おまじない

 根津

 

今日はたくさんニュースがありましたね。「松岡農水相、自殺」「ZARDの坂井泉水さん転落死」「カンヌ映画祭で河瀬監督の『殯の森』がグランプリ」…。

 

皆さん、色々書くと思いますので、そちらにお任せして。私の最近のおまじないを披露します。誰かが言ったような言葉で、著作権があるのかもしれませんけど、その辺は大目に見てください…

 

●「何が起きても大丈夫。何をしても大丈夫。自分には良いことしか起こらない」

 

●「運が悪ければ、最悪でも死ぬだけ」

 

●「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、みんな私が悪いのよ」

 

要するに、他人や政治や世間や親や子供や教師や上司や部下に責任を押し付けないで、あらゆるすべて、森羅万象に至るまで、ただ一人、自分で責任を取ること!

 

そういう覚悟さえ持てば、少しは生きていて楽ですよ。

真渓涙骨

 根津神社

 

ブログは、毎日書き続けていくことは、時にシンドイものがあります。見知らぬ不特定多数の人に向かって書くことは、勇気がいることですし、あまり、裏道の話も書けませんし、困ってしまう日もあります。

そこで、今日は、博覧強記の碩学、調布の先生から頂いたメールを勝手に許諾を得ずに紹介します。

調布先生は「真渓涙骨という人を知っていますか?旧・新宗教界に影響を与えた熱烈信奉者がいる破天荒な人物です。色々調べると面白いですよ」と言うのです。

もちろん、私は知りませんでした。さすが、調布先生です。第一、何とお読みするのかさえ分かりませんでした。

「またに・るいこつ」と読むようです。

簡単にプロフィールを紹介すると、彼は1869(明治2)年、福井県に生まれ、1885(明治18)年、龍谷大学の前身である普通教校に学び、博多の浄土真宗本願寺派万行寺で得度し、1897(明治30)年、あらゆる宗派を超えた宗教専門新聞「教学報知」を28歳の時に創刊します。1902(明治35)年には紙名を「中外日報」と改題し、1956(昭和31)年に87歳で亡くなるまでの60年間、宗教界全般にわたってご意見番として健筆を振るった人だったのです。

「中外日報」は、今年創刊110年周年を迎えた日本で最も古い宗教専門紙のようですが、私は、不明を恥じつつ、一度も見たことも読んだことがありません。調布先生によると、若き司馬遼太郎が、産経新聞京都支局時代に、晩年の涙骨に知遇を得たようです。

どれだけ、破天荒な人物だったのか、まだ、よく分かりませんが、その方面の世界では、知らない人はいないようです。詳しい方は、どうかコメントしてください。

「中村屋のボース」で大仏次郎論壇賞を受賞した中島岳志氏も「中外日報」にインタビューを受けて、「大変光栄だった」とブログに書いています。ボースが、1920年代から30年代にかけて、「中外日報」の「特別寄稿家」だったようです。

何なのでしょうか?

 トレヴィの泉

 

このブログを、どういう方が読んでいるか分かりませんが、はっきり言って、どうやら、コンピューターさんも読んでいるようです。そうとしか考えられないのです。

 

先日「頭が下がる話」という友人の父親の話を書きました。そのお父さんはトヨタ自動車に勤務したことがあり、77歳になって、スペイン語を勉強しはじめて、セルバンテスの「ドン・キホーテ」を原書で読めるようになった、という話を書いたところ、トラックバックで、「トヨタ中古車販売」と激安王「ドンキホーテ」のコマーシャル・ホームページが連結されていたのです。

 

まさか、当該店員が、いちいち全世界の何千万件というブログをチェックしてリンクを貼っているわけがなく、コンピューターに関連ブログがあれば自動的にリンクするソフトをインストールしているのでしょう。

 

もちろん、削除させてもらいました。

 

昨日の夕方、電車に乗ったら、隣りに座ってきた若い女が、本格的に化粧を始めました。学生風で夜の蝶には見えませんでした。これからのデートに遅刻するから、仕方なく電車でするというのではなく、最初から計画的に、電車の中は俺様の化粧室だと決め込んだ確信犯的蛮行だと思われました。

 

こういう無神経な女と議論しても始まりません。「話せば分かる」ことなど微塵もないのです。

 

臭いので、席を立って、他の空いている席に移動しました。

 

東京にはどこかの知事のような「無意識過剰」な人間が増殖しています。

現代の奴隷

  フォロロマーナ

公開日時: 2007年5月25日 @ 09:23

派遣会社による給料の不透明な「天引き」に対して、派遣労働者が返還請求を始めたことがニュースになっていますね。

 

至極、真っ当な話です。もっと多くの人が声をあげなければならない事件だと思います。

 

昨今、日雇い派遣業界で、「業務管理費」「データ装備費」などの名目で、250円ほど給料から天引きされていますが、これが全く、実態のない「ピンはね」で、任意であるはずなのに、派遣労働者には説明責任を果たさず、半ば強制的に徴収しているというのです。

 

1日に約3万人を派遣する派遣大手のグッドウイル(折口雅博会長=経団連理事)は、この天引きだけで、年間約15億円に上るというのです。

これは、はっきり言ってボッタクリです。

この「日雇い派遣」のことを今は「スポット派遣」などど格好良く呼んでいますが、昔の「蛸部屋日雇い」と全く実態は変わりがありません。派遣の形態が昔の手配師が指図していたのが、携帯電話やメールになっただけなのです。生活は相変わらず悲惨で、生活保護家庭よりも収入の少ないワーキングプアで、アパートすら借りられず、インターネットカフェで夜を過す「ネットカフェ難民」になるしかないのです。

この派遣業は、まさしく人買い、平安時代の「安寿と厨子王」の世界と全く変わりがないのです。日雇い労働者は鎖のない現代の奴隷です。日本人はどこが変わったというのでしょうかね?

ジャーナリストの奥野修司氏が、この派遣業の実態を「『悪魔のビジネス』人材派遣業 時代の要請か、格差の元凶か。急成長する四兆円産業のカラクリ」というタイトルで暴いています。(「文藝春秋」6月号)

それによると、人買い、いや人材派遣業は1995年に1兆円強だったのが、昨年は4兆円を突破。「潜在市場規模は40兆円」といわれているそうです。派遣労働者の数も、95年の60万人から05年度は255万人とうなぎ上り。日雇い、いやスポット派遣というらしいのですが、彼らの年収は、ピンはねボッタクリ、いや天引きに天引きされて平均150万円。働いても働いても貯金もできず、アパートの敷金もできず、もちろん結婚など不可能だというのです。

例えば、天引きの実態はこうです。広告で、「日給8000円から」とあるのに、例の「データ装備費」を引かれ、千円の交通費が引かれ(千円を超えると自己負担だが、そもそも、天引きされるので、最初から自己負担のようなものです)、時には1枚千円のユニフォームを買わされる。強制ではないと言いながら、着用が義務付けられる。何じゃこれ?って感じですね。こうして、手取りは、5000円台後半かそこらになってしまうのです。1ヶ月20日間働いても、月収15万円もいかないのです。

「40兆円産業」ともなれば、甘い蜜を嗅ぎ付けて、政治屋も群がってきます。「規制緩和」というアメをチラつかせて、政治献金を求めてくるのです。こうして、人買いと政治屋の持ちつ持たれつの関係が見事に締結されるのです。

そういえば、グッドウイル goodwill とは、「善意」とか「親善」とかいうのが本来の意味です。この会社は福祉も食い物にして、度々、当局から行政指導を受けています。「ブラックジョークすぎるなあ」と思っていたら、辞書の片隅にこんな訳も出ていました。

お得意様

頭が下がる話

  パンテオン

友人の父親の話です。

彼は、私の友人の会社の後輩で、バンド仲間でもあります。ハイトーンヴォイスで、4オクターブも出ます。現在、四国の某市に単身赴任中です。名前を聞けば誰でも知っている有名なアイスクリーム会社の営業マンです。

彼のプライベートなことはほとんど知らなかったのですが、ここ2、3日、急にメールのやり取りをするようになり、面白い話を聞く、ではなく知ることができました。

一番面白かったのが、彼の父親のことです。既に、地元の地方紙に載ったことがあるので、ブログ転載も彼の許可を得ています。

彼の父親は、名古屋の国際的な自動車会社と書けば誰でも分かってしまうので、明らかにするとトヨタ自動車のエリートサラリーマンでした。しかし、彼の後の岳父に当たる人に気に入られて、婿養子になって、岳父の会社に転職するのです。しかし、岳父が、どうやら株の取引で大きな損害を出したらしく、その会社は倒産してしまうのです。

お父さんは既に50歳を過ぎていましたが、一代奮起して、中小企業診断士の国家試験に合格して、結局、それを生業として、一家を養っていくのです。

その後、70歳代前半で、妻、つまり友人のお袋さんを亡くし、またまた、奮起して、77歳からスペイン語を勉強して、話せるまでマスターしてしまうのです。80歳になってスペインに渡航し、ホームステイしながらマドリード大学で若者に交じって経済学の講義を受講するのです。

スペイン語は、動詞変化などを壁に貼って毎日お経みたいに読んで覚えていったそうです。また、お父さんは古文漢文にも強く、晩年は道元の「正法眼蔵」を読みつつ、セルバンテスの「ドン・キホーテ」を原書で読んでいたということです。

本当に頭が下がる話ですね。

あなたは、この話を聞いてもボヤボヤしてられますか?

戦争体験が教えること 

  コロッセオ

 

国民投票法によって、例の安倍晋太郎さんのご子息の安倍晋三総理大臣が何をしようとしているのか、我々市民は、マスコミによる情報でしか知り得ることができませんが、どうやら、憲法を改正して、集団的自衛権を確立して、アメリカの属国から離れて、真の独立国家としての一歩を踏み出したいことは確かなようです。

 

とはいえ、元組員の痴話喧嘩に端を発した籠城事件で、狙撃された警察官を5時間半も、ただ指を咥えて放置するような国家(権力)が、有事の際に(国家権力の身内ではない)国民を手厚く保護してくれるとは、とても期待できないのではないでしょうか。自分の身内の警官をほったらかしにするぐらいですから、ましてや、一般市民をやです。軍人は、自分の名誉と功名心にしか頭を働かせないものです。日本人は先の大戦で、嫌というほど懲りているはずなのに、体験者が亡くなりつつある現在、危機感すら薄れてきたから、こういう政治状況が出てきたと私は考えます。

 

経団連会長や東京電力社長を務めた財界のドン、平岩外四氏が昨日亡くなりました。享年92歳。東京帝大法学部という当時の超エリートコースから東京電灯に入社し、1940年に出征。ニューギニア戦線に送られ、117人の部隊のうち、奇跡的に生還した7人のうちの一人が平岩氏だったそうです。ですから、彼は憲法や教育基本法の改正については、懐疑的だったようです。「昭和初期の雰囲気に似てきた。ナショナリズムの高まりには注意しないといけない」というのが、彼の口癖だったようです。

 

昭和29年生まれの安倍首相は、この言葉をどう思うでしょうか?

5億円で買われた総理の椅子

 カラヴァッジョ

 

吉原勇氏の「特命転勤 毎日新聞を救え!」には、とんでもないことが書かれています。「何で、話題にならないのかなあ」と思ったのですが、このような新聞社というメディアが絡んだスキャンダルは、どこのマスコミでも書評として、取り上げにくいという事情があるのでしょう。すべてを目にしているわけではありません、三月に出版されたこの本を取り上げた新聞は今のところ皆無なのではないでしょうか。テレビは、くだらないバラエティー番組が中心ですから、取り上げる番組の枠がない。期待する出版ジャーナリズムも元気がない、といったところでしょうか。

 

この本の「第四章 自民党総裁選と五億円の謎」に、とんでもないことが実名で書かれています。同書は、毎日新聞の大阪本社の土地を巡っての、国有地払い下げの裏工作などを生々しく語っていますが、その過程で、工作資金が廻りに廻って、一国の総理大臣の椅子が金で買われた主旨のことが書かれているのです。

 

1987年10月20日の自民党総裁選。この選挙で、竹下登幹事長、安倍晋太郎総務会長、宮澤喜一大蔵相の3人が立候補しますが、前日になって、3人は立候補を辞退して、中曽根康弘首相の裁定に委ねます。中曽根首相は、世間の予想に反して、竹下氏を指名。かくして、竹下氏の総理就任が決まったのですが、この裏で、五億円もの大金が竹下氏から中曽根氏が新設するシンクタンク「世界平和研究所」に寄付の形で流れたというのです。

 

この五億円は、どこから来たのかというと、国有地払い下げ問題で工作していた毎日新聞社の山内社長が、毎日新聞のOBで、山内社長の同期でもある安倍総務会長に「謝礼金」として渡したものだったというのです。この五億円は、安倍総務会長から、大蔵官僚に睨みが利く竹下幹事長にそのまま渡って、毎日新聞の国有地払い下げを実現させる政治決着金に使われたというのです。

 

つまり、五億円の大金の流れは、毎日新聞 ⇒ 安倍 ⇒ 竹下 ⇒ 中曽根 ということになります。

 

安倍総務会長は、現首相の父親ですし、一大スキャンダルなのに、何で、話題にならないのでしょうかね?

家族

 ローマ「カフェ・グレコ」 カサノヴァ、キーツ、シェリーらも常連だった

公開日時: 2007年5月20日 @ 10:43

朝日新聞の日曜日の社会面には毎週「家族」をテーマに色んな家族が登場しています。本日は、ある有名女優でした。取材されたのではなく、自ら、投稿したのです。その女優は、パソコンを持っていないらしく、手書きの手紙を新聞社に送付したようです。

早逝した自分の父親と弟について、淡々とした筆致で描かれていました。

何と文章がうまいのでしょう。そこには、華やかな脚光を浴びる有名女優としてではなく、島根県の出雲市で生まれ育った一人の女性の、素朴ながらも、苦難に挫けずに前向きに生きる姿がありました。

久しぶりに感動してしまいました。涙が滂沱の如く流れ、止めることができませんでした。

私もかつて、多くの芸能人の人に会ってきましたが、彼らは、例外なく、差別されたり、身内の人に不幸があったりするケースがほとんどでした。苦悩やハンディをバネに生きてきたといえます。

この有名女優とは会ったことはないのですが、このような過酷な体験をしているとは思いませんでした。最近は、もうテレビを見ることはないのですが、陰ながら応援したくなりました。

有名女優とは、江角マキコさんのことです。

良識について

 テルミニ駅

 

昼過ぎの電車の中。読書をしていたのは、初老の男性一人のみ。隣りの隣りの席で、若い女が小型のゲーム機に没頭。イヤホンをしているので、音は漏れていなかったですが、指でピコピコ押す音が、うるさかったですね。本人は没頭して周囲の迷惑に気づいていませんでしたが。

 

そのうちに、隣りに座ってきた若い女が、携帯でメールかゲームを始めます。この人は禁じ手の音出しです。「シャーン、シャカ、シャカ、シャーン、シャカ、シャカ」 金属音が耳にイラつきます。溜まりかねて、私ではなく、隣りの隣りにいたおじさんが「うるさいぞ」と注意しました。ずるい私は、それに便乗して「音を消すことはできないの?」と非難したところ、その娘は「途中でやめられないもん」ときたもんです。すごい度胸。世の中怖いもんなし、といった感じでした。

 

政府政権与党は、目下、教育基本法を改正して、道徳教育に力を入れようとしています。こういう公共の場で不愉快な経験をすると、「どんな教育を受けているんだ?」と怒りに駆られます。小賢しいテストの成績ばかり重視する教育は、もう沢山。修身を復活せよ、という意見に与したくなります。

 

以前の日本人の美徳が全く通用しなくなりました。生存競争がそれだけ厳しくなったということでしょうか。掟破りの何でもありの無法地帯と化してします。要するに良識がなくなったのです。

 

「良識とは受身に立たされた側が云々することなのだ。行動の主導権を握った側は、常に非良識的に行動するものである」(塩野七生「海の都の物語」)

セカンドライフ

 パンテオンにて

「セカンドライフ」と呼ばれるゲームというか、仮想世界が流行っているようですね。私も、ちょうど一年前の今頃、雑誌「TIME」で初めてその存在を知りました。アメリカの話、せめて英語圏のカナダ、豪州あたりの話だと思っていたのですが、最近では日本人でもはまっているようです(近々、日本語版も出るようです)。

「セカンドライフ」というのは、パソコンのサイトの中で自分の分身を作って、仮想世界の中で生活体験させるものです。日本では、セカンドライフというと定年退職後の生活のことになるので、アナザーライフの方が合っている気がするのですが、米国人にとってはそれが正しいのでしょう。

 

分身は、現実の世界とは違って、性別もスタイルも変えられ、違う職業も持つことができ、店舗を開いたり、不動産を買ったりできます。その仮想世界で通用する通貨を使いますが、この架空通貨を本物のドルなどに交換できたりするので、話は厄介です。

 

仮想世界の中で、恋愛をしたり、夫婦になったりできるようです。ギャンブルもでき、アダルトショップもあるようです。世界中も旅行できます。もちろん、その世界で知り合った人と会話もできます。

 

今、全世界で600万人の人がはまっているようですが、私は、やりませんね。第一に、3Dグラフィックで、それはそれは、見事なのですが、どうも、漫画やゲームが苦手なもので、面倒くさいというのが、先走ってしまいます。それで、ストレスやフラストレーションが発散できれば、別でしょうが、恐らく、2時間も3時間もパソコンに時間を取られてしまうでしょう。他のことをした方が健康的に思えてしまうのです。

 

でも、まあ、華麗に変身したい方はやってみたらどうですか。その時は、コメントで報告してください。