タンポポ

都会に住んでいた頃は全く見向きもすることがなかったタンポポが、北海道では本当に見事に満開に咲いていました。その花の数は10個や20個ではないのです。一度、1ヘクタールくらいの広さの野原すべてが、1万本あるか、2万本かあるか、わかりませんが、タンポポの花で満開で、その真黄色に染まった草原の壮大さに圧倒されたことがありました。

それは、わずか一週間ほど前のことだったのですが、さっき、道を歩いていると、あんな色鮮やかだったタンポポもすっかり、白髪の綿帽子姿になっていました。あっけないものです。

これまで「雑草に毛がはえたようなもの」と、馬鹿にしていたタンポポの花も、急に愛しく感じられてしまいました。彼らにとって、1年に1回の晴れの舞台だったのですね。

来年、また、立派な花を咲かせてください。