傘、受難物語とATM物語

 東京のコロナ感染者がここ数日50人超と、また増えてきました。もう第2波が始まったんでしょうか?東京人の感染率は0.05%などと計算した偉い学者さんもいますが、そんな統計数字ではなく、忘れてならないことは、感染確率とは、経路不明にせよ、濃厚接触にせよ、感染するか、しないかの50%だということです。夜の街に繰り出すのは個人の自由ですが、自分で自分の身を守るしかないのです。

 さて、梅雨の季節真っ盛りです。毎日、傘が手放せません。ですから、私は大抵、バッグに折りたたみ傘を入れているのですが、それが、しょっちゅう壊れます。超一流の東京・銀座の三越で買った傘だから安心していたら、1年ぐらいで骨が折れたり、壊れてしまいました。同じ銀座の傘専門店で買った折り畳みも1年ちょっとで使えなくなりました。 

 すると、調布先生が「いい傘がありますよ」と薦めてくれたのが、前原光榮商店の傘。何と高い傘で21万円もします。折りたたみ傘も2万円ぐらいからです。買えるわけないじゃないですか! 文句を言ったら、「それでは貴方だけに特別にお教えしましょう。仲御徒町にある『ワカオ』、ここなら手頃な価格で買えますよ」というので、早速買い求めました。7000円もしましたが、これも1年持ったか持たない感じで壊れてしまいました。最初は傘の柄がスポンと取れてしまい、一度は直してもらいましたが、結局ババをつかまされたのか、使い物にならなくなりました。駄目ですねえ。

 そんな中、先日、新聞で丈夫そうな折りたたみ傘を紹介する記事を発見しました。アウトドア専門のモンベルmont-bell(日本の会社だったんですね)が発売している傘です。価格は5720円。どこか記事稿(記事に見せかけた宣伝広告)の臭いがしましたが、登山用なら頑丈にできているはずでしょうし、暴風雨でも大丈夫でしょう。ということで、わざわざ御徒町の店舗にまで買いに行きました。そしたら、10種類ぐらい傘があり、迷いましたが、トレッキングアンブレラを選びました。4950円。まあ手頃な値段でした。

 購入の際、店の人から「会員カードをお作りしませんか?このように様々な特典がありますよ」と勧めてくれたのですが、「老い先短いので」とやんわり断りました。もう、昔のように山に登ったりキャンプしたりする体力がなくなってきたからです。これでも若い時は南アルプスの北岳(3193メートル)と北アルプスの奥穂高岳(3190メートル)を登頂したことがあるのです。日本一の富士山(3776メートル)には登ったことはありません。あれは遠くから拝見するものです(笑)。ちなみに北岳は日本で第2位、奥穂高岳は第3位の高峰です。

 そう言えば、大型遊園地にある「絶叫マシーン」と呼ばれるジェットコースターには、65歳以上はもう乗れないそうですね。65歳以上は前期高齢者とはいえ、まだまだ若い。私の世代の漫画ではありませんが、遊園地でそんな決まりになっているのなら、「北斗の拳」のケンシロウから「おまえはもう死んでいる」と宣告されたようなものです。

 誰にでもヒトには老いがやってきます。でも心の持ち様だけは大切です。先日、テレビの「何でも鑑定団」を見ていたら、91歳10カ月になる方が出演されてましたが、どうみても70歳ぐらいにしか見えません。司会者が「若さの秘訣は何ですか?」と尋ねると、その人は「ATMです」と答えるのです。これは「明るく」「楽しく」「前向きに」の略称だそうです。

 確かにそうですね。良い話を聞きました(笑)。

築地本願寺の親鸞聖人像

 最近読んでいる本が仏教書。聴いている音楽がブラームス、ベートーベン、マーラーの難い交響曲ばかり。これでは気持ちも重苦しく暗くなります。(クラシック通が「軽音楽」と馬鹿にしているモーツァルトを聴いて少し楽になりましたが)

 世の中の見方も斜に構えて悲観的なので、ニュースを見聞すれは絶望的になります。これではATMとは程遠い生活ですね(苦笑)。思い切って、心を入れ替えますかぁ…。