OCWの時代

 根津神社

大学の講義をネットで配信するOCW(オープンコースウエア)というのが、今、日本でも盛んになっているという記事を読みました。

OCMは、2001年に米国のMIT(マサチューセッツ工科大学)が始めたものらしいのですが、私も、昨年か一昨年に、NHKラジオの杉田敏先生の英語講座「ビジネス英会話」で初めて知りました。学生は、講義に直接出なくても、ネット配信された講義をiPodなどにダウンロードして、お風呂に入りながら見たりしているというのです。

「大変な時代になったもんだ」と関心したものです。

今日、どんなものか、アクセスしてみました。慶応大学、東工大、京都大、MIT…とざっと見てみたのですが、学籍がなくても誰でもいつでも講義ビデオを簡単に見ることができるんですね。講義資料も非常に充実しています。京大は何とユーチューブを使っていました。

中には、「人気アクセスランキング」なるものもありました。今は、何でもランキング時代なんですね。売り子さん(教授)も、お客さん(学生)から採点される時代なので、先生もウカウカしてられません。

私が学生時代は、昭和のバンカラ時代の最期の生き残り世代みたいなものでした。学生は、ほとんど、真面目に講義に出席することなく、雀荘やパチンコ屋や映画館にしけこんだり、「文学修行」と称して、下宿に籠もって本を読んだり、酒を飲んで暴れたりしていました。

先生も先生で、シメタもんで、雨が降ったらどういうわけか「休講」する名物教授がいて、学生も阿吽の呼吸でした。

でも、今は時代が変わったようですね。真面目な女子大生が増え、授業には欠かさず出席し、一言も漏らさないように講義をメモに取り、逆に不真面目な先生には、肩叩きもあるようです。

それで、OCWですが、今後ますます色んな大学に拡大していくことでしょうね。私のようなまだまだ知的好奇心がある市井の民にとっては朗報ですが、残された時間が若い人ほどないので、溜息も出てきます。