公開日時: 2005年4月11日
恥ずかしげもなく言いますが、私が人生で最も影響を受けたのが、ナポレオンでもゲーテでも松下幸之助でもなく、ビートルズだと言えば、人は笑うでしょうか?
ビートルズに関するレコードは、海賊盤を含め、かなりの枚数を揃えたものですね。50枚、100枚…。いや、数ではないですね。彼らに関する書籍や写真集もかなり集めました。だから、彼らについて知っている人で私の右に出るものはいない、と自負していました。左から出てきたら仕方がないが…。
高校時代からバンドを組み、彼らの曲をかなり演奏しました。歌詞についても、知り尽くしているつもりでした。
それが、この標題については、カルチャーショックに近いものを感じました。
実は、これは世紀の大誤訳だったのです。
ビートルズを知っている人には説明するまでもないでしょう。この曲は、1965年発売の彼らの6枚目のアルバム『ラバーソウル』の2曲目に入っています。ジョン・レノンが自分の私的生活を基にして作曲したもので、ジョージ・ハリスンが初めてインド楽器シタールを取り入れた曲としても知られています。
原曲名Norwegian Wood、邦題「ノルウェーの森」。
この曲に刺激されたわけではないでしょうが、村上春樹が、この題名を借用して同じタイトルで出した小説が大ベストセラーになったことは良く知られていますね。
だから、これは正しい、とずっと勝手に誤解していたのです。
間違いを指摘したのは、作家の林望氏。
Woodは「森」なんかじゃない。紙数がないので、結論を先に書くが、「森」ではなくて、単なる「木」。もっと正確に言えば「木製の家具」。
つまり、「ノルウェー製の家具」だったんですね。これには本当に驚きました。
嘘だと思った人は、もう一度、歌詞を聴いて確かめてください。