内幸町「はらぺこ」で和気藹々と残党組の忘年会

Copyright par Duc de S. Matsuoqua

 昨晩は、職能協会の鬼沢理事のお導きとマスコミ新聞社の追河記者の名幹事で、忘年会を挙行し、暇な老若男女が10人も集まりました(笑)。早いもんで、もうそんなシーズンです。この会は、落ち武者残党組が5,6年ぐらい前から何となく集まって始まったものでした。

 昭和の香りが漂う目白の高級料亭でやったりしましたが、今年は、懐かしい内幸町の「はらぺこ」での開催でした。懐かしいというのは、これまた7,8年前か(記憶が曖昧で、このブログの過去記事が消失してしまったので、正確な日時は覚えていましぇん)、この「《渓流斎日乗》2万回アクセス記念大会」を賑々しくも開催したところだったからです。はらぺこの女将さんとは久しぶりにお会いできて感激しました。他人様のことは言えませんが、幾星霜を経て、さすがに、髪の毛に白いものが混じるようになっておられました。

 あの会では、中村宗匠さまが、恐れながらも、銀座・萬年堂(創業元和3年)の銘菓「御目出糖」をお祝いとして手土産で御持参くだされ、箱は上げ底になっていて、重いと思ったら、お菓子の下には小判がザックザックと敷き詰められていて、「むふふ、越後屋、お前も悪やのう~」という声を聞こえてきたほどでした。

 そんなことがあったせいか、幹事の追河記者に私が「《渓流斎日乗》が昨年から新しく生まれ変わって8万回のアクセスを突破しましたから、それで行きましょう」と提案したところ、「駄目」の一言で却下されてしまいました。彼は酷い人です。

スペイン・サラゴサ

で、忘年会に集まったメンバーの顔ぶれは、年も年ですから、話題といったら、病気自慢か年金か金(ゴールド)の投資の話ばかり。まるで、「週刊現代」か「週刊ポスト」の世界でした(笑)。何が哀しいのか、一人だけ参加した若い花ちゃんも、つまんなそうでした。花ちゃんは、最近、30万部も発行しているお茶専門雑誌の編集記者にトラバーユできたらしく、それはそれはめでたいことでした。

 もう一つ、彼女は、新しい職場に入る前の休暇を利用して、北海道に旅行に行ったところ、あの胆振東部地震(9月6日)に巻き込まれてしまい、停電などに遭い、散々苦労して帰宅したということでした。電気がないと、携帯は充電できなくなり、銀行のATMも使えなかったそうです。○○Payなどスマホ決済なんてとんでもないですね。便利なものの落とし穴がここにあります。

 他に色んな話がありましたが、ここらでやめておきましょう。名幹事の追河記者が「我々の会のこと是非書いてくださいね」と何度も念を押すものですから、仕方なく書きました。おしまい

「日本のスパイ王 秋草少将」の著者とインテリジェンス研究所理事長との鼎談

それは忘れた頃にやってきます。

この《渓流斎日乗》ブログの2017年2月6日に「日本のスパイ王 陸軍中野学校の創設者・秋草俊少将の真実」を取り上げました。

 私はインテリではないので、すっかり自分で書いた内容を忘れておりましたが、先週、この本の著者の斎藤充功氏からメールで「私はめったに他人様のブログを見ないのですが、たまたま、貴兄のブログに行き着いて小生の著書について書かれていましたね。・・・」

スペイン・サラゴサ

 えっ?やばい! 私は、この記事で、大変厚かましくも、生意気にも、秋草俊の享年の間違いや、年号の誤植などを指摘しておりました。これでは、お怒りになるのはもっともです。でも、読み進めていくと、別に怒っているわけではなく、書評に取り上げたことを感謝されるとともに、面白い話があるので、上京した折、いつかお会いできないか、といった趣旨だったのです。なあんだ、です。

 私は、上京するも何も、遠方ではありますが、都内にバスと電車で通勤してますので、いつでもオッケーです。斎藤氏のお話は、どうやら、日本のスパイ王と呼ばれ、陸軍中野学校を創設した秋草俊少将に関するベルリン時代の新資料が出てきた、というのです。それでは、小生のような一介の記者だけでは勿体なく、その筋の第一人者である山本武利インテリジェンス研究所理事長(一橋大・早大名誉教授)をお誘いした方がいいと思ったので、その旨をお伝えしたところ、お2人とも快諾され、17日夜に会社近くの居酒屋で3人で鼎談したのでした。

 一言で言えば、凄い話でした。斎藤氏はもともと理科系の人で、東日本にある旧帝大の御出身でしたが、「60年安保闘争」で、人生を大きく方向転換された方でした。その博識ぶりは、山本名誉教授も驚くほどで、(山本氏は、斎藤氏の代表的な著作をほとんど読んでおられていました)記憶力がいいほか、その旺盛な取材活動は、本職の私が驚くほどでした。

 何しろ、旧満洲の哈爾濱には、取材で5回も行ったことがあるそうで、陸軍中野学校の関係者については、中野学校の著作のある山本理事長が一度お会いしたことがあると言うと、斎藤氏は「ああ、その人には5回ぐらいお話を伺ってます」と、事も無げに仰るのでした。

 また、現在最も売れている著名作家の諜報に関する書物については、「随分いい加減なことを書いてます。ちゃんと取材していないのではないでしょうか」と断じるのです。確かに、その著名作家は、国際問題から宗教まで、あまりにも幅広いテーマの本を何冊も何冊も出しており、少し、書き過ぎの感があります。

スペイン・サラゴサ

 今回、話題になったスパイ王秋草のベルリン時代の資料とは、現在、98歳の中部地方在住の方が持ってらっしゃるらしく、その人は、戦時中、満洲国在ドイツ公使館(ベルリン)に勤務する外交官だったというのです。秋草は当時、満州国在ドイツ公使館参事官兼ワルシャワ総領事で、星という偽名を使い、特務機関を率いてました。

 斎藤氏は、来年早々にも、その98歳の方と面談し、ベルリンにも飛んでいくというのです。勿論、書籍として出版する予定です。山本名誉教授も、学術的資料の裏付けや助言などで全面的に支援しますと約束されてました。何か楽しみになってきました。

 斎藤氏は、映画監督の鈴木清順のような風貌で、長い白髪をなびかせ、御年○○歳(後期高齢者)ながら、居酒屋の席の近くに座っていた若い女性に声掛けするほど非常にバイタリティーに溢れ、好感度が良くモテモテでした。とにかく、長年フリーで作家活動をされてきただけあって、知識だけでなく、驚くほど人脈が豊富でした。

 山本先生も、年齢が近い斎藤氏とお会いして、何か刺激を受けたようでした。お忙しい中、わざわざ遠方からお出かけ下さって、有難う御座いました。私も、うまく仲介役を務めることができて、この日は大満足でした。

Apple ID は確実に漏洩してます

また、来ましたよ。フィッシングメールが。以下の文面です。

親愛な abcd123@ezweb.ne.jp

あなたのアカウントは、疑わしい場所から最近アクセスされました。

ログインの詳細:

日付: 2018年12月17日
オペレーティングシステム : iPhone 7
ロケーション : China

24時間以内にこのメッセージを確認するまで、お客様のアカウントは保護されます。 

指定された締め切りまでこのメッセージを確認しないと、あなたのアカウントは永久にロックされます。ログインボタンをクリックしてアカウントを確認してください。 

スペイン・サラゴサ

えー??また、中国から不正アクセスなの!?

焦りました。

24時間以内にログインしないと、「永久にロックされる」とあったからです。今晩は大事な人とお会いする約束をしていたので、今すぐ処理しなければなりません。

差出人は、Apple 。正真正銘のロゴマーク付きです。下の方には、問い合わせ先の電話番号(Apple サービスセンター)があり、かけると本当の番号で、しっかりサービスセンターに繋がりました。

でも、いけない!「オレオレ詐欺」に引っかかるところでした。

スペイン・サラゴサ

Apple サービスセンターに電話が繋がるまで、10分以上待たされました。

その間、ITに詳しい石田先生に以前教えられた通り、このメールを自分の他のメールアドレスに転送してみました。差出人がApple しか読めなかったのが、転送してみると、差出人の本当のメールアドレスが浮かび上がってきました。あえて公開します。


差出人: АρρIe <daDIKTiLpaJ@6plqieu84j.com>

何だ!Apple のAの文字も入ってない!これは偽物だ!

Apple サービスセンターのオペレーターさんは「最近、手が込んでいて、態とApple の文字を入れたメールアドレスにして、偽メールを送ってきますから気を付けて下さい。Apple からは、そのような『永久にロックする』というようなメールを送ることはありませんから」と言うではありませんか。

危ないところでした。犯人は、ログインしたパスワードを盗み読み、クレジットカードの番号や銀行口座の番号を察知することでしょう。

でも、残念でした。こういうことがあるので、私は、お財布携帯も、何とかpayもやりませんから!「スマホをかざすだけ」というのは本当に便利ですが、落とし穴があります。

全財産をスマホに預けるマネなどとてもできませんね。

スペイン・サラゴサ

【結論】

Apple ID は確実に漏洩してます。ハッカーにとっては、簡単に盗みやすい脆弱性があります。ただし、パスワードまでは盗めないのでしょう。犯人はログインさせて盗む魂胆です。ですから、このような怪しいサイトやメールを送りつけて来たら、皆さんも絶対にログインせず、直ちに削除してください。

焦ると、オレオレ詐欺に引っかかってしまいます。皆さんも気をつけてくださいね。

「ビンボーでも楽しい定年後」は、かゆいところに手が届く本

 獨協大学教授森永卓郎著「ビンボーでも楽しい定年後」(中公新書ラクレ、2018年10月10日初版)は、随分、あからさまなタイトルだと思いつつ、ついつい読んでしまいました。

 著者は大学教授だったという肩書きを今回初めて知りましたが(笑)、テレビに出て、走ったり、痩せたり、タレント活動もなさっている有名人で、いじられ役のようなキャラクターのため、どこか、信用できるかどうか不安な面がありました。でも、この本を読むと「庶民的な感覚」の「下から目線」でしたので、ご同輩の皆様には大いに参考になるかもしれません。

 私は斜に構えて物事を見る癖があるのですが、著者の飾らない性格で、何でも告白してしまう態度には共感してしまいました。例えば、彼には埼玉県所沢市の自宅近くに「B宝館」と称する、趣味で集めた12万点のミニカーやグリコのおまけなどを集めた展示館があるそうですが、収集に掛かった総額は何と3000万円!(その前に中古ビルを買い取り、内装にかけたお金が1億8000万円!) でも、コレクションをテレビ番組の中で鑑定してもらったら、200万~400万円の価値にしかならなかったそうです。

 まあ、私には全く興味がない御本人の趣味ですから、何とも言えませんが、わざわざテレビに露出して、10年間休みなく働き、自分のプライバシーを犠牲にしてまで稼いだお金が、10分の1になってしまうとは、これは同情するしかありませんね。

 新書ですから、新聞を読んでも分からなかったり、浅く書いてあることでも、突っ込んで、深堀してくれるので有難いです。例えば「マクロ経済スライド」なんて言われると、何だか、素晴らしい言葉で、物価が上がると年金も増えるものと勘違いしていたら、全く逆で、これからの「人生100年時代」。平均寿命が伸びて、年給受給者が増えて行くので、それに合わせて、年給支給額を減らしていきましょう、という誠にお上に都合の良い政策でした。「長生きせずに、さっさと早く死ね」と奨励しているようなものですね。

 著者の森永氏は61歳で、学生時代の同期は定年になってますが、ほぼ全員、定年後も働き続けているといいます(例外は一人だけ)。この年代は63歳からしか年金が降りないからです。でも、定年後の年収は、現役時代の2分の1か3分の1に大幅に減っている、と書きます。

 ちょっと、待ってください。あたしなんか、2分の1や3分の1どころか、8分の1ですよ!  ポテトチップスみたいなもんです(苦笑)。森永氏は、最高学府を出た方なので、同期の方は、大企業か、国家公務員の方が多いのではないでしょうか。現実の庶民の世界は、現役の8分の1だと公開しておきます。

森永先生の取材が足りないだけかもしれません。

スペイン・マドリード

 もう一つ、昨日のこのブログで、スマホのiPhoneの最新最高機種XSをかなりの高額で買い求めたことを皆様にご報告しました。端末が高額なら、毎月の通信料も約7000円と高額です。小生の場合は、まだiPad との契約があるので、毎月約9000円は払っているのです。

 そしたら、この本を読んだら、著書は「格安スマホで十分」とお勧めしているのです。森永氏は、試しに楽天モバイルのベーシックプランを契約したところ、月額がわずか1250円の負担で済んだというのです。まるでガラケー並みの安さです(通話は30秒当たり20円)。ただし、データ通信速度は、200kpbsと通常のスマホの1000分の1で、動画向きではないそうです。彼はメールとネットを見るぐらいなので、それで十分なのですが、どうしても動画が見たい人向きは、2GBまでの高速通信と10分以内の国内通話かけ放題のスーパーホーダイ・プランの2年契約で、それでも月額1980円なんだそうです。(数字は、この本に書いているものを写しただけで、最新情報は御自分で調べてください)

 楽天モバイルのスマホそのものの端末機種にどんなものがあるのか、それに代金はいくらなのか、といったことは書いてませんでしたが、「維持費」である通信費が、小生の5分の1で済んでしまいます。

 なあんだ、知らなかった…。早く言ってよ!!

マドリードからサラゴサへ

北野天満宮の梅、Gmailの怪しい不調、iPhone新機種XS買っちゃいましたの巻

京都の京洛先生です。

いつもスペインの写真ばかりですね。たまには、他の写真にしないと、読者が離れていきますよ(笑)。

北野天満宮 撮影者:京洛先生

「北野天満宮」の境内の梅が早くも咲き始めました。地元の京都新聞はじめ朝日新聞なども地方版で報じています。全国約1万の天神、天満宮の総本社の北野天満宮ですが、やはり、”天神さん”といえば菅原道真公。道真が太宰府に左遷され、”飛び梅伝説”もあり、天満宮いえば梅ですね。

その寒紅梅が温暖もあって、去年より3週間早く咲いた、ということです。新年の初詣にはそうした早咲きの寒梅がかなり見られそうです。

北野天満宮 撮影者: 京洛先生

天満宮内ではもう、せっかちにも、来年の干支の亥まで掲げられておりました。

おしまい。

はい、京洛先生、どうも有難う御座いました。

◇松岡先生、怒る!

ところで、東京にお住まいの松岡先生からお手紙を頂きました。いつも几帳面な先生で、達筆なのですが、今回は宛名書きが少し乱れていて、少し胸騒ぎがしました。

内容は、小生のGmailアドレス宛に5回も6回も、何度もメールしたのに、届かない。如何しましたか?というもので、戻ってきたメールもわざわざ印刷・同封されて御下問がありました。

松岡先生が利用しているプロバイダーのocnにご自身で問い合わせたところ、Gmail側の問題ではないかと言われたというのです。

えっー??こちらは何も触っていないし、何もしてません。他の人からのメールはしっかり届くので、理由がサッパリ分かりません。どうやら、松岡先生の著名な御子息もGmailを利用しているのですが、御子息宛のメールも戻ってきてしまうというのです。

その後、二日がかりで「実験」してみたら、松岡先生から小生のGmailへの「送信」も「返信」もうまくいくようになりました。一時的なものだったのかもしれませんが、何か怪しいですね。

撮影者 京洛先生

◇iPhone XS購買記

さて、Gmailトラブルの最中、私は、携帯のiPhoneを新機種に買い換えていたので大変でした。

最高機種のXSです。と、一応自慢しておきます(笑)。auショップで定価で買ったので、非常に高かったあ。パソコンが2台も買えます(笑)

でも、前の機種からアドレスやら写真やらのデータを移行するのが大変で、散々苦労させられました!アプリは全然ダメで、特に、LINEなんかは、アクティビティ認証が何度やってもうまくいかなかったし、Gmailも移行するのに、認証番号みたいなものを入力しなければならず、古い iPhoneではその認証番号を受信できず、iPadがあったから良かったものの、なかったら大変でした。

ということで、LINEやらメールやらで、アドレスやデータが消えてしまったり、戻ってきたりして、皆様とは通信トラブルがあるかもしれませんが、理由は、私がスマホの機種を変えたということですので、是非とも忖度のほど、宜しく御願い申し上げます。

電話番号は変わりませんので、そのまま、通話できます。御安心下さい。

ゴールドに取り付かれたおじさまたち

 私は富裕層ですから、お金が有り余ってしょうがありません。(と、一度ぐらい大法螺を吹かしてください!)

 そこで、広島の菅原先生にご相談したところ、「そりゃ、金(ゴールド)だよ。今、株なんか、ボラティリティが高くて、危なっかしくて、やっちゃられないよ。中国とアメリカが喧嘩しているから、そのうち、日経平均なんか、2万円切るんじゃないか。金、金だよ」と仰るではありませんか。

 私は、投資に関しては、これまで、数々の失敗をこいてますから、二の足を踏んでしまいます。特に、金の延べ棒なんて、映画の「マルサの女」で見たぐらいで、本物なんか見たことがありません。それに、買い方も、何処に行けばいいのか、幾らぐらいなのかも、さっぱり見当もつきません。

スペイン・マドリード

 「今は、4900円から5000円ぐらいだけど、前は、1300円だったんだよ。だから、恐い姐さんに怒られたもんだよ。『何で、売っちゃったの』って。今持っとけりゃなあ。。。何、買い方が分からない?そんなのT貴金属店にでも行けばいいんだよ。向こうは客商売だから、ぱっと見繕ってくれるよ。金だよ、金。これからは金の時代だよ」と江戸っ子のような口調です。

 そもそも、5000円だの、1300円だのと言われても何の単位かも分かりません。そこで、色々調べたところ、1g当たりの相場価格だということが分かりました。1g=5000円なら、1kg=500万円、500g=250万円、100g=50万円ということになります。私は超富裕層ですから、50万円ぐらいは何とかなります(笑)。

 そこで、昼休み、職場から近い銀座1丁目にあるT貴金属店に資料をもらいに馳せ参じてみました。行かれた方は御存知のように、1階は、金の延べ棒が展示されているわけではなく、ジュエリー・コーナーでした。ガードーマンが、皆さんのような(笑)怪しい人が来ないかどうか目を光らせておりました。

 出入り口近くにとても化粧の濃い60歳代と思われる女性がいたので、「こちらに、カタログかパンフレットのようなもの、ありますか」と声を掛けたところ、「何のカタログですか」というので、「地金やコインなんかのです」と応えると、すぐ出してくれました。でも、彼女は、ジュエリー担当なので、それでは満足せず、「ジュエリーの方はいかがですか」と勧めてくるのです。

 こちらとしては、今差し迫って必要があるものではないので、「いえ」とお断りしたところ、「贈り物にでも」と食い下がってくるので、「僕はもう『終わった人』ですから」と謙遜を込めて冗談を言ってみました。

 するとどうでしょう。彼女は「ああ、そうですねえ」と妙に納得して、引き下がってしまったのです。こちらの冗談を真に受けたというより、「確かに、お前さんにはプレゼントするような相手もいないだろうよ」という確信に満ちた表情だったのです。

 頭きましたねえ(笑)。普通、客商売なら、嘘でもいいから、「そんなことありませんよ」と、否定するものですよ!もう、厚化粧のおばはんの影響で、これから金は値下がりするかもしれませんし(失礼!)、ゴールドもコインも、買うのどうしようかなあ、と思ってしまいました。

人類を超越しているタモリさん

このブログ《渓流斎日乗》を始めたのは2005年のことですから、もうかれこれ13年も経ちます。

これだけ長く続けられた理由の一つとして、色んな体裁で書けたことです。時には、新聞記事のように、時にはエッセイか小説風、はたまた落語のような台本風、ソクラテスの弁明のような対話風(そんな大それた比較するなってか?)・・・てな感じです。

あまりやらなかったのは、短歌や俳句などの短詩型でした。どうも型にはまったことが嫌いなようです。その代わり、自由詩や川柳なら好きですね。

スペイン・トレド

 臨時国会も終わり、「公共水道外資売却・売国奴法」や「移民容認法」を強行採決した安倍首相は満足げな表情で閉会記者会見に臨んだようですが、今朝の朝日新聞には、辛らつな川柳が載っていました。

 数で押す窒息しそうな民主主義

 んーむ・・・。巧いこと言うもんですね。

 確かに数の論理で勝っている自民・公明与党ですから、最初から国会質問も論争もしなくても、初めから何でもかんでも法案が通ることは分かりきっているのです。野党がいくら抗議しようが、牛歩戦術を取ろうが、最初から決まっているのです。臨時国会なんか開かなくても決まっているのです。与党も野党もポーズを取っているか、演技をしているのに過ぎないのです。そんな気がしてきます。

スペイン・トレド

 民主主義の究極の定義として、英国の政治家ウィンストン・チャーチルの

It has been said that democracy is the worst form of government except all the others that have been tried.(民主主義とは最悪の政治手法と言われている。ただし、かつて試行されたすべて政治手法を除けば。)

 という名言が思い浮かびます。

 チャーチルはノーベル文学賞を獲ったほどの名文家ではありますが、アングロサクソンらしい彼の皮肉を込めた

The inherent vice of capitalism is the unequal sharing of blessings. The inherent virtue of socialism is the equal sharing of miseries.(資本主義の駄目な所は、幸運を不平等に分配してしまうことだ。社会主義の良い所は、不幸を平等に分配してしまうことだ。)

 
が好きですね。本質を突いています。

スペイン・トレド

 所詮、人間は強欲の塊ですから、大なり小なり権力闘争に明け暮れてきたのが人類の歴史ではないでしょうか。王権や帝国主義、植民地主義が蔓延り、今は、「米中貿易戦争」の形で覇権争いは続いています。

 下々の世界では、「公園デビュー」を始め、いじめや学級崩壊、男女差別大学入試、組織内での足の引っ張り合いからパワハラ、セクハラ、モアハラ・・・と、まあ数限りないプチ戦争の応酬です。

これが人類の歴史だと思うと溜息が出ますね。

46億年の地球の歴史の中で、人類の歴史など500万年。文明ができてから、たかだか1万年ぐらいしか歴史がないのに、もう滅亡に向かっているとは、暗澹たる思いがしませんか?

スペイン・トレド

 先日、NHKテレビで放送された「ブラタモリ」で、福井県勝山市にある県立恐竜博物館を取り上げていました。なぜ、ここに恐竜博物館があるのかといいますと、これまで日本の新種の恐竜7種のうち、5種もこの勝山市で発見されているからだそうです。

 そもそも、何で、福井県にそんなに沢山恐竜がいたのかといいますと、恐竜が隆盛だった1億2000万年前は、日本列島と中国大陸は陸続きだったからなんだそうです。それが、だんだん、地殻変動で動いて、2500万年ぐらい前に日本列島は大陸から離れて日本海もできて独立し、恐竜の化石もそのまま残されたというのです。

 何とも雄大、悠久な話です。

スペイン・トレド

 以前は人間のちっぽけさを知るのは宇宙や星座の勉強すればいいと思っていましたが、この番組を見て、地質学や地学にも興味を持つようになりました。

 誰が自己破産して自殺しようが知ったことはないのか、サラ金のCMにもホイホイと出て稼いでいながら、決して強欲には見せない計算高いタモリですが、地質学に関する知識は半端でなく、その博識ぶりには舌を巻きます。

どうも、地質学が好きな人は、人類が誕生する前の1億年、10億年、46億年のスパンで物事を考えているらしく、ちっぽけな人類の歴史なんか超越しているように見えます。タモリを見ていると、「所詮、人間なんて・・・」という態度が垣間見られます。

この人、ほとんどマスコミのインタビューに応じないので、お会いしたことはありませんが、本当に凄い人だと思います。

ITはどこまで信頼できるのか?

 昨日はかなり過激なことを書いたのですが、ほとんど反応がありませんでした。そんなら、あの程度なら大丈夫なんだ、と判断してしまいますよ(笑)。

スペイン・トレド

 さて、昨日は、天下のソフトバンクの携帯がシステム障害とやらで、電話もできなければ、メールもネットもできず、電子マップも使えず、全国で大変な混乱が起きたようです。

 緊急の電話をかけようと、公衆電話の前で長い列ができたそうですが、今のこの世で、これまで公衆電話を使ったことがない10代の若者もいるらしく、テレフォンカードも知らないので、クオカードだと思って、コンビニで使おうとしたら、断られたという話を10代のタレントがテレビで得意気に(笑)しゃべっておりました。

私は、かつて酷い目に遭ったことがあるソフトバンク(Yモバイル)も、NTTドコモも大嫌いなのでauを使っており、今回の騒動は免れましたが、結構身近な人で、長年この会社の機器をご愛用されている方がおられ、その意味で、ちょっとしたトラブルに巻き込まれました。

 京都にお住まいの京洛先生です。何度電話しても通じず、最後は、京洛先生御自らが白馬に乗って出馬されて、自宅の固定電話から、こちらのau携帯にかけてくださいました。

 「全く、酷い話ですよ。前回もシステム障害があり、お詫びに吉野家の無料チケットを持ってきましたが、今回は、吉野家どころじゃないですよ」と怒り心頭の御様子でした。

 ソフトバンクは現在、新規上場株式公開(IPO)の申し込み受付中ですから、何か陰謀でもあったのかと疑いたくなります。儲かるかもしれませんが、くどいようですが、私は買いませんけど。

 京洛先生は、他にもITでえらい目に遭っているらしく、長年使っていた米国系のメールサービスのプロバイダー会社がM&A(合併・買収)の憂き目に遭い、結局、メールアドレスはタダで使えるようになったのですが、システムをあまり更新していないせいか、何と、メールを受信するのに3日間もかかった事例があったそうです。これでは、電子メールではなく、本当に飛脚便ですね(笑)。

 こんなことばかり起きれば、ITってそんなに信頼していいものなのか、疑ってしまいます。

スペイン・トレド

 というのも、つい最近もまたまた、私が愛用するiPhoneに、Apple ID の乗っ取りを企むフィッシングメールが来たからです。しかも2度もです。これからも来るでしょう。【注意喚起】というタイトルで、アップルのロゴマークも付き、「24時間以内にログインしないと、あなたのアカウントは永久にロックされます」と脅迫してくるのです。Appleサービスを名乗っているので、危うく騙されるところでした。

 ですから、こんなんで、よく「Apple Pay」など、携帯と連動させて現金決済なんかできるものかと思ってしまいます。やったことはないのですが、恐らく、銀行の口座番号から何から何まで登録することでしょう。そうなると、「お財布携帯」なぞと便利さだけが宣伝されますが、なくしたり、落としたりしたらそれこそ大変です。お財布どころか、全財産を盗まれてしまう恐れがあります。

 それ以上に、このように米アップルは、サイバー攻撃の標的になりやすく(これは事実です。体験者が語る)、脆弱性も疑われます。何と言っても、このIT企業がどれくらいセキュリティに心血を注いでくれているのか疑います。個人情報を企業や当局に流しているという噂が絶えないではありませんか。

スペイン・トレド

 昨日も、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)がカナダで逮捕されて、その影響で全世界で株が急落しました。

 その背景や理由について、詳しく報道されてませんでしたが、以前からの新聞情報によれば、華為技術のスマホ携帯には、チップが埋め込まれていて、メールの内容やアドレス等が盗まれたり、盗聴されたりしているのではないかという根強い噂が蔓延っていることも遠因とされてます。米国では不買運動さえ呼びかけられていますが、日本では天下のNTTドコモさんが、堂々と華為技術のスマホの広告をテレビなどで展開しているので、その噂は、日本に限っては、なかったものと洗脳されているのか、単なる噂に過ぎないのかもしれません。個人的には判断しかねてます。

いや、単なるポーズです。実は、かなり疑っておりますが、私ごときが何を疑おうが、大勢には全く影響はないことでしょう(笑)。

上から目線の人々

スペイン・ラマンチャ地方

何処の会社もそうかもしれませんが、オフィスビルに入居している場合、階によって、部署が異なり、地位や待遇も違うことでしょう。

例えば、ドラマの「ショムニ」(古い!)の庶務2課は地下2階のような薄暗い所にあり、一番偉い会長さんは、日当たりと見晴らしが良い最上階といったケースが多いのではないでしょうか。

スペイン・ラマンチャ地方

出勤した今朝のこと。会社のエレベーターで、後輩で、特に仕事もできないくせに、べんちゃらとゴマスリだけで、出世街道まっしぐらに進んだ社長室総務部長の成田君(仮名)と、先月まで大阪支店にいた彼の同期の羽田君(仮名)が後から乗り込んできました。

彼らは久しぶりに顔を合わせたらしく、会話が弾んでいました。自然と漏れ聞こえてきます。

羽田君 お、お前、6階だっけ?

成田君 馬鹿野郎。。。そんな下層階級なわけないだろ。

羽田君 そだよな。8階か。

成田君 10階だよ!

2人は、後ろに私が乗っていることに気がつかなかったのでしょう。

なぜなら、私こそ、成田君が「下層階級」と呼ぶ6階の部署で仕事をしているからでした。。。

今日はここまでにしとこか。チェスト!気張れ!

スペイン・ラマンチャ地方

7900兆円が世界を回っている

スペイン・コルドバ

個人的なことながら、私の情報収集の80%は新聞からです。残りの20%が、テレビ、ネット、雑誌といったところでしょうか。

特に経済情報は圧倒的に新聞からです。経済の歴史や理論は単行本で仕入れることができますが、動きが速い経済情報はすぐ古びてしまいます。最新情報となると新聞が最適です。

新聞のおかげで、かなりの知識を得ることができました。その最大の収穫は、アナリストや評論家や学者の予想や知識が100%正しいわけでもなく、当たるわけではないということでした。

「天気予報のようなもの」と言えば、あらゆる関係筋から抗議が殺到することでしょうが、どうかお目こぼしを(笑)。とにかく、経済は、理論や法則通りになるわけではなく、例えば、株式ならその時の国際情勢から機関投資家の不安心理に至るまで、複雑な要素がドロドロとからみ、ピタリと的中させること自体がおかしいのです。

あのゴーン容疑者が、リーマン・ショックで17億円も損失して日産に肩代わりさせたという疑惑があります。カリスマ経営者でさえ失敗するのです。逆に、ど素人の中で、リーマンで大儲けした人がいたかもしれません。そういう人は絶対名乗りませんが(笑)、これこそが不可知な経済の面白いところです。

スペイン・コルドバ

さて、最近勉強になったことを羅列します。

かつて、日本の広告代理店電通は、「世界の電通」と言われた通り、売上高世界最高で、世界一の会社でした。しかし、今では世界5位(売上高7500億円)に落ちていました。知りませんでしたねえ。で、どこが、ナンバーになっていたかという英国のWPPという会社です。売上高は2兆3000億円(2015年)と電通の何と3倍強。でも、御存知でしたか?もともと、WPPは、Wire Plastic Productsの頭文字を取った会社で、ワイヤー製の買い物籠をつくっていた会社でした。それをユダヤ人のマーティン・ソレル氏が買収して、業態を広告代理店へと全く変えて、豪腕手腕で世界一に躍り出たというのです。

ソレルCEOは、今年4月に会社の資産を私的流用した疑惑(金融取引に失敗したらしい)で、CEOを引責辞任して、同社の株価が27%も下落したということですね。

会社資産の私的流用といえば、日産のゴーン容疑者にも嫌疑が掛けられ、株価も急落していますから、何か、「偶然の一致」を感じてしまったわけです。

スペイン・コルドバ

もう一つ。個人的ながら、私が少年の頃に、「3億円事件」がありました。(1968年12月10日ですから、あれからもうすぐ半世紀!)この時、親父さんが「3億円もあれば、何もしないでも一生喰っていけるよ」と言ったことを今でも忘れません。おかげで、私の頭の中の最高額は3億円です。それ以上の金額は、あるとしても想像つきませんでした(笑)。

でも、今では、つまり、50年も年月が経てば、3億円といっても一生喰っていけるかどうか分からず、映画1本もつくることさえできず、ゴーンさんのように100億円も200億円もの役員報酬を貰っても、人間は強欲で不安になるものなんですね。

スペイン・コルドバ

そこで、日々、新聞を読みながら、金融情報に注目してみました。

今、ちょっと株価急落で落ち込んでおりますが、世界一の時価総額を誇る会社は米アップルで10月初旬の段階で約127兆円です。もうここまで高額となると、全く分かりませんね(笑)。ちなみに、日産の時価総額は4兆2500億円だとか。

でも、上には上があるもので、全世界の運用会社の運用残高は、7900兆円(2017年末)もあるというのです。これは、08年のリーマン・ショックの頃の3900兆円の約2倍です。

この内訳として、運用資産の第一位は、米ブラックロックの691兆円です。日本の最高は、三井住友信託グループの24位で、85兆円です。

残念ながら、皆様には全く関係ない話でしたねえ。失礼致しました(笑)。

ちなみに覚えておくと便利な数字は、日本の昨年のGDPは550兆円だということです。日本は中国に抜かれて世界第3位になりましたが、今ではその中国のGDPは日本の2倍強の1300兆円にもなっているのです。

もちろん、GDPの第1位は米国で、2000兆円です。こんな国に、どこの国が逆立ちしても勝てるわけありませんよね?(笑)。

ただ、その米国GDPの4倍近いおカネが、世界中を回っているという事実を知っていても損がないかもしれません。得もしませんが(笑)。

スペイン・コルドバ