同時多発的音声の処理はもう無理=音楽も聴けなくなりました

 ジャーナリストは、為政者や権力者は批判するべきですが、あまり他人を批判すると顰蹙を買いそうなので(笑)、本日は、(本日も?)自分のことを書きます。まず、隗より始めよ、です。

  私の世代は、よく「ながら族」と言われ、夜などラジオを聴きながら受験勉強したものでした。よくぞ、頭に入ったものです。若かったんでしょうね。

 そう言えば、若い時は、聖徳太子ではありませんが、何人もの友人が同時に話しかけてきても理解できたし、音楽を聴きながら、英単語と理科の化学記号を同時に覚えたりしても苦にはなりませんでした。

 それが、加齢を重ねた今はとても無理です。まず、音楽を聴くと、歌詞がないジャズやクラシックでもそれだけで手いっぱいです。特にベースラインだけとか、ビオラとチェロの絡み合いだけに注意して聴いているわけでもないのに、同時に新聞さえ読めません。もう、音楽なら音楽だけ、新聞なら新聞だけしか集中できないのです。「ながら族」失格です。ですから、最近は、あまり音楽は聴かなくなりました。昔は1日16時間は聴いていたのに、今は30分もあるかどうか…。

銀座「マトリ・キッチン」ボルシチ

 そしたら、最近、聞こえているけど聞き取れない「聴覚情報処理障害」(APD=Auditory Processing Disorder)と呼ばれる病気があることを知りました。「聴力は正常であるにも関わらず、日常生活のいろいろな場面で聞き取りにくさを感じる症状」ということで、推定で日本人の240万人、全人口の約2%が該当すると言われます。

 お医者さんは、何でも病名を付けたがりますけど、APDの人は、結構多いんですね。

  深刻な病ではありませんが、要因は、聴覚の問題でなく、脳機能の障害や発達障害、心理的ストレスなどがあるというのです。ですから、相手にはっきりと、ゆっくりしゃべってもらう、とか、BGMを消して静かな環境の下で聴くとかで、ある程度、解決できるようです。ただ、深刻なのは、手術中に医師の指示を聞くのが、騒音なのか、心理的な面なのかで、聴き取りにくくなる看護師さんもいるそうなので、この場合はちょっと大変ですね。

 私の場合、恐らくAPDではないと思いますが、もはや同時に複数の音声を聞いて情報を処理する能力は劣ったという自覚はあります。

 「だから何なのよ?」と言われそうですが、まあ、それだけの話です。何か?(笑)。

銀座「マトリ・キッチン」おすすめランチ1100円 チキンでした

【追記】

 固有名詞は出せませんが、ある著名な日本人科学者が5月に亡くなっていることが分かりました。何冊も本を出しており、私も彼の著作は数冊読んでいます。

 訃報記事は、まだどこのマスコミにも出ていませんし、勿論、ネットにも出ていなく、ウイキペディアなんかはまだ存命中の状態です。

 会社の後輩に裏を取るように言ったら、ご遺族の方針で「四十九日までマスコミに公開するのは待ってほしい」とお願いされたらしいのです。

 とは言ってもねえ…。そう言えば、数日前の某紙の広告欄にこの学者さんが商品の推薦者として顔写真入りで登場されていました。勘繰れば、コマーシャル契約があるので、亡くなったことが分かると宜しくないということなのかもしれません。いえいえ、単なる憶測ですけど…。

本音を言えばブログは書けなくなる

 今朝(6月10日付)の東京朝日新聞朝刊の一面に「読者のみなさまへ」との社告があり、来月7月1日から購読料を現在の4037円から4400円に改定する、とありました。「改定」ですか…。「値上げ」と書かないところが凄いですね。オツなもんです。あまりにも突然の告知でしたが、同紙の本体価格の改定は「1993年12月以来、27年7か月ぶりです」と胸を張っております。

 裏事情は推測するしかありませんが、大幅部数減による経営難で、値上げするしかなくなったということなのでしょう。カルテルは結んでいないことになってますが、他の大手紙も追随することでしょう。

 その朝日の2面の「ひと」欄で、「ネットのトラブル防止のための講演を続ける小木曽健さん(47)」を取り上げています。大手ネットゲーム会社の社員として、こなした無料出張講演が2000回にも上るといいます。

 知人の批判、交際相手の写真流出、著名人に対する誹謗中傷、犯罪予告…。冗談のつもりでも人を傷つけ、事件にもなる。(小木曽さんは)「自宅の玄関に張り出せる内容しか書き込んではいけない」と繰り返し説く、と同記事にあります。

 忸怩たる思いですね。

銀座「ローマイヤー」フランス産サンクトポルク ポークソテー~ジンジャーソース1100円。 日本語で言えば、「豚の生姜焼き」ってなところかなあ?

 私自身は、肖像権というものがありますから、このブログにはなるべく「人間の写真」(笑)はわざと掲載しないようにしています。勿論、犯罪予告はもってのほか、で、私は考えたこともありません。しかし、知人や著名人に対する批判は、結構やっております。これも「批判精神は、ジャーナリズムの一環」と開き直った上での話ですが、事件にならないよう、書き方を曖昧にするか、微妙にしたりすることがあります。

 《渓流斎日乗》から批判精神がなくなれば、その存在意義もなくなります。もう誰にも読まれることはないでしょうし、本人だって書きたくない(苦笑)。しかし、単なる個人のブログですから、面倒なことには巻き込まれたくないというのは本音です。そんな本音が頭をもたげてくると、何も書けなくなってきます…。

  まあ、そんな板挟みの中で、執筆活動を続けています。と、今日の日乗には書いておこう。

 扨て、本音と言えば、最近、年のせいか、革靴だと、歩くだけで疲れます。「足取りも軽く」というのは若い頃の話で、今は「足取りが重い」のです。9秒台を目指して全力疾走なんて、もうとてもできなくなりました。

 もう一つ。まだ6月ですが、ここ2、3日、東京都心でも気温が30度前後にもなるというのに、あまり暑さを感じないのです。周囲の人たちはほとんど半袖姿なのに、私自身はいまだに長袖のジャケットを着込んでいます。低温動物になってしまったのか、ランチでレストランに入る際に体温を計られますが、たまに35度台だったりして自分でも驚きます。

 嗚呼、やっぱし、本音ばかり書くとブログもつまらなくなりますねえ…(苦笑)。

乱読のすすぬ=家康は日本史上最高の偉人?

 ここしばらく、(とは言っても2日ほど)どうもブログが書けない状態でした。気の向くまま、興味の赴くまま、乱読していたので、頭がごった煮状態になっていたのです。本に登場する人物は、いつの間にか身近な親しい友人となり、時間と空間を超えてしまっていたのです。

 例えば、越前三国から継体天皇を擁立して磐井の乱(528年)を平定した物部麁鹿火(もののべの あらかい)や白村江の戦(663年)の司令官狭井檳榔(さいの あじまさ)、安曇比羅夫(あずみの ひらふ)らが私の頭の中で右往左往しています。でも、彼らの方が、コロナ禍で最近滅多に会えない現代の友人たちより近しく感じでしまうのです。古代人は、檳榔(あじまさ)とか比羅夫(ひらふ)とか、名前が格好良くていいじゃないですか(笑)。

 重症ですね。

 とはいえ、誰しもが、いずれ、三途の川を渡って彼岸の世界に逝くわけです。遥か遠い昔に亡くなった歴史上の人物と、今を生きている現代人と区別することもないんじゃないかと私なんか思ってしまいます。

 だって、現代人はメールを送っても「既読スルー」して返信もしない輩ばっかじゃありませんか。O君、H君、K君よ。これでは、古代人と会話していた方がよっぽど精神衛生上、健康に良い。

銀座「宮下」牛サーロインステーキ熟成肉御膳1900円

 歴史が面白いのは、遺跡や古文書などの「新発見」が出てきて、新しい解釈が生まれることだけでなく、自分自身も歳を取ると歴史観が全く変わっていくことです。私なんか、戦国武将といえば、若い頃は、「太く短く生きた」その潔さから圧倒的に織田信長の大ファンで、小賢しい策士の秀吉や「たぬき親父」の家康は、とても好きになれませんでした。が、今は断然、徳川家康に軍配を上げます。調べれば調べるほど、こんな凄い日本の歴史上の人物はいない、と確信しています。

 家康ほど頭脳明晰の人もいないと思います。何しろ、全国、300藩と言われる大名から京都所司代などに至るまで重職者は全員覚えて差配して配置させ、彼らの政所や家臣などの人間関係、係累は全て頭に入っているんですからね。凡夫の私は100人でさえ顔と名前と係累が一致しません(苦笑)。

 最近、感心したのは、家康の腹心で「徳川四天王」と言われた武将たちは関ケ原の合戦以降、驚くほど優遇されていなかったことです。四天王筆頭の酒井忠次は関ケ原の前に亡くなり、家督は嫡男家次に譲られましたが、徳川秀忠に従い、関ケ原の本戦に参戦しなかったせいか、高崎5万石に移封。猛将本多忠勝は、上総国大多喜に10万石(関ケ原後は、伊勢国桑名10万石)、三河以来の武功派の榊原康正も上野国舘林10万石、新参ながら側近に大抜擢の井伊直政は上野国箕輪12万石(関ケ原後は近江国佐和山18万石)ですからね。命を懸けて最前線で戦ってきたというのに、加賀100万石、薩摩90万石といった外様大名と比べると、いかにも見劣りします。(勿論、家康は身内には甘く、関ヶ原の後、家康の次男の結城秀康を下総結城10万石から越前北庄=かつての柴田勝家の領地=68万石に加増移封します)

「築地の貝」帆立貝うどんランチ 1000円

 これは、ある程度、意図的で、家康は慶長8年(1603年)に征夷大将軍になって江戸幕府を開いてからは武闘派は遠ざけ、代わって本多正信、正純親子(後に失脚)や大久保忠隣といった文治派に近い行政官僚を重用し、天台宗の南光房天海大僧正や臨済宗南禅寺の金地院崇伝ら僧侶をブレーンとして登用したりします。僧侶といっても、毛利の安国寺恵瓊(えけい)のような軍師ではなく、行政官、外交官、立法官のような知性派です。

 天海上人は、風水を採用して江戸城の鬼門(北東)に寛永寺、裏鬼門の方角(南西)に増上寺を置き、八方に目白、目黒、目赤、目青、目黄不動尊などの寺院を建立させた人だと言われます。家康の日光東照宮も造営。家康、秀忠、家光の三代に仕え、108歳の長寿を全うしました。

 崇伝は、諸宗寺院法度、禁中並公家諸法度、武家諸法度などを起草したと言われ、「黒衣の宰相」とも呼ばれました。

 家康自身も「もう武装闘争は終わった」とばかりに、天下普請の城づくりだけでなく、上水や治水、日比谷干拓など「元和偃武」を見越して平和になった江戸百万都市の街づくりに着手しますから、とてつもなく先見の明がある大将軍だと言えます。

 乱読していると、頭が混乱しますが、現代だけでなく過去にも同時に生きている感じで、人生二倍楽しめます。

(実は今、戦後GHQに日本人の魂を売っって諜報機関をつくった有末精三、河辺虎四郎、服部卓四郎といった旧帝国陸軍最高幹部のことで頭がいっぱいなので、こんな文章を書いていても頭が全く整理されていません。)

 

天皇陛下、いまだ接種せず

 銀座「ル・ヴァン・エ・ラ・ヴィアンド」 (LE VIN ET LA VIANDE)ランチ1250円(ドリンク、珈琲付)

※※※※※

 本日は、「これぞ」といった書く題材が見つかりません。

 こういう日に限って、大体、独断的な説教臭い話になってしまうんですよね(笑)。どうか、御勘弁をー。

江戸城 蛤壕 Copyright par Keiryusai

 例えば、新型コロナウイルスの変異株について、世界保健機関(WHO)は「もう特定の発生国の名前を冠して呼ぶのはやめます。『英国株』はアルファ株、『南アフリカ株』はベータ株、ブラジル株は『ガンマ株』、インド株は『デルタ株』と、ギリシャ文字を当てます」と主張し出しました。「偏見と誤解を生む」というのが理由で、日本政府もこれに追随するらしいのですが、「何か、なあ…」といった感じです。

 そもそも、WHOは何か、最初から胡散臭い感じです。エジプト出身のテドロス事務局長は、発生源とされている中国(武漢)を大した批判もせず、「世界一効果的な感染対策を実行して成功した国」とべた褒めで、「WHOに対する分担金が多い中国に遠慮したのではないか」との疑惑があったではありませんか。定かではありませんが、当時は、テドロス氏個人の疑惑さえ浮上していました。

 100年前にスペイン風邪(1918~20年)が世界的に大流行しましたが、本来は、第1次世界大戦に参戦した米国の兵士から欧州に広まったのが最初でした。となると、「アメリカ風邪」というのが正しいはずです。たまたま、他の欧米諸国が感染をひた隠しにしていたのに対し、中立国だったスペインが感染を最初に報告してしまったので、スペインの名前が病名に付けられてしまったのは、もう既に周知の事実です。

 新型コロナウイルスの発生源について、米国だけでなく、英情報機関(007のMI6か?)までもが中国・武漢のウイルス研究所から流出した可能性があると考えていると伝えています(5月30日付英サンデー・タイムズ紙)。もし、これが事実だとしたら、WHOは最初のウイルス株を何と命名するんでしょうか?まさか、トランプ前米大統領のように、「中国株」と呼ぶわけがなく、「オリジン株」とでも命名するのかしら?

江戸城 富士見櫓 copyright par Keiryusai

 それにしても変異株は恐ろしい。これまで、水際対策で封じ込めて、「優等生」と世界的に大絶賛された台湾やベトナムまでもが今では感染拡大しているようです。

 となると、もうあと1カ月半ぐらいで開幕が迫った東京オリンピック開催は、どう考えても無理です。たとえ無観客で開催しようと目論んでも、世界各国から集まる選手、役員、関係者だけでも9万人いるとされており、いくら検査を徹底しても、変異株の温床場、もしくは培養場と化してしまうんじゃないでしょうか。(いまだに、感染経路が判明していない!)それでも、IOCと日本の為政者たちは強行するつもりなんでしょうか? それに、IOCも為政者たちも、五輪開催後の感染拡大については絶対責任を取るつもりはないんじゃないでしょうか。

 ここ1カ月以上、毎日、ワクチン、ワクチンのニュースをうんざりするほど読み聞かされます。当然ながら、日本の象徴、天皇皇后両陛下は既にワクチンを接種されていたのかと思いましたら、今朝の読売新聞朝刊によると、上皇さま、上皇后さまら御高齢の皇室6人は接種されましたが、65歳未満の天皇皇后両陛下ら皇室の方々については、国民と同じ接種順位で進め、国民に一定程度行き渡った段階で接種する方針(宮内庁)だというのです。

 へー、天皇陛下でさえ「特別扱いしない」ということなんでしょうね。吃驚。戦前でしたら、全く考えられません。何処かの市長さんは、自分のお抱え運転手さんまで接種させたケースがあったといいますから、このニュースを聞いてどう思うのでしょうか?

 嗚呼、やっぱり、説教臭い話になってしまいました(笑)。

笑いには世代間ギャップがある

江戸城 巽櫓

  アンリ・ベルクソンの「笑い」を例証するまでもなく、古今東西、笑いは哲学的考察の主題として俎上に載せられてきました。

 人を怒らすのは簡単だが、人を笑わすことは難しい。

 と、誰が言ったか知りませんが、この昔から言われてきたことは真実でしょう。それだけ、喜劇役者や落語家、お笑い芸人は大変なお仕事だということです。下手をすれば、差別問題や人権問題にもなりかねないですからね。

 それはともかく、最近では、笑いには、古典落語は除いて、世代間ギャップがあるのではないか、と痛感しています。

 昨晩、どういうわけか、このブログのSNSサイトで、ひょんなことで、「シャボン玉ホリデー」の話題で盛り上がりました。私がこのブログの写真に名前の知らない花をアップすると、いつもYさんが、わざわざその花の名前をお知らせしてくれるので、「いつも、いつも、済まねえなあ…」とハナ肇の名セリフを真似したところ、どうも、Yさんは「シャボン玉ホリデー」を知らない世代で、通じなかったのです。

 「シャボン玉ホリデー」は主に1961~72年に日本テレビで放送されていた音楽バラエティ番組で、レギュラーは双子姉妹のザ・ピーナッツとクレージーキャッツです。渡辺プロダクション制作でしたから、ナベプロ系のタレントが多く出演していました。

 先ほどの「いつも、済まねえなあ」のコントは、正式?には「おかゆコント」というらしく、障子が破れた貧乏長屋の一室で、せんべい布団に病気で臥せった白髪の親父(ハナ肇)のところに、娘役のザ・ピーナッツが「おとっつあん、おかゆが出来たわよ」と運んできます。

 咳をしながら起き上がって、中気で手をブルブル震わせながらハナ肇が「いつも、いつも、済まねえなあ…」と呟くと、娘たちは「おとっつあん、それは言わない約束でしょ」と応えるのです。(この場面で、小生の父親はいつも涙を流して見ていました)

 ここまでが歌舞伎の様式美のようなワンパターンで、毎回同じ寂しいメロディーが流れて、この後に、いろんな変奏パターンが出てきます。グレて勘当させられた息子がカネをせびりに来たり、おまわりさん役の植木等が何の関係もないのに出てきて、座を乱したりして、「お呼びでない、これまた失礼しました!」というと、出演者全員が「ハラホロヒレハレ」といって踊りだして終わる、というこれまた御馴染みのパターンで終わります。

 こうして文章で説明してしまうと、可笑しさが伝わらず残念ですが、毎回、大笑いしたものです。まあ、私の世代はクレージーキャッツとドリフターズで育った世代でしょうね。

江戸城 蛤壕

 1980年代の漫才ブームのツービートやB&Bや紳助竜介あたりがギリギリで、私だけかもしれませんが、今や大ベテランの大御所になっているダウンタウン辺りになると、残念ながら、その笑い(の質)に全くついていけなくなりました。笑いたくなるより、怒りたくなるのです。

 やはり、笑いには世代間ギャップが大いにあるんじゃないでしょうか?

 私の親や祖父母の世代は、エンタツ・アチャコやあきれたぼういずなどに夢中になっていたことでしょう。世の中良くなったもので、今では彼らを動画で見ることができます。確かに今見ても面白いのですが、「歴史的文化遺産」と構えてしまうので、自然な笑いまでは出てきません(笑)。

 文章というものは、一度書いてしまうと、あとは読者に委ねられ、書いた本人が全く予期していなかったことまで斟酌してくれる方もおられます。本日の記事も、色んな御意見が出てくるのではないかと愚察しております(笑)。

ワクチンで85人が死亡?=何を信じていいのやら…

Mt Fuji Copyright par Duc de Matsuoqua

 不可解なる孝之進の変節の背後に毬ありき。友情より毬を取りし孝之進の行為は人倫に悖り両者諸共別次に堕ちなんと覚ゆ。今生どころか来世でもゆめ相まみえまじ。

Copyright par keiryusai

 相変わらず、毎日、ワクチン報道のオンパレードです。東京と大阪で大規模接種会場が特設されて、テレビや新聞は「やっと打てて、これで一安心です」といった声ばかり拾ってます。まるで、「バスに乗り遅れるな!」といった感じで煽っています。でも、本当に安心なのでしょうかー?

 というのも、「医療従事者」ということで私の娘が一昨日ワクチン接種したところ、発熱し、自宅の階段も昇れないほどフラフラで、昨日は仕事を休んだという話を聞いたからです。

 そこで、本日発売の「週刊現代」の「日本人ワクチン死85人『自分は打たない』と決めた医師たちの意見」という記事を読んでみました。いきなり、鹿児島県のひらやまのクリニックの森田洋之院長が「私はワクチンを打たない」と宣言しています。

  厚生労働省は26日に開いた専門家部会で、3月の接種開始から5月21日までの約3カ月間で、ファイザーのワクチンの接種を受けた601万6200人余のうち25歳から102歳の男女85人の死亡を確認したことが報告されたというのです。ただし、政府は、ワクチンと死亡との因果関係が認めていません。

 週刊現代では、69歳の妻を亡くした夫が「基礎疾患もなくあんな元気だったのに…。死因はワクチン以外考えられない」と悲痛なコメントを寄せています。

躑躅 Copyright par keiryusai

 同誌によると、インフルエンザワクチンによる一般人の死亡例は100万回に0.08人ですが、新型コロナワクチンの場合は、100万回に9.9人(5月21日時点)もいるというのです。

 「接種後に亡くなった人を解剖していない。だから、因果関係が分からない」と言う医師もいるので、上に挙げた数字の信憑性まで分かりません。が、普通、ワクチン開発には10年、20年単位の治験が必要だという話を聞いたことがあります。今回のコロナはわずか1年です。やはり「大丈夫なのかなあ」という疑念は払しょくできません。

 かなりの接種が進んでいる米国や欧州での死亡例がほとんど報道されていないことも疑念に拍車が掛かります。米国では「ワクチン接種した人に100万ドル(1億1000万円)が当たるクジをプレゼント」などという州(オハイオ州など)もありましたが、何か、怪しいなあ~。

テレビの時代は終わった?

「築地の貝」定食 1300円 築地に貝専門の食堂があるとは知りませんでした。「鴨亭」の斜め向かいに発見。

※※※※※

 先日、通勤電車の中でざっと見渡したら、本を読んでいる人が一人もいなかった。私だけだった、といったことを書きましたが、忘れていました。本だけでなく、新聞も週刊誌も雑誌類も読んでいる人はいませんでした。新聞、週刊誌を読んでいる人は、月に2~3回見る程度です。

 そう言えば、通勤電車内で、多分、昨年辺りから週刊誌の「吊り広告」が消えてなくなりましたね。あれは、楽しみだったんですけどねえ。週刊現代と週刊ポストはもっと前からなくなっていましたが、昨年か今年初めぐらいまでは、週刊新潮と週刊文春は頑張っていたんですけどね。

 大抵の通勤客は、スマホを見ています。7割か8割近くはスマホです。ゲームやSNSが多いんでしょうが、中には新聞や週刊誌のニュースをチェックしているかもしれません。若い人たちは、紙媒体から電子媒体に変わったということなんでしょう。

 でも、変化があったのは、紙媒体だけではありませんでした!昨日、報道された「若者のテレビ離れ」には本当に衝撃的で吃驚しました。NHK放送文化研究所が5年に1回実施する「国民生活時間調査」で、平日の1日にテレビを見る人の割合は5年前の85%から79%に減り、特に16~19歳では5年前に71%だったのが、わずか47%と大幅に減少したというのです。

 テレビを見る10代が半分以下というのは、これはテレビ業界の関係者にとっては危機的状況ですよ。将来を担う10代が47%では、もう「テレビの時代は終わった」という事実を見せつけられたということになります。(同時に、広告媒体の王様が、テレビからインターネットに取って代わったことを意味します)

 思えば、日本でテレビ放送が開始されたのは1953年のことです。我が家にテレビ受信機が導入されたのは、その10年後の1963年でしたが、2021年にテレビ時代が終わったとなると、わずか68年で終焉を迎えたことになります。

 勿論、若者はスマホのネットで、テレビのコンテンツを見ているのかもしれません。でも、プロではなく素人がつくったYouTubeや、テレビ制作者ではないセミプロがつくった動画サイトを見ている若者も多いのかもしれません。

 いやはや、時代は変わるものです。

 ところで、皆様におかれましては、毎日、《渓流斎日乗》を御愛読して頂き、洵に有難う御座います。2005年3月15日から、gooブログのネットで細々と開始し、2017年9月15日頃から、松長哲聖氏の御尽力で自分自身のサイトを独立して立ち上げました。

 独立して今年で4年になりますが、50万ページビューになろうとしています。全く世間的には無名の凡夫の個人サイトがこれほどまで読まれるとは奇跡に近いのではないでしょうか。これも全て、毎日のように、嫌々ながら(笑)チェックして頂いておられる皆様のお蔭と熟知しております。

 「世界最小の双方向性メディア」を自称しているため、最近では、コメントも屡々、送って下さるようになり、恐悦至極に存じます。書き続ける張り合いになりまする。

 改めて御礼申し上げる次第で御座います。

「裏を取る」ということ

築地「鴨亭」 Copyright par Keiryusai

 新聞記者は、記事の正確さを徹底させるため、セカンドオピニオンを取ったりします。業界用語で「裏を取る」と言ったりします。

 でも、逆に、裏を取らないで、そのままスキャンダラスな見出しと記事で部数を伸ばす新聞もありますが(笑)。

 ブログは、色んな種類がありますけど、まあ、大半は個人の感想、もしくは意見の表明といったところでしょう。この《渓流斎日乗》もその範疇に入ることでしょう。

 でも、一応、このブログは「世界最小の双方向性メディア」と自称している関係で、事実が間違っていた場合など、御指摘があれば、即、訂正したり、表現を変えたりしております。まあ、取るに足らない個人の感想なので、多くの皆様には大目に見て頂いておりますが(笑)。

築地「鴨亭」鴨せいろランチ 1100円 友人に紹介されて行きましたが、結構リーズナブルで美味しかった Copyright par Keiryusai

 とはいえ、個人的に気になることは、後で、周囲に裏を取ったりします。例えば、5月18日に書いた「初めてのタコス」の記事。生まれて初めて本格的なタコスなるものを食したのですですが、「まあ、こんなもんか」といった程度の感想でした。そのことを米国人の友人に話したら、「ハハハハー、その店は、アメリカでは何処にでもあるチェーン店で、マクドナルドみたいなもんですよ」と言うではありませんか。

 そして、丁寧にも、「東京にはもっと良い店が昨年から出店しましたよ。虎ノ門にあるTWという店です。ここなら本格的ですし、美味しいし、お薦めですよ」と教えてくれたのです。

 なるほど。裏は取ってみるものですね。

Copyright par Keiryusai

 もう一つありました。5月17日に書いた「翻訳家なんかになるもんじゃない?」という記事です。あるプロの翻訳家が、印税が6%の契約を4%にダウンさせられたり、突然、出版中止を宣告されたりして、ついに裁判沙汰などで精神的に追い詰められて、燃え尽き症候群となり、翻訳業を廃業する話でした。作家の印税は10%だということは知っていましたが、翻訳家になると、最高でも8%ぐらいだという話を知り、私自身も「翻訳家にならなくてよかった」と末尾に書いたほどでした。

 そこで、また、裏を取るために、出版関係の友人に現状を聞いてみました。すると、「印税8%なんて、よっぽど有名な翻訳家だけだよ。今は4%だったら、妥当な数字だよ」と言うではありませんか。これもまた「へー」です。「出版社はかなりのリスクを取っているわけ。売れなきゃ、全部、持ち出しだからね。今の出版不況じゃ、仕方ないんじゃないかなあ」と彼は説明してくれました。

 そうですね。今朝も、通勤電車の中で、本を読んでいる人は、軽く車内を見渡したところ、私だけでした。たった一人でした。

 となると、私は出版業界に寄与しているわけですから、このブログに書く独断と偏見に満ちた書評でも、大目に見てもらいたいものです(笑)。

Copyright par Keiryusai

 話は変わり、何度も書きますが、このブログは「世界最小の双方向性メディア」を自負しておりますから、皆さまのコメント大歓迎なんですが、中には最初から粗探しをする目的ありきで、小さなミスを発見することを至上の喜びとする方もいらっしゃるので、参ります。

 例えば、上の写真もそうです。最近、花の名前が瞬時に分かる、千葉工業大学が開発したAIアプリ「ハナノナ」の写真を掲載することが多くなってきたのですが、粗探しさんは「渓流斎ブログは、ハナノナを使い過ぎてますなあ。素材から調理しないで、スーパーで惣菜を調達して来て食卓に並べるのと変わりませんぞ。取材は足で稼ぐもの。被害者の写真入手がどんなに大変かは、ご存じですよね?」と説教するのです。

 あのねえ。花の写真を撮るのに、しっかり足で稼いで撮っているわけで、矛盾してませんか?どっかの図鑑か、本の写真をそのまま写したのなら、「スーパーからの惣菜調達」になるかもしれませんけど、あたしは、しっかり、現場に行ってまっせ、釈悪道老師。

 あ、ほんの少し、胸のつかえがおりました(笑)。

 

花の名前が瞬時に分かるアプリ=AIさんも悩みます

コデマリ Copyright par Keiryusai

 文章は難しい。

 書いた本人が全く意図しなかったことを、曲解する人がいたりして心を痛めています。

 先日は大の親友が急死し、その追悼文めいたことをこのブログに書いたのですが、ある人から「お前は自己中で、亡くなったK君のことを一つも慮っていない。思いやりがない。その性格は永遠に治らない」などと非難してきたのです。あまりにも心外で、問い質してみると、私自身が全く思いもつかない「悪行」を並べ立てられました。指摘してきた人は、匿名の知らない人ではなく、一緒に彼の追悼会をやろうと呼び掛けた親友の一人でもあったのですが、非難するだけでなく、その追悼会参加も取りやめると宣言するぐらいですから茫然自失です。

 かといえば、5月4日に書いた「花の美しさはない=雲の波間に消え去った彼」という記事の中で、「毒された欲望資本主義には異議を唱えたい。」と書くべきところを、変換ミスで、「毒された欲望資本主義には意義を唱えたい。」と書いてしまい、「ネット界の小舅」との異名を持つある人から、「超キモチイー」と鬼の首を取ったように指摘されました。こちらの間違いですから、反省しなければならないのですが、ちゃんと「間違いの御指摘有難う御座いました」と返信したにも関わらず、「誰にも知られないように、そっと訂正するとは、どこかのマスコミみたいだ」と輪をかけて批判する始末。

 文章だけでなく、人間関係も難しい。

Copyright par Keiryusai

 というわけで、すっかりミザントロープになってしまい、散歩がてら、路傍に咲いている花々を愛でて、心を癒しています。

 でも、残念ながら、花の名前が分からない! そしたら、偶然、ラジオを聴いていたら、スマホをかざすだけで、花の名前が分かるアプリがあるというので、早速試してみました。

 花の名前が分かるアプリは、どうやら何十種類もあることが分かったのですが、逆に何を選んだらいいのか分からなくなってしまいました。その中で、取り敢えず、千葉工業大学が開発した人工知能(AI)「ハナノナ」をインストールしてみました。

 それが上の写真の「ロベリア」です。まだ、使い方はよく分かりませんが、花にスマホのアプリの撮影モードでかざすと、花の名前の候補が何種類か出てきて、例えば、「ロベリア95%」などと表示されるので、撮影者は「決定」ボタンを選択して保存すると、上の写真のように花の名前まで印字されるわけです。

ジャガイモ Copyright par Keiryusai

 それが、100%と決定的に分かる花だったら良いのですが、AIさんでも迷うことがあります(笑)。

 例えば、上の写真の花は、花卉も栽培している農地で咲いていたので、何となくジャガイモの花のような気がしたのですが、このアプリをかざすと、「クリンザクラ45%」「サクラソウ属35%」「ワルナスビ50%」「サトイモ科65%」…と目まぐるしく変わり、「一体、何の花なんじゃい」とAIに声を掛けたくなりました。

カラー Copyright par Keiryusai

 こちらの上の写真もそうです。

 どっかで見たことがあるので、直ぐ答えが出てくるかと思ったら、「カラーリリー75%」「アルム65%」「サトイモ科70%」「ギボウシ40%」「ミズバショウ45%」…とこちらも目まぐるしく変わります。ちなみに、この確率の%も変化します。カラーリリーでも30%になったり、80%になったり、瞬時に変わるのです。

 でも、とっても面白いアプリなので、散歩がてら遊んでいます。皆さんも御自分に合ったアプリを見つけてインストールしてみたら如何ですか? 心優しいミザントロープさんにはお薦めです。

 嗚呼、でも、この文章を読んで、また曲解する人がいるかもしれないと思うと、夜も眠れないですねえ。。。

高校時代からの親友神林康君が急死=ショックで立ち直れない

東京・銀座 「すが家」

 海城高校時代からの親友が急死したと聞いて、落ち込んでいます。

 今朝、急にテリー君から「康さん 御冥福をお祈りします。」とメールがあり、「えっ?何のこと? 高校の先輩で国際暗黒プロデューサーとして著名の康芳夫氏に御不幸があったのかしら?」と思ったら御健在で、後で、親友の神林康君のことだと分かり吃驚仰天。しかも、亡くなったのは4月27日(火)だったということで、10日も前のこと。病院に行く前に心筋梗塞で倒れ、そのまま、帰らぬ人になったというのです。行年64歳。今の御時世、若過ぎる。

 彼は一人っ子の独身で、都内で独り暮らしだったので、伝えようがありません。彼とは月に数回は連絡を取り合っていて、亡くなる数日前にテレビ電話で私の孫と一緒に話したばかりだったので、余計にショックでした。

 彼とは高校時代からのバンド仲間でした。彼の急死がどうして分かったかと言いますと、同じバンド仲間の幸信君が神林君とは中学、高校とも同窓で、中学時代のグループが、最近、神林君から連絡がないと不審に思い、連絡を取ったら、神林君の従兄弟が出てきて訃報を知らせてくれたというのです。

東京・銀座 「すが家」 広島産鯛茶漬け定食 抹茶付き 1600円

 それにしてもショックです。彼と初めて会ったのは高校1年の時で、私が無謀にも東京・池袋の東武百貨店内の楽器店で開催された素人バンド演奏会に申し込み、あまりにも下手くそだったので、観客として来ていた幸信君の中学時代からの友人だった神林君が堪りかねて飛び入り参加してくれたのでした。ギターとボーカルが私、ギターが幸信君、ドラムが黒川君、キーボードが武藤君、ベースが福沢君だったと思いますが、記憶は曖昧。皆、1年5組でした。神林君は1年8組でベーシストで、他の人とバンドを組んでいました。

 高校2年になると、彼とは同じクラスになり、ギター幸信君、ドラムス黒川君、ベース神林君との4人で、ビートルズのコピーバンドを結成しました。大学時代まで続き、名前は「ザ・ツオンズ」(雑音のこと)とか、「ドクター・ペッパーズ・ハッピー・メンタル・バンド」とか「ザ・パーハップス」(神林君と幸信君の「まあな」という口癖から)とか変遷しました。神林君はベースの他に、ギターもプロ並みにうまく、彼の日野の自宅に週末は泊りがけで遊びに行き、コードの抑え方など色々と教えてもらい、私の師匠のような存在でした。彼は楽譜は読めず、レコードを聴いただけで、音をとってしまうのです。耳が抜群に良いのです。何で?と聞いたら、彼の御尊父がピアノの調律師だったらしく、彼にも絶対音感があり、「遺伝かなあ」と打ち明けていました。

銀座 「すが家」 抹茶

 半世紀近い付き合いだったので、私の若い頃の華麗なる遍歴まで、彼は色々知っています。私が学生時代に失恋した時とか、仕事で失敗した時などは酔いつぶれて、彼には随分一方的に迷惑を掛けたものです。これから、もっとあの頃の恩返しをしたいと思っていたので残念無念です。

 社会人になってからお互い忙しくなりましたが、40歳過ぎてバンドを復活させて、幸信君の会社の同僚で、声量抜群のテリー君にヴォーカル参加してもらったりして、バンド遊びを続けてきました。でも、病気がちの彼は、急に体調を悪くしてドタキャンが続き、もう10年以上はバンド遊びができませんでした。それでも、連絡する度に「今度、またバンドやろうね」と約束してくれました。その約束を反故にするなんて…。

 確かに、神林君は社会的に何かをやり遂げたわけでもなく、市井の無名人であり、ブログに書くのもどうかなと思いましたが、私にとっては大切な親友です。もしかして、人類の中で最も、心の奥底まで何でも打ち明けることができる、かけがえのない友人でした。何と言っても、このブログを書いている本人が全く無名の凡夫なのですから、有名だからと言って、ナンボのもんじゃいですよ(苦笑)。

 もしかして、神林康君の急死をこのブログで初めて知る人もいるかもしれません。皆さんと一緒に彼のことを思い出して、冥福をお祈りしたいと思っています。それにしても、悲し過ぎる。