そして誰もいなくなった 

国立社会保障・人口問題研究所の試算によると、出生率が現在の1・29のまま続けば、100年後の2100年に、人口は三分の一の4100万となり、2200年には、1000万人の大台を切って800万人となり、西暦3300年には、ついに日本人は一人もいなくなってしまうそうです。

「国際間の人口移動がない」という条件付なので、この通りにはならないと思いますが、決して脅しでも机上の空論でもないことは確かです。

西暦3300年といえば、今から1300年後のことです。未来は全く想像がつきませんが、過去に遡って、1300年前といえば、西暦700年。律令制度の鎮護国家の建設を目指して奈良に遷都する直前です。それほど目も眩むほど大昔ではありません。「100年後に地球はなくなる」という惑星物理学者もいますが、1300年後に日本という国家が存続している可能性も捨て去ることもできません。

SFの世界のように、技術革新が進み、ロボットやアンドロイドやサイボーグが人間に代わって人間を支配しているのかもしれませんが、最後の日本人は、いまわの際になって何と言うのでしょうかね?

案外、こんなことを言うかもしれません。

「お父ちゃん、お母ちゃん、ごめんなさい。まさか、わたしが最後の日本人になるなんて思ってもみなかった。ああ、あん時、無理して結婚しときゃよかった」