WRC世界ラリー選手権

帯広市を拠点に自動車の世界ラリー選手権(WRC)第13戦、「ラリー・ジャパン2005」が明日から10月2日まで行われます。

WRCは、F1と並ぶモータースポーツ最高峰に位置しており、今季は年間16試合、世界中を転戦し、日本では北海道の十勝で2年連続2度目の開催となりました。昨年は世界中から約21万人の熱狂的なファンが押し寄せましたが、今年も同様の観客が見込まれています。

帯広市の人口が17万人ですから、それはそれはすごい大イベントです。街のあちらこちらで外人さんを見かけました。
今晩は、帯広市の中心街に設置された特設会場でセレモニアルスタートが行われました。参加車は、ポディアムと呼ばれる「お立ち台」から轟音(ごうおん)をとどろかせて勢い良く飛び出し、約5万人のファンの喝采を浴びていました。

ここに写真を載せられないのが残念です。国際自動車連盟(FIA)からクレームが付いたら困るからです。
このWRCを取材するためには、「誓約書」を書かされます。英語ですが、よく読むと、事故に巻き込まれて、怪我をしたり死んだりしても、当局は「制限された責任」(limited liability)しか負いません。と書かれていました。

カメラマンはタバートと呼ばれるチョッキのようなものを着ます。逆に言えば、これさえあれば、特等席に入れるのです。セレモニーには5万人も押し寄せるので、「一般人」は人垣に遮られてあまりよく見えません。しかし、驚きました。私がこのタバートを着て「特等席」で写真を撮ろうとしたら、半分くらいの人がカメラさえ持っていなかったのです。要するに、ズルをしているのです。世の中にはいつでも何処でもこういうズルをする輩がいますが、目の当たりにすると、何かいやーな感じがしてしまいました。

リタ

ハリケーン「リタ」が、米大陸に接近し、ルイジアナ州、テキサス州などに甚大な被害を催すことが予想されています。「カトリーナ」の惨事の全体の被害状況がまだ把握されていないというのに、またまた、ハリケーンがやってくるなんて、本当に弱り目に祟り目です。

「リタ」と聞いて、すぐ、ビートルズの名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に収録されている「ラブリー・リタ」を思い出しました。今回は、とても、ラブリーではないでしょうね。テレビなら、ニュースのBGMにこの曲をかける放送局があるのかしら、と思いましたが、そんな不謹慎なテレビ局はないようでした。

何しろ人命がかかっています。ブッシュ政権も、さすがに非難を浴びました。まあ、当然でしょう。被害の遭った三日後にやっと対策本部が動き始めたのですから。今回の最大の被害層は、黒人の貧民層でした。テレビで援助を求めていた人々も、スーパードームに駆け込んだ人々のほとんどが黒人でした。まるで、棄民扱いでした。老人ホームでも何十人もの人が亡くなりましたが、恐らく、職員はわれ先に逃げたのでしょう。

それにしても、ここ数年と比べても、台風やハリケーンによる被害は甚大です。ある説によれば、日本近海の太平洋とメキシコ湾の海温が、地球温暖化の影響で29度と異様に上昇して台風やハリケーンが発生しやすくなっているようです。

結局、人間が蒔いた種ということでしょうか。それなのに、米ブッシュ政権は、京都議定書に署名することを拒否しています。この議定書の要旨は、温室効果ガス(二酸化炭素)の排出量を、1990年比、日本は6%、アメリカ7%、EU8%削減するというものです。

地球という自然が人類に警告を与えているとしたら、素直に、その警告に耳を傾けるべきではないでしょうか。世界の超大国アメリカが、意外にも脆弱で、被害を受けていることに関して「自業自得」という人もいますが、冗談ではなく、このままではアメリカ大国は、自然の報復によって崩壊しかねません。

せめて、効率優先、自由資本主義経済優先、といった意識を少しだけ変えれば、生き残る道があるはずです。具体的にいえば、地球温暖化に直結する二酸化炭素の排出を減らすー自動車などの使用を控える。私はそう思いますが、「車社会」のアメリカではそれは不可能なのでしょうか。

リタのことを書いていたら、アメリカのテキサス州の某都市に住む親友から、メールが来ました。まさに、現地でしか分からない生の最新情報なので、ここに載せたいと思います。なお、彼には許可を得ておりません。少しだけ、変えております。無断拝借、怒らないでね!

ハリケーン「リタ」は、昨日「カテゴリー5」から「4」に格下げとなり一時程の脅威は減ったが、現在でも風速135マイル(瞬間強風は161マイル)と強大で強力な状態でテキサスとルイジアナ州境近くに上陸する見込みだ。
新宿の朝と同じ臭いがしたジャズの街ニューオリンズではまたもや低地部分への浸水が起こっている。テキサス州の最大都市ヒューストン東部の湾側住民に退去命令が出され、ダラスやサンアントニオを目指して百数十万人もの人々が避難している。

ニュースによれば、避難途中の介護の必要な老人ホームのバスで火災と爆発が発生して20人程度の死者が出たとか。通常ならヒューストンからダラスまで車で4時間強なのに、24時間以上ドライブしても未着という渋滞。車中泊で食事もままならずガソリンの浪費ばかりが嵩み、人々は疲労困憊の状況だ。

当地への「リタ」の来襲は明日か明後日になり、威力も「カテゴリー1」に弱まるだろうと予測されているので、強風によるダメージと停電を心配する程度かなと思っている。今から氷と 水を買いに行くつもりだ。

初めてのパークゴルフ

  •  今日は、幕別町字依田で、生まれて初めてパークゴルフなるものに挑戦しました。
    あんまりにも面白かったので、俳句村コースと牧水コースの2ラウンド半(45ホール)もやってしまいました。

    これで、わずか、500円。もっとも、クラブとボールを自前で持っていれば、タダでできるのです、北海道は。
    しかも、特別なウエアもシューズもいりませんし、予約も必要ありません。何と恵まれていることでしょう。

    そもそも、パークゴルフは、この北海道十勝の幕別町という所で考案されました。十勝は、結構、スポーツが盛んで、あのゲートボールも、芽室町で「発明」されたのです。あと、9人制のバレーボールも大樹町という所で生まれました。

    パークゴルフは、まあ、ミニゴルフといったところでしょうか。距離も25メートルから、せいぜい70メートルくらいです。ボールは直径8㌢くらいの大きさ。クラブは1本で済みます。ドライバーもパターもすべて兼ね備えます。グリーンもないので、芝というか雑草の「目」を見るのが大変でした。

    スコアは?まあ、聞かないでください。ヘタッピーですから。ハーフで31が最高でした。

    北海道の十勝に来る機会がありましたら、皆さんも是非、パークゴルフに挑戦してみてください。

原油高騰には困った

公開日時: 2005年9月22日 @ 17:29

アクセス数が「53」と慌てふためいていましたが、撤回します。
X氏の場合、アクセス数が「5000」とか「6000」とかの世界なのです。
ですから、チャンチャラ比べものにならない話だったのです。笑ってしまいます。

また、好き勝手なことを書かせてもらいます。

今日は「怒り」の話。原油が1バレル70$を超えたとかで、石油関連価格が異様に高騰しています。昨晩もNHKの「クローズアップ現代」でやっていましたが、スーパーで使うポリ袋や食品を入れるパックやトレイが、「とても今の価格では作れない。このままでは、倒産しかねない」と加工業者が嘆いていました。

高騰の原因は、石油先物取引の投機マネーが集中したため、ということですから、人間は自分で自分の首を絞めているようなものです。

ガソリンも値上がり、燃料費の高騰で、航空チケットの価格の値上も予想されています。

北海道に住む人間にとって、一番の心配の種は灯油の値上です。
2002年に1㍑40円だったのですが、今年は、1㍑70円を超えています。昨年は1㍑52円くらいでしたから、昨年と比べ、一世帯当たり、この冬、1500-2000㍑使用するとして、2万円から3万円の負担増になる、という試算があります。

いつもながら、弱者に皺寄せがきます。
昔、「貧乏人は麦を食え」と言った首相がいましたが、今の首相は、この現状について何と言うでしょうか?

中田英寿 

サッカーの日本代表MF中田英寿(28)が去る15日に、地元ボルトンで行われたUEFA杯1回戦で英国デビューし、後半ロスタイムに決勝ゴールをアシストしてチームの欧州カップ戦初勝利に貢献したそうです。

ところが、試合後、中田は報道陣の質問を全く無視して退散。初めて「中田流」のスタイルに接した英国の記者は「デビュー戦なんだから話をするべきではないか。とても奇妙で心が貧しい選手だ」と批判したーというニュースを目にしました。

私も大昔にスポーツ記者をしていたので、心当たりがあります。
ロッテの落合、西武の江夏、南海の門田、巨人の桑田…。質問しても、全く傍若無人で、何も答えない。報道陣にとっては、実に嫌な奴でした。

ところが、そういう嫌な奴に限って、成績がよく、腕前は超一流。逆に質問によく答えてくれて、「いい奴だなあ」と思う選手は、1軍と2軍の間を行ったり来たりして、芽が出ません。

不思議なことですが、これは真理に近い事実です。

そもそも、プロの選手が試合後にインタビューに応える義務はありません。ですから、「いい奴」「嫌な奴」という印象は、報道陣の一方的な概念にすぎないのです。その概念も「こんな人間は、一般サラリーマン社会では通用しないだろうなあ」といった程度です。人間性を否定しているわけではありません。

中田は、「選手を引退したら公認会計士を目指している」と言われるぐらいですから、大変、頭が切れる人間なのでしょう。しかし、ほんの些細なことで、人間性まで疑われてしまっては自分が損なのではないでしょうか。

もっとも、本人は全く気にしていないでしょう。
英国人が言う「心が貧しい人」というのは、彼の顔にも現れています。

団塊ジュニア 

今日は、エコノミストの吉崎達彦氏の講演を聴きました。

五日前に終わったばかりの衆議院選挙で、なぜ自民党が予想以上に圧勝したのか、という大変興味深い話でした。

吉崎氏によると、今回の投票率は67%で、普段は選挙に行かないような人たちで、今回、積極的に投票所に足を運んだ人が1000万人もいたそうです。この世代は、20代から30代の若い世代で、核となるのが「団塊ジュニア」世代。彼らは1971年から74年生まれで、学校を出て、ちょうど就職の時期に、バブルが崩壊して不況に突入し、正社員になれず、フリーターやニートに甘んじています。

別の見方をすれば、公務員になりたくてもなれなかった世代で、小泉首相の「郵政民営化」は、日頃の鬱憤を晴らす好材料となり、自民党に投票が集中した、というのです。

団塊ジュニアの世代は、偶然にも「少子化」を引っ張る急先鋒になっています。ホリエモン、藤原紀香、イチロー、ゴジラ松井らがこの世代を代表していますが、いずれも独身か結婚していても子供がいない…。

団塊ジュニアは、およそ800万人。かつては「Xジェネレーション」とも呼ばれ、流行の最先端を作っていた彼らも30代の半ばを迎えようとしています。

そんな中年の塊が「仕事がない」「結婚もできない」「子供も作れない」では、何かとてつもないことが未来に起こるのではないか、という危惧を抱いても大袈裟ではないでしょう。

勝利の杯に酔っている小泉さん。何とかしてくださいね。安定政権を作れたのも彼らのおかげなのですから。

あっ、忘れていました。

あのヨン様も団塊ジュニア世代ですね!

自民党、万歳!

私の名前は、サイモン・ゴールドバーグと言います。
私の国でも、日本の総選挙は大変話題になりました。

自民党が、地滑り的勝利で296議席を獲得したそうで、おめでとうございます。
ご同慶の至りです。
「刎頚の友」公明党の31議席を加算すると、衆議院では定数の3分の2の327議席となり、もう怖いものなしです。

生意気な参議院がいくら反対しようが、衆議院で3分の2もあれば、鬼に金棒です。どんな法案でも可決してみせます。

まず最初に小泉首相にやってほしいことは、郵政民営化です。
これは簡単です。反対派の急先鋒だった鴻池君も、賛成に回ってくれます。
これで、採算の合わない、人間も住んでいないど田舎の郵便局を閉鎖することができます。前からつぶしたくてしょうがなかったのです。どうもありがとう。何しろ、資本主義の原理ですからね。当然ですね。

そして、もちろん、郵貯・簡保の350兆円は、さっさと市場に開放してもらい、我々が合法的に戴きます。もう、十年も待ちましたからね。日本人には、これからも馬車馬のように働いてもらわないと困ります。

さらに、小泉君は来年9月で辞めたがっていますが、もう一年やってもらいます。
彼以外に他に適切な人はいますか?
いないでしょう?

万人が認めれば、「任期を過ぎた」のにやらざるをえなかった、という理由で、消費税も10%に上げてもらいます。
福祉税?
まさか!すべて軍事費に回してもらいます。

イラク派遣は、もう1年延期してもらいます。でも、その頃は、自衛隊という名前はないかもしれませんね。

憲法9条は改正されます。自衛隊は、自衛軍に変わります。もちろん、徴兵制も、「閣議の承認」の下、いつでも復活することができるようになります。

年金は、当分、今回一生懸命に働いてもらった議員さんの年金だけ手厚くしたいと思います。貧乏人は、台風やハリケーンで、この世から消えてもらえば、いいのです。まさに、適者生存です。改革の手を緩めるな、ですね。

万事、めでたし、めでたし、です。

おめでとう!日本国民!これから益々、いい世の中になっていきますよ。

我々も応援しています!

氷河が溶けている…

この百年で世界の氷河が減少しているそうです。特に深刻なのが、ヨーロッパ・アルプスで、19世紀半ばから2000年までに、ほぼ半減しているそうです。(スイス・チューリヒ大に本部を置く「世界氷河モニタリングサービス」のまとめ)

驚愕的ですね。
これから、50年も経ったら、全世界の氷河が溶けてしまうんじゃないでしょうか。

地球温暖化が原因であることは間違いありません。
それなのに、先進国アメリカは「京都議定書」から脱退するし、全人類が温暖化の原因とされる二酸化炭素削減に、足並みが揃っているとはいえません。

二酸化炭素を排出する車の使用を全面的に禁止すれば、効果覿面でしょうが、そんなことをすれば、全世界の経済がマヒして、人類の生活も立ち行かなくなります。

昔、地球温暖化になれば、氷河が溶けて、海面が上昇して、インド洋に浮かぶモルディブ島などが沈んでしまうという話を聞いたことがありますが、今回のハリケーンの影響で、街の8割が冠水した(海面下にあった)米国ニューオーリンズ市の例を見ても、絵空事ではなく、現実問題であることを確信しました。

政治家も宗教家も経済人も、オフになれば、普通の人間です。郵政民営化よりも地球温暖化防止こそが、最優先課題だと思うのですが。

カトリーナ

三日連続、米ハリケーン「カトリーナ」の話。

被害の死亡者は58人どころではなく、数百人どころではなく、数千人になるそうで、これだけの惨事は、1900年にテキサス州を襲って、6千人から1万2千人が死亡したハリケーン以来だそうです。まさに、百年に一度の大惨事です。

驚いたことに、街の8割が冠水したニューオーリンズでは、武装した略奪者が横行し、警察と銃撃戦になり、「イラクの戦場よりひどい」と地元警察官が話しています。市中心部の治安維持を一時断念した、という情報もあります。これが、世界一の先進国の実態なのでしょうか?イラクでフセイン政権が崩壊した時、大統領府や美術館で略奪者が横行し、アメリカ人はイラク人の醜態を笑っていたのではなかったのでしょうか?

今回、被害の大きかった米国南部のルイジアナ、ミシシッピ州には、石油のパイプラインが集積し、穀物の世界的な中継基地として、貿易港が集中しているそうです。当然、石油、穀物の価格高騰に繋がるのです。石油が上がれば、ガソリンや灯油も高騰し、これから冬を迎える北海道民にとっては、たまったものではありません。燃料費の高騰で、飛行機代の値上も検討されています。

まさに他人事ではありません。今年の10大ニュースの上位になることは間違いなし。

朝日新聞 虚報事件

昨日書いた米国のハリケーン「カトリーナ」の被害は最終的には、死者数百人に登るそうです。256人が死亡した1969年の「カミル」も上回るのではないかとも言われ、過去半世紀で最悪と言っていいかもしれません。
ニューオリンズは、一度は訪れて、ジャズやブルースのスポットをはしごしたいと思っていた所だったので、街の8割が浸水したというニュースを聞いてショックでした。

ところで、朝日新聞の虚報事件には驚きましたね。28歳の長野総局の記者が、取材もしていないのに田中康夫長野県知事の談話を捏造したというのです。思わず、伊藤律の架空インタビュー事件を思い出してしまいました。

「天下の朝日」がどうしっちゃったのでしょうね。他の五万とあるメディアの中で、あらゆる面で飛び抜けて優遇されているはずなのに、何で、明らかに、後になれば100%ばれてしまう嘘をついてしまったのでしょうか?問題の記者は「功名心が先走ってしまった」と弁解したそうですが、取材できなければ「取材拒否されました」と言えば、上司からも許されたと思うのですが…。

思い出すのは10年ほど前、漫画家の園山俊二さんが亡くなった時、訃報の記事を書かなければならなくなったことです。園山さんの自宅に電話すると、親戚関係の方らしい人が「窓口は朝日新聞になっているので、詳しいことはそちらで聞いてください」と言うのです。当時、園山さんは、朝日の夕刊で「ぺえすけ」という漫画を連載していました。

言われたとおり、朝日新聞に電話すると、担当者が出てきて「夕刊に出るのでそれを見てくれ」というのです。こちらは、夕刊の時間に間に合わせるために、記事を書こうとしているので、何度も押し問答が続きました。

当時の朝日新聞は「ウチが書かなければ、ニュースではない」という今から思えば、漫画チックなほど倣岸不遜な態度でした。

時代が変わり、インターネットの時代になり、さすがに、このようなことを言う朝日新聞の人は今では絶滅したことでしょう。

しかし、こうして「弱い」朝日を見ていると、妙に、あの10年前の「倣岸な」朝日が懐かしくしてしょうがなくなるのです。

頑張れ、朝日新聞!