キンドルバーガーは挫折しました

以前より、最近どうも気力が薄れてきました。

以前なら、目が覚めると、「今日は何を書こうか」と次々と書く材料が浮かんできて、取捨選択に苦労したものですが、今は、どうも、ドキドキワクワクするような題材が減ってきました。

裏が見えてしまう、といいますか。政治家も芸能人も、知の巨人と言われる人たちも、皆んな薄っぺらく、いや間違いました(笑)、皆んな、均質化されてしまったお蔭で、幻想もなくなり、同時に期待感も無くなってしまったのです。

ま、成熟したお蔭で、「達観してきた」ということと自分では解釈してますが(笑)。

ところで、鄙びた温泉にでも行って養生したいものですが、諸般の事情でそれも叶わず、ひたすら読書に励んでおりますが、こちらも、何が何でも読破してやるという気力が薄れてきてしまいました。

例えば、1929年の世界大恐慌を詳述した「聖典」とも呼ばれている著名なチャールズ・P・キンドルバーガー著、石崎昭彦・木村一朗訳「大不況下の世界1929ー1939 改訂増補版」(岩波書店、2009年8月27日初版、7668円)に挑戦してみましたが、途中であえなくノックアウト。つまり、挫折してしまいました。

しかし、あまりにも専門的過ぎます。あまりにも難し過ぎます。これでも、「不胎化」といった難しい専門用語はある程度理解できますが、全体的には、お手上げ状態でした。恐らく、経済専門の大学院生でも理解できるかどうか…。

私が「嗚呼、もう駄目だ」と、続きが読めなくなったのは次の箇所です。

…金本位制は金を獲得した諸国が経済を一段と拡大し、金を喪失した国が経済を引き締めることによって自動的に機能するものと想定されていた。しかしながら、1920年代にはこの自動性が解明され始め、中央銀行間調整がその自動性を支援し、あるいはその自動性に代位するために必要とされるにいたった。それは勿論最初の事例ではなかったが、最も顕著な事例の1つであり、第2次世界大戦後マクロ経済政策を調整する見地から行う通貨当局間協議の先例になったということができよう。…

うーん、何度読んでも分からん(笑)。