「マザー・テレサ」

今日の帯広は大雪です。目測で60cmくらい積もっています。

そんな雪の中、どうしても見たかった映画を見に行きました。
オリビア・ハッセー主演の「マザー・テレサ」。こういうシリアスな名画は、興行的に難しいらしく、冷暖房完備の椅子もゆったりした駅前のT映画館ではなく、真冬でも冷房の効いた小規模の映画館でしかやってくれません。

ともかく、映画の世界に入り込んでしまったので何度も泣かされてしまいました。

オリビア・ハッセーといえば「ロミオとジュリエット」です。私も35年近く昔に東京・池袋の「文芸座」で見て、彼女のあまりにもの美しさに卒倒して、恋をしてしまったことを覚えています。スクリーンで恋をしたなんて、あれが最初で最後でしょう。

でも、配役とはいえ、かなりメイクで老け顔にしているので、残酷な時の流れを感じてしまいました。それに、彼女の鼻があんなに大きかったとは思いませんでした。ロミオ役のレナード・ホワイティングは今どうしているのでしょうか?

「マザー・テレサ」の話でした。彼女のインドのカルカッタでの慈善活動を伝記通りにほぼ忠実に辿っておりました。「西洋人の視点から見たインド」を超えることはできませんでしたが、誰かインド人の台詞の中に「それはインドに対する偏見でしょう」と言わせて、フォローしています。あるマスコミが、カルカッタが貧困と病気が蔓延しているかのように取り上げて世界中にニュースが駆け巡ったことからの反発の言葉でした。

インド人は、零を発見した祖先を持つだけに、相当優秀な民族です。かなり医学も進歩しており、大宅ノンフィクション賞作家の石川好氏は、日本の医者から見放されたある病気をインドで治した、とある記事で語っていました。

また、脱線しました。映画の中でマザー・テレサは、テレサではなくて「トレイジア」と発音されていました。
最後に彼女が亡くなって、残された人たちは、アッシジの聖フランシスコの祈りを復唱していました。

「神よ わたしに
慰められることよりも 慰めることを
理解されることよりも 理解することを
愛されることよりも 愛することを
望ませてください

私たちは与えられることよって 与えられ
すすんで許すことによって 許され
人のために命を捧げることによって
永遠に生きることが できるからです」

「Mr.& Mrs.スミス」★

 無聊をかこっていたので、映画館に入りました。

結局見たのは、「Mr.& Mrs.スミス」。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの二大ハリウッドスターが共演し、しかもこの二人は結婚、いや、再婚間近、という話題につられて見てしまったのですが、最悪でした。

「何。これ?」って感じです。

やたらと、銃やマシンガンをぶっ放し、食器や家財道具を壊すは、車を壊すは、家まで壊すは…で破壊活動の連続。それでいて、主人公はかすり傷を負うだけで、絶対死なない。

ありえない!

まあ、映画といえばそれまでですが、アメリカ人の若者は、こんな映画でフラストレーションの解消をしているのでしょうか?
評論家やジャーナリストと称する人々とは違って、ちゃんとお金を払って見たので、正々堂々と意見を言います。

唐突ですが、米軍というかアングロ・サクソン系の人々によるイラク侵略の根っ子を見るようでした。このような映画を毎日見ていては、頭が洗脳されて、人が死ぬという悲しみや苦しみが全く分からず、麻痺してしまう、ということを言いたいのです。

「たかが映画」と見過ごすことができませんでした。

ジョン・レノンのノレン 

12月8日は、本来なら、という言い方も変ですが、「真珠湾攻撃の日」なのですが、私にとっては、ジョン・レノンが暗殺された日、といった方がしっくりします。

1980年のことでしたから、もう四半世紀も経つのですね。

当時をはっきりと思い出します。私はまだ20代の若者でした。
暗殺者のマーク・チャップマンとほとんど年齢は変わりませんでした。

しかし、その衝撃といったら、何物にも変えがたい深さと重さがありました。

25年前のその日。今の時代のように、インターネットや携帯などが発達していない時代です。それでも、一般の人より、比較的というより遥かに早く、その「事実」を知ることができました。

当時、私はあるマスコミに勤めていました。私が熱狂的なビートルズ・ファンであることを知っているある人が、速報をみて、私にそっとではなく、大声で知らせてくれたのです。

「大変、ジョンが暗殺されたわよ!」

時間は覚えていませんが、昼ごろでした。夕刊帯に入らなかったので、2時ごろだったのかもしれません。まだ、どこのテレビもラジオもニュースとして報じていませんでした。

最初、聞いた時、半信半疑でした。しかし、時間が経つにつれて、事実関係が刻々と報じられ、それが事実だと、認めざるをえなくなりました。

その日、どうやって家に帰ったのか覚えていません。

いや、家に帰りませんでした。
当時、つきあっていた彼女の自由が丘のアパートに直行しました。その彼女が第一報を伝えてくれたのです。その夜は、記憶がなくなるくらい酔いつぶれました。

しかし、翌朝はちゃんと起きて、スポーツ新聞からジャパン・タイムズまで、駅のキオスクに売っていたすべての新聞を買いました。

元ビートルズのジョン・レノン暗殺されるー享年40歳
ニューヨークの自宅前で
狂信的なファンの犯行か?

新聞はスクラップブックに貼り、今でもあると思います。

今でも覚えているのは、オノ・ヨーコさんに手紙を出したことです。
「私をベースギタリストとして、ジョンのバンドに入れてください」などと書いたのです。ということは、ジョンが暗殺される前に書いたのかもしれません。
当然、その手紙は封も切られずにゴミ箱入りだったでしょが、若気の至りで、今から考えると馬鹿なことばかりやっていたものです。しかも、真顔で。

当時の時代背景を思い出すと、ジョンは1975年2月発売の「ロックンロール」以来、音楽活動から遠ざかっていたのでした。その年のジョンと同じ誕生日である10月9日に息子ショーンが生まれてからは尚更でした。「ハウスハズバンド」を宣言して育児に専念し、表舞台から去ってしまっていたのです。当時、私は学生でしたが、先輩の友人が軽井沢のホテルでアルバイトしていたら、目の前にお忍びで来日したジョン・レノンが通り過ぎ、思わず直立不動してしまった、という話を聞いたことがあります。

音楽活動に復帰したのは1980年。アニメ「イエローサブマリン」を見たショーンが「パパはビートルズだったの?」と聞いたのが、きっかけだったというのはあまりにも有名です。

1980年11月17日にアルバム「ダブル・ファンタジー」をリリース。私はもちろん、出たその日に買いました。「ついに復活したのか」と、感極まりました。正直、ヨーコの「叫び」はいただけなく、いつも、ジョンの曲ばかり、針を飛ばして聴いていました。(そういえば、まだLPの時代でした)荘厳な鐘の音で始まる「スターティング・オーバー」は最初のシングルカットされ、みるみるベストテンのトップに上がりましたが、私は「ウーマン」が一番好きでした。

そんな矢先での唐突な暗殺ですから、ショックは大きかったのです。

私の口から最初に出てきた言葉は「ジョンは、たかが芸能人なのに…」でした。
もちろん、馬鹿にした言葉ではありません。60年代はジョン・F・ケネディを筆頭にキング牧師、マルコムX、ロバート・ケネディ…と暗殺といえば政治がらみでした。

もちろん、ジョンは政治活動をしていましたが、本質的には人を楽しませるエンターテイナーでした。

人から怨みを買うような仕事ではなかったのです。
暗殺者のチャップマンが洗脳されていたとか、CIA暗殺説など、いろいろとトンデモ本が出ていますが、同じ狂信的なジョン・レノンファンとして、チャップマンの気持ちを私なりに斟酌してみると、要するに、彼はジョンの「復活」が許せなかったのです。チャップマン一人のためのジョンとして独占したかったのです。復活してまた「万人のための」ジョンになることが許せなかったのです。
根底に嫉妬心があるのです。

今日は、長々と御託を並べてしまいました。

「三丁目の夕日」★★★★

話題の映画「Always 三丁目の夕日」(山崎貴監督)を見に行ってきました。自分自身も昭和三十三年の東京にタイムスリップしたような感じで大いに泣いて、笑いました。
原作は西岸良平の漫画「三丁目の夕日」。小学館のコミック雑誌に1974年から連載開始したということですから、もう30年以上も熱心なファンに支えられています。単行本も50巻くらい出ているらしく累計で1400万部に上るというのですから、驚きです。

いい映画を観ると、人にしゃべりたくなるのですが、この映画は本当に何でもしゃべりたくなるほど面白かったです。主演は、三流作家の茶川竜之介役の吉岡秀隆、「鈴木オート」の社長、鈴木則文役の堤真一、その妻トシエ役に薬師丸ひろ子、居酒屋「やまふじ」のおかみ石崎ヒロミ役の小雪と、芸達者がそろいましたが、子役が本当にいい。鈴木オートの一人息子、一平の小清水一輝、淳之介の須賀健太ら本当に驚くほど自然な演技で、思わず感情移入してしまいました。

ストーリーを明かすのは違反なのでやめますが、昭和三十三年の東京の下町、夕日町三丁目の商店街が舞台で、青森から集団就職で、一人の少女、星野六子(堀北真希)が自動車修理工場の「鈴木オート」にやって来るところから物語が始まります。東京タワーが建設中だったり、力道山のプロレスに興奮したり、当時の時代背景が濃密に描かれています。

CG技術の進歩で、昭和三十年代の上野駅や蒸気機関車などが再現されて、本当に感心してしまいました。山崎監督の御手のもので、これらの技術を最近、VFX(visual effects)というらしいですね。三、四年前に見た「スパイ・ゾルゲ」で戦前の銀座などがCGで再現され、驚いてしまいましたが、今回は、変な言い方ですが、CGとは思えないくらい精巧でした。

昭和三十年代に子供時代を送った私としては、この映画は涙なしでは見られませんでした。「懐古趣味」と言われれば、胸を張って「その通りです」とお答えします。子供時代が楽しかったのは、高度成長期という時代が面白かったのですね。今日はお家に冷蔵庫が入った、今日はテレビ、明日は、自動車を買った…と本当に、毎日が充実していた気がします。

長くなるので、この辺でやめますが、我が家に初めて車を買った日を覚えています。父親が買った「スバル360」で、本当に中古で、すぐエンストしていました。3万円くらいだったのでは。

いずれにせよ、昔は「邦画は洋画に劣るのではないか」という変な脅迫観念に駆られていたのですが、この映画を見ると、派手なアクションと大袈裟なドラマ仕立ての作り物の薄っぺらい洋画なんて大したことがないと、確信できました。感動の度合いが違うと言っていいでしょう。

邦画製作関係の皆さん、大いに自信を持ってください!

「シンデレラマン」★★★

 久しぶりに映画を見に行きました。
今話題の「シンデレラマン」(ロン・ハワード監督)。某週刊誌の映画欄で、辛口で知られる評論家が二人も5つ星を付け「アカデミー賞の有力候補」なんて書いてあるので、急に見たくなってしまったのです。

それで、出来は?

評論家のようにタダで見ていないので、正直に書きますと、3つ星といったところでしょうか。1930年代の大恐慌時代を背景に、3人の子持ちのロートルのボクサーが、見事、ヘビー級の王者に登りつめるという、まさにシンデレラ・ストーリーです。

この話は実話だそうでして、ボクサーのジム・ブラドックにラッセル・クロウ、その妻をレネー・ゼルウィガーが演じています。

クロウは、同じ監督の「ビューティフル・マインド」で、天才数学者ジョン・ナッシュを演じているので、どうも、身だしなみの良いスーツ姿になると、インテリっぽく見えて、ボクサーに見えないのが残念でした。

この映画は、いわゆるアメリカン・ドリームがテーマです。最近のハリウッド映画は、タネが尽きて、日本の映画をリメイクしたりしてますが、この「アメリカン・ドリーム」だけは、アメリカ映画の不朽のテーマなのでしょう。

なぜなら、ハリケーン「カトリーナ」の例を出すまでもなく、現実は、あまりにも「ドリーム」からかけ離れているからです。

せめて、映画でも見て憂さを晴らすしかないー。そう確信しました。

「ヒトラー〜最期の12日間〜」★★★

最近、色んな方から「コメント」を頂くようになりました。

閲覧者があまりにも少ないので、ブログをやめようかと思ったら「やめないで」と「ジョン・レノン」さんからの熱烈なラブコール。

少し、勇気づけられました。

「迷い人」さんには、少し、言いたいことがあります。

今の自分がそういう心境だからです。

もし、今、苦しみや悲しみを抱えているようでしたら、ほんの少しの間でいいですから、ずっと握っていることはやめて、手離してみてください。

人から気休め、と言われようがいいではありませんか。

自分が掴んでいる限り、苦しみも悲しみも立ち去ってくされません。

どうせ、すぐ舞い戻ってくるのです。

手離してみてください。

さて、どうしても見たかった映画を今日、やっと見ることができました。

「ヒトラー~最期の12日間~」

人口17万人の帯広ではどうしても見ることができなかったのです。

1200万人都市で見ました。

土曜日だったので、とても座れないと覚悟していたのですが、案外空いていました。7月公開だったので、見たい人はあらかた見終わったのでしょう。それにしても、都会人のあきっぽさ、には呆れてしまいます。

映画については、あまり多くは語れません。とにかく、見るべきです。
私にとっては、特に「新事実」らしきものはなかったのですが、第三帝国の指導者たちの若さには唖然としてしまいました。

ヒトラーにしても、自殺する直前に56歳の誕生日を迎えたばかりです。国家元帥のヘルマン・ゲーリングは54歳。あの宣伝大臣、ヨゼフ・ゲッベルスでさえ48歳。ゲシュタポ長官のハインリヒ・ヒムラーにいたっては45歳。軍需大臣アルベルト・シュペーアは、まだまだ40歳ではないですか。オウム真理教も驚く若さです。

あんな「若者」たちによって、無辜の民の運命が左右されていたかと思うと、信じられません。-とは、今を生きる現代人が言えるだけでしょうが…。

ソニー・ロリンズのインタビュー

 公開日時: 2005年9月8日 

台風14号は、全国に甚大な被害を及ぼしました。
被害に遭われた方々には謹んで哀悼の意を表したいと思います。

北海道にも上陸しましたが、運良く、昨年同時期の台風18号ほどではありませんでした。

昨晩は、窓を打ち壊すほど、あんなに雨が降っていたのに、今日は、台風一過の十勝晴れで、本当に空気が澄み切って、遠くの日高山脈が映えて、素晴らしい景色でした。

空に浮かぶ雲も、初秋を象徴するような積雲というか、乱雲というか、一瞬たりとも、その形を留まることを知らない七色変化のアトラクションを垣間見せてくれました。

あー、そう言えば、子供の頃、時間が有り余っていたせいか、空に浮かぶ雲を飽かずによくも眺めていたものです。ととても懐かしい気持ちに襲われました。

不思議なことに、今日の夕刊で、サックス奏者のソニー・ロリンズのインタビューが載っていました(朝日新聞)

今年、75歳になる伝説的なジャズ・ミュージッシャンは、日本贔屓で知られていますが、高齢を理由に、この秋の日本公演で最期になるだろう、と語っています。

彼は「ジャズの神髄は、いつも新しく、いつも変わっていることだ。空を見上げれば雲がある。どれも形はない。常に変わっているけど、いつもそこにある」と語っているのです!

偶然の一致とは思われません。

印象派音楽の巨匠といわれるドビュッシーも、雲や西風などをテーマに、「移ろいいくもの」「常に変わりゆくもの」に心を奪われ、作曲活動を続けていたのは有名です。

ジャンルこそ違ってもミュージッシャンには共通する何かがあるのでしょうね。

日テレビ系ドラマ「女王の教室」

最近、ほとんどテレビを見ませんが、日本テレビ系「女王の教室」が、話題のドラマになっていることぐらいは知っています。
天海祐希が扮する教師が、子供たちに「世間の常識」に目覚めさせて、極端なエリート教育を行うことから賛否両論の大合唱が巻き起こっているからです。

その中で、こんな台詞があるそうです。

「特権階級の人があなたたちに何を望んでいるか。今のままずーっと愚かでいてくれればいいの。世の中の不公平なんかに気づかず、会社に入れば上司の言う事を聞いて、戦争が始まったら真っ先に危険なところ行ってくれればいいの」

今、アメリカは戦時体制の真っ只中ですが、一国の主は5週間の夏休み休暇を取るし、緊張感がないというか、無関心派も多いと聞きます。
現在、アメリカには徴兵制はなく、「危険なところ」へ行っているのは、自分以外の「愚か者」か最下層の人だからです。

奇妙な符号の一致を感じてしまいました。

STAND BY ME 

公開日時: 2005年8月21日

言わずと知れた1950年代のベン・E・キングの名曲。

このスタンド・バイ・ミーとはどういう意味なのでしょうか?

先日、ジョン・レノンのフィルムをBSで見ていたら「そばにいてくれ」という訳詞がテロップに流れていました。
何か、違和感を感じてしまいました。確か、stand byは「~の味方になってくれ」という意味じゃなかったっけ?

辞書でみると、確かに「側に立つ」という意味も載っていました。もちろん、「支持する」「肩を持つ」という意味も…。

そうか、この歌詞は、これらすべてのことを言いたかったのではないか!

「側に居てくれ」「僕を支えてくれ」「僕の気持ちも分かってくれ」
そんな意味を込めているのではないでしょうか。

これらがミックスされた意味を一瞬聞いて判断するのは日本人には無理です。
ネイティブでしかできません。

それなら、お返しに日本人しか「意味」が分からない歌詞を。

桜田淳子の歌う「真夏のヴィーナス」

去年のトマトは青くて硬かったわ
だけど、いかが?
もう今年は甘いでしょう。
たぶん、きっと、唇とろかすはずよ。
そんな言葉、突然言われたら、
あなたは、どうしますか?

祝ローリングストーンズ、新アルバム発表!

公開日時: 2005年7月27日

ついにローリングストーンズがニューアルバムを発表します。
1997年の「ブリッジズ・トゥ・バビロン」以来実に8年ぶり。リリースは9月6日です。
タイトルは「ア・ビッガー・バン」。何のことかと思ったら、宇宙の起源といわれる「ビッグ・バン」の比較級でした。

思えば、私はストーンズの新曲は1965年の「テルミー」以来、追いかけてきたので、もう40年も経ちます。ミック・ジャガーは7月26日に62歳の誕生日を迎えたそうです。

ストーンズは1963年に、ビートルズをオーディションで落としたデッカ・レコードからプロデビュー。「不良のイメージ」を作ったのは当時のマネジャーのオールドマンですが、ミック・ジャガーは名門ロンドン大学経済学部のインテリ学生でした。ストーンズの成功も、単なる音楽的な才能だけではなくて、ミックの「経営能力」によるところが大きいのです。そうでなければ、40年以上も世界の荒波の第一線で活躍できるはずがありません。

この点だけは、いくらビートルズ好きの私であっても、ストーンズの偉大さは世界一だと思ってます。
ストーンズのニューアルバムが出るなんて、今、私は中学生のようにドキドキしてます。何しろ、1972年の「メインストリートのならず者」以来の長尺で、「Streets of Love」「 Rough Justice 」「Back of My Hand」など全16曲が収録されているそうです。

はっきり言って、ストーンズの音楽は「偉大なるマンネリ」なのですが、もう伝統芸能のように「様式美」化されているのです。
そのうち、ストーンズ亡き後は、伝統芸術になるか、クラシックとして聴かれるでしょう。人類が生き永らえていたらの話ですが…。

ちなみに、プロデューサーの一人、ザ・グリマー・ツインズは、ストーンズファンなら誰でも知っているのですが、ミックとキース・リチャーズのことです。