吉野鮨本店

フィレンツェ

日本橋高島屋さん真裏通りにある吉野鮨本店へ大の大人四人で行って参りました。知る人ぞ知るというより、鮨通の間では知らない人はいない老舗の江戸前寿司店です。ちょっと検索すれば、物言いたがりのグルマンのコメントが色々と出てきます。店内は超満員で異様な熱気がありました。参集したのは、後藤さんと東京商工会議所の清水さんと朝日の隈元さんと私の四人。

明治12年創業。何しろ、ここは鮪の「トロ」の発祥地だそうです。鮪の腹下の脂の部分をかつては「ブラ」と言っていたのですが、常連客の三井家(今の商社三井物産)の安達さんとかいう人が「とろっとしているから、『ブラ』よりも『トロ』にしたら」と提案したところ、そう決まったそうです。(安達さんという名前は間違っているかもしれません。どなたか詳しい方はコメントしてください)

お味の方は、まさしく、トロっとして口にとろけるようでしたね。絶品でした。でも、そういう予備知識があったせいかもしれませんね。他の三人の方々は、話すことに夢中で、あまり味に感動している様子はありませんでした。ネットに出ているほかの人の寸評を見ると「酢がききすぎている」などといった辛口のコメントもありましたが、私は、そう感じませんでしたね。美味絶品。有り難く頂戴致しました。

大の大人が顔を付け合せても、あまりいい話題が浮かびませんでした。何しろ、最近の活字離れが甚だしく、新聞の部数が激減しているそうですね。スポーツ新聞も全体で100万部くらい落ちているそうです。若い人はもう新聞を読まない。団塊の世代が退職する「2007年問題」もあります。サラリーマンが退職すると、もう日本経済新聞を読むことはなく、大幅な解約が予想されます。年金もなく退職金を取り崩している定年退職者は新聞を購読する余裕がないから、図書館に行って読む。今、図書館では、新聞の取り合いで大喧嘩しているとか。

新聞がこの有様なので、雑誌なんか目も当てられない。漫画も駄目。「週刊少年ジャンプ」などかつては、600万部くらいあったのですが、少子化と作品力の低下、趣味の多様化などで現在280万部にまで落ち込んでいるようです。

そういえば、電車の中で、熱心に新聞や漫画を読んでいる人が少なくなっていますね。携帯をいじっているか、寝ているか…。あ、そういえば、先日、早朝の6時過ぎに通勤電車に乗ったのですが、50歳くらいのネクタイを締めた厳ついおじさんが、弁当箱を広げて、朝ごはんを食べていました。新聞より飯です。でも、何か、こちらの方が恥ずかしくなって、他の車両に乗り換えました。