中国・大連夏祭りCopyright Par Duc de Matsuocha gouverneur
私の御先祖様は江戸時代、九州は久留米の有馬藩で、代々下級武士として仕えておりましたが、明治維新の革命によって失業して路頭を彷徨い、その後は、九州は唐津焼や有田焼などが有名ですから、そういった焼き物の商店を開いていたと聞いたことがあります。
しかし、よく言う「武士の商法」でほとんど売上が伸びず、倒産したと聞いたことがあります。
悲しいかな子孫の私にも商才がなく、しがない安月給のサラリーマンで終わってしまいました(笑)。
で、今日は何で、こんな話から始めたのかと言いますと、最近、この渓流斎ブログのホームページ化を思案している中で、世の中というものは、広告だらけで、結局、商才がある者が勝ちだということが、この歳になってやっと気がついたのです。もう、手遅れですけどね(苦笑)。
中国・大連夏祭りCopyright Par Duc de Matsuocha gouverneur
私はインターネットを1995年に、ブログは2005年に始めましたが、当時は今のように広告で溢れておらず、一種の牧歌的な雰囲気がありました。
それがどうでしょう。あれから22年が経ち、ネットのサイトは広告収入を得るためのツールになり、妖しげな大嘘ニュースが跋扈し、その売上高は、今や新聞、雑誌、ラジオ、テレビを追い抜いたと言われております。
日頃、重宝している検索エンジンと呼ばれるグーグルやヤフーは、便利で有難いなあと思っていたら浅はかで、よく考えれば、彼らが良心的なボランティアでやっているわけではなく、商業ビジネスとしてやっているだけなのです。
だから、正確に言えば、検索会社じゃないんです。広告会社なんです。手段を選ばないのです。ヤフーは、在庫がないくせに、アップルウオッチの販売キャンペーンまでして、本来ならもっと弾劾されるべきなのに、社長の謝罪の一言で終わらせています。関係者というより、利害者があまりにも多すぎるので、スキャンダルにしては不味いという見えない作用が働いたのでしょう。
中国・大連夏祭りCopyright Par Duc de Matsuocha gouverneur
地球上で何十億人も利用していると言われるフェイスブックだって、あれは、人に優しい便利なソーシャルネットワークではなくて、やはり、儲け至上主義の広告会社なのです。
フェイスブックがタチが悪いのは、その人の生年月日、住所、本名から趣味、特技、嗜好まであらゆる個人データを会員に吐き出させて、ピンポイントで広告を爆撃していることです。
だから、私はフェイスブックだけはやりません。
と、先日、IT(情報技術)会社の松長社長との懇親会で、小生がぶちまけたところ、松長社長から「広告会社の何処が悪いのですか?」と見事に逆襲されてしまいました。
確かに、悪いことはないのです。資本主義の原理だからです。だから、勝ち組である彼らは世界の長者番付で上位を占めるわけですから。
悪いところがあるとしたら、個人情報を勝手に使用して広告戦略に使っていることを顧客に堂々と明示していないということぐらいですか。こうなると、「騙す方も悪いが、騙される方も悪い」という話になり、またして、私は先祖伝来の商才のなさを痛感してしまいました(苦笑)。
いや、商才がないのは私だけではないでしょう。新聞業界も落ち目の三度笠です。インターネットが始まった頃、何で、彼らはヤフーやグーグルといった「広告会社」にタダ同然で自分たちの「ドル箱」のニュースをあげてしまったのでしょうか?
今の新聞の広告を見て御覧なさい。精力増進剤やサプリメントの広告ばかりで、昔は三流のミニコミ誌さえ相手にしなかったモノで、大変失礼ながら、こんなんで「高級紙」と呼ばれる一流新聞社がシノギを削っているんですからね。
テレビも視聴率という実態のよく把握できない曖昧な数字に頼っていたので、クライアントにとっては広告効果があるかどうかさっぱり分からない。それより、年齢、職業、性別、趣味趣向がはっきりと分かる獲物、いや間違えました、ターゲットに広告が撃てるネットサイトに移行しようと考えるのも不思議ではありませんよね?
私は、商才のなさは相変わらずにしても、こうして世の中の人々に揉まれると、少しは賢くならざるを得ませんよ(爆笑)。