自殺した米有名シェフ、ベトナムでも悲しみに包まれる

昨日の休み、家でたまたま米CNNテレビを見ていたら、米著名料理人アンソニー・ボーデインさん Anthony Bourdain という人が、8日にフランス・アルザス地方のケゼルスベールの高級ホテルで首吊り自殺したというニュースが報じられていました。61歳だったといいます。

私は全く知らない人でしたが、2013年に放送が始まったCNNの料理・旅番組「パーツ・アンノウン(邦題:アンソニー世界を駆ける)」に出演して、一躍人気者になり、世界中で顔が売れている超有名シェフだったとか。

2016年にはオバマ大統領(当時)がベトナムを公式訪問した際に、彼と2人でハノイ市内のブンチャー(つけ麺)食堂で、気軽に食事を取っている姿が同番組で紹介されたこともあり、ベトナムでもボーデインさんの人気が高かったといいます。

“Low plastic stool, cheap but delicious noodles, cold Hanoi beer.” This is how I’ll remember Tony. He taught us about food — but more importantly, about its ability to bring us together. To make us a little less afraid of the unknown. We’ll miss him.

↑ オバマ氏による追悼ツイッターから転載(オバマ氏の右がボーデイン氏)↑

何と言っても、ボーディンさんはその前に何度もベトナムを訪問し、ベトナム料理の魅力を世界中に伝えるテレビ番組を何本か制作していたそうです。

ボーディンさんは気取らない性格で多くの人に愛されたらしく、あの大統領のオバマ氏と食事をするというのに、豪華とは言えない狭い大衆店で、ビールを飲みながら、わずか3米ドル程度のポーク麺と春巻きを注文して食べたといいます。ボーデインさんが、この店の味を気に入っていっていたからなのでしょうね。

お蔭で、そのハノイ市のつけ麺店「フオンリエン」は、世界中から観光客が押し寄せるほどの人気店となり、店内にはオバマ大統領とボーディンさんが座った上の写真の小さなテーブルといすがショーケースの中で飾られているそうです。

ボーディンさんの死を知った多くのベトナム人がこの店に詰め掛けて、彼に哀悼の意を捧げるとともに、ベトナム料理の素晴らしさを世界中に広めてくれたことを感謝していたことが、地元の新聞に載っていました。

かつて米国はベトナムで泥沼の戦争を続け、枯葉剤などの後遺症もいまだに残り、ベトナムにとっては、憎んでも憎み切れないかつての敵国なのに、こうして、食を通して市民レベルの友情が育まれるものなのですね。

ホッとするエピソードでしたので、茲にご紹介致しました。

「吟」で痛飲しながらパソコン談議

昨晩は、中学生時代からの友人石田君と、東京・湯島の純酒肴「吟」で痛飲してしまい、久し振りの二日酔いです。

出版社を経営している石田君は、日本酒評論家の免許(笑)を持っており、例の酒卸問屋「岡永」を教えてくれた人です。

ちょうど、一年前の2017年6月3日、以下のことを書いてます。

岡永を知らないなんて潜りですよ、渓流斎さん

恐らく、お読みになる暇がないでしょうから、要約すると、「飯田兄弟と言えば、業界ではかなり有名で、長男飯田博は酒卸問屋の「岡永」社長、次男保は居酒屋チェーン「天狗」で有名なテンアライド社長、三男勧はスーパーマーケット・オーケーストア社長、末弟亮はホームセキュリティのセコム社長(四男の方は事業家にならず)だというのです。へー、知りませんでしたね。岡永と天狗とOKストアーとセコムが兄弟だっとは!」ということです。

昨晩行った純酒肴「吟」は、海城高校の後輩に当たる坂元さんがやっている拘りの店で、IT実業家の松長社長から紹介されたことは、以前にも書きました。しつこいので引用はしませんけど。

「拘りの店」と書いた通り、大将の坂元さんは、志村けんのコントにでも出てきそうな寡黙で職人気質の板さん兼経営者で、味や日本酒の品揃えが半端じゃありません。私も、ほとんど知らない日本全国の銘酒で、岡永で取り揃えたものではなさそうです。

さすがの石田君もざっとメニューを眺めて、「うーん、これはいいね」と感心して、1合ずつガバガバと注文するので、最後は名前も味も分からなくなってしまうほどでした。メモをしなかったので、忘れましたが、「兼八」「賀茂」「秀鳳」など呑んだのではないかと思われます。上善水の如しで、飲み口が水のようですから、止まらなくなってしまいました。

「吟」の「天然稚鮎の天ぷら」。食べるのと、呑むのと、お喋りするのに夢中で、写真はこの一枚だけです!

酒肴は、「天然稚鮎の天ぷら」「活き締めイサキの洗い」など拘りのお勧め料理をバカスカ注文してしまいました。

昨晩、石田君に会ったのは、パソコンをまだ買い換えていないので、アドバイスをもらうためでした。IT評論家でもあるので、その世界に異様に詳しいのです。

私は、初めてパソコンを買ったのは、1995年で、アップルのMacBookという機種でした。当時、25万〜26万円はしたと思います。その後は、専ら、NECの製品ばかりで、ラヴィを3台ぐらい買い換えたんじゃないかと思います。

しかし、最近はiPhoneやiPadばかり使って、家ではほとんどパソコンを使っていなかったのです。古いパソコンはもう数カ月前に処分してしまいました。

今回も、アップルは高いのでNECに拘っていたのですが、石田君は、レノボを勧めたりするのです。そこで、「中国製は、米国や豪州などで盗聴チップが埋め込まれていたというニュースを耳にするからね…」と難色を示したところ、彼は「何言ってるんだよ。今や、日本のパソコンは風前の灯だよ。NECも富士通もパソコンは、レノボが作っているだよ」と言うではありませんか。

へー、ビックりしたあ。その通りでした。

昨晩会った時、彼は米国製のデルはどうかということで、プリントアウトして勧めてくれました。驚くことにそれは、送料等入れても5万円もしないのです!処分したNECのパソコンは、2011年にヤマダ電機で買ったもので、12万円ちょっとしたのでした。その半額以下になったとは!23年前に生まれて初めて買ったマックの5分の1ですからね。

もうパソコンも文房具みたいなもんです。まあ、5年ぐらい持ってくれればいいか、と思って、早速、本日、ネットから購入しようとしたところ、残念、その機種は完売してました。

石田君からまた他の機種を推薦してもらうつもりです。

 

ブルー・オーシャンで明るい未来?

勝間和代です。

と、書いて後が続かなくなりました(笑)。

皆さんも、新聞を一紙だけでなく、いや井川さんのようにゼロ紙ではなく、毎日6紙ぐらい、週刊誌を3誌ぐらい3カ月ぐら読み続けて、その違いを批判していけば、池上さんぐらい立派なジャーナリストになれます。

少なくとも世の中の動きについて行けます(笑)。

「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、大阪地検が佐川宣寿・前国税庁長官(60)らの虚偽公文書作成容疑について、あえて不起訴処分にしたのは、佐川さんがエリート中のエリートの「キャリア」だったからなんでしょうね。

今や大作家として名を成した元外務省分析官の佐藤優さんが逮捕されて、牢屋にまで入れられたのは、彼が「ノンキャリア」だったからなんでしょう。

新聞を読んでもそんなことは何処にも書かれていないでしょうが、何が書かれているか、よりも、何が書かれなかったか、の方が重要なんですよ、井川さん。

で、私は今、複数の本を併走して読んでいるので、頭が佃煮か福神漬け状態です(笑)。今日は、堀江貴文・落合陽一「10年後の仕事図鑑」(SBクリエイティブ、2018年4月13日初版)を少しだけ取り上げます。まだ、読み始めたばかりだからです。「著」と書かなかったのは、今を代表するホリエモンと新進気鋭の学者の二人が対談したものを、ライター長谷川君がまとめたものらしいからです。(あとがきに書いてありました)

内容は、AI(人工知能)の導入によって、「なくなる仕事」や逆に「生まれる仕事」、「お金の未来」、「幸福と社会」などについてです。

二人の「著作」を読むのは生まれて初めてです。後ろの「参考文献」を見てみると、一冊も読んだことがない!(二人の著作が7割ぐらいのせいか)

道理で、考え方も発想もまるで違うのか、と納得しました。

この中で、「ブルー・オーシャン(青い海)」(競争相手のいない未開拓の市場)という概念を初めて知りました。

これは、欧州経営大学院のW・チャン・キム教授とレネ・モボルニュ教授が、「ブルー・オーシャン戦略」という共著の中で提唱したビジネス用語で、翻訳版が2005年に出ているそうです。もう13年も前ですか。。。不明を恥じるしかありませんね。

ブルー・オーシャンの対義語がレッド・オーシャン(赤い海)で、血で血を洗う競争の激しい領域のことなんだそうです。

本書では、ブルー・オーシャンのことを「競合の多い分野ではなく、他人と違うことをやっていくということを基本にする考え方」と注釈で説明していました。

なあんだ。これまで、自分が少年の頃から、自ら進んで取ってきたやり方じゃありませんか。右へ行けと言われれば、左に行くし、左に行けと言われれば、右に行くというやり方。。。しかし、その成れの果てが、今の自分の姿ですからねえ(笑)。

「北斗の拳」のケンシロウに「お前はもう死んでいる」と言われた私ですから、10年後、20年後の仕事がどうなっても、「アッシには関わりがねえことでござんす」と答えるしかありませんが、どうも最近、AI、AIと騒ぎ過ぎのような気がします。

この本には出てきませんでしたが(多分)、産業革命で機械化されて失業者が多く出た時に、「ラッダイト運動」というのが起きました。19世紀初めの英国です。織物工場で、機械の打ち壊し事件が多発したのです。

別にAIが導入されなくても、過去にはそういう事件があったということです。技術の進歩と時代の流れは致し方ないということでしょう。別に偉い学者さんから言われるまでもありません。蒸気機関車はなくなったし、昭和40年代ぐらいまでいたバスの車掌さんもワンマン化でなくなったし、デパートのエレベーターガールもいなくなったし、三業地帯もほとんどなくなったし、料亭政治が減って、大塚や赤坂の料亭の多くは廃業しましたし、最近では受付嬢もAIロボットに変わりつつあります。

物事の本筋や本道や本質は、100年前も500年、1000年前も変わっていないと思っております。

でも、私自身は未来については悲観してません。むしろ、切り開き、努力すれば、明るい未来がやって来ると楽観してます。

京都・建仁寺の湊葆州前管長の「13回忌法要」

こんにちは。皆さまご存知の京洛先生です。

昨日は、京都五山の「建仁寺」の湊葆州(素堂)前管長の「13回忌法要」に伺い、ご焼香をしてきました。

 「7回忌法要」の時も、《渓流斎日乗》に、その様子を御報、掲載されましたが、その後、他の貴重な日記、写真とともに、諸般の事情から、雲散霧消、電脳空間から潰え去りました。

 ですから、本日は、改めて、お坊さんというか、高僧の「法要」の様子を御報します。

 昨日は午前10時から、皆さまもご存知の建仁寺で、僧侶、在家、檀信徒らおよそ400人が参列して、法要が、粛々と営まれました。貴人も、かって、ご覧になった事もある、創建800年(平成14年)を記念して、小泉淳作画伯が天井に描いた「双龍図」がある「法堂」が法要のメイン会場です。

 湊老師の弟子であり、同寺の小堀泰巌現管長が導師になり、臨済宗の各派本山の管長さん、高僧ら百人余が読経されましたが、お坊さんが大勢でお経をあげられるのは写真とおりで実に壮観です

 在家の迂生は、法堂内で、椅子に座って、お経を聞きながら、手を合わせ、廻し香で、済みましたが、お坊さんたちはお経を唱えながら、一時間弱、堂内をグルグル回られるのですから、高齢の方は大変だと思います。日頃、修行をされているから、大丈夫でしょうが、俗世間の高齢者ではとても務まらない、と思いましたね。

 食事のお斎(おとき)も、在家は、部屋で座って、食べるのが、苦痛なお年寄りが多いようで、「椅子に座る方がよろしおすなあ」と注文をつける人もいました(笑)。これも洋風の暮らしに慣れた現代人の成れの果て、結末だと思いますが、若者をどうのこうの、言えませんね(笑)。

 迂生が、座った大広間も、正座が出来ない方が多く、胡坐をかくのすら、大儀、難儀なようです(笑)。「この間、正座して、時間をおいて、その場で立ったら、ボキッと骨が折れる感じがしたので、吃驚しましたわ」と冗談とも、いえないやりとりをしている人がいましたね。こういう席での、世間、話は、なんともいえない人生勉強です(笑)。

 法要で、「矢尾治」(検索するとどんな仕出し屋か分かります)の、精進料理が出ましたが、お箸の紙袋を写真添付しましたのでご覧ください。

 禅宗の御膳らしく「食事五観文(しょくじごかんもん)」が書いてあります。渓流斎さんは「食事五観文」はご存知ですか?

 大約すると①この食物が食膳に来るまでの、幾多の労力に感謝しよう②自らの行いについて、この食物を頂くに値するか、反省、供養して頂きましょう③誤った行いを避けるため、三毒(貪る、瞋り、痴か)の過ちはしません④食事は良き薬であり、身体を養い、健康を得る為に頂くのです⑤仏の道を進む為、この食物を頂きますーという事です。

 そして、もう一つ、大広間には、法要にあたって、湊老師の墨蹟がかかっていました。「生死事大(しょうしじだい)」、「光陰可惜(こういんおしむべし)」です。

 人間は「まだ、まだ」と思っている間に、時間は過ぎる。一刻、一刻を大事にしないといけない。この世は無常で、常に存在するものではない!、という警句ですね。

 「志」をたてたら余計なことは考えず、専心、日々、一瞬、一瞬を精進しろという事です。「もう、過去の人ですよ」なんて悠長なことを言っていてはダメですぞ(大笑い)。「喝!」です(大笑)。

 人間、長く生きたとか、短いとか、ではなく、人生、どう生きたのか、と言う事です。言うは易いのですが、実践は難しいものです。

 湊老師は、串本の「無量寺」の住職時代には蘆雪、円山応挙の美術館を境内に建てられました。

 また、埼玉県川口市芝の「長徳寺」の住職もされました。「和歌山 無量寺」、「川口市 長徳寺」で検索すると、どういうお寺か分かります。長徳寺は一度行かれると良いでしょう。色々、逸話のある古刹です。

 法要の「粗供養」で頂いた、建仁寺御用達の「松寿軒」の薯蕷饅頭、美味そうでしょう。

 うまずいめん喰い村の彦作村長がご覧になれば、「美味しそうでたまりません!」と、涎をたらたら流される、と思います。

以上

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日大は学校法人と言えるのか?

日本大学アメリカンフットボール部による反則行為が大スキャンダルになり、内田正人監督が辞任せざるを得なくなり、加害者選手が記者会見して、「監督コーチからの指示があった」と明らかにしても、昨日はとうとう、内田前監督も井上奨コーチ(この方、一見ヤクザ映画に出てきそう)も、最後まで自分たちの非を認めませんでした。

どうしてなんでしょうかね?

新聞やテレビの報道では全く意味が分からなかったのですが、本日発売の「週刊文春」を読んで、初めて事の真相が分かった次第。

かなり根が深かったんですね。単なるアマチュアの大学スポーツの問題ではなかったのです。もっともっと根が深い。なぜ、あそこまで、日本大学という組織が虚勢を張り、組織ぐるみで自己防衛を図り、弱者を切り捨て、「御本尊護持」のため、ただただ勝つためだけに、選手に反則させたり、卑劣な手段まで使わせたりしたのか。

そんな暴力体質の日大は、裏社会に通じた暴力組織と変わらないと冗談で思っていたら、冗談じゃなかったんですね。週刊文春は、日大の田中英寿理事長と広域暴力団山口組六代目司組長や住吉会の福田組長(当時)とのツーショット写真などを掲載して、暴力団との「付き合い」を示唆していたので、吃驚大仰天ですよ。

金沢城 Copyright par Sahya

この田中理事長とは、どういう人物なのかと思ったら、日大相撲部出身で、同監督・日大職員から次々と出世階段を上って、ライバルを蹴落として、ついに大学の最高権力者にまで登り詰めた人らしいのです。

週刊文春は粘着質ですから、微に入り細に入り、ネチネチと獲物を追いかけて、相手が観念するまでつきまといます。ヤワな新聞社やテレビ記者にはとてもできない芸当です(笑)。田中理事長が唯一頭が上がらない夫人優子さんは、元演歌歌手で東京・阿佐ヶ谷の駅近くで「ちゃんこ料理 たなか」を経営しています。

日大関係者によると、本来なら学校法人の最高意思決定機関は理事会なのに、日大では、この「ちゃんこ屋」での会議が重要事項の決定に左右するというのです。

びっくり、魂消たですよ。

内田前監督は、保健体育事務局長、人事部長も兼務して昨年、大学の事実上のナンバー2の常務理事に就任し、まさに、カネと人事を思いのままにできる絶大な権力を握ったそうです。気に入らない人間は、飛ばしたり、内田氏に逆らう他のスポーツ部は、予算を削ったりしたようです。

田中理事長は、大学内に利権構造をつくり、再来年にも内田常務理事に理事長職を譲って自らは院政を敷くつもりだったらしいのです。

ちゃんこ屋会議といい、利権づくりといい、まさに公私混同が甚だしいですね。(このほか、驚いたことは、本人は否定していますが、強面の井上コーチがゲイビデオに出演していたとか、被害者の関学アメフト選手の父親が、大阪維新の会所属の市会議員だったという話。たまげましたねえ)

金沢城 Copyright par Sahya

日大は、日本最大の7万人もの学生を擁するマンモス大学で、学校法人として92億6000万円もの補助金を受けているそうです。

もちろん、補助金といっても、原資は国民の血税です。ですから、この1カ月間近く、上から下まで大騒ぎしていましたが、結果的には国民として、誰でもこの問題について、とやかく言う権利があったわけですね。

大学を私物化した田中理事長や内田常任理事(とその取り巻き連中)らにとって、日大は勝つことだけが、御本尊護持のための絶対必要条件だったわけです。勝利のために反則しようが、暴力を使おうが構わないという日大の体質を見ると、教育機関というより、教育の名を借りた暴力集団。そして、利権の温床をつくったりしていますから、利潤のみを追ったハゲタカファンドのような営利至上主義のブラック企業にも見えてきます。

こんなんでは、大学と呼べないのではないでしょうか?

助成金をもらうなんておこがましい。

日大の前身日本法律学校を創設した長州藩士山田彰義も草葉の陰で泣いているのではないでしょうか。おっと、そう言えば、今年は私の嫌いな明治維新150年でしたね。

日大・内田前監督は常務理事も辞任せざるを得ないでしょう

「毎日更新」が《渓流斎日乗》の真骨頂なのに、うーん、一昨日、昨日と、少し筆が止まってしまいました(苦笑)。

酷い眼精疲労のせいもありますが、気力が劣化したのでしょう。あまり認めたくありませんが、社会の事象に対して、何となくアパシー(無感動)になってしましいました。怒りが湧いてこない!

国会は、相変わらず、モリカケ問題で、うんざりしてしまいます。人間は嘘を押し通すことができても、真実はいつか暴かれるものです。当事者たちが完全否定しても、あれから1年経って、なかったはずの公文書が出てきて、再び、疑惑を深めているんですから、既視感しかありません。安倍政権は潔く退陣するしかないでしょう。

書いてる本人は、全くの無力ですが。。。

そして、相変わらず、日本という社会の「メディアスクラム」ぶりには心底暗澹たる思いが致します。最近では、「アメフト暴行問題」です。朝から晩まで、「ああだ」「こうだ」と何処のテレビもラジオも新聞も、繰り返し同じビデオを流して、同じような報道ぶりです。日大の内田監督がすぐ謝罪すればよかったのに、初動が悪かったせいで、縺れに縺れて、日大はすっかり天下の悪徳大学となってしまいました。

本日は、加害者の日大選手が、関学の選手らに謝罪するとともに、反則行為は、監督・コーチからの指示だったことを暴露したため、大学どころか、まるで暴力団になってしまいました。ルールの中で全力を競い合うのがスポーツなのに、勝つためには反則しようが手段を選ばないのでしたら、単なる喧嘩か闘争になってしまいます。

日大の内田監督は、アメフトの監督は辞めても、日大の常務理事の椅子は留まると明言してましたが、これで、常務理事を辞めざるを得ないでしょうね。

この方、日大アメフト部出身で、あの日大アメフトの黄金時代を築いた篠竹幹夫監督に指導を受けたとありますね。70歳ぐらいに見えましたが、まだ、62歳でしたか。。。

◇◇◇◇◇

皆さんご案内の通り、私はインサイダーの人間ですから、現役時代に現場で一緒になったことがある共同通信社の宍戸記者が、日大アメフトOBということで、NHKから民放まで、朝から晩までテレビに出まくってるので感心したり、本日、日本記者クラブで行われた日大の加害者選手の記者会見で、司会進行役を務めたのが、スポニチの宮内役員で、この方、遥か大昔の東京スポーツ記者時代を知ってますが、何で、司会進行役を務めたのか理由を知りたくなったりしました。

まあ、単なるスポニチが幹事社だったからかもしれませんが(笑)。

東スポ時代の宮内さんは、色々と武勇伝がありましたが、うまずいめん食い村の赤羽村長さんの方が詳しいので、委細省略致します(笑)。

「亜硝酸ナトリウム」「ソルビン酸」「リン酸塩」「トランス脂肪酸」には気をつけろ!!!

先日、週刊誌をわざわざ購入したのは、薬師寺管長のスキャンダルが読みたかったみたいな感じになってしまいましたが、本当は、「食べてはいけない『国産食品』実名リスト」という記事が気になっていたからでした。

(1)亜硝酸ナトリウム(発色剤)→発がん性物質

(2)ソルビン酸(保存料)→蕁麻疹

(3)リン酸塩(決着剤)→腎臓疾患

(4)トランス脂肪酸  →冠動脈疾患、肥満、アレルギー性疾患

の表示には、これから気を配って、なるべく買わないように心掛けようかと思ってます。

記事によると、(1)亜硝酸ナトリウムと(2)ソルビン酸の両方が入っていると、相乗毒性があるといいます。(1)亜硝酸ナトリウムと(2)ソルビン酸と(3)リン酸塩の全てが含まれるもので、比較的多かったのが「丸大食品」と「プリマハム」のハム、ソーセージ、ウインナーと名指ししてます。

やばい!あたし、しょっちゅう、スーパーで安くて手頃なので買ってました!製品の裏に貼ってある「成分」や「原材料名」など熱心に見たことなんぞありませんでした。

このほか、塩分と油分の過剰摂取で問題視されているのが、インスタント麺。食べてはいけない実名リストに、日清食品の「カップヌードル・キング」と「どん兵衛 特盛てんぷらそば」、まるか食品の「ペヤング ソースやきそば 超大盛」を挙げてます。私も、かつては、よくインスタント麺を食べてましたけど、調味料のグルタミン酸などは神経に影響があるそうです。

(4)トランス脂肪酸は、意外にもチョコレート菓子に含まれているとか。森永製菓の「チョコボール(ピーナッツ)」「小枝」、明治の「フランオリジナルショコラ」、ロッテ「コアラのマーチ」などが、槍玉に上がってます。

これを暴いた週刊新潮には、当然、お菓子屋さんやハム屋さんなどからの広告は入らず、大企業を敵に回すと大変なことになることは分かってるでしょうから、大したもんです。はっきり言って、覗き見主義の週刊新潮の論調は皮相的で、嫌いですけど、「これこそジャーナリズム」と感心しました。無くしてはいけないメディアです。

しかし、これでは食べるものがなくなってしまうと心配する人たちのために、最後に同誌は、ハム、ソーセージなら「無塩せき」と表示されたもの。コンビニでおにぎりを買うのなら、「ほぐし鮭」より、元の素材に近い「塩鮭」の方が安全性が高いと勧めてます。

ま、いつも高級食材でしか食べない皆様には関係ない話でしたね(笑)。

ミシュランの三ツ星に異議あり 世界を動かす投資会社は表で繋がっている

 京都の古刹 建丹寺の住職 怒庵路慶大禅師から飛脚便で、渓流斎の下に巻物で直筆の書状が送られてきました。
…前略 一筆啓上仕ります。
「ミシュラン」か「身酒乱」か知りませんが、あんな「インチキ番付」ガイド本を今なお信じている賢くないマスコミや人間が日本にはまだまだいるのですから、本当にどうしようもない日本及び日本人です。厭になります。…
 何か穏やかではありませんね。
 …低空飛行の安倍政権が生き延びられるのはよく分かります。何はともあれ、「京都で、”ミシュラン三ツ星店”が、火災!!」の報道騒ぎのことです。
 あの店は2010年に食中毒を出し、当時、新聞にも報道された「名店」(笑)なのです。食中毒はマスコミで言えば誤報と同じで、致命的な大事故です。「美味い!」「まずい!」の以前の問題で、飲食店では致命的な事件なのです。…
 あら、そういうことでしたか。
 …ところが、ミシュラン関係者は、日本語が読めないのか、それとも、食中毒でも評価するのか、この事件が起きてからも、三ツ星か、四ツ星か知りませんが、この店をずっと表彰してきたわけです。マスコミはそれを指摘しなかったのも酷い話ですが。…
 確かに酷い話。ミシュランの評価を見て、海外からわざわざ予約して来店する観光客も多いと聞きますからね。
京都市内
 …最近、スウェーデンの「ノーベル文学賞」の権威が堕ちて、馬脚を現しましたが、「番付」「権威付け」が、如何にいかがわしいものか、よく分かる例証ではありませんか。…
なあるほど。
 …そう言えば、「類は友を呼ぶ」とはよく言ったものです。火事を出した飲食店には、「ノーベル文学賞」関係者も出没しています。この際、かの著名な笈川探訪が作っている「マスコミ人犯罪帳」と類似の「名店・食中毒多発帳」を作ってみては如何ですか。これは人気を呼ぶでしょうね。…
はい、承っておきます。
 …あ、さて、三井物産の社内誌「中外商業新報」から幾星霜を経て、福沢諭吉が創刊した時事新報の廃刊によって日本を代表する経済紙になった日経が、5月15日付朝刊で、日本を代表するヤフーが「大企業病」になって、メルカリなどといった新興台頭を許して凋落している様を報じていますね。ヤフーが落ち目になれば、ソフトバンクも駄目になる。ソフトバンクが駄目になれば、何十兆円もの貸付があるメインバンクのみずほ銀行も危うくなるという、風が吹けば桶屋が儲かる逆のパターンが起きるやもしれませんぞ。…
 えっ!? そんな話、初耳ですよ。
…日本の経済メディアは何で真実を隠して、どうしようもない観測記事ばかり垂れ流すんでしょうかね。そんな神のみぞ知る占い師も分からない将来の業績など誰が分かるというのですか。…
 御意。
…それより、世界最大の投資会社米ブラックロックのことを日本のマスコミはほとんど報じませんね。何か、隠したいという裏でもあるんでしょうか?誰がやっても同じの日本の首相の一日の動静を報道するくらいなら、世界一の投資会社のローレンス・フィンク会長兼CEOの動向を追ってもらった方が、観測記事なんかよりも余程タメになりますよ。ある日はアラブの石油王に会ったとか、ある日は、アマゾンの社長と会ったとか、それだけで、ダウもニッケイも大幅に動くというものです。…
 えっーー?世俗を離れた御住職にしては、随分とお詳しいですねえ。。。
…フィンク会長が日本法人の会長兼CEOを委託した井澤吉幸氏は元三井物産副社長からゆうちょ銀行の社長まで務めた人。日本法人社長の若き有田浩之氏は、一橋大を出て、を興銀(現みずほ銀行)ニューヨーク支店勤務から、同地のブラックロック本社に転職した叩き上げの人ですが、めったに報道されないので、誰も知らないでしょう。…
 ええ、確かに知らないことばかり。。。しかし、出てくるのは、日経、三井物産、みずほ銀行、ソフトバンク…と何か、皆さん、裏じゃなくて表社会で繋がっている感じがしますね。
…ムワハハハ…その通りじゃ。…
あれっ? 大禅師! 何で、飛脚便で巻物書状を送って来られながら、私の所感にすぐ反応できるのですか?
…当たり前じゃ、書状が届いたかどうか確認したワシの電話で今、繋がっとるんやないか。…
あちゃあ、これまた失礼しました!

ダン・ブラウン最新作「オリジン」はなかなかの力作

「我々は何処から来たのか   我々は何者か   我々は何処へ行くのか」(ゴーギャン)、進化論か神による創造か、無神論か原理宗教主義か…といった根本的な人類の問題に挑むダン・ブラウンの最新作「オリジン」上下(角川書店、2018年2月28日初版)を読破して、「やられたなあ」と少し感服してます。

お馴染みのハーバード大学宗教象徴学者のロバート・ラングドンが活躍するシリーズ第5作です。前作の「インフェルノ」(2013年)以来4年ぶりです。私自身は、それほど熱心な愛読者ではありませんが、2004年に帯広時代に読んだ彼のシリーズ第2作「ダ・ヴィンチ・コード」以来久し振りの感動を味わえました。

恐らく、本作もまた、トム・ハンクス主演で映画化されることでしょう。ですから、何となく、最初からハリウッド映画の脚本を読んでいる感じです。息もつかせぬ急激な場面とストーリー展開は相変わらずです。文章のうまさは、読者をグイグイ引きつけます。

銀座一丁目「日替わりチキン定食」850円

スペインはビルバオにあるグッゲンハイム美術館で、ラングトンの教え子で今や40歳の世界的権威の未来学者になったエドモンド・カーシュが、宗教界を揺るがす前代未聞の衝撃的な謎を解き明かす映像を発表するというところで、暗殺されます。その謎とは一体何か。カーシュは何を発表しようとしたのか。謎が謎を呼び、カトリック教会やスペイン王室まで巻き込む大騒動になり、謎を追跡するラングドン教授とスペイン王子と婚約した美術館の美人館長アンブラ・ビダル、そして、人工知能のウィンストンの活躍もあり、次第にその謎が明らかになっていくというお話です。

既に、これだけスマホが世界中に行き渡って、瞬時に情報が取れ、SNSで世界中が繋がってしまっている時代に、どういう目新しい物語が提供できるか、それは作家の腕の見せどころですが、本作では半分、成功し、半分は肩透かしのような感じもしました。

前半から散々、気を持たせた未来学者カーシュが明かしたかった驚きべき衝撃的な事実は、椅子から転げ落ちるほどそれほど衝撃的でもなく、極めて有り得る話で真っ当ですらあったからです。こんなんで殺人まで起きるとは…。

宗教か科学(無神論)か、で人類はかつてさんざん戦争まで起こして争い、いわば「炎上」を起こしかねない論争も、最後は、小説とはいえ、無難にまとめており、拍子抜けしました。

それでも、最後の巻末の「謝辞」では、著者がこの本を書くに当たってお世話になった編集者や科学者や宗教学者や歴史家らの名前を100人近く挙げていることから、かなり綿密に取材していたことが分かります。

著者のダン・ブラウンは、内村鑑三や新島襄らも留学した米アマースト大学出身で、英語教師から作家に転身。父は数学者、母は宗教音楽家、弟は作曲家、妻は美術史家というインテリ一家だったんですね。

いずれにせよ、この本を読んで、舞台になったスペイン・バルセロナにあるガウディのサグラダファミリア教会やビルバオのグッゲンハイム美術館に行きたくなりました。スペインだけは、これまで縁がなくて一度も行ったことがないからです。

京都・花街島原近くの「宮武」は旨くて安い穴場の店どす

うまいめん食い村の村長、京洛先生です。最近、横田英樹さんの教えを受けて、渓流斎日乗の乗っ取りに成功しました(笑)。
 昨日9日は、洛中でも、こんなに旨くて、安い定食を食べさせるお店があったのかあ、と感心する出来事があったので御報告させて頂きます。
 ”花の銀座”や、”東都の花街・新橋”、さらに、日本一高い高級鮮魚”を扱う築地河岸を控える所で、連日、豪勢なランチを食べている方(あたし、のことじゃん!)には信じられないでしょうが、860円で上の写真のような、旨い出汁がしみたカレイの煮つけを主肴に3、4品の小鉢がつくのですから、貴人も吃驚仰天でしょう(笑)。繁盛するのは至極当然だと思います。
 この店は、知り合いの京都府警OB氏が、「京洛先生、美味くて安い昼飯を食わせるところを案内しましょうか」と、お誘いがあり、これに素早く対応した次第です。さすが、”地回り”ですね。庶民の動静をよくご存じです(笑)。
 場所は”洛中の台所”である、京都中央卸売市場の傍でした。迂生のほかに、これまた知人の大学教授、洋画家先生も誘って、昨日朝早くからノコノコ出かけた次第です(笑)。
 「朝10時半からやっていますが、朝一番なら大丈夫ですよ」という適切な助言もあり、朝食を控え、朝・昼兼用のランチ懇談に、指定された「宮武」にまいりました。玄関は上の写真の通りです。
 同店のホームページを検索してご覧になれば分かりますが、今は歴史遺産になっており、新撰組も通い、その時、大暴れした刀傷も残る花街・島原に隣接したところで、食事後はちょっとした歴史探索も出来ます。
 10時30分からの”朝食・昼食ランチ”でしたが、出てきたおかずの多さには一堂吃驚しました。ご飯もお替り自由です。
 日替御膳の「カレイの煮付」は期待通り、甘辛く煮込んであり、玉子もたっぷりついて大満足でした。おかずも、それぞれ、下ごしらえが十分してあるのがよく分かり、味がしみて、美食家の洋画家先生は「これは、嬉しいですね、毎日、食べに来たくなりますね」。大学教授も「860円でこれだけの料理が食べられるのですから、朝からお客さんが大勢来るのは当然です。旨くて、安い店は皆さんよく知っていますね」と感心しきりでした(笑)。
 店内には、ちょとした中庭があり、夜は予約もOKで、府警OB氏は「夜は店の入口が薄暗くて、風情が漂いますよ。値段も、そんなに高くありませんから」とのアドバイスもありました。
 同店のコンセプトは、「料亭クラスに限りなく近い旬の魚料理を居酒屋としてお出しする」という事で、魚のプロとして厳選された新鮮な素材に拘り、旬の魚を使用した料理を一人でも多くのお客様に堪能してもらうのが目標なんだそうです。
 
  歴史散歩好きの渓流斎先生が次回、上洛された折は「宮武」及び、島原界隈をご案内しましよう。
 以上
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