記事に見せかけた宣伝の氾濫

 

 

 

ユーチューブで最近大人気のサイトにジーンズを逸早く履きこなす動画があるそうです。正直、私は見たことがありませんが、5月5日にアップされ、口コミというか、ネットで噂が広がり、数日で100万件以上もアクセスがあったそうです。

 

しかし、その後、その動画を投稿したのが、世界的なジーンズ・メーカーだったことが判明しました。何てことはない。宣伝だったんですね。

以前も、サングラスを顔で受けるサイトがユーチューブで人気だったそうですが、これも、世界的なサングラス・メーカーがスポンサーとしてからんでいたようです。

先日も、「人体に有害な紫外線は、都会では路上からの照り返しもあり、日傘だけでは十分に防御できない。やはり、サングラスやUVカットのコンタクトをすると良い」という記事が載り、私も「そうなのかあ!サングラスでも買おうかなあ」と関心を持って読みました。すると、よく読むと、「科学的調査」に当たったのは金沢医科大学だったのですが、それは、UVカットのコンタクトを販売する世界的な企業の委嘱を受けてのものだったのです。

以上は、先ほど、ラジオを聴いていたら、日経ビジネス発行人の酒井綱一郎氏が指摘していました。

なーんだあ、これも宣伝だったの?

いわゆる記事を隠れ蓑にした宣伝の「記事稿」じゃないですか。

「すべての記事は、宣伝であり、お金がからんでいる」といった趣旨のことを喝破したのは作家の山本夏彦氏です。どんな記事でも、給料というお金をもらっている記者が書いたものであり、どこかでお金とつながっています。

最近のネット情報やブログでさえ、どこかでビジネスに誘導されるようになってきましたね。あからさまなら、分かりやすいのですが、「科学」や「報道」を隠れ蓑にされると、宣伝と区別がつかず騙されてしまいます。

気をつけましょう。