還暦留学のすすめ

ここ両日、少し涼しくなりました。

とは言っても都心の気温30度ですから、ここ10日間近く続いた35度、36度、37度の猛暑があまりにも暑かったということでしょう。気象庁も「生命に関わるほど危険」と警戒警報を出すほどで、今月だけで全国で100人以上の人が熱中症で亡くなっております。

築地蜂の子 A定食 880円

貧乏暇なしで、昨晩は、S君の送別会を同僚のY君と一緒に銀座の焼き鳥屋さんNで挙行しました。(イニシャルばかりで暗号みたいですね=笑)

会社の定年は60歳ですが、65歳まで定年延長で居残れます。しかし、現役時代の4割程度という労基違反もんの給金ではやってられない、ということで、彼は60歳でスパッと辞めることにしたというのです。

でも、ロシア人と違って、日本人の平均寿命は伸び、あと20年、30年は生きている可能性が高いです。年金だけでは生活は苦しいです。そこで、これからどうすんの?とS君を参考人招致したところ、「訴追される恐れがありますので」と口を閉ざすばかり。仕方ないので、証人喚問、留置所喚問、尋問、反問、御下問…ありとあらゆる手段を使って口を割らせたところ、どうやら英国のエセックス州にある大学院に留学するというのです。

専攻は、International Developmentとかいう分野で、ズバリ植民地政策なんだそうです。この分野は、米国などより、植民地支配の長い歴史のある英国が世界で一番進んでいるらしいのです。

彼は、修士号か何か取得できたら、何処かの国際機関か、NGOかNPOかに就職できればというのです。還暦過ぎた第二の人生はかなり充実したものになりそうで、正直、私も羨ましくなりました。

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最近の日本の若者は保守的で、内に篭って外国に留学したがらないという記事をよく目にします。

私は無理に外国語を勉強する必要もないし、わざわざ留学する必要もないと思っており、地方で慎ましく生きている若者は立派だなあと思ってますから、マスコミの論調には違和感を覚えます。

誰しもが国際人になる必要もなく、むしろ、歌舞伎や伝統芸能の方が国際的に脚光を浴びるものです。つまり、ドメスティックであればあるほと、国際的に通用するということです。

中年でも熟年でも、やる気のある人が、大きな夢と目標を掲げて、S君のように留学するのが一番相応しいと改めて思いました。

【追記】

「学歴ロンダリング」なるものがあるそうで、最近になって初めて知りました。「留学」で箔を付けて帰国しても、コミュティカレッジ程度では、日本の専門学校と大して変わらないので、いい就職口がなし。頑張って、州立大学にでも進学しようとしても、途中で挫折して日本人同士でつるんで、挙句の果てには同棲したりして日本語しか使わず、英語能力の進歩なし。帰国しても多額の借金だけが残るという惨憺たる状況なんだそうです。

「留学に逃げた人」より ←クリックするとリンク先に飛びます