コロナ禍に5人以上で会食した菅首相が陳謝=銀座のステーキ店で

銀座「博多なぎの木」の鯵の開き定食 950円

 「首相動静」の12月14日(月)にこんな記述が見られます。

 午後8時50分、東京・銀座のステーキ店「銀座ひらやま」着。自民党の二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理、プロ野球ソフトバンクの王貞治球団会長、俳優の杉良太郎氏、政治評論家の森田実氏らと会食。

 これが大問題になりました。この会食は、「Go Toトラベル」事業を28日から来年1月11日まで全国一斉に一時停止すると発表した直後のことで、会食参加者は7人。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会も、感染拡大を防ぐため会食人数は「5人以下が望ましい」と訴えていたからです。

 「首相の一日」を代表して張り付いて取材する通信社の番記者の「動静」には書かれていませんでしたが、毎日新聞によると、参加者7人の残りの一人は、タレントのみのもんた氏(76)だったようです。通信社の「動静」は何で、みのさんのような有名人を省いたのでしょうか?分かりません。いずれにせよ、参加者は、感染した場合の重症化リスクが高い70代以上でした。

 コロナ禍の御時勢ですから、率先垂範して、忘年会を自粛すべき立場である菅首相も、さすがに観念したのか、16日、官邸での政治記者の「ぶらさがり」に応えて、「国民の誤解を招くという意味で、真摯に反省している」と陳謝しました。素直に謝罪したことには、国民としても驚きましたけどね。

「銀座ひらやま」会社から近いので見に行ってきました。新橋演舞場の真ん前。敷居が高く中には入れましぇ~ん

 それ以上に、「偶然の一致」で驚いたのが、会食した場所である東京・銀座のステーキ店「銀座ひらやま」のことです。この渓流斎ブログの12月4日の記事「ランチで2~3万円はとても、とても=『銀座百点』12月号を読んで」で取り上げたばかりだったからです。

 この記事では、作曲家三枝成彰さんの銀座の贔屓のお店のことについて触れ、こう書きました。

 新橋演舞場近くにあるステーキ店「ひらやま」は、「肉好きの方には是非一度、行っていただきたい」と三枝先生は仰いますが、ランチが1万5000円~2万円、ディナーは5万円~6万円が相場のようです。

  菅首相さまご一行は、お一人最低5万~6万円のディナーを召しあがっていたと思われます。御飲食代は、官房機密費から出ているでしょうか?失礼、下衆の勘繰りでした。杉良太郎さんは「(世界の王さんを交えて)野球談議に花を咲かせた」とか仰ってましたが、事実上、政権を運営している二階幹事長が出席しているわけですから、それだけじゃないはずです。まあ、またもや下衆の勘繰りはやめておきましょう。

 全盛期には、テレビのレギュラー番組が16本、推定年収6億円を誇っていたみのもんた氏は、最近、パーキンソン病を患っていることを公にしたり、週刊誌には「40歳年下の”介護恋人”との“老いらくの恋”、彼女に贈与した1.5億円マンション」などと書かれたりしてましたが、お元気な御様子。そうじゃなければ、忘年会に参加できませんからね。

 私自身は、自警団のように、5人以上で会食した菅首相を非難する気になれませんが、人選というか、参加者の組み合わせには意外に感じました。

時の首相は政権トップの器ではないのでは?=「孤独のグルメ」に敬意を表して銀座ランチ巡り

銀座 スペイン料理「ロボス」 イベリコ豚のグリル 1000円

  もう破れかぶれ気味です。

 今の、時の政権といいますか、菅義偉首相は、どうも為政者トップの器ではないように見受けられます。聞こえてくるのは「官僚の書いた作文の棒読み」とか、「二階(幹事長)政権の操り人形」とか、「内閣支持率低下に怯えて宗旨変え」とか、ネガティブな噂ばかりです。コロナ禍という有事の宰相として相応しいとは思えず、何か、批判する気にもなれません。

 派閥を持たないガースーさんということで、日本学術会議問題にせよ、融通が効かないというのは、「揺るぎない精神」の持ち主ではなく、周囲の首領(派閥の長)に気を遣い過ぎて、単に、自己判断ができずに硬直しているだけなのかもしれません。いつも目がどんよりしていて、その目が泳いでいる人です。こういった噂は「首相周辺」とやらが政治記者に流しているようですが、「周辺」って、一体誰なんでしょうか?

 かつて、こういったヤバい噂をオフレコで発言する人をマスコミ業界はボカして、「政府首脳によると」とか「政府高官によると」とか書いていましたが、今では「政府首脳=内閣官房長官」「政府高官=事務次官、内閣官房副長官」のことだということがバレバレです。そこで、「政府筋」とか「首相周辺」なんていう新語を生み出したのかしら?(各社まちまちですが、周辺とは公設秘書も入るようです)

 傍から見て、菅首相と加藤官房長官との意思疎通がうまくいっているようにも見えません。邪推かもしれませんが…。

 ということで、政局の話はこれぐらいにして、本日も、渓流斎ブログ、実は「グルメ・ブログ」と揶揄される通り、銀座ランチ巡りの話です。

銀座コリドー街の先、つまり新橋寄りに「裏コリドー」なる商店街が出来ていました

 今年初め辺りから、テレビで「孤独のグルメ」という番組を見るようになりました。原作の漫画は読んだことはありません。俳優の松重豊さん扮する井之頭五郎という輸入雑貨商が、腹が減ったので仕事先の街でお店を見つけてランチする、というそれだけの話です。

 この番組は、再放送か、再々放送か知りませんが、第1シリーズは2012年1月から始まったようで、もう9年前のことですから、主演の松重さんも今のように白髪ではなく、黒髪で実に若い(笑)。取り上げられるお店は、どの店も安くてボリューム満点の和洋中華何でも御座れといった感じです。番組の最後の方で、原作者の久住昌之さんが、その店に実際に訪問して、昼間っから呑んだりしているので、是が非でも行きたくなるお店ばかりです。でも、いざ、実行に移そうと調べてみると、何と、ほとんどのお店が現在、閉店してしまっているのです。

 テレビに取り上げられて大いに宣伝になったはずなのに、です。閉店の理由は、店主の高齢化とか、後継ぎがいない、といった切実なものが多かったようですが、それにしても残念。

 ということで、つまらない政治の話をするより、私も井之頭五郎になったつもりで、職場のある銀座ランチを楽しむことにしたのです。今までは行きつけの同じような店ばかりでした。

 本日行ったのは、「ローマイヤ―」という老舗のドイツ料理店です。創業1921年ということは、大正11年。まあまあ、古いお店です。

 初めて行ったのですが、知る人ぞ知る有名店らしく、こんなコロナ禍の御時勢なのに超満員。前に3人組が店内に立っていて入れず、外で待っていたら、後から来た元気がいい若い女性がつかつか来て、先に店内に入ろうとするので、「おや?」と思ったら、「(おめえごときが)先に入りますか?」と一応声を掛けてくれたので、「はい」ではなく「うん」と言って先に店に入らせてもらいました。

「豚肩ロースの白ワインビネガー煮込み」

注文したのは、本日のランチの「豚肩ロースの白ワインビネガー煮込み」。ライスとスープとコーヒー付きで1100円。本日のランチなので、早いかと思ったら、混んでいたせいか、10分以上待たされました。これで、味が悪かったら、もう二度と…、と思いましたが、これが結構、薄味でいけました。この味と値段なら再訪したいと思いました。

 さすが老舗です。

 ついでながら、昨日行ったランチは、銀座7丁目の「只今」という割烹・小料理屋さんです。看板に「ランチはじめました」とあるので最近始めたと思われます。

 「只今」は「ただいま」と読むのではなく「しこん」と読みます。禅用語で、「今は今しかなく、自分は自分でしかない」という意味なんだそうです。「ただいま」の語源だとか。奥が深いです。

 場所は、ちょっと分かりにくい、路地を入ったマンションのような建物の4階。九州出身の女将さんともう一人女性が給仕してくれます。狭いお店で、席数は15。

 恐る恐る入ったら、男性1人のほか、男女4人の先客がいて、4人は昼間からワインや焼酎を飲んで御機嫌でした。4人とも50代ぐらいの感じでしたが、ゴルフ談義に花が咲いていました。

写真の4種のおばんざいの他にイワシ焼きが付きました 1200円

 ランチは「おばんざいランチ」1種類で、メインディッシュとして「ロールキャベツ」か「肉豆腐」か「本日のお魚料理」のいずれか一つを選びます。私は、魚がイワシだったので、「本日のお魚料理」にしました。

 初めて行く店なので、その店の「作法」を知りませんでしたが、最初におばんざいが出てきて、さあ食べようかな?と思ったら、なかなか御飯とお味噌汁が出てきません。先に食べ終わった男性客を女将さんたちが、わざわざ出口までお見送りしているのです。ランチなのに、そこまでするかな、といった感じです。時計を見ていませんでしたが、おばんざいが運ばれた4分後にやっと御飯と味噌汁が出てきて、その6分後にメインのイワシが出てきた感覚でした。

 でも、さすが割烹だけあって、美味しかったでしたが、ちょっと量が少なかった。お腹が空いている時は、物足りない感じでした。

 

【投稿】泉岳寺参拝記=忠臣蔵外伝

泉岳寺山門 Copyright par Syakusyodou

 皆さん御存知の目赤不動さんです。

 腰が重い渓流斎老師なので、フットワークが自慢の迂生が、討ち入りを終えて涙、涙の義士が主君に報告した12月15日に、東京の泉岳寺を代参致しました。

格差ある義士の墓地、両端に屋根があるのが、大石親子の墓  Copyright par Syakusyodou

 赤穂浪士討ち入りの日の14日ではなかったせいか、墓地は閑散としていて、参拝者は疎らでした。

 迂生にとって、実に27年ぶりの参拝でしたが、気が付いたのは、浄土に旅立ち後にもある格差、身分社会でした。大石内蔵助・主税親子の墓にだけ、覆いの屋根があったのです。

まばらな義士の墓地 Copyright par Syakusyodou

実は、討ち入りの14日は、東京・半蔵門の国立劇場での文楽公演の観劇に行って参りました。

 「仮名手本忠臣蔵」の「二つ玉の段」「身売りの段」「早野勘平腹切の段」がかかっていたからです。

 忠臣蔵の五段目と六段目。稗史伝というか、番外編ともいえますが、通人の間で絶大な人気を誇る「おかると勘平」の物語です。

 渓流斎翁も御案内の通り、赤穂浪士事件を題材にした「仮名手本忠臣蔵」は、全十一段。二代目竹田出雲、三好松洛、並木千柳の合作です。もともと人形浄瑠璃として書かれたもので、寛延元年(1748年)8月、大坂竹本座にて初演されました。最初から歌舞伎の演目だったと誤解している方が多いですが、本家本元の文楽を見ないと話になりません。

 勿論、歌舞伎でも大当たりして、客が不入りの時に、座元が起死回生を図って、「忠臣蔵」をかければ、必ず当たるといわれ、のちに「芝居の独参湯(万能薬の名前)」と呼ばれたことも渓流斎翁御案内の通りです。

萱野三平の墓碑  Copyright par Syakusyodou

「早野勘平腹切の段」を聴きましたので、勘平のモデルとなった萱野三平の墓碑に線香を供えて参りました。

 三平の墓碑前にある茶色の線香の束は、迂生からの忝なくも有難いお心です。

◇◇◇

 有難くも畏くも、目赤不動様からの写真付き投稿、洵に有難う御座いました。ここ半年間、読者の皆さまからの投稿が全くなくなってしまいましたので、尚更、有難みが身に染み入ります。

 目赤不動様らしく、「線香の束は、迂生からの忝なくも有難いお心です」とあからさまに書いてしまう辺りは流石です。

 感服致しました。

コメディアン小松政夫さん逝く=またお手頃の銀座ランチ発見

  コメディアンの小松政夫さん(12月7日、78歳)が亡くなられました。確か、私が中高校生か大学生ぐらいだったでしたか、淀長さんの真似とか、「どーかひとつ」とか「小松の親分さん」とか「しらけ鳥」とか彼独特のギャグネタには大いに笑わされ、楽しませてもらいました。

 今年3月に新型コロナで亡くなった志村けんさんにしろ、コメディアンというのは本当に凄い職業だと思います。この世で、人を怒らせることは簡単ですが、人を笑わせることほど難しいことはないからです。

 そういう意味で、歴史の教科書は為政者の活躍が中心に記述されますが、世の中を明るくして、人類に本当に役立つ仕事をするのは、政治屋よりも、コメディアンの方だと個人的には思っています。

 博多出身の小松さんは腕利きの車のセールスマン時代、セールストークが上手かったらしいですね。植木等の付き人から芸能界にデビューし、本名は松崎雅臣。伝説のお笑い番組「シャボン玉ホリデー」に出演した際、レギュラーの松崎真と名前がダブルので、「小さい方の松崎」という意味で小松と呼ばれ、芸名になったということを今回初めて知りましたが、長い間、本当に御苦労さまでした。

 小さい頃から親しんだ好きなコメディアンがどんどん亡くなっていくので、哀しい限りです。

豚の焼肉御膳 900円

 で、本日も、またもや、書くネタがあまりないので、苦し紛れのランチの話題です。

 銀座のランチだと視聴率が取れるからです(笑)。そんなこと、ありませんよね?

 今日行ったのは、マロニエゲートの12階にある「江戸前肉割烹 宮下」です。ちょっと高そうで、敷居も高そうで、ディナーはそれなりでしょうが、ランチは意外なほど安くて美味しかったでした。

 何と言っても、平日のランチには「ドリンクバー」があり、ウーロン茶もコーヒーも紅茶も「飲み放題」が有難い。こんなことを書くと、お里が知られてしまいますね(笑)。

 今回、月代わりらしいランチ「豚の焼肉御膳」を注文しましたが、珈琲付きで900円というんですから、まさにお手頃でした。

 

見つかった 何が? 金星が

昨日、このブログで、「ネタがなくて困っている」といった趣旨のことを書いたところ、江本さんという篤志家の方が写真を送ってくださいました。

 …早朝というか、夜明け前に仕方なく起きてしまった江本と申します。

 今朝の月は、日本刀並み、否、それよりも鋭くて細い上、すぐ近くに、金星らしきものがありました。ご参考に露出不足の写真を添付致しました。

Venus and moon Copyright par Syakusyodou

 あらま。これで終わりです。

 もう少し、話を膨らませてほしいところですが、貴重な御写真を送ってくださったのですから、無駄にはできません。渓流斎ブログは、「世界最小の双方向性メディア」を自称しておりますから、早速掲載させて頂きます。

 老人の朝は早いとはいえ、この写真は天文学的に言っても、早朝の4時か5時ぐらいかと思われます。ご苦労さまでした。

 これで終わるのも何なので、身辺雑記をー。

 先程、運動のために家の近所を散歩したところ、この秋ぐらいまで駅近に唯一残っていたCDレコード屋さんが、閉店していました。駅近にあった3軒の本屋さんも全て閉店してしまいましたし、街の風景は一変してしまいました。

 書店やレコード屋さんの倒産は、勿論、ネット通販の拡大のせいだと思われますが、もう一つ、新型コロナウイルスの影響もあるのかもしれません。非正規雇用やバイトの人たちは簡単にクビを切られてしまい、可処分所得が激減したことでしょう。

 コロナ不況と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 不況とはいえ、株価が上昇し、富裕層は資産を増やし、ユニクロやニトリなどは売り上げを伸ばしています。

 歴史上稀に見る変な不況です。

人類は疫病との闘いの歴史だった

 ブログを毎日書き続けていくことは結構大変なもので、昨日は予告もなく休んでしまいました。強烈なネタがないのと、金曜日なので、毎日都心まで出勤している疲れが出てしまったからでした。勿論、「こんなことをブログで書いたらヤバイ」という自己検閲もあったことも告白しておきます(笑)。

 一昨日のように、篤信家の入江さんが写真を送ってくださったように、読者の皆さんからネタを提供してくだされば助かるんですけどね…。大歓迎です。えっ? 渓流斎から下手にいじられたくない?

 ハハハハ、これは一本取られました(笑)。

ネタ探しに苦しむリーリー Copyright par Syakusyodou

 新型コロナウイルスの感染拡大は止まりません。緊急事態宣言が発令された今年4月より感染者や重症者は遥かに多いのに、菅義偉首相は、相変わらず、「Go to キャンペーン」の一時中断など、「考えていない」とか。

 政府の感染症対策分科会(尾身茂会長)が、キャンペーンの一時停止を全会一致で求めても、菅さんは聞く耳を持たないんですからね。日本学術会議で、気に入らない学者の任命を拒否するぐらいですから、根本的に学者の言うことは聞かない人なのかもしれません。あ、これは、昨日は自己検閲して書かないことにしたことでした(苦笑)。

銀座日向

 さて、私は歴史好きですから、歴史に学ぶことが多いです。今、現代人は世界的に新型コロナの「流行り病」に悩まされていますが、人類の歴史は、まさに、こういった「流行り病」との闘いと言っても過言ではないかもしれません。

 例えば、大宝律令を編纂し、「日本書紀」を編纂した中心人物で、まさに日本の古代をつくった藤原不比等。その子息である藤原四兄弟(武智麻呂、房前、宇合、麻呂)は、奈良天平時代、政権の中枢にいながら全員、当時の流行り病で亡くなってしまいます。史料に明記されていませんが、死因は天然痘だったと言われます。

 平安時代の陰陽師、安倍晴明が一条天皇や藤原道長らに重用されるようになったのは、疫病を退治する呪術師として活用されたことがきっかけらしいのです。疫病とは、赤痢や咳逆(がいぎゃく)と言われた今のインフルエンザが多かったようです。

 いずれも、古代に電子顕微鏡があるわけがなく、疫病は目に見えないものですから、当時の人は、訳も分からず、予防法も分からず、マスクもなく、恐れ慄くばかりだったと思います。となると、何とかして疫病の正体を具現化したいと思うのが人の常です。その一つが「鬼」だったというのです。

 先日、テレビの番組で、京都府北部の大江山の鬼退治伝説を特集していました。室町時代に成立したと言われるこの物語は、飛鳥時代、聖徳太子の弟に当たる麿子親王による鬼退治や平安時代中期の武将源頼光による鬼の王・酒呑童子討伐といった伝説が出てきましたが、これら鬼とはどうやら疫病のメタファー(隠喩)だったというのです。これには「へー、そうでしたか」と感心してしまいました。ある寺院では、鬼退治の絵を「秘画」として、御開帳の時に、説教しながら信者や檀家や門徒らに見せて、喜捨も募ったという話もやっていたので、「さすが」と唸ってしまいました。

福井名物 焼きサバ棒寿司御膳 980円 こりゃあ旨い

 話は凄く飛びますが、インドには身分制度であるカースト制度があります。私自身、仏教思想に興味があるので、ちょっとこのカースト制度を調べてみたら、カーストというのはポルトガル語のカスト(身分)から来た言葉で、インドではヴァルナ(四種姓)と言うんですね。

 この四種のヴァルナは、皆さん御存知のように、バラモン=婆羅門(司祭、支配者階級)、クシャトリヤ=刹帝利(せつていり=武士、貴族階級)、ヴァイシャ=吠舎(農民、職人、庶民階級)、シュードラ=首陀羅(隷属民階級)のことです。さらに、この下に不可触民階級があります。現在のインド憲法ではカースト制度による差別は禁止されていますが、制度そのものが廃止されたわけではなく、いまだにインド社会ではその影響が根強く残っています。

 カースト制度は、紀元前1500年ごろ、アーリヤ人による侵略により南部のドラヴィダ人(インダス文明を築いたと言われる。現代はタミール人がその子孫とも言われている)を征服したことにより始まったといわれます。アーリア人が唱えたバラモン教(古代ヒンドゥー教)により、征服民であるアーリア人が上位3位のバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャを独占し、ドラヴィダ人は奴隷のシュードラ階級に甘んじさせられたわけです。

 このカーストの身分制度に異議を唱えて、平等主義の宗教を確立したのが紀元前500年頃の釈迦(王侯のクシャトリヤだったという)の仏教ですが、インドではどういうわけか、仏教は衰退してしまいます。今のインドはカースト制度を色濃く残したヒンドゥー教信者が多数を占めています。仏教復活を願って信者も増えていますが、彼らはかつて、シュードラや不可触民と呼ばれた人たちが多いといいます。

 とにかく、紀元前1500年のアーリア人が何で身分制度をつくったのか長らく疑問を持っていましたが、どうやらこれも疫病と関係しているらしいのです。この疫病はコレラなどの風土病だと思われますが、ドラヴィダ人には既に免疫を持っていましたが、征服者のアーリア人には免疫がなく多くの人が死んでいきました。そこで、支配者が、被征服民との接触を極力避けるために身分制度をつくったという説があるというのです。

 これまた疫病と関係があるとは、「へー」と思ってしまいました。

75歳以上の医療費負担の引き上げの舞台裏?まさか…

九品仏 浄真寺 Copyright par Syakusyoudou

渓流斎ブログの熱烈な読者と思われる東京にお住まいの入江さんから、どういうわけか写真が送られてきました。

上野動物園 Copyright par Syakusyoudou

 「ネタが生まれない渓流斎をイメージしました。ちょっとピンぼけですが、苦しむ上野動物園のカバのジロー。ネタを欲しがる渓流斎です」

 「さん」ぐらい付けなさい!

 でも、その通り、ネタ探しで毎日苦しんでおります。送って頂いた写真には、紅葉あり、五重塔ありで、まるで節操がない不統一感…。「どーせー、ちゅうねん?」と下手な関西弁が飛び出てきました。

 仕方がないので、久しぶりに本日は空想小説を書くことにしました。

尾山台の伝乗寺 Copyright par Syakusyoudou

 時は元禄…じゃなかった、時は令和二年師走九日午後六時十九分。場所は、江戸・紀尾井町の巨大旅籠屋「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」。屋内の高級料亭「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」のことでござった。

 主賓は、秋田は佐竹藩の国家老・菅野主膳。その相手は水戸藩出身の信濃町奉行・長州夏之進治部少輔。

 菅野主膳 さては、調整が難航している75歳以上の医療費負担の引き上げについてじゃがのお。儂は「年収170万円以上」にすべきだと思うが、如何か?

 長州夏之進 いえいえ、御家老殿、それでは対象が広過ぎまする。せめて「年収240万円以上」にすべきかと…。

 菅野主膳 うむ、民百姓のため、それぐらいにする案もあるようじゃが、それでは負担が掛かる若者層に示しがつかないのではないのか? それにしても、この鯛のカルパッチョは実に美味やのお。

 長州夏之進 いえいえ、御家老殿、ここは和食屋なので、カルパッチョではござらん。焼き鯛のとろろ風味やまいものきんぴら添えかと存じます。愚生は水戸藩出身ながら、名前の長州から、酒は獺祭を御用意させて頂きました。

 菅野主膳 いつもながら、おぬしの手筈は江戸一じゃのお。むはっはっはは…

 長州夏之進 いえいえ、御家老殿、そこでで御座います、令和4年度から75歳以上の医療費負担を1割から2割に引き上げることについてで御座いまするが、御家老が主張される「年収170万円以上」と愚生が主張する「年収240万円以上」の間を取って、「年収200万円以上」としたら如何でしょうか?これなら、若者層からも文句は出ますまい…とかように存じます。

菅野主膳 むふふふ、間を取ったか…間男らしい。治部少輔、おぬしも悪やのお…むふふふ

長州夏之進 いえいえ、御家老こそ…隅に置けませぬ…さっささ、盃を開けてくだされ…

菅野主膳 おっ? これは一本取られたわいな…むはっはっはは…

九品仏 浄真寺 Copyright par Syakusyoudou

 めでたし、めでたし。

 嗚呼、それにしても入江さんから送って頂いた写真と文章との関連性が全くなく、節操もない、統一感もないお話になってしまいました。

 最後の紅葉の写真のアングルといい、中途半端に写っている若い女性といい、撮影者のセンスが光っています。

上野動物園 Copyright par Syakusyoudou

これも何だかよく分かりません。

 渓流斎ブログの文章は読まず、写真しか見ない方もいらっしゃるようですから、写真で大いに楽しんでくだされ。

 また、書くネタに苦しんだ時、これらの写真を使わせて頂きます。

新型コロナ第三波を考える=でもキムラヤのビーフシチューは美味でお得感

 釈正道と称する立派な在家の読者の方から「読みたくも無い長文の記事を拝見しておりますが、関心が高いのは、美味そうなランチの写真の方です。店名と値段を忘れずにキャプションに書いて下さい。上から目線のコメントに怒ってはいけません。修行が足りない証拠です」との”脅迫状”が届きました。

 サイコパスの方かもしれないので、無視するわけにもいかず、「努力目標と致します」と返事を認めておこうかと思っています。

 でも、小生が伝えたいのは長文の記事の方です。昨日12月8日に書いた記事「凶悪犯も詐欺師も冒険家もジャーナリストもサイコパス?=物事には両面あり」も、読み返す方は一人もいないでしょうが、見出しも含めて、5回も書き直したり、追加したりしました。記事には終わりがないのです。「ああ書けばよかった」「こう書き直した方が良かった」とキリがないので、その辺りを斟酌して頂いて、見るだけでなく、読んで頂ければ幸甚です。。。

銀座 キムラヤ 3階「洋食グリル」では憧れの窓際の席を確保してくれました

 いつものように前触れが長くなりましたが、新型コロナは第三波が襲来していることは間違いないでしょう。12月8日の時点で全国で2171人が感染し、このうち、人工呼吸器や集中治療室での治療を受けるなどしている重症者は、過去最多の536人だそうです。ここ数日、医療関係者から「医療崩壊の危機」が叫ばれてますが、政府は「GO to トラベル」も「Go to イート」もキャンペーンを中断する気配が一向にありません。

 何故なんでしょうか?東大などの研究チームも「Go To トラベル」の利用者の方が、利用しなかった人よりも多く新型コロナ感染を疑わせる症状があったとの調査結果を7日に公表して、関連性を裏付けたではありませんか。

 「GO to トラベル」を続けるのは、「自民党の二階俊博幹事長が全国旅行業協会の会長を務めているから」、「GO to イート」の方は、「菅義偉首相とぐるなびの滝久雄会長が昵懇の仲で、菅首相の政治団体にぐるなびが献金してくれるから」と明確に答えてくれれば、国民も納得できますが、国会答弁でも官僚の作文を朗読することが大好きな菅首相は、記者会見で「二階幹事長が特別ということじゃなくて」と応えるにとどまっています。

 このブログで私がいくら「いかがなものか」と叫んでも所詮、犬の遠吠えですから、無気力感に苛まれます。

銀座「キムラヤ」3階「洋食グリル」のビーフシチュー 2100円

  そこで気分を変えて、ランチは思い切って、東京・銀座「キムラヤ」のビーフシチューにしました。

 普段食するランチの2倍ぐらいの値段でしたが、先日、銀座の魚金さんでポイント貯めて、タダでランチさせてもらったので、これで清算されることになりますから、渓流斎財閥はビクともしません(笑)。

 銀座には美味しいビーフシチューが沢山あります。まだ行ったことがありませんが、昭和30年創業の専門店「銀の塔」は、シチューのランチは2650円、昭和16年創業の老舗・資生堂パーラーのビーフシチューは3700円。その点、キムラヤは2100円と価格も手ごろです。

貧乏人根性丸出しだあぁぁぁぁ

 しかも、キムラヤはパン屋さんですから、ランチのパンは食べ放題!

 ということで、貧乏人根性を発揮して沢山、取ってしまいました。しかも、また、給仕してくださる方が「お代わり」で回ってきました。さすがに三度目に回ってきた時、「もう十分です」とお断りしました。でも、明治2年創業の洋パンの老舗中の老舗・木村屋(家)。色んな種類が食べられ、全部美味しかった。

 どうです。この経済性(笑)。

 あれ? でも、これ、もしかしたら、釈正道さんの罠にハマってしまったのかもしれません。「場所」と「価格」もしっかり書き、そのお得感まで書いてしまいました。

 渓流斎ブログの愛読家でもあると勝手に想像している釈正道猊下、こんなとこでよかとですか?

 

凶悪犯も詐欺師も冒険家もジャーナリストもサイコパス?=物事には両面あり

  現代人の悩みの8割は人間関係だと思っています。

 「ウチのポチが言うこと聞いてくれないの」という有閑マダム(死語)もいらっしゃるかもしれませんが、大抵は「ウチの嫁が寄り付かず孫の顔も見られないの」とか、「先生が依怙贔屓する」とか、「マコトさんの気持ちが分からなくなった」なぞといった類のものが多いことでしょう。

 私も現代人ですから、御多分に漏れず、似たようなものです。恐らく、仕事の関係で、有名無名に関わらず、普通の人よりちょっと多くの人と会ってきましたが、本当に色んな人を見てきました。まあ、ほとんが信頼が置ける真面目そうな人でしたが、中には、他人を出し抜いて自分の手柄にして出世しようとする人、平気で嘘をつく人、約束を守らず適当な人、自己中心的で人を支配しようとする人、仕事をさぼって楽して金を稼ごうとする人…等々もいました。いわゆる、とんでもない奴、困った人たちです。

 直接関わらなくても、大嘘をついても平気な政治家、自分の快楽のために何人もの若い女性を誘惑して殺害してしまう人、か弱い老人を騙してオレオレ詐欺を働く輩、狂気的な連続殺人をする犯罪者らは毎日のようにニュースで見聞きさせられます。

 こういう人達には罪悪感がないのか? 良心の呵責も、自責の念もないのか? 自己嫌悪にもなったこともないのか? そういう思いと疑念を抱きながら何十年も過ごしてきましたが、中野信子著「サイコパス」(文春新書、2016年11月初版)を読んで色々と腑に落ちました。4年前に出た本ですが、さほど古びず、読み終わってしまうのが惜しいほど面白くてたまりませんでした。

 中野氏は脳科学者ですから、こういった罪悪感のないサイコパスは、脳の扁桃体(人間の快・不快や恐怖などの情動を決める場所)の活動が低く、物事を長期的な視野に立って計算して、様々な衝動にブレーキをかける前頭前皮質との結びつきが弱いことなどを指摘しています。科学的なエビデンス(この言葉、個人的に嫌いだなあ)を言われると納得できますね。

 また、サイコパスには脳科学者らが唱える遺伝説と教育学者や社会学者らが唱える環境による後天説(こちらは、サイコパスと言うよりソシオパスと言うらしい)があるらしいのですが、私自身は両方の要素が複雑に絡み合っているんじゃないかなと思います。

  とにかく、サイコパスには凶悪犯罪者とか詐欺師といったマイナスのイメージが強いのですが、実は社会的に成功した経営者とか、外科医や冒険家、開拓者、そしてマスコミ(これは実に分かる!)に多いとも言われてます。不快や恐怖感を味わうことが少ないので大胆なことができるということなのでしょう。サイコパスは100人に1人の確率でいるということですが、本来なら、人を出し抜いたり、犯罪を犯したりする輩は淘汰されるはずですが、生物学的に1%の確率で生き残っているという事実は、それだけ存在意義があるということなのでしょう。中野氏はサイコパスと思われる人物として、織田信長や毛沢東、アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ、月面着陸に成功したアポロ11号のアームストロング船長らを挙げていました。

 このように物事にはプラスとマイナス面、ポジティブとネガティブな部分があるということなのでしょう。

Kyoto

 私はどちらかと言えば、物事を悲観的に考えがちで、不快や不安や恐怖を感じやすいタイプなのですが(ということはサイコパスではなく、ジャーナリスト失格か?)、中野氏によると、不安感というものは、先を見通す力、将来を考える力があるからこそ芽生えるといいます。逆にサイコパスの人たちは、不安感が少ないのであまり先のことは考えず、浮ついた気持ちで刹那的な快楽を求め、ブレーキが効かないので反社会的な行動を取りがちだというのです。

 これは、実に目から鱗が落ちるような話でしたね。私自身は、いつも自責の念に駆られたり、自己嫌悪に陥ったりしますが、「失敗を繰り返さない学習能力がある」「おかげで反社会的な行動はしない」などとポジティブに思い込んだ方が良さそうです。

 久しぶりに示唆に富む良い本を読ませて頂きました。

 

「ティファニーで朝食を」ではなく、銀座でただのランチを

 またまたレベルが低い(?)話で申し訳ないのですが、ついに、東京・銀座でただのランチを食しました。

 本当です。

 別に慈善事業でも、不法行為でも不正行為でも何でもないのです。判子を押してもらうポイントが10個貯まったので、「ランチ1食プレゼント」ということで、正当にその恩恵に預かったのでした。

 お店は、以前このブログでもご紹介させて頂いた「500円ランチ」の魚金さんです。さすがに10回通い詰めると飽きてしまいました(笑)が、ごめんなさい、プレゼント・ランチは一番高い「マグロのレア・カツ定食」1300円(通常1500円を開店記念キャンペーン)を注文しました。

 前回、10ポイント溜まった時に、お店の人に聞いたら、「ええ、次回は無料ですよ。一番高いのを、大盛で注文してくださいね」と逆に発破をかけられてしまいましたからね(笑)。「お店の人がそんなこと言っていいんですか?」と私は応じましたけど。

「マグロのレア・カツ定食」1300円が…

 そう言っておきながら、本日は、一番高いランチを選びました。まるで、おとぎ話の「舌切り雀」の、大きなつづらを選んだ欲張り婆さんになった気分でした。

 勿論、おとぎ話のように、つづらから魑魅魍魎や蛇や虫が飛び出してくることはありませんでした。逆に一番高いランチだけあって、一番美味しかったかもしれません。

  おとぎ話の「舌切り雀」では、小さいつづらを選んだ正直爺さんは、家に帰ってつづらを開けると、そこから金や銀やサンゴなどがザックザック出てきました。

 ということは、1番安い500円(通常800円)の「いろいろマグロのごちゃ混ぜ賄い丼」を頼めば、家に帰れば、何か良い事が起きていたのかもしれません。

 しかし、むふふ…です。九州の叔母さんが実家で採れた蜜柑を送ってくれたとのことで、今夕、着く予定なのです。

 正直爺さんは大きなつづらを選び、家に帰ったら、蜜柑がどっさり届いたとさ。