宝くじが当たる確率と事故に遭う確率

 先日、ラジオを聴いていたら、宝くじで3億5千万円も当たった人が出演していました。「久慈太郎」さんという匿名で、愛知県に住むサラリーマン。年収400万円とか言っていました。およそ30歳代前半かなあ、と想像しました。「ロト6」という数字を6個当てるヤツです。

 

その人が一番苦労したことは、自分の愛する恋人以外に当たった事実を周囲に吹聴できなかったことだったそうです(笑)。当たり前ですよね。そんなことしたら、皆に毟り取られてしまいます。宝くじが当たっても会社は辞めなかったそうです。

 

でも、吹聴しなくても、今、手元に残っている金額は1億円を切って9000万円台なのだそうです。え?2億6千万円近くはどうしちゃったの?

 

どうやら、FXとか呼ばれる金融相場に手を伸ばして、すべてすってしまったそうなのです。久慈太郎さんには、失礼ですが、「悪銭身につかず」の好例ですね。聞かされた方はカタルシスを感じますが…

 

ジャンボ宝くじの当たる確率は2000万分の一と聞いたことがあります。ロト6はどうなのでしょうか?

 

ところで、昨晩、会社からの帰りの深夜、また私の利用するJR某線で人身事故があり、そのための遅延に巻き込まれてしまいました。先週は、出勤途中の早朝に同じ某線で人身事故があり、会社に遅刻しました。最近、この線では異様に多いのです。今年だけで12回、いやもっとあったかもしれません。人身事故とか言ってますが、結局、飛び込み自殺です。宝くじに当たる確率どころではありません。

この人身事故でJRは遺族に損害賠償を請求します。いくらかご存知ですか?私は300万円くらいかな、と思っていたのですが、友人によると、何と3000万円なんだそうです。ある人は家を売って、その費用に充てたといいます。ある遺族は、自己破産を申請して、夜逃げしたそうです。

3000万円ですよ!この数字は正確ではないかもしれませんが、一千万円単位であることは間違いないようです。この事実をもっと周知徹底させるべきではないでしょうか?通勤通学客に迷惑を掛けるだけではなく、遺族の負担は桁外れに大きいという事実をです。まさか、車内で車掌が「飛び込まないでください。事故になったら、弊社から3000万円を請求します」とアナウンスできないし、どうやって周知するか難しいですね。

まあ、こんな口コミみたいなブログで皆に広がっていったらいいと思います。

佐世保乱射事件に想う…

 公開日時: 2007年12月17日 @ 09:31

また不可解な事件が起きましたね。佐世保の銃乱射事件です。

犯人とほぼ断定される馬込政義容疑者(37)が14日に、佐世保市内のスポーツクラブに友人の藤本勇司さん(36)を誘い出し、目出し帽と迷彩服という異様な装束に身をかためて、散弾銃で藤本さんとスポーツクラブのインストラクター倉本舞衣さん(26)の二人を射殺した事件のことです。

犯人は自殺してしまったので、理由が分かりませんが、どうやら、容疑者と射殺された藤本さんとは小学校か中学校以来の同級生で、一緒に釣を楽しむなど、かなり親しく交際していたようですし、倉本さんには容疑者が一方的に片思いしていたという報道もあり、この事件は単なる無差別乱射事件ではなく、計画的な特定殺人事件であることは間違いないようです。

最近は、このような親密な関係同士のトラブルが増えたような気がします。思い起こせば、今年1月にあの外資系のエリート高給社員が妻に殺害されバラバラになった遺体が見つかった事件で幕が開きました。続いて、医大受験に何度も失敗してくすぶっていた浪人生が妹に馬鹿にされて、その妹を殺害してバラバラにする事件もありました。

それからは自分の祖母、父、義姉…と次々といわゆる尊属殺人が起きました。

私は法律には全く疎いので、間違ったことを書くかもしれませんが、以前は尊属殺人といえば、特に罪が重かったのに、最近は、同じ殺人事件と扱われると聞いたことがあります。それだけ、尊属殺人が増えたということでしょうか。

考えてみれば、人間誰しも身近な人との関係で生きているわけで、そこには愛情があれば、すぐ憎悪に変わることもあります。何か世の中、殺伐としてきた感じです。

と同時に、こうして歳末を迎えると、東京ではどこから集まってきたかと思うほど身動きできないほど群集で通りは溢れます。銀座でも新宿でも渋谷でもそうでした。人にぶつかっても、日本人は一言も謝らない。電車に乗っても、着膨れして狭くなった座席に無理に押し込んできて、iPODの音量を大きくして傍若無人に振舞う若者というか馬鹿者も増えてきました。

世の中が、ギスギスしてきて、のっぺりとしたつかみ所のない社会になってきた気がしてしょうがありません。

緊急連絡!

 

 

 

オーマイガーです。

 

携帯を水の中に落としてしまいました。一瞬の出来事でしたが、電源が入らなくなりました。

ドコモ・ショップに持って行きましたが、「駄目」でした。電源が入らないと、データの転送もできないのだそうです。

ここまで来ると卑屈な笑いが出てきます。

要するに、中に入れてあったデータが一瞬でパーになってしまいました。仕事を含めて、250件くらい入っていたのではないでしょうか。メールアドレスもです。帯広・十勝の人たちの番号もいっぱい入っていました。

このほか、誕生日とか住所とか重要な情報もありますが、年を取ってくると、親や親戚、友人知人が亡くなり、命日もインプットしておりました。写真も結構ありました。

それが、パーです。

手帳などにメモしていませんでした。こんな重要な情報を入れておいて、いつか何かあったら、「やばいなあ」とビクビクしていました。それが現実のものになってしまったのです。

何と言っても、こういう状態になってしまったことを相手に伝えられないことです。メールを送ってくれた人に返事もできません。メールアドレスが分からなくなってしまったからです。電話をして頂いた方にも答えられません。留守電が入っていたら、機種を変えてもその情報は後継機に伝わるのでしょうか?

メールを出しても返事がないので、相手は「随分と不義理な奴だなあ」と私のことを思っていることでしょうね。

でも、返事をしたくてもできないのです。それに、連絡したくても、相手の電話番号さえ、データが消えてしまってできないのです!こちらのアドレスも変更しないといけないとなると、半永久的に交信できなくなりますね。

何か、高度情報化社会の落とし穴に嵌ってしまった感じです。

 

 

 

 

 

サントリー健康食品オンラインショップ

 公開日時: 2007年12月13日 @ 10:08

「今年の漢字」に「偽」が決まりましたね。

私もそうなると思っていました。と、書くと「後講釈」と怒られそうですが、今年の場合は、「偽」になるだろう、と多くの人は思っていたことでしょう。私も、結果が分かる前に早く書いておけばよかったです。

何しろ今年は、不二家に始まって、ミートホープ、白い恋人、赤福、船場吉兆…と次々と偽装が発覚した年でした。

この「今年の漢字」は、いつも京都・清水寺の貫主(森清範)が、デカデカと書を認めるシーンがニュースになっていたので、清水寺が決定しているのかと思っていたら、財団法人・日本漢字能力検定協会が全国公募で決めていたんですね。もう十年以上続いているのに、ほとんど意識してませんでした。

ニュースで、森貫主が、「こんな漢字が選ばれるなんて日本人として恥ずかしい」と嘆いていました。

そういえば、「恥」も昨今の日本人から消えかかっている美徳ですね。

年も押し詰まり、「来年こそはいい年にしたい」と皆が皆願うことでしょう。

早めに書いておきますが、私もそうです。

L&G事件考 

全国約5万人から1千億円以上のお金を集めたとされる健康食品販売会社「L&G」が、ついに摘発されました。この手のマルチ商法は、現れては消え、現れては消え、本当になくならないものなんですね。L&G一家の頭目の波和二(なみ・かずつぎ)容疑者は、1970年代からマルチ商法を手掛けた「先駆者」らしく、74歳というご高齢ながら、とてもそんな年に見えず、溌剌として、元気いっぱい。50歳くらいに見えます。何しろ確信犯ですから、自分が悪いことをしているという意識はサラサラなく、捕まっても、その後も、生きていれば、手を変え品を変えて、新たな商法を生み出すヴァイタリティーのある御方とお見え受け致しました。

 

この手の事件が起きると、いつも、「騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか」という論法が先立ちますが、まあ、どっちもどっちなのでしょう。何しろ、今時の低金利の時代に「100万円預ければ年利36%」なんというやり方がありうるわけはないし、業務として成り立つわけがなく、いずれ破綻が目に見えています。(その逆のサラ金しかありえないのです)「欲に目が眩んだ」と言われれば、返す言葉もないのかもしれません。

 

しかし、半ば強制的に会員に登録された人もいるでしょうし、一概には言えません。3万人から2000億円を集めたとされる「豊田商事」事件でも、身寄りのないお年寄りを付け狙って、篭絡するように、なけなしの老後資金を奪ったケースが多かったからです。

面白いことに、と言っては怒られるのですが、マルチ商法は、その時代、その時代に合った形で出現してくることです。バブル期1985年の中江滋樹会長による「投資ジャーナル事件」(7800人、580億円)では、株。2000年の「法の華三法行」事件(2万2千人、950億円)では、新興宗教。2007年の「平成電電」(1万9千人、490億円)、「近未来通信」(3千人、400億円)では、IT・通信…といった具合。

今回のL&Gは、健康食品ですが、その手段が、独自の擬似通貨「円天」を使い、インターネットで「円天市場」なるものを開設して、商品を販売していることです。(今でも閉鎖されず、会員向けには見られるようです)。

会員向け説明会では、同社幹部は「アラブの王様やネバダ州の富豪が金を出す」と言っているそうですが、随分、浅墓な言い逃れですよね。

中には1億円以上も出資した60歳代の女性もいるとか。こういう事件を耳にするたび、いつも気が滅入ってきます。

すぐ答えがでない

8月24日に名古屋市で、罪もない女性が3人組の強盗に襲われて惨殺された事件がありました。その被害者の磯谷利恵さん=当時(31)=の遺族(母親の富美子さん)が、ホームページを開設し、犯人に極刑を求めて、署名運動を行っています。

http://www2.odn.ne.jp/rie_isogai/

今朝の東京新聞の記事を読んで知りました。

「許せない!はらわたが煮えくり返るような怒りが、身体中に込み上げてきます」と激烈な文章で始まる「報道陣に宛てた手記」には、つい、目頭が熱くなりました。

と、同時にですが、国民の100人のうち、何人かは、このような行為に対して異議を申し立てをするかもしれないだろうなあ、と本能的に想いました。

署名運動は、今まで、街頭に立ってやるものでしたが、このように、インターネットが普及した現在、大変手軽に効果的にできるようになりました。でも、まだ、このような行為は、日が浅いので、抵抗感がある人もいるのではないかと思ったのです。必ず、嫌がらせをする人がいるので、少し心配になりました。

もっと、正直に書きますと、私の心の中のほんの数%だけですが、「こういうことをして大丈夫かなあ」と思ってしまうのです。例えば、光市母子殺害事件で、テレビに出演するタレント弁護士が、容疑者の弁護団の懲戒処分を弁護士会に求めることをテレビ番組で発言し、弁護団が業務妨害で、タレント弁護士を提訴する事案がありました。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200708270506.html

確かに、タレント弁護士は、「正義の味方」で正しいし、圧倒的大多数の国民がこの弁護士を支持することでしょう。が、私のようなひねくれ者は、ほんの、ほんの、ほんのわずかですが、この弁護士に対する胡散臭さを感じてしまうのです。タレント弁護士と書いて、その弁護士の名前を明記しないことからも斟酌されると思いますが。

 

誤解を恐れずに書けば、「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」の悪人正機説(親鸞「歎異抄」)です。

 

すぐ答えを出せる人は本当に羨ましいと思います。

したたか

 カムイワッカの滝

 

防衛省人事をめぐる小池百合子大臣と守屋武昌事務次官との間の確執戦争の詳細が、今週の「週刊文春」を読んで初めて分かりました。新聞を隅から隅まで読んでも分からなかったことでした。週刊誌の真骨頂です。320円を出した甲斐がありました。

 

「なるほど、そういうことだったのかあ」と分かりましたが、詳細はご自分で読んでください(笑)

 

この中で、最も印象的だったのは、小池大臣が、同誌に対して「そもそも、したたかでない政治家なんて、政治をやめた方がいいと思う」と発言していることです。

 

やはり、小池大臣こそ、「したたか」の権化だったいうことが、目からウロコが落ちるような感覚で分かりました。

 

それにしても、世の中には「したたか」な人間が溢れていますね。

 

あわや大惨事になったのに、乗客の生命を救ったということで機長を英雄視して、自らの責任を有耶無耶にしようとする航空会社の社長。

 

賭けゴルフをしていた、と元愛人に暴露された国会議員と、何がしかの告白料戴いたその元愛人。

 

その他諸々、元女子アナ、知識人、文化人、評論家、芸能人、スポーツ選手、横綱、占い師、霊媒師、教祖、詐欺師、投資家、ファンドマネジャー、二世議員、戦争屋…。

 

 

中華航空機事故、白い恋人事件…雑感

 知床

 

昨日の那覇空港での、中華航空機の炎上事故は、さながらサスペンス映画のワンシーンを見ている感じでした。死傷者がいなくて、本当によかったと思います。

それにしても、乗員・乗客165人が脱出した直後に機体が爆発・炎上するなんて、まさに奇蹟としか言いようがありません。

事故原因がまだはっきりしていませんが、中華航空機といえば、1994年4月26日に名古屋空港で墜落事故を起こしたいわくつきの航空会社です。

すっかり、記憶の奥底に沈んでいたのですが、あの事故は、乗員・乗客271人のうち、264人もの方々が死亡し、7人が負傷した大惨事だったのですね。遺族の方々は、一日たりともこの不幸を忘れることはないでしょうが、これほどの大事故だったということを私は、申し訳ないのですが、忘れていました。

 

今回の事件が、人為的なミスなのか、過信なのか、よく分かりませんが、経済効率優先のための手抜き整備が遠因だとしたら、たまりませんね。

 

昨今、マスコミをにぎわす食品の安心・安全問題にせよ、航空機事故にせよ、行き着くところが、市場原理主義のなれの果てだとしたら、やはり人間の心の奥底にやどる倫理観と正義感しか、救いの道はないのかもしれません。

 

石屋製菓の「白い恋人」賞味期限偽装事件も、内部告発だったにせよ、社員の倫理観と正義感が、最後の手段としてとらせたものだったのかもしれません。

今、ここで「社員」と書きましたが、内部告発者は、社員ではなかったような気がします。パート、アルバイトか、契約や嘱託か、もしかしたらグッドウイルが派遣した非正規社員だったと思います。彼らは、言い方が悪いですが、経済効率と市場原理主義が生んだ副産物です。経済効率を優先するばっかりに、最後にその副産物からしっぺ返しを喰うとは…。引責辞任した石水勲社長がそのことを一番身に染みて感じたのかもしれません。

中国格差社会

 

中国という国は、社会主義というのは名ばかりで、国民は平等どころか、日本以上の「格差社会」であることが、今、朝日新聞で連載中の「奔流 中国21」で分かります。

 

人口は12億人とも13億人とも言われますが、その人口の2割が8割の富を独占しているそうです。最下層に「農民工」と呼ばれる農村出身の出稼ぎ労働者で、その数は2億人と言われています。目下、中国は来年開催の北京五輪のための建設ラッシュで、彼らはこういう建築現場に駆り立てられます。午前6時から午後7時半まで、休みなしで働いて月収はわずか900元(約1万4400円)だというから驚きです。彼らの多くは教育を受けていないので、自分の名前すら漢字で書けない人も多いというのです。

 

その一方で、1989年に資金8000元(約13万円)で株式投資を始めて、現在、運用する中国株の時価総額が10億元(約160億円)を超え、株の神様と呼ばれる林園さん(44)という人も登場していました。

 

ところで、フランスのサルコジ大統領の月給は6000ユーロ(約100万円)だそうです。激務のわりには意外と少ないんですね。それが、家賃が週3万ドル(約360万円)の邸宅(米国ニューハンプシャー州。8部屋2000平方メートル。泡風呂、映画館付)を借りて、バカンスを楽しんでいるというので、「なぜ、そんなぜいたくができのか?」と批判にさらされているようです。

偽装事件は官民グルだ!

 帯広

 

北海道苫小牧市の食品加工卸会社「ミートホープ」(田中稔社長)の偽装工作には、唖然としました。いくら北海道ファンの私でも、とても見逃すことができない、許せないことです。

 

当初は「羊頭狗肉」、いや、牛と偽って、豚や鳥肉を混ぜて偽装した事実を否定していた田中社長ですが、出てくるわ、出てくるわ、悪行が白日の下に晒されてきました。

 

驚きなのは、「牛肉ミンチ」「国産」などと表示しておきながら、ウサギの肉を混ぜたり、ブラジル産の鶏肉を学校給食用に出荷したりしていたことです。

 

「ミートホープ」は卸会社なので、世間の表には出てきませんが、このように学校給食用に使われたり、今朝の新聞にもたくさんの「お詫び広告」が出ていましたが、生協や味の素の冷凍食品などの原料にたくさん使用されていて、かなりの人が被害を受けたのではないでしょうか。

 

元工場長が、1年以上前に、苫小牧市の農林水産省北海道農政事務所に偽の牛ミンチを、「証拠品」を持って告発したのに、当局はあいまいにして放置し、挙句の果てには、事務所は「道庁に報告した」、道庁は「受理した記録はない」などと反発したり、今度は、責任のたらい回し合戦です。もう、こうなっては官民グルの無責任は構造的で救いようがないのではないかと呆れてしまいます。

 

根本的原因は、「安かろう、悪かろう」的な経済原理主義です。学校給食でも、千歳市の担当者は「指定入札で他業者より50万円ほど安かったから採用した」と話しています。こうなっては、ミートホープも「企業努力」します。ミンチに100%ビーフを使っていては、採算が取れるわけがない。リストラして、人件費を下げてもまだまだ追いつかない。仕方がないが、少し他の肉を混ぜても分からないだろう。誰でも思いつくようなことを次々と繰り出します。最初、少しは罪悪感があったでしょうが、何年も何十年も見逃されると、感覚が麻痺してきます。「偽装は7~8年前から」という田中社長の言い訳を誰が信じることができるでしょうか。

 

まあ、こういった事件もほとぼりが醒めたら世間は忘れることでしょう。何しろ、日本人は過去のことは「水に流す」、大勢順応主義の民族ですから。