ミャンマーのサイクロン災害と中国の四川大地震には、共通した点があります。
救援活動が遅々として進まないということです。国連などの試算では、ミャンマーでは10万人の死者、四川でもそのうち明らかになるでしょうが、恐らく数万人の死者の大惨事になることでしょう。
天災とはいえ、2次災害、つまり人災によって亡くなる方の方が多いのではないでしょうか。
ミャンマーも中国も国際社会から善意の人的救援隊を受け入れないのは、国内の政権攪乱を狙うエージェントが入る込んで来る可能性があるのではないかと警戒しているからだ、と、もっともな指摘をする識者もおりました。その人は、1923年の関東大震災の際に、「救援隊」にかこつけて、かなり多くのアメリカのエージェントが日本の国内に偵察にやってきた、と断言しておりましたが。
「陰謀史観」が好きな人は、すぐ飛びつくでしょうが、当時は、宇宙衛星などがなく、地上で人間が地を這い蹲って偵察するしかなかったので、「火事場泥棒」のように暗躍したことは十分考えられます。
ミャンマー軍事独裁政権にしろ、中国共産党独裁政権にしろ、権力を握っている人間が何が一番怖いかといえば、国家転覆を謀る不逞分子です。そのためには、国内の庶民を少しばかり犠牲にしても仕方ない、と踏んでいる嫌いがあります。
それにしても、ひどすぎやしませんか。為政者としての責任感を感じないのでしょうか。人間として憐憫の情というものがないのでしょうか。
被災した庶民の写真を見るたびに胸を痛めています。