柳瀬さんから佐伯さんへ

佐伯耕三さん

どこかで聞いたことがあるようなお名前ですが、今は時めく首相秘書官なんだそうで、昨日の国会では、希望の党の玉木代表が質問をしている最中に、盛んに野次を飛ばして注意された、という記事が新聞の片隅に出てました。

さぞかし、安倍晋三首相の覚えめでたかったことでしょう。何しろ、暴虐な野党如きの分際が質問の矢を放っているとき、果敢にも素手で立ち向かったのですからねえ。

この話を読んで、世界のソニーが、ウォークマンの大成功で飛ぶ鳥を落とす勢いがあった過去の栄光の頃を思い出しました。

当時は、大賀社長。東京芸大音楽科出身で、趣味で楽団を指揮するとのこと。早速、その事実を掴んだ取巻き連中と、野心のある課長、部長さんクラス。サントリーホールの最前列の特等席を早々と自前で予約購入して、演奏会では曲が終わるごとに、立ち上がって、「ブラボー!!」の大喝采。

声援する勇姿を大賀社長に見てもらいたいものですから、中には飛び上がったり、万歳したりしたとか、しなかったとか。

(まるで、北朝鮮の喜び組)

銀座「竹の庵」定食1100円

佐伯耕三という方は、経済産業省から首相秘書官として出向しているらしく、加計学園問題で「首相のご意向」と言ったとか、言わなかったとかいうあの有名な柳瀬唯夫さんの後輩に当たるそうな。

身銭を切ってでも、矢面になってでも、殿を守りたい心情は、論功行賞欲しさからなんでしょうかねえ?

(実際、柳瀬さんは、首相秘書官から経産省ナンバー2の審議官に出世しましたからね)

となると、優秀な官僚人事を一手に握る内閣人事局の弊害が、もっと叫ばれてもいいですよね。

野心のある官僚は、もう国民のためにではなく、「一強多弱」の内閣の人事権を握る首相に向かって、そのご意向に沿って仕事をするようになるからです。

もう、国民の税金がどう使われようが、どうでもいいのです。

しかし、そこには落とし穴があります。自分たちは知らん、存ぜぬ。官僚が勝手に忖度してやったこと…と、本丸の政治家に逃げる口実を与えてしまったことです。

「佐川が、佐川が」と言っていた政治家が、今度は、「柳瀬が、柳瀬が」、はたまた「佐伯が、佐伯が」と言い始めれば、もうデジャビュ(既視感)以外何物でもないということです。