「禁じられた遊び」

ルネ・クレマン監督の「禁じられた遊び」を見ています。1952年作品なので、もちろんロードショー公開は見ていませんが、テレビや名画座で何度も見ているのですが、こんな作品だとは思いませんでした。すっかり忘れていました。老人力がついたせいでしょうか。

以前は少女ポーレット(ブリジッド・フォッセー)と少年ミシェル(ジョルジュ・プージュリー)の物語だと思っていたのですが、親同士が仲の悪いロミオとジュリエットばりの恋愛物語であり、フランスの片田舎の古き家父長制の物語であり、何よりも反戦映画であり、教会制の批判だったりしていたことが今日見て今更思ったのです。

子供たちの禁じられた遊びとは、十字架集めであり、その十字架は、ポーレットの身代わりになって死んだ子犬のためでした。十字架の重さを知らない異教徒の子供が見てもさして内容が分からず、それほど感動しなかったのですが、今の年になって見ると、十字架を盗んだ子供を殴る親の気持ちが分かってしまうのです。

これは、すべてに当てはまるかもしれません。若い頃は「理由なき反抗」を見ても、ジェームス・ディーンに思い入れたっぷりで、親の苦労などさっぱり分かろうとしませんでした。

しかし、今では親の気持ちの方がよくわかります。

人間って勝手なものなのでしょう。

網走番外地

急に流氷が見たくて、網走に行ってきました。

残念ながら流氷は見られませんでしたが、「オホーツク流氷館」と「網走監獄」に行ってきました。

流氷館では、クリオネというかわいい生き物を見ることができました。これは言葉では説明できません。長さ5~6センチのプランクトンのような生き物で、イカのようなクラゲのような白いふにゃふにゃした生き物で、「海の妖精」と言われていますから、女子高生が「わっ、かわいい」と飛びつきたくなるような愛くるしい生き物です。

網走監獄は、とても懐かしかった、というのはウソです。
現実は、厳しい労働に明け暮れて、変死する囚人もいた過酷な監獄でした。

その帰り、星があまりにも綺麗だったので、陸別の「銀河の森天文台」に寄って行きました。土星がとてもはっきりとよく見えました。ホントに星が降るようでした。我々が住んでいる天の川銀河からアンドロメダ星雲まで、250万光年。気が遠くなる話どころではない話です。
もう少し、星の基礎的な知識を詰め込みたいと思いました。

しばらく熱中して見ていたので、帰りは午前様になってしまいました。

「週刊新潮」50周年

本州の恵まれた皆様と違って、北海道でやっと今日、週刊誌が発売されました。

2日遅れです。「週刊新潮」の安河内君に言わせると「北海道は捨ててます」とのこと。はっきり書きます。そう言ったのは、「週刊新潮」の安河内君です。今、どれくらい部数が出ているか知りませんが、仮に50万部とします。恐らく、そのうち45万部は東京首都圏と近畿圏でしょう。要するに1割の5万部が、北海道や九州・四国での販売ではないでしょうか。安河内君はその1割を無視しようとしているのです。彼の言っていることは至極、真っ当なのですが。

いずれにせよ、やっと、東京では木曜発売の「週刊新潮」と「週刊文春」が今日、土曜日に発売されました。

文春の話は次回に譲るとして、「週刊新潮」は、今年で創刊丸50年だそうです。おめでとうございます。

新潮社、いや出版界の天皇と言われていた齋藤十一は、週刊新潮を作った男ですが、マスコミ嫌いで有名で、「週刊新潮」50周年記念号によると、生涯に2回だけ、インタビューに応えているようです。

「週刊新潮」の編集理念は、たった3つの言葉に集約されます。

『金と色と名誉欲』

普通のサラリーマン向けに50年前に創刊された男性週刊誌の理念は、50年経っても変わらないのでしょう。「週刊新潮」を真似して「週刊文春」も「週刊現代」も「週刊ポスト」も始めました。

齋藤十一は、「フォーカス」も創刊しました。「フォーカス」は廃刊しましたが、真似した「フライデー」は今でも残っています。誰も齋藤十一の功績を無視も否定もできません。

しかし、時代は変わりました。

金にも色にも名誉にも全く関心を示さない友人を私は知っています。清貧に甘んじているわけではありませんが、彼は「人とは争わず」「人を羨まず」「任を知る」態度を徹底しています。

もちろん、彼は私のように週刊誌を読みません。

私も仕事関係でなければ、読まないかもしれません。

「世の中、所詮、『女と金と権力』」と言ったのは齋藤十一です。そして、世の男性諸君は、彼に追随しました。

しかし、それは、所詮、齋藤十一の人生観です。

一方では、私の友人のように、「女と金と権力」に無縁な男もいます。

週刊誌の読者の世界は、所詮、テレビの視聴率と同じで、全人口の2割程度でしょう。インターネットも知らない、やったことがない日本人もかなりいるはずですから。

彼は私にとって理想の人物です。それが言いたいがために、今日はブログに書きました。

 

4位の連鎖

今週は、トリノ五輪の関係で、真夜中から未明にかけて帯広市役所にいました。

メダル候補筆頭と言われたスピードスケート男子500メートルの世界記録保持者、加藤条治(山形県出身)は6位、清水宏保(帯広市出身)は18位に終わってしまいました。

日本人の最高は及川佑の4位でした。及川選手は北海道十勝支庁管内池田町出身です。

今回、トリノ五輪の日本代表は112人です。そのうち半数の56人が北海道出身。そしてスケート代表20人のうち、十勝出身者が10人です。北海道十勝でのトリノ・オリンピックの関心が高いはずです。

しかし、残念ながら、日本選手のメダル獲得というニュースが聞かれません。

及川選手が4位。そして女子500㍍の岡崎朋美選手(北海道清里町出身)も4位。

そして昨日もメダルが期待されたスピードスケート女子団体追い抜きでも、もう少しのところで、4位に終わってしまいました。後残り1周で、ロシアにリードしていたのに大津選手(更別村出身)がずっこけてしまいました。応援に駆けつけた市民から「あーーー」と溜息が聞かれました。

夜中の12時から3時過ぎまで観戦していた帯広の市長さんも「随分、4位が続きますね」と「4位の連鎖」に驚きでした。

ヴァレンタインデー

昨日は2月14日。ヴァレンタインデーでした。

こんなおじさんにもチョコレートをくれる人がいました!

「どうせ義理チョコでしょ?」と私。

「本気じゃ困るでしょ?」と彼女。ちょっと背伸びしたような上目遣いで言いました。

「え、それどういう意味?」

「いいえ、別に深い意味なんか…」

女の口から言わせるの、チントンシャン

てな雰囲気でした。

失礼しましたーーーーー

鬱症状の方へ

鬱症状というのは同じことを悩んで、なかなか抜け出させないスパイラルにはまりこんでしまっている状態のこと指します。

「自分は幸せになれない」「うまくいかない」「自分は駄目な人間なんだ」「自分は生きる資格がない」というひとつの思考パターンにはまってしまっているのです。

ポジティブに考えられる人は、どんなことがあろうと、希望的な明るい現実を作ることができるのです。

しかし、否定的に考える人は、過去から来るものにいつも影響されます。不安も心配も過去から引っ張ってくるのです。過去の失敗体験から自分で勝手に想像して、現実を作ってしまうのです。

だからこそ「自分を信頼する」「自分は大丈夫なんだ」という観念が大事です。

日々の生活の中で、自分が何を発信するかにかかっています。

「こういう人に出会いたい」「こういう体験したい」という観念の発信がそういう人や体験を引き寄せます。

すべての人には愛と調和が、個々の心の中にもうすでに備わっています。その事実は、エゴがいくら反発しても魂は知っています。

要するに「自分の人生は、自分の思う通りになる」ということを信じるべきなのです。百パーセント、自分自身が自分の人生に責任を持つということなのです。

朝起きて、「嫌だなあ」「面白くないなあ」と思った瞬間、その観念は宇宙に発信されます。そして、その日は、つまらない、面白くない一日で終わってしまいます。

落ち込む人は、マイナス観念を想像して、「そうなってしまうのではないか」といことを引き寄せて、現実を創造していることになるのです。

周りの人は「そんなことできるわけがない」というのに、実際に不可能を可能にしてしまう人がいます。それは、「できる」ということを信じきっているからなのです。

例えば、かつて、陸上競技の男子100メートルで、10秒の壁を破ることは不可能だと思われていました。マラソンだって、2時間10分の壁を破ることはまず無理だと思われていました。しかし、どうでしょう。

現在の陸上の男子100メートルの世界記録は、アサファ・パウエル(ジャマイカ)の9秒77。マラソンの世界記録は、1999年にK・ハヌーシ(モロッコ)が出した2時間5分42秒です。

どうですか。人間に不可能はないのです。壁を作っているのは、そういう風に考えている人なのです。「世界記録を破ってやるぞ」と挑戦する人間だけが、壁を打ち破るのです。

幸せになる人というのは、「自分は幸せになるんだ」とい信じる心が強い人のことです。夢を実現する人は、「自分ならできる」と信じる力が強い人のことです。

信じる力のことを「念」と言ったりします。念とはエネルギーなのです。

不安や恐れは外から来ると信じている人が多いのですが、実際は、自分の内なる感情が創造しているのです。それは自分がつかんでいる過去のパターンからそうなってしまうのです。

結局は自分が引き寄せているのです。

真理は本当はシンプルなのです。発信したものを受信しているだけなのです。

交通事故でさえ、自分で引き寄せているのです。

「過去はこうだった」というのも同じです。
今しかないのに、過去にしがみついているだけなのです。

物事はシンプルです。

与えたものが返ってくるのです。

人を憎めば、憎しみが返ってきます。

人を愛すれば、愛が返ってきます。

結果を求めてはいけません。

人は与えることによって、安心を得られるのです。

トリノ冬季五輪

トリノ冬季五輪が開幕しましたね。でも今のところ、日本選手の成績は芳しくありません。

残念ですね。応援が足りないせいかもしれません。

スポーツというのは確かに自らやって楽しむものですが、「観客」として応援することも立派なスポーツだという気がしてきました。こんなことを言うのも恥ずかしいのですが、かつて私はスポーツ記者をやっていたことがあり、冬季五輪は、札幌やインスブルックやレークプラシッドやサラエボならはっきり覚えているのに、リレハンメルだの、アルベールビルとなると全く覚えていません。その頃、スポーツ取材から離れていたせいで、ほどんど見なかったからです。

選手となると、黒岩彰や橋本聖子なら詳しいのですが、それ以降のメダリストとなるとあまりピンとこないのです。

アイデアマンで知られる日本サッカー協会の川口会長がJリーグのチェアマンだった頃、「12番目の選手がサポーターだ」というようなことを発言していました。そう、スポーツは観客としてでも参加しないと、印象に残らないのです。思い入れが全く違うのです。お金がかかった競馬なら尚更かもしれませんが…。

ということで、トリノ五輪は「感動」してみようかと思っています。早く、日本のメダリストが出てこないかなあ。

大切なこと チャップリン

泣いたらいけない。
笑え。

絶対に自殺するな。

人が生きる上で大切なこと、それは

食べること

働くこと

愛すること…

 

時は、偉大な作家なり。

 

ーーーチャールズ・チャップリン(1889-1977、俳優・監督・プロデューサー・脚本家・作曲家)

 

【家族構成】

妻  ウーナ・オニール・チャップリン(1926年8月1日~1991年9月27日 享年65歳) 

女優 「Broken English」  1943年結婚
長女 ジェラルディン・リー・チャップリン(1944年8月1日~)
女優「ドクトル・ジバゴ」、「赤ちゃんよ永遠に」、「ナッシュビル」、「チャーリー」など。
長男 マイケル・ジョン・チャップリン(1946年3月7日~)
俳優として「ニューヨークの王様」・「The Sandwich Man」など、
脚本家として「Act of Betrayal 1988、テレビドラマ」、「Dalziel and Pascoe: The British Grenadier 1999、テレビドラマ」など、
プロデューサーとして「”Wish Me Luck” 1987、テレビドラマ」、「The Black Ve lvet Gown 1993、テレビドラマ」など。
次女 ジョゼフィーン・ハナ・チャップリン(1949年3月28日~)
女優「Racconti di Canterbury,I」、「Poulet au vinaigre」など。
三女 ヴィクトリア・チャップリン(1951年5月19日~)
女優「伯爵夫人」、「”Le Cirque imaginaire” (1989年、テレビドラマ)」など。
次男 ユージン・アンソニー・チャップリン(1953年8月23日~)
四女 ジェイン・セシル・チャップリン(1957年5月23日~)
五女 アネット・エミリー・チャップリン(1959年12月3日~)
三男 クリストファー・ジェイムズ・チャップリン (1962年7月8日~)
俳優「トニー・カーチスの発明狂時代」、「太陽と月に背いて」など。

【離婚した妻たち】
①ミルドレッド・ハリス(1901年11月29日~1944年7月20日 享年42歳)女優 出演作「Sumuru」、「Melody of Love」など。1918年結婚、1920年離婚

ミルドレッド・ハリスとの間に:
長男 ノーマン・スペンサー・チャップリン(1919年7月7日~同年同月10日死亡、享年0歳)

②リタ・グレイ(1908年4月15日~1995年12月29日 享年87歳)女優 出演作「Mr. Broadway」、「The Devil’s Sleep」など。1924年結婚、1927年離婚

リタ・グレイとの間に:
長男 チャールズ・スペンサー・チャップリンJr.(1925年5月5日~1968年3月20日死亡、享年42歳)俳優「Fangs of the Wild」、「The Big Operator」など。
次男 シドニー・アール・チャップリン(1926年3月30日 43歳) 俳優「Sept hommes et une garce」、「A doppia faccia」など。

③ポーレット・ゴダード(1911年6月3日~1990年4月23日 享年78歳)女優 「モダン・タイムス」「チャップリンの独裁者」、「ザ・モンスター」など。1936年結婚、1942年離婚

親切なクムジャさん

韓国映画「親切なクムジャさん」を見ました。昨年のヴェネチア国際映画祭特別賞3冠も獲得した作品でしたが、「見なければよかった」と後悔しました。

監督のパク・チャヌクが何を言いたいのかさっぱり分かりません。「復讐者に憐れみを」「オールドボーイ」に続く「復讐3部作」らしいのですが、暴力シーンもセックスシーンも中途半端で、消化不良気味。

無実の罪で13年の刑に服した美女(イ・ヨンエ)が、自分を陥れた男(チェ・ミンシク)を復讐する話ですが、異様に残虐なシーンが多く、本当に反吐が出るほどでした。

イ・ヨンエが美女として登場しますが、「どう、見て!私綺麗でしょう?見て、見て!」といった感じで、妙に鼻がつきました。

何でこんな映画を見たんだろう?

昨日の答え

①かつては多くの会社がオフィス・ロマンスを禁止しようとしました。
当節はそんなことをして全く無視されるのがおちですよ。

②悩みを打ち明ける人の存在というものはやはり大切ですね。