総理大臣日乗の答えと政治闘争に揺れたフランス19世紀

寿能城跡

昨日の答えです。

(い)首相の一日=東京新聞
(ろ)安倍日誌=産経新聞
(は)首相官邸=日経新聞
(に)首相動静=朝日新聞
(ほ)安倍首相の一日=読売新聞
(へ)首相日々=毎日新聞

如何ですか?

総理大臣日乗に、わざわざ安倍の名前を冠する新聞社は、安倍首相に忠誠を誓って、時の権力者の太鼓持ちか、御用新聞に徹していることがよく分かります。

寿能城守潮田出羽守

先日、フランス文学者の鹿島茂教授の講演を聴いたおかげで、数十年ぶりにフランス史の復習を始めています。

何しろ、フランスは、自分たちの王様(ルイ16世)の首をはねてしまった超過激の国である一方、ジャン・ジャック・ルソーに代表されるように「自由、平等、博愛」の人権主義の国でもあります。

特に19世紀が見離せません。

18世紀末(1789年)にフランス革命を成功させると、19世紀は、第一共和政、第一帝政(ナポレオン1世)、王政復古(ウィーン会議)、七月革命(1930年)、二月革命・第二共和政(1848年)、第二帝政(ナポレオン三世)、パリ・コミューン、第三共和政(1870年)と実にめまぐるしく変わります。

この間、王党派と共和派と皇帝派が入り乱れ、極右と極左が権力闘争に明け暮れて、政治体制が振り子のように右から左へ揺れ動きます。

ちなみに、仏革命後の国民公会で、議長から見て右側に王党派、左側に共和派が席を占めたことから、右翼、左翼の概念が歴史上初めて生まれたという説があります。

その後、今の「テロ」の語源にもなったテロリスムが横行し、クーデタ未遂(ブーランジェ将軍事件など)も再三再四ありました。

面白いことに19世紀の唯一のマスメディアだった新聞が政治運動の先頭に立ち、時の権力者を批判し、一方の権力者は、ジャーナリストを監獄に入れたり、反政府新聞の発行禁止処分をしたり、御用新聞に耳触りのいい情報をリークしたりして対抗します。

第二帝政の下、ヴィクトル・ノワール事件で過激な反ナポレオン・キャンペーンを張ったアンリ・ロシュフォール、七月革命から19世紀のほとんどの革命に参加し、75年の生涯のうち33年間も監獄で過ごしたオーギュスト・ブランキらが当時を代表するジャーナリストと言えます。

いやあ、何百年経っても、人間のやることですから、何処の国でも変わらないことが起き、未来永劫続いていくわけですね。

驚きの総理大臣日乗

何処でせうか?

モリ、カケ問題を国会閉幕でうまく乗り切ったかのように見える安倍晋三首相ですが、納税者である国民の不信感は募るばかりです。

どうも、彼の場合、国民のための政治ではなく、古いイデオロギー、もしくは「腹心の友」のための政治を行っているように見えます。

「一強多弱」の独裁政治とも言われることから、彼がフランス第二帝政のナポレオン三世になぞらえるかどうかは、後年、歴史で証明されることでしょう。

教えましぇん

さて、日本の最高権力者である総理大臣が、毎日、誰と会って、何をして、何処で夜の会食をしたのか具に時系列で新聞の片隅で報道されておりす。

実は、私は、この欄を読むのが一番楽しみです(笑)。これまで、何と言っても、読み甲斐があったのは、麻生太郎首相でしたね。麻生財閥の御曹司ですからお金の使い方が半端でなく、夜行くお店も誰も行けない会員制クラブばかり。あれは勉強になりました。

ところで、この総理大臣の日録は、実際は、共同と時事の両通信社のいわゆる若い「首相番」と言われる記者が、全国のマスコミを代表してフルカバーしています。

だから、どの新聞を読んでも同じ文面が載っているわけです。ただし、タイトルが違います。そこで問題!以下のタイトルは、何新聞でしょうか?その新聞とは、朝日、毎日、読売、日経、産経、東京の都内で発行されている6紙です。

(い)首相の一日
(ろ)安倍日誌
(は)首相官邸
(に)首相動静
(ほ)安倍首相の一日
(へ)首相日々

Amazonは良い会社です

滝の城祭り

先日、クレジットカード会社からメールに利用通知(速報=金額のみ)がありました。

以前は、このようなメールを受け取ってもさして注意を払いませんでしたが、ある事件をきっかけに細心の注意を払うようになりました。

その事件とは、某地方自治体から都税の徴収連絡があり(あら、バラしちゃった)、その納税を窓口ではなくオンラインでクレジット決済したことがありました。

そんなことを忘れた半年ぐらい経ってから、都税事務所から丁重なる手紙が来て、「実は都税事務所のコンピューターがハッカーにやられて、貴方のカードの番号、住所、氏名、年齢、職業等が盗まれた恐れがある。ついては、不審なカード利用にはお気をつけください」との、まあ、何とも優しい忠告をしてくれるんじゃあーりませんか。

そんな事件があったものですから、カード利用に関しては、細心の注意を払うことになったのです。

で、先日のことです。カード会社からの利用お知らせには、その前日に私が3900円使ったというのです。しかし、その日はカードで買い物したことはないし、通販で決済したこともない。前日のことですから、記憶も確かです。

昔なら、3900円など端金でしたから、その程度の金額でしたらやり過ごしていましたが、今は稼ぎがないので、3900円はかなりの大金です(笑)。そこで、カード会社に問い合わせてみようかと思い、問い合わせ先のサイトを見たら、「覚えがない利用でも以下の可能性があります」と、数件のケースが並べていました。「他の家族の誰かが利用した」とかそんなもんです。その中に、Amazonプレミア会員の会費の可能性もあったので、念のため、調べてみました。

実は、Amazonは、もう1年近く利用してません。ですから、あり得ないと思っていました。でも、本当に久し振りに自分のAmazonのサイトにログインして、登録情報を確認したところ、な、な、な、何と、Amazonプレミア会員になっていたのです。その会費が3900円だったことも初めて知りました。

いつ、プレミア会員になったのか、全く覚えていません。何かの拍子でクリックしてしまったのか、本来は、気をつけて、会員にならないように、バッテンを外したりしなければならないのに、それを怠ったせいかもしれません。

プレミア会員になっても、荷物が当日に届くとかいう程度で、自分には別に必要がないので、早速、会員脱退の手続きをしました。

そしたら、Amazonから「お客様は、まだプレミア会員として利用していないので、3900円はご返却します」との返信があったのです。

まだ、その返金は確認していませんけど、意外にも、Amazonはいい会社なんですね。街の小さな本屋さんも沢山潰してくれますしね。

ちなみに、Amazonは、意外と純利益率は低い(薄利)らしいですが、創業者ジェフ・ベゾスさんの保有資産は8兆2000億円で、世界の大富豪ランクで第3位(2017年速報版)です。

萩生田光一内閣官房副長官とは

藤井四段 26連勝

文部科学省の再調査で、 安倍晋三首相のお友達「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、内閣府から「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などという極秘忖度文書が、あの菅官房長官が放言した怪文書ではなくて、本物だということが昨日やっと確認されました。

一体最初のやる気のない調査は何だったんでしょうかねえ? 「国民の声」を真摯に受け止めた松野博一文科相が渋々再調査を命令しましたが、その結果については、紙に書いてある謝罪文めいたものを軽く棒読みしただげで、心からの反省の言葉はなし。

やはり、国民を舐めきってます。

獣医学部新設選定では、実質的に加計学園しか応募できなくなる要件を指示した安倍ご総理の側近中の側近である萩生田(はぎうだ)光一内閣官房副長官のメールも公表されましたが、当の萩生田副長官は「知らぬ、存ぜぬ」と、敵前逃亡の構え。

こんなこすからい人間を国会議員に選んだ有権者はどこのドイツだ、イタリアか、と思ったら、今は簡単に調べられますね。

◇◇◇◇◇

1963年、東京奥多摩地区八王子市生まれの53歳。明大商学部卒。八王子市議などを経て、2003年衆院議員当選(4回)。極右団体「日本会議」国会議員懇談会事務局長。
安倍総理のお友達「加計学園」千葉科学大学客員教授。身長180センチ、体重100キロ。

このほか、離婚しているとかしていないとか、息子が早稲田実業高校野球部の助監督とか、そうではないとか、色んな未確認情報もありますが、これで十分でしょう。

本当は、顔写真でも載せようかと思いましたが、著作権侵害の共謀罪で逮捕されるのも馬鹿らしいのでやめておきました。

いよいよきな臭くなった市民監視法成立

銀座

共謀罪の構成要件を厳格化した「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法が今朝の参院本会議で、自民党、公明党などの賛成多数で可決、成立しました。

ネーミングが良くないですよね。

テロ準備罪とか、共謀罪とか言われてもピンと来ない。はっきりと、「市民監視罪」とか「言論封鎖罪」とでも言ってくれた方が分かりやすい。

いずれにせよ、その目的は、反政府運動の取り締まりであり、反政府主義者の封じ込めであることがミエミエだからです。

元CIA(中央情報局)とNSA(米国家安全保障局)の局員だったエドワード・スノーデン氏(亡命中)は、2009年にNSAの仕事を請け負うコンピューター企業デルの社員を隠れ蓑にして来日し、東京都福生市の横田基地内にある日本のNSA本部で2年間勤務していました。

そこでやっていたことは、日本では今年1月に公開されたオリバー・ストーン監督の映画「スノーデン」でも如実に描かれていましたが、通信傍受と一般市民の盗聴、メール解読など、あり得ないほどの監視活動でした。

渓流斎が御幼少の砌、夏はよく埼玉県新座市の「外人プール」と呼ばれていたプールで泳いで鍛錬したものでした。(そこで、FENから流れていたジミ・ヘンドリクスやクリーム、ドアーズなどを知りました)

外人プールは、まさしく本来なら外国人専用のプールで、鉄条柵で囲まれ、やたらと大きなアンテナが目につくため、何も知らない子どもでも、そこは治外法権の米軍基地であることはそれとなく分かりました。

ただ、基地と言っても、沖縄のように爆撃機が大騒音で飛び立つことはないので、鉄条柵と門前に立つ銃を抱えた兵士を見なければ、誰もそこが基地だということは分からないかも知れません。

これは、後に長じてから分かったことですが、そこは、在日米空軍基地施設「大和田通信所」(新座市西堀、東京都清瀬市)でした。

ウィキペディアによると、戦前の大日本帝国海軍大和田通信隊所属「大和田無線通信所」が、無線通信の受信・傍受施設として使用し、戦後、気象通信所を経て米軍基地として接収された、とあります。

また、日本共産党埼玉委員会によると、埼玉県には、大和田通信所以外では所沢市に「所沢通信基地」があり、新座市の大和田基地は受信、所沢基地は送信を任務にしているそうです。横田基地にある短波通信基地と3基地で一つの構成になっているようです。さらに、所沢通信基地は、米軍の核兵器部隊などへの緊急行動メッセージを伝える通信機能を担っているそうです。

子どもの頃、米軍基地内の外人プールで泳いでも、何ら軍事施設らしい所と分からず、静かだったのは、そこは受信、傍受する基地だったので、静かにするのは当たり前だったんですね(苦笑)。

私が子どもの頃に育った東京郊外の北多摩郡久留米町(東久留米市)は、随分と田舎なのにアメリカンスクールがあり、外国人をよく見かけました。

なるほど、中には米軍基地で勤務する人もいたのかもしれません。

「東京アウトローズ」はエグイサイトです

両国
 山梨にお住まいの武田先生は、お忙しい中、寸暇を惜しんでエグイサイトを探訪するのが趣味で、時たま、小生にもその存在を教えてくださいます。

  エグイというのは、皆さまが期待されるようなそっち方面ではありません。悪しからず(笑)。

 社会の深層や不条理、弱肉強食、企業スキャンダルなど、正直もんが損する世の中をぐさっと斬り込む社会構造とカラクリを暴露した地を這うような無償の愛の行為とも言うべきサイトのことです。

 今回、武田先生から紹介されたのが、東京アウトローズ WEB速報版という実にエグイサイトです。「茶太楼新聞」もびっくりですね。

 まあ、グダグダ説明することなく、ただ読んで頂ければ、内容が分かりますが、2017年6月12日(月)付の記事には、【アウトローな豆知識】 ジャーナリスト上杉隆らが「準強姦疑惑」の元TBS記者・山口敬之に言及、「スパコン補助金」で2億円のバックマージン―といった最先端の流行(?)を行く記事を掲載しております。

 何で、こういうようなネタが取れるのか不思議でしたが、このサイトは、編集長の奥村順一氏と雑誌「財界展望」の元編集者が集まって発刊した「真相リポート」で、企業のスキャンダル取材はお手の物のようです。

 ツイッターもやっておられるようです。

 しかも、このサイトでは「内部告発」や「情報提供」も求めており、なるほど、インサイダー情報でしたら、それに勝るものはないと納得した次第です。

 ついでながら、この東京アウトローズのツイッターがリンクというか、フォローしていた百田尚樹氏の「安保タダ乗り論」に井上達夫氏が激昂!「あなたほんとに右なの?」を思わず見てしまいました。普段、私はあまりテレビを見ませんから。

 百田さんといえば、あの強面で論法鋭く、天下無敵の右翼の巨魁として有名ですが、井上さんから「あなたは本当の右翼ではない」と論破されても、何ら言い返せず、たじたじになっていたので驚愕してしまいました。意外と優しい人なんですね。

一方の井上さんは、鐘馗様のような怖い髭を生やして如何にも恐そう。「憲法9条削除」論者で、将来的には日本に徴兵制を復活させることが信念のようです。大島渚監督のように直ぐにキレやすく、いかにもテレビ受けしそう。

東大教授で、左翼護憲派を怒鳴り倒し、極右の方かと思ったら、本人はリベラルらしく、これでは昔のように、右翼とか左翼とかいったジャンル分けがいかにナンセンスなのか、よく分かります。

「茶太楼新聞」は実に痛快

江戸東京博物館

今風に言えば、チャラ男か?

大正11年(1922年)から昭和15年(1940年)まで18年間にわたって青森県で発行された地方紙「茶太樓(ちゃたろう)新聞」について、今では知る人は皆無に近いかもしれません。

昨日(6月12日付)の毎日新聞夕刊で、学習院大学の斉藤利彦教授が、この幻の新聞を紹介する論文を発表し、私も初めて知ることができました。実に痛快です。

編集兼発行人は、古木名均(こきな・ひとし)という人。この人がどういう方なのか書かれていなかったので、今のところ詳細不明なのかもしれません。

この新聞は、「滑稽新聞」を発行した「稀代の変人」宮武外骨や、プロレタリア労働運動の著名弁護士布施辰治、それに東京で「民衆娯楽」を刊行していた添田唖蝉坊(そえだ・あぜんぼう)らが顧問となっていたそうですから、皮肉と反骨精神に満ち溢れた反政府新聞だったようです。

何しろ「茶太樓新聞」の題字の両肩に「花柳界の御用新聞 資本家の奴隷雑誌」と堂々と掲げているので笑ってしまいます。花柳界情報や人気芸妓の消息のほか、芸妓の人権擁護、治安維持法批判まで紙面で展開したようです。

太宰治も旧制弘前高校生のときに、この新聞に短歌を投稿して採用されたようです。太宰の最初の内縁の妻小山初代も芸妓でしたから、彼女の源氏名も載っているようです。

 この新聞の「社告」がこれまた凄すぎる!

「資本家各位に告ぐ
各位は絶対に安心して可なり
吾等は必ず各位の期待に添ふ可く
最も忠実な番犬となり
最も勇敢なる用心棒として
各位の為にプロ階級の文無し野郎共を相手に闘ふ事を誓約す」(昭和2年12月1日号)。

権力批判もここまでくると、まさに、痛快この上ないですね(笑)。

江戸東京博物館

もう、今から100年近い昔の話とばかり言ってられませんよ。

安倍菅独裁政権のおかげで、ものを自由に言えない密告閉塞社会が、今になって、ジワリジワリと歩み寄ってきておりますからね。

そこで、100年前の古木名編集権発行人に敬意を表して、渓流斎ブログも社告を出すことにしませう。

「善良なる市民の自由を奪う共謀罪を推進する政治家各位に告ぐ
各位は絶対に安心して宜しい
吾等は必ず各位の期待に応えるよう
最も忠実なる番犬となって
最も勇敢な用心棒として
各位のために非正規雇用の負け組貧民の文無し野郎どもを相手に闘うことを茲に誓います」(昭和92年6月13日)

読売不買運動には反対します

大宮公園

読売新聞の不買運動がネット上で広がっています。

何故なんでしょうか?

と、一応惚けてみせます(笑)。

安倍首相の酒飲みゴルフ仲間の刎頚の友が理事長を務める加計学園に130億円余の便宜供与を与えて獣医学部大学の新設を「総理のご意向」で決めたのではないか、という疑惑がある最中に、その不正を告発した前川文科省前事務次官の人間性を冒涜するような下半身のスキャンダルに問題をすり替えた手口が、多くの読者の反感を買ったからでした。

外務省の機密漏洩事件を男女の問題にすり替えた西山事件を思い起こさせます。

昨日は一日中、この読売不買運動の投稿を読んで、笑ってしまいました。可笑しいわけではなく、ここまで言ってしまえるなんて、日本もまだ捨てたもんじゃない、といった感想に近いものでした。

勿論、知性のひとかけらもない暴論、暴言や事実誤認も散見されましたが、言論封鎖されたり、言論の自由を奪われるよりも遥かに健全でしょう。

投稿そのものに著作権があるかもしれないので、そのまま引用せず、換骨奪胎で我田引水しますとー。

●読売はゴミ。読まずに廃棄すべし。

●読売は、ナベツネ(渡辺恒雄主筆)の意見広告紙

●ナベツネは首相の靖国参拝は許さない。1000万人の読売読者を使って阻止すると言う。ナベツネは元共産党員だからな。

●そもそも、読売を買収した正力松太郎は警察官僚で、記者に多くの警察官を採用したから、「オイ、コラ」体質が抜けないんだよ。

●正力はCIAのエージェントだったからな。

…うーん、まあ、よく御存知だこと。

●官邸からのリークを確かめもせずに記事にする読売新聞の責任は大きい。

…確かに、読売は「前川前事務次官が、売春の温床になっている新宿・歌舞伎町の出会い系バーに出入りしていた」とウラも取らずに官邸リークのまんま報じ、週刊文春が、そのお相手となった女性に直接インタビューして、「不純な関係は一切なかった」と否定していたのにも関わらず、今度は原口隆則社会部長の署名入り記事で「次官時代の不適切な行動は、メディアが報道すべき公共の関心事である」と反論し、火に油を注いだ格好になってしまいました。

かわいそうに。原口という人は、直接知らないのですが、あれは本心で書いたのかなあ、と思わず同情してしまいました。「無理矢理書かされた」とか、「出世したいから進んで忖度して書いた」という説がネットで飛び交ってます。

記事では「私たちは、これからも政権・行政の監視という報道機関の役割を果たしていく」と締め括っていますが、時の権力者から「読売を熟読しなさい」と太鼓判を押された御用新聞に政権監視能力が一切ないことは明々白々でしょう。

ブラックジョークにしてもほどがある(笑)。恥知らずですね。天下の読売もここまで地に堕ちたのか。だから販促活動のドル箱の職業野球読売巨人軍が球団設立以来最悪の13連敗を記録するんですよ。

読売新聞は、もともと尾崎紅葉の「金色夜叉」で部数を伸ばした小新聞で、東京だけの小さなローカル新聞でした。

大正になって潰れかかっていたところを、虎ノ門事件で警察官僚(警視庁警務部長)を懲戒免官された正力松太郎が、東京市長の後藤新平から大金を借用して買収したのでした。

そして、何と言っても「販売の神様」務台光雄がいたからこそ部数が拡大したわけで、大阪進出が1952年、九州が62年、名古屋が74年で、つい最近、やっと全国紙になった新聞社なのです。

その間、「インテリが書いてヤクザが売る」と噂される凄まじい販売店争奪戦争が勃発し、小説になったり、映画化されたりしたものです。

とはいえ、私は読売不買運動には反対です。御用新聞だろうが、広報宣撫機関紙だろうが、存在意義があるからです。

キューバのカストロと同年齢のナベツネさんが存命中は、このままの状況が続くことでしょうが、その後は変わるかもしれませんからね。

読売頑張れ!もっと顰蹙を買って、御用新聞の存在意義を示せ!

民間議員が怒っている!

紫陽花

【京都三条河原の落書】

●祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる自公も久しからず

●文科省は再調査しません

●安倍様の耳はロバの耳

●加計学園を認可したのは「国家戦略特区諮問会議」であって、総理の意向が働くわけがない。腹わたが煮えくりかえる。民間議員の竹中平蔵様も怒っている

●あったものをないというわけにはいかない

●印象操作で事実をねじ曲げないでくださいよ

●わが広報紙読売巨人軍は永遠の不滅です。42年ぶり球団ワーストの11連敗

●加計そば、一丁

忖度社会 VS 印象操作

目黒不動尊

ーあれっ? 渓流斎先生、休筆したんじゃないんすか?

いやあ、どうも最近の忖度社会には妙に気になっちまってねえ。「物言えば、唇寒し」では駄目でしょう。

ー眼精疲労ではなかったのでは?

もう、そんなこと言ってられんでしょ。いずれにせよ、最近発売されている週刊誌の見出しだけでも読んでご覧なさい。

●加計学園問題 「規制緩和」〝偽装〟した「便宜供与疑惑」ー森友疑惑に続き「知らぬ、存ぜぬ」

●前川前文科次官が反乱した本当の理由(「サンデー毎日」6月18日号)

●安倍官邸に巣くう加計学園人脈 前川前事務次官に迫った和泉首相補佐官は「菅官房長官の市議時代からの友人」/首相の側近らは「加計」系列大学の客員教授に…(「週刊朝日」6月16日号)

●安倍政権に96億円カツアゲされた今治市 加計学園問題 貧乏自治体にお金を出させて、国は1円も出してくれない!?(「週刊SPA!」)

●加計学園スキャンダル 「前川の乱」に激怒して安倍が使った「秘密警察」(「週刊現代」)

●加計学園問題 「あったものを、なかったことにする」総理周辺の“見過ごせない発言”ー「いいとか悪いとかではなく『一強』だからできる」

●加計問題 内閣参与も特区推進を前川氏に要請(「週刊文春」)

●「安倍官邸」一強で日本が失ったもの▼恐怖人事「菅官房長官」の「前川個人攻撃」全発言録
▼証人喚問!? 「前川前次官」はキャリア試験4位の大資産家御曹司▼獣医学部新設で「加計学園」は本当に儲かるのか(「週刊新潮」6月8日号)

ーなあるほど。凄い忖度社会、秘密警察社会が到来した感じですね。

まあ、これら全ては、安倍首相に言わせれば「印象操作」になるらしいけど、やはり、本音を書けるのは週刊誌で、新聞は駄目だね。建前しか書かないから。

ーそれは、昔からそうだったんじゃないですか。ロッキード事件だって、フリーライターが月刊誌に田中金脈暴露記事を書いたら、新聞記者の連中は「そんなこと前から知ってた」と嘯いてましたからね。

それより気になるのは、安倍首相の広報機関紙に成り下がっってしまった讀賣新聞。記者たちには、隔靴掻痒、忸怩たる思いはないのかなあ。まあ、あそこの「週刊読売」はとうの昔に廃刊したから、もう本音が言えないメディアになったけど、このままでは本家本元の新聞も危ないね。元検察官で弁護士の郷原信郎氏は「読売新聞は死んだに等しい」とまで長い論文を書いているからね。ネットでも読めるよ。

ー官僚の事務次官と言えば、昔は泣く子も黙る最高権力者だったのに、文科省の前川さんを見てても、官邸に人事権から何から何まで権力が集中して、事務次官なんか子供扱いですね。

そりゃあ、霞ヶ関の官僚様は、日本で最も頭が賢い集団だから、自己保身には長けてますよ。何を聞かれても、偉そうに「ノーコメント」だからね。しかし、鶏が先か、卵が先かの問題になるけど、菅官房長官は、前川前事務次官のことを「天下り問題の責任を取らず、事務次官の職に恋々としがみついていた」と非難していたけど、あれは逆だね。
加計学園の認可を渋っている 前川氏を陥れるために、文科省の天下り問題を官邸がマスコミにリークして、前川失脚を図ったというのが専らの噂だよ。

ーなるほど、それならすっきり謎が解けましたね。2014年の内閣人事局の設置や国家戦略特区制度も、加計学園ありきの撒菱みたいなツユ払いだったわけですか。

そりゃそうだよ。悪いけど、文科省なんて霞ケ関では二流の役所。本丸は財務省や経産省なのに、あれだけ天下りがあるのに、なんにもリークされない!せめて、不正融資問題で揺れる商工中金の安達健祐社長が、経産省事務次官からの天下りだったことが話題になったぐらいでしょ?

ーごもっとも。先生も夜道には気をつけて。月の出ない日もありすから。