差」があって、とてもうまくいきません。お互いに録音したものを合わせることにしましたが、音のやり取りですから限界がありました。

新富町

 次に、障害が出てきました。11月になって、小生の拙宅で練習することにしたのですが、前日になって、彼の持病が発症して入院するはめになりました。即退院は出来たのですが、彼の体調の面で参加は無理かなあ、と思った次第です。

 もう一つは、12月になって、「不自信過剰」で、精神的に不安定な私が、公私ともに、どうも「心のわだかまり」が出てきて音を楽しめなくなり、「やっぱり参加はやめようか」という気になってしまったのです。

 他にも沢山の難局がありましたが、昨日参加出来たということは、結局、切り抜けることができたということになります。他人事みたいですが(笑)。

 23日当日は、午後2時集合でしたので、午前9時から午後1時まで秋葉原で借りたスタジオ(4時間で5400円)で2人で最初で最後の音合わせをしました。演奏制限時間が20分で、わずか6曲でしたので、何とかうまくいきました。

 会場に行くと、80人ぐらい集まっていたと思いますが、90%以上知らない後輩の皆さんばかりでした。それでも、学園祭の演奏会で、我々のバンドのバックでベースとして参加してくれた久島君やキーボードで参加してくれた上阪君やドラムスで参加してくれた、我々が3年生の時に部長を務めた小林先輩と45年ぶりにお会いしました。他に、会場には、我々が2年生の時に部長だった巌野さんや玉井先輩もいらっしゃっていて、ビックリしました。皆さん、昔の面影はなく、全く風貌は変貌していたので、街中ですれ違っても絶対分からないことでしょう(苦笑)。はっきり言って、もう別人です。

 忘れてはいけない人は、国木さん(旧姓)です。彼女がいなかったら、参加していなかったことでしょう。温かい助言を沢山頂きました。彼女は、フランス科の先輩でもある山室さんのバンド「ファウンダーズ」のボーカリストとして松原先輩と一緒に参加しておりましたが、私が見た範囲のバンドの中でナンバーワンでした。このバンドには同期の荒城君がベース、キーボードが上阪君、ドラムスが小林先輩が参加していて息がぴったり合っていました。後から、同期で部長も務めた梶原君もやって来て旧交を改めました。

築地本願寺

 GMCというのは、「外語ミュージック・サークル(またはクラブという説も)」の略で、私が入会した最初の頃は「フォークソング・クラブ」と名乗っておりました。ここには刀根君から誘われて入ったわけです。その前は「軽音楽クラブ」とも言っていたようですが、詳しくは知りません。ただ、その頃、後にゴダイゴのメンバーになって大成功したタケカワユキヒデさん(英米語科)もクラブ員でした。

 もう一人、私の同期の人見君はロックバンド「バウワウ」のヴォーカリストとして、世界的に一世風靡した人でした。彼については、あるネット情報では、早大軽音楽サークル「ロッククライミング」出身としか書いていませんが、実は東京外語大GMC出身で、「ポーの一族」というバンドで、荒城君のギター、久島君のベース、梶原君のドラムスで当時からプロ顔負けのヘヴィーなヴォーカルを披露しておりました。

 何を言いたいのかと言いますと、GMCはそれだけレベルが高かったということです(笑)。今回、全く知らなかった後輩の皆さんの演奏を聴きましたが、やはりレベルは非常に高かったでした。彼ら、彼女らも、若くて40代、ほとんど還暦を過ぎているように見受けられましたが、若い、若い。

 (演奏風景は、主催者の幹事さんから動画が送られてきました。小生、動画編集が出来ませんが、もし、奇跡的に動画編集が出来ましたら、いつか、このブログにアップする予定です。)

 【追記】2024年1月1日

 昨年末、宮さんが大変御親切にも動画を編集してくださり、LINE用とメールから開封できる動画編集を添付して送ってくださいました。受け取る側の私も色々、試行錯誤して、やっと、ブログに貼り付けられる状態まで持って行くことが出来ましたが、結局、いずれもデータ量が多過ぎて、ブログに添付することは出来ませんでした。

 いずれにせよ、大変な労力と時間を掛けて動画を編集してくださったジョン・レノンと同い年の宮さんには大変感謝申し上げます。

死の恐怖から逃れようとする人類=B・グリーン著「時間の終わりまで」

  皆様ご案内の通り、私は最近、科学的知識に飢えておりますので、何か良書がないものか、と手始めに講談社のブルーバックスを探してみました。過日、同社から出た安藤寿康著「能力はどのように遺伝するのか」を読んだばかりでしたので、ブルーバックスに関しては多大なる信頼を置いているからです。

《ご参照》

・12月6日付「大谷翔平、藤井聡太の塩基配列は我々と99.9%同じ!=安藤寿康著「能力はどのように遺伝するのか」(上)」

・12月13日付「心も環境も遺伝によるものだとは!!=安藤寿康著「能力はどのように遺伝するのか」(下)」

 そうしましたら、たまたま、ブライアン・グリーン著、青木薫訳「時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙」(2023年8月10日第3刷)を見つけました。新書なのに1980円もするので散々迷った末、購入しました。686ページもある部厚い本です。よく見たら、2021年に出版された書籍を新書化した世界的ベストセラーでした。

 知らなかったなあ。私は一応、新聞の書評欄には目を通しているつもりですが、著者も書籍も全く聞いたことがなかったからです。やはり、本とは偶然の出会いなのかもしれません。

 この本、「はじめに」から読み始めていますが、他の科学書と比べても一風変わっています。数式が出てこないのは勿論ですが、シュペングラーやサルトル、バートランド・ラッセルといった歴史家や哲学者が多く登場するからです。科学書ではなく、まるで哲学書です。著者は、米コロンビア大学教授で、宇宙論や超ひも理論がご専門のようですが、科学者の思考の行き着く所は哲学にあるように見えます。

Soleil Levant

 著者は、エントロピー(無秩序の度合い)の法則などの物理学や、生物学、人類学を援用しながら、こうまで言ってのけます。

 考えるという行為そのものが、無益な環境エントロピーを増大させてしまうせいで自滅するというあまりにも現実的な可能性に出会うだろう。遠い未来には、考える者はなんであれ、己の思考によって生じる熱のせいで焦げ付いてしまうのかもしれない。つまり、思考そのものが、物理的に不可能になりそうなのだ。

 えっ? どういうこと? 一瞬、何を言っているのか、著者のブライアン・グリーン氏(1963~)が何を言いたいのかさっぱり分かりませんが、何度か読むと、混沌とした状態の中で、人類の脳回路が破綻していく、という意味ではないかと私は勝手に推察しました。人類は高度に知能が発達したほぼ究極の生物ではありますが、あくまでも宇宙の中で原子と素粒子と電子が複雑に組み合わさって、偶然に出来上がった生物の種、または機能に過ぎませんから、あり得ないことはありません。

 この本では、著者は、私以上に悲観論を述べています。

・来るべき時が来れば、生きとし生ける者はすべて死ぬ。

・(シュペングラーを引用して)人間は、死を知る唯一の生物である。すべての宗教、すべての科学研究、すべての哲学は、死の怖れに由来する。

・生命の出現とともに勃興した知識もまた、生命の消滅とともに失われるだろう。永遠に存在するものは何もない。絶対的なものは何ひとつないのだ。

 ワァオゥ〜です。科学者ですから、一刀両断です。妥協や斟酌や忖度はありません(笑)。「人類という生物種は物語が大好き」なため、小説や映画演劇や音楽や美術など芸術作品を創作しようとする。それらは、すべて、死の恐怖から逃れようとするためなのだ。作品を残すことによって永遠の生命を得ようとする。しかし、それらはまやかしで科学的に否定される。人類を含め、あらゆる生物はいずれ死滅するので、永遠も絶対もない。ーというのですからこれほど、身もふたもない、絶望的な言説はありません。でも、科学的事実と言えばそうなってしまいます。

 どうしたらいいのか?

 という話になります。残りの人生、飲めや歌えや踊れやで大騒ぎしてその日暮らしをすればいいのか? それとも、あらゆる欲望を断ち切って修行して無我の境地を目指せばいいのか? 只管勉強を続けるべきなのか? うーん、難しいところです。宇宙から見れば、有名だろうが無名だろうが、歴史に残ろうが残るまいが、泣こうが喚こうが、ヒトの一生など大したことではありません。

 取り敢えず、686ページもあるこの大著を最後まで読んでいくことにしました。宇宙論の科学書として。

「存亡の危機」も「口先三寸」も間違い?=日本語は難しい

 会社で、記事の校正の手引きとして使っている「バイブル」のような「憲法」のような本として「用字用語ブック」というものがあります。内閣告示による「常用漢字表」や「現代仮名遣い」などに準拠して、漢字の読み方や送り仮名の付け方、それに数字の書き方、地名・固有名詞の書き方、計量単位の使い方、敬語の使い方など、文章を書く上での基準として、まあ、ありとあらゆることが記載されています。

 この中で、「間違えやすい語字句」というものがあります。私は長年、文章を書く仕事に従事してきたので、一応、知っているつもりでしたが、この年になっても、まだ、勘違いしていたり、誤用していたりした語字句があったので、情けなくなってしまいました。

 例えば、存亡の危機です。これは、存亡の機存続の危機に書き直すように指導されています。何故なら、「存亡」とは「存続するか、滅びるか」という意味なので、「危機」はおかしいというのです。言われてみればその通りですね。日本語は難しい。

 足元をすくわれるも間違いだというのです。足をすくわれるに書き直すようになっています。

 口先三寸なんかは、よく使っていましたが、これも間違いで、舌先三寸が正しいといいます。

 枯れ木も花のにぎわい、かと思っていたら、これは枯れ木も山のにぎわいが正しい。「つまらないものでも無いよりまし」という意味でした。

 私淑するも間違って覚えていました。面識のない人を著作などを通じて師と仰ぐことで、直接指導を受けた人に対して、「〇〇先生に私淑した」などと使うのは誤り、と書いておりました。

築地

 キリがないですが、私自身が誤用していた、勘違いしていた語字句を正直に書いておきます。(左が間違い、右が正しい)

頭の先から爪の先まで ⇒ 頭の先から足の先まで頭のてっぺんから足の爪先まで

アリの入り込む隙もない ⇒ アリのはい出る隙もない

いやが応にも ⇒ いやが上にも

上や下への大騒ぎ ⇒ 上を下への大騒ぎ

笑顔がこぼれる ⇒ 笑みがこぼれる

押しも押されぬ ⇒ 押しも押されもせぬ

お求めやすい値段 ⇒ お求めになりやすい値段

つつましい暮らし ⇒ つましい暮らし

 まあ、この辺にしておきます(苦笑)。

 人が亡くなった時、享年80とし、享年80歳とするのは間違いかと思っていましたが、享年80歳でも大丈夫なようです。また、排気ガスに関しては、「気」と「ガス」が重複するので、排ガス、もしくは排出ガスに書き直すようになっていますが、「排気ガス」を認めている辞書もあるようです。ただし、新聞表記としては使わないとしてます。

 嗚呼、やっぱり日本語は難しい。

スマホがなくなる日、あなたは?

 郵便料金が値上げするそうですね。定型封書が84円から110円(31%増)、葉書の63円が85円(35%増)に値上げされるようです。審議会で承認されれば、即、ではなく、人々が忘れた頃に値上げになることでしょう。(来秋という説も)

 それにしても、大幅な値上げです。一気に上がったという感じです。ネットのメールのお陰で、郵便物が減ったことが原因でしょう。年賀状だって、若い人を中心に出さなくなりました。それだけ、郵便局の収入が減少し、輸送費や人件費も上がり、事業継続のためには値上げするしかない、という悪循環にはまったということなのでしょう。

 郵便料金の値上げは、日本だけではなく、欧米先進国も免れていません。英国では、1994年から2023年にかけて20回も値上げして、現在は4倍の0.75ポンド(約135円)、米国は17回値上げして66セント(約90円)になった、と本日12月19日付の日経が書いております。よく調べとるなあ~。

 ネットの普及のお陰で、郵便だけでなく、新聞も出版も斜陽産業になってしまいました。明治の人は想像もつかなかったことでしょう。当時、飛ぶ鳥を落とす勢いのあった成長産業も150年も経てば、零落するという例証になりました。他に、絹糸や繊維産業、鉄鋼、造船産業…日本の戦後高度経済成長期を支えた産業は世界的競争力を失ってしまいました。

東銀座「中国菜 紹興宛」 ※スマホだけでしか注文を受け付けなかったのはこの店ではありません

 その点、今現在の成長産業と言えば、スマホ関連ということになるのでしょうか。先日、東京・銀座の和食店にランチに行って、吃驚しましたよ。注文しようかと思ったら、店員さんが「そこのバーコードで注文してください」と言うのです。えっ? ヒトが目の前にいても、注文すら出来ないとは!

 幸い、私はスマホ中毒者ですから、バーコード読み取りアプリはしっかりインストールしております。ですから、難なく捌けました。でも、レストランでバーコード注文するのは生まれて初めての経験でした。これ、若い人なら簡単なんでしょうけど、高齢者世代はどうなるんでしょうかね? まさに、置いてけぼりになることでしょう。

 今や、スマホがなければ、仕事も遊び(ゲーム)も食事も、何も出来ない時代になってしまいました。そう言えば、私自身も、スマホで買い物したり、確定申告までしたりしてますからね。

東銀座「中国菜 紹興宛」牛肉と香港ライスヌードル炒めランチ 1100円

 でも、そんなスマホも、そしてパソコンも、2050年にはなくなっているという驚きべき予測があるようです(みずほ産業調査)。スマートフォンは、スマートグラスやスマートコンタクトなどに取って代わられるということらしいですが、私のような旧い世代にはもう想像も尽きません。その頃、生きているかどうかも分かんないし。。。

 当然、2050年ともなれば、産業構造が劇的に変化していることでしょう。時代の流れで、狭い日本列島はもっともっと国際色豊かになっているかも知れませんし、相変わらず、喧嘩や訴訟や戦争はなくならず、人々は毎日、恐怖で怯えているのかもしれません。

 駄目ですねえ。いつもながら、こういった悲観的な予想しか出来ないなんて。。。遺伝子なのかなあ? でも、今のウクライナや中東の状況を見ただけでも、とても楽観的にはなれませんね。

 とはいえ、頭脳を図るIQ調査や、国際的な学習到達度調査(PISA)を見ると、人類学的にも? 東アジア人は知性が比較的高いようなので、優秀な日本人が大いに力を発揮して難局を対処してくれるものと期待しております。過去には全く想像もつかなった将棋の藤井聡太八冠や米大リーグ本塁打王の大谷翔平選手が出現するぐらいですから、夢想なんかじゃありません。何と言っても、彼らのメンタルの強さには脱帽します。