Roma

子貢(しこう)問いて曰く、一言(いちげん)にして以って終身(しゅうしん)之(これ)を行う可(べ)き者有りや、と。

子曰く、其れ恕か。

己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ、と。

(十五の24)

弟子の子貢が尋ねました。「生涯で行なうべきことを、一言で言い表すことができるでしょうか」

先生は答えました。「それは、『恕』だね。自分がしてほしくないことは、他人にもしないことだよ」

『恕』とは…

三省堂「新漢和辞典」によると

一、思いやりの心。情け。哀れみ。他人の気持ちを推し量って同情すること。

二、許すこと。気の毒に思って同情すること。大目に見ること。

なかなか、できないことです。

人はどうしても「アイツだけは、許せない」と思ってしまいます。だから、法律や裁判があるのです。

生涯をかけて心に誓う言葉が「恕」とは…

なかなか含蓄があります。

フェアトレード 

ローマ

旧聞に属しますが、2月のヴァレンタインデー。

もてもてだった若い頃は、トラック1台分のチョコレートがドサリと贈られてきたものです。まあ、こういう罪のない嘘は、許容範囲で許されたし。

それが、年を取るにつれ、年々、その数が幾何学級数的に下降線を辿り、正直、今年はSさんから1つだけ、戴きました。

そのチョコレートは、フェアトレード商品というものでした。

フェアトレードカンパニーというのは、その時、初めて知ったのですが、発展途上国の人々が、ものをつくることを通じて自立を果たすことができるように、現地のNGOや共同組合と連携して、消費者との橋渡しをする会社なのだそうです。まさしく、利益還元。

その商品は、チョコレートだけではなく、衣類、アクセサリー、小物、インテリア、食品と多岐にわたっています。

カタログやネットによる通信販売を行っています。

最近、そのネットのアドレスが分かりました。

http://www.peopletree.co.jp/index.html

そこには、こんなことが書かれています。(無断転載、換骨奪胎)

フェアトレードとは、貧困のない公正な社会をつくるための、お互いの敬意に基づいた貿易のパートナーシップです。アジアやアフリカ、中南米などの農村地域や都市のスラムなどに暮らす人々に仕事の機会を提供することで、貧しい人々が自らの力で暮らしを向上させることを支援しています。小規模農家や手工芸職人に継続的な仕事をつくり、農薬や化学肥料に頼らない自然農法や、生産地で採れる自然素材と伝統技術を活かした生産によって、持続可能な社会を目指しています。

1995年1月に環境保護と途上国支援を目的としたビジネスの実践と波及を目指して設立され、サフィア・ミニーという女性が代表のようです。
会社形態なので、利潤追求が目的なのですが、これまでとは少し違った環境に配慮した持続可能の社会を目指した団体のようです。
今後も注目してみたいと思っています。

達観の境地

ローマ

2日に亡くなった三菱総研特別顧問の牧野昇氏のインターネットについての名言。

「ほとんどが公開情報です。あれは、電子版チラシ広告みたいなものです」

●うーん、その通りかもしれない…

1917年生まれの作家伊藤桂一氏の箴言。

20年前

「70代は黄金の時代です」

10年前

「人生は80代からはじまります」

そして、90歳を目前に控えた今年

「別に声を大にして何も言うことはない。訥訥として語っていても、人は耳を傾けてくれる」

「私は人生を何事も前向きにしか考えない。肯定してゆくのである」

●参りました…これぞ達観の境地!

都会の孤独

ローマ

公開日時: 2007年3月2日 @ 09:16

インターネットカフェなるものに行ってきました。

平日の午後なのに超満員。やっと1席確保できました。

30分250円。この安さが、都会の若者を誘蛾灯のように引き寄せるのでしょう。3時間980円。ナイトパック(午後11時~午前6時)1500円なんてものもあります。

お金のない若者が、ここを宿泊地として仕事に出かけるという記事を読みましたが、狭苦しくて、隣りの煙草が臭くて、とてもくつろげる空間ではありませんでした。

ただ、コーヒーやジュースは飲み放題。漫画や週刊誌も読み放題。もちろん、インターネットもし放題。

周囲を見渡すと20代か30代が大半。女性もちらほら。案内書には英語も付記されているので、外国人も多いことでしょう。

もちろん、お互いに会話はありません。禁止されているのかも?

お互いに無関心を装っています。

誤報ではないでしょうか?

ローマ

浅野史郎氏が昨日、東京都知事選に立候補の意思を固めたようですね。どの新聞も一面で報じています。

ところが、某マスコミはその前日に、「浅野氏、出馬に否定的」と報じていました。

『浅野史郎前宮城県知事は27日、明言を避けながらも、出馬の可能性について「考えはフリーズしている。思考停止状態」と述べ、否定的な考えを示した。』

というのです。

「否定的な考え」の根拠になっているのが、「フリーズ」と「思考停止状態」です。しかし、この言葉のいずれも、出馬するか、しないかは、最初から仕切り直して、考え直すというニュアンスですし、どこにも「否定的」なニュアンスはありません。もしも仮にそういうことなら、浅野氏は最初から「出馬しない」とか「推薦を受けるつもりはない」と言うことでしょう。

概ね、人間は嘘をつく動物ですから、一般的に人事のニュースは難しい、と言われています。

しかし、この某マスコミは、あまりにも早とちりです。結果的に誤報ではないでしょうか。

内部事情を知りたいものです。

3つのHAVE

人生で最も大切な3つのHAVE

勇気(挑戦心)を持て!

目標(夢、希望)を持て!

自信(克己心)を持て!

この3つは誰からも与えてもらえません。

世界からも、国家からも、地域からも、家族からも、職場からも…

自分自身で持つしかありません。

天は自ら助くる者を助く。

辛いことに負けない

 ローマにて

作家で医師の久坂部羊氏は1996年、パプアニューギニアで、伝説の映画監督レニ・リーフェンシュタールと会っています。

彼女は、ヒトラー・ナチス政権下で行われた1936年のベルリン・オリンピックを撮影し、一躍脚光を浴びます。時に34歳。もちろん、このことで、彼女は一生、十字架を背負って生きていくことになります。

久坂部氏が、レニに会ったのは、その50年後のことで、彼女が94歳の時。レニは、戦後、アフリカのスーダンのヌバ族の生活を10年以上追い続け、写真集「ヌバ」を出版し、再評価の兆しを獲得しつつありました。その頃は、現役のスキューバーダイバーとして、海中写真を撮っていました。

当時、現地の日本大使館で医務官を務めていたという久坂部氏は、勇気を出して彼女に話しかけ、元気の秘訣を聞きました。

すると、彼女はこう答えたというのです。

「それは人生をつらいことで満たすことよ。それに負けないことがエネルギーになる」

2003年に101歳で没。

(27日付朝日新聞)

非常に異様に奥深い話 

サン・ピエトロ聖堂

公開日時: 2007年2月25日 @ 12:0

最近、目に留まったニュース

●国際的な建築家、黒川紀章氏(72)が、東京都知事選に立候補を表明

理由は「(大親友の)石原知事は、引退する潮時だ」

対する石原慎太郎知事(74)は「ありがた迷惑な話」

ーーー都知事選が面白くなってきました。

●島原の乱(1637-38年)で、「イエズス会が反乱勢力を支援した」?

オンライン百科事典「ウィキペディア」(英語版)の間違いを米国の学生たちがそのまま引用して発覚。

ーーーネット情報がすべて正しいという認識は間違っているという、事例でした。

●米民主党のビルサック前アイオワ州知事が大統領選から撤退

理由は「カネだ。撤退の理由はカネだけだ」

大統領の指名争いに残るために、6月まで2千万ドル(約24億円)が必要だとか。

ーーー24億円!?さすがにスケールが違う。

●毎日新聞社会部の大平誠記者(41)が、東京・南青山の土地取引に関する問題で、国民新党の糸川正晃議員(32)に取材した録音データが、第三者を通して、ネット上に掲載

第三者のフリーライターのブログに掲載されたデータは、削除されたが、このデータを他のブログに転載された。

ーーーこの話は昨年から長々続いている事案で、昨年5月に実弾入りの脅迫状が糸川事務所と毎日新聞社東京本社に送りつけられ、糸川氏は福井市内のスナックに建設会社「平和奥田」相談役山元康幸容疑者(49)らから呼びつけられ、「脅迫相手に小指がなく、怖かった」と供述しています。

また、この南青山の地上げには、米国ファンド系の不動産会社も関わっているという疑惑が持たれ、日米をまたがった国際的なアンダーグラウンドの連携があるのではないかという憶測も生んでいます。

非常に異様に奥が深い話だったのです!今後、どういう展開になるのか?

生きられるだけ生きよう

ローマ

北海道に住むSさんから「あなたのブログが、もっと、夢と希望に満ち溢れ、プラス志向で、楽しい話題だったら、もっともっとアクセスしてくれる人が増えるのではないでしょうか」という貴重なアドバイスを戴きました。

うーん。

「楽しいこと」と言っても、あまり思い浮かびませんね。「今の世の中、治安が乱れ、若者は、電車の中で座り込んで携帯で大声で話しをして、男の子が、耳や唇にピアスして、モラルのひとかけらもない。ひどすぎる」とすぐ周囲のせいにしてしまいます。

以前、朝日新聞の漫画で「フジ三太郎」というのがありましたが、我らのヒーロー、三太郎さんは、バニーガールのお姉さんと一緒にラインダンスを踊っている夢をよく見ていました。

私もそんな夢しか思い浮かびません。情けないですね。ピアスの若者以下なのかも。

そこで、気持ちを引き締めて…。

 

「出会いとは、結局のところ、他者を介しての自分自身との出会いなのである」ー小林司

「生きるだけ生きよう 草 萌ゆる」-山頭火

「行き行きて 倒れ 伏すとも萩の原」-曾良

「悲しめるもののために みどりかがやく 苦しみ生きむとするも ものために ああ みどり輝く」-室井犀星

「相手に魅力を感じないで付き合うなど これ程しんどい話はあるまい」-陳舜臣

独りではない

ローマ

公開日時: 2007年2月21日 @ 20:03

子曰く、徳 弧ならず、必ず隣有り。

(現代語訳)

老先生の教え。

人格のすぐれている人は、決して独りではない。

必ず(その人を慕ってそのまわりに)人が集まってくる。