「前川事件」の真相は、都合の悪い人間を抹殺する目的か?

中国・興城 Copyright par Matsouoqua-saousai

読者の皆様から「しーちゃんか、はーちゃんか知りませんが、1合2千円も3千円もするようなお酒を飲ます店に行ってはいけませんね。月報酬が10万円程度の人間が行く店じゃありませんよ。もし、どうしてもそういう店に行きたいのなら野球帽にジャンパー、ズボン姿で『こんちわ!』と、日本酒、洋酒空き瓶回収やビール瓶のケース運びに行くことですね。店の表の顔、裏の顔がよく見えますよ。渓流斎さんには、やはり『大五郎』が似合います」との温かいメールを頂きました。どうも有り難う御座いました。

ところで、前川喜平・文科省前事務次官が名古屋の市立中学校で講演したことで「いかがなものか」と文科省の課長補佐が市の教育委員会に二度にわたって長いメールで糾弾していた問題。

当初は事実関係が分からず、モヤモヤしていたのですが、やっと役者が出揃って、全容が判明しました。

前川氏は既に、退官した民間人です。天下り問題の責任があり、出会い系バーに出入りしていたという「事実」は過去の話なのに、そのしつこさには背筋が凍るほど恐怖を覚えましたが、「照合者」が分かれば、何てことはなかったんですね。

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林芳正文科相によると、文科省に働きをかけたのは、自民党の赤池誠章参院議員と池田佳隆衆院議員のようです。

赤城参院議員(56)は、甲府市出身。明大卒。自民党の文科大臣政務官。日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会などに所属し、憲法改正、国防軍設置を主張されております。

池田衆院議員(51)は名古屋市出身、成城大卒。自民党。赤城議員と同じように日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会などに所属し、安倍首相に心酔して国会議員になったようです。

うーん、となると、どうも、前川氏の過去の経歴の中で、読売新聞の特ダネだった「出会い系バー」や「天下り問題」が問題だったわけではなく、加計問題で「行政がゆがめられた」と発言して、時の政権に対して弓を引いた前川氏の言動が問題視されているのではないかと勘繰りたくなってきましたね。

なぜなら、出会い系バーは、取材で行ったといわれ(別に遊びで行ったとしても構わないと思いますけれど)、天下り問題は、歴代事務次官の「申し送り事項」で、前川氏一人だけの問題ではないからです。

それより、背筋が凍る思いをさせられたのは、官房機密費か何かで興信所か何かを使って、個人の素行を24時間監視しているというジョージ・オーウエルの「1984」の世界が実際に行われていたフシがあることです。

今回の件で、手足になって働いたのは「優秀」で「忠実」な文科省の官僚で、出世のために阿っているかもしれませんが、命令したのは権力を持った本派本命の為政者ですからね。

自分たちに都合の悪い人間は社会的に抹殺しようという彼らの魂胆が見え隠れします。